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理科室の人体模型のジンあらわる
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学校の怪談で定番なのが、理科室の人体模型が動くという話だ。以前から違和感があったのだが、人体模型から何かを感じていた。熱い視線というか――みつめられているような気がしていた。
妖牙君に相談してみよう。やはり、このようなとき頼りになるのは彼しかいない。
「妖牙君、理科室の人体模型ってちょっと……何か感じない?」
「あいつね、たしかに生きてるよな」
「生きてるって……人形だよね」
普通に人体模型に対して生きているという表現ができる妖牙君が少し怖い。
「時々、見つめられているというか、そんな気がするんだよね」
「あいつは、以前からそういう奴だよ」
何かに気づいているの??
昼休み、理科室に日直の仕事で行ってみたのだが、誰もいないのでしいんとしている。水道の水滴が落ちただけでも、なんだか怖いような気がした。どことなく、空気が冷たく感じられた。
「レイカちゃん」
声がする。誰もいないのに……。
「きゃあああああ」
思わず、声を出してしまった。すると、肩のあたりに誰かの手が乗った感じがした。
「驚かせてごめん」
人体模型から透明な幽霊? が出てきた。
それは、人体模型の姿とは程遠い、イケメンな男子中学生だった。少し髪は長くて、銀髪で髪はさらさらしている。
「俺は、人体模型に宿るあやかしのジンっていうんだ」
「あやかし?」
「俺は、元々人間ではなかったからつくもがみなんだ。最近妖牙っていう霊力をもつ男と一緒だけど、君たちは付き合っているの?」
「ち、違います」
「よかった。俺は君のことをずっと見ていたんだ。入学した時から。君には不思議な力が備わっていて、きっと俺を見ることができるだろうって思っていたよ」
「なんとなく、熱い視線が感じられたのは、勘違いではなかったのね」
「そうだよ、君しかいないと思っていた」
何? 愛の告白か何か? 初めて告白された相手が人体模型のあやかし?
彼がぎゅっと私の手を握り締めて、手の甲にキスをした。
「俺と付き合ってくれるかな?」
「え……」
かっこいいけれど、あやかしなんだよね。
「ちょっと……無理かな」
「俺のこと、受け入れてくれないの?」
彼の瞳が鋭くなる。怖い。もしかして、おそわれたり殺されたりするってこと?
赤いお札、これを出せばあやかしには効果てきめんだ。
ポケットからお札を出そうとしたとき――
「お前の目的は、こいつの体か?」
「妖牙君……」
ヒーローはいいところにやってくるものだ。
やはり私の王子様というところか。
でも、体ってどういう意味?
「こいつの体を借りて乗り移って人間として生活しようとしていたんだろう」
―――それって私が私ではなくなるって言う最悪な展開……。
「ばれたか、妖牙の霊力だと弾き飛ばされるのがおちだからあきらめたんだ。しかし、この女ならば他のものよりは霊力が高い。だから、乗り移るのにはちょうどいいと思ったのだがな」
「実行するなら、この札で、消すぞ。ちなみに、その女も札を持っているから気を付けるんだな」
「何? 伝説の赤と青の札のことか?」
「そうよ、私に近づいたら、消されるんだから」
「俺はつくもがみだ、その札は効かないぞ」
「え……? 効かないの? でも、私の体は誰にも渡さないんだから!!」
あせる私。だって、私には強い能力があるわけでもないし。
「違うよ、そのうち、俺のことを好きになってもらおうって思っているから。本当は君の心を乗っ取りたいという気持ちもあるんだけれど」
そういうとジンは人体模型の中に消えていってしまった。
何?? まさかの告白。しかもあやかしからの。
でも、私の体を乗っ取るって言ったよね? 正直それは困るよ。
どうせならば、人間に告白されてみたい、そう思った。
「ちょっとお、妖牙君、お札に効き目ないって本当?」
思わず、妖牙くんにつめ寄る。
「神の類にはたしかにあんまり効かないかもな、俺も知らなかったんだよ。札を実際に使ったことはまだないんだ。でもモフミがいるから、大丈夫だって」
困り顔の妖牙君。
「そういうことはちゃんと言ってよね、何にでも効くっていう言い方するから」
「少しは、つくもがみに対しても効果はあるはずだぞ。札は万能じゃないんだ」
妖牙君はすっとぼけた顔をしている。
ここの学校には様々な種類のあやかしがいて――無事に卒業できるのかな?
不安になってきたよ。
妖牙君に相談してみよう。やはり、このようなとき頼りになるのは彼しかいない。
「妖牙君、理科室の人体模型ってちょっと……何か感じない?」
「あいつね、たしかに生きてるよな」
「生きてるって……人形だよね」
普通に人体模型に対して生きているという表現ができる妖牙君が少し怖い。
「時々、見つめられているというか、そんな気がするんだよね」
「あいつは、以前からそういう奴だよ」
何かに気づいているの??
昼休み、理科室に日直の仕事で行ってみたのだが、誰もいないのでしいんとしている。水道の水滴が落ちただけでも、なんだか怖いような気がした。どことなく、空気が冷たく感じられた。
「レイカちゃん」
声がする。誰もいないのに……。
「きゃあああああ」
思わず、声を出してしまった。すると、肩のあたりに誰かの手が乗った感じがした。
「驚かせてごめん」
人体模型から透明な幽霊? が出てきた。
それは、人体模型の姿とは程遠い、イケメンな男子中学生だった。少し髪は長くて、銀髪で髪はさらさらしている。
「俺は、人体模型に宿るあやかしのジンっていうんだ」
「あやかし?」
「俺は、元々人間ではなかったからつくもがみなんだ。最近妖牙っていう霊力をもつ男と一緒だけど、君たちは付き合っているの?」
「ち、違います」
「よかった。俺は君のことをずっと見ていたんだ。入学した時から。君には不思議な力が備わっていて、きっと俺を見ることができるだろうって思っていたよ」
「なんとなく、熱い視線が感じられたのは、勘違いではなかったのね」
「そうだよ、君しかいないと思っていた」
何? 愛の告白か何か? 初めて告白された相手が人体模型のあやかし?
彼がぎゅっと私の手を握り締めて、手の甲にキスをした。
「俺と付き合ってくれるかな?」
「え……」
かっこいいけれど、あやかしなんだよね。
「ちょっと……無理かな」
「俺のこと、受け入れてくれないの?」
彼の瞳が鋭くなる。怖い。もしかして、おそわれたり殺されたりするってこと?
赤いお札、これを出せばあやかしには効果てきめんだ。
ポケットからお札を出そうとしたとき――
「お前の目的は、こいつの体か?」
「妖牙君……」
ヒーローはいいところにやってくるものだ。
やはり私の王子様というところか。
でも、体ってどういう意味?
「こいつの体を借りて乗り移って人間として生活しようとしていたんだろう」
―――それって私が私ではなくなるって言う最悪な展開……。
「ばれたか、妖牙の霊力だと弾き飛ばされるのがおちだからあきらめたんだ。しかし、この女ならば他のものよりは霊力が高い。だから、乗り移るのにはちょうどいいと思ったのだがな」
「実行するなら、この札で、消すぞ。ちなみに、その女も札を持っているから気を付けるんだな」
「何? 伝説の赤と青の札のことか?」
「そうよ、私に近づいたら、消されるんだから」
「俺はつくもがみだ、その札は効かないぞ」
「え……? 効かないの? でも、私の体は誰にも渡さないんだから!!」
あせる私。だって、私には強い能力があるわけでもないし。
「違うよ、そのうち、俺のことを好きになってもらおうって思っているから。本当は君の心を乗っ取りたいという気持ちもあるんだけれど」
そういうとジンは人体模型の中に消えていってしまった。
何?? まさかの告白。しかもあやかしからの。
でも、私の体を乗っ取るって言ったよね? 正直それは困るよ。
どうせならば、人間に告白されてみたい、そう思った。
「ちょっとお、妖牙君、お札に効き目ないって本当?」
思わず、妖牙くんにつめ寄る。
「神の類にはたしかにあんまり効かないかもな、俺も知らなかったんだよ。札を実際に使ったことはまだないんだ。でもモフミがいるから、大丈夫だって」
困り顔の妖牙君。
「そういうことはちゃんと言ってよね、何にでも効くっていう言い方するから」
「少しは、つくもがみに対しても効果はあるはずだぞ。札は万能じゃないんだ」
妖牙君はすっとぼけた顔をしている。
ここの学校には様々な種類のあやかしがいて――無事に卒業できるのかな?
不安になってきたよ。
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