異世界転生公爵令嬢は、オタク知識で世界を救う。

ふわふわ

文字の大きさ
54 / 62

ショタ萌え炸裂編 第四章 反対勢力と小さな勇者

しおりを挟む
 エリアナがアリディア王国に来て数日。
 彼女は調査の末、「ダム建設」という解決策を提案した。
 だが――その案はすぐに反対勢力から激しい非難を浴びることになる。


---

◆反対派の声

「砂漠にダムなど無謀だ!」
「莫大な資金がかかる上に、工期も長い!」
「水は神聖なる泉から授かるもの。人の手で制御するなど不敬だ!」

 重苦しい空気の広間。
 重臣たちの言葉が飛び交い、会議室は険悪な雰囲気に包まれていた。

 その矛先は、当然エリアナへと向かう。

「王女でもない異国の娘に、我が国の未来を委ねるなど!」
「余計な口を出すのはやめてもらいたい!」

 だが――


---

◆萌えポイント12:庇う小さな勇気

「お姉様は悪くありません!」

 小さな声が、広間に響いた。
 レオナルド王子が椅子から立ち上がり、きっぱりと言い放ったのだ。

「お姉様は僕たちを助けようとしてくれています! 文句を言うのはやめてください!」

 大人の前で毅然と立ち向かう5歳児。
 彼の声は震えていたが、目は真っ直ぐだった。

(――尊いっ! 庇ってくれるショタとか、反則でしょう!? しかも涙目で必死に……!)

 エリアナは思わず胸を押さえた。心臓が危険。


---

◆父王への説得

 しかし、反対派の中心は国王その人だった。

「レオナルド……お前はまだ幼い。夢物語に踊らされるものではない」

 重々しい声に広間が静まる。
 けれど王子は、怯まず一歩前へ進んだ。

「お父様! 戦争をしたら誰も幸せになれません!」
「でもダムを作れば、みんなに水を分けられます! 僕も手伝います! だから――エリアナお姉様を信じてください!」

 その瞳は涙を浮かべながらも、決意に満ちていた。

(……なんて真っ直ぐな言葉……っ! 5歳児の説得が大臣たちよりも心に響くとか、どういうこと!?)


---

◆萌えポイント13:慰めてくれる天使

 会議が終わった後、重苦しい気配に落ち込むエリアナ。
 そんな彼女の手を、そっと握ってきた小さな掌があった。

「お姉様……元気出してください」

 そう言って、王子は自分の大切なおもちゃ――木でできた小さな兵士人形を差し出してきた。

「これ、僕の宝物です。お姉様にあげます」

 その仕草に、エリアナは思わず涙を浮かべて笑った。

「……ありがとう、レオ様。あなたは本当に、天使のようですわ」

(いやもう反則! 慰めてくれるショタとか、癒し効果MAX……! 萌え死ぬ!)


---

◆夜の不安

 その夜――。
 エリアナが設計図を書いていると、扉が小さくノックされた。

「お姉様……怖い夢を見ました」

 ベッドに入れてほしそうに立つレオナルド。
 涙目で袖をぎゅっと掴んでくる姿は、まさに小動物。

「仕方ない子ですわね……少しだけ、一緒にいましょう」

 ベッドの端に座らせてやると、王子は安心したようにエリアナに寄り添った。

「お姉様がそばにいると……安心します……」

 そう囁きながら眠りにつく姿。

(……萌え死ぬ。これは完全に天使。尊い……!)

 エリアナは眠る王子の髪をそっと撫でながら、心の中で固く誓った。

――この子と、この国を絶対に守る。


---
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

『婚約破棄され追放されましたが、隣国の氷の公爵様に“白い結婚”を提案されましたので、心穏やかに幸せになりますわ

鷹 綾
恋愛
婚約破棄されたその日、私は“追放令”も同時に宣告された。 王太子エドモンド殿下曰く、 「君のように冷たい女はいらない。真実の愛は聖女ローザだ」──と。 ……それなら結構ですわ。 捨ててくださって、ありがとうございます。 行く宛もなく王都を去った私を拾ったのは、 冷徹と噂される若き宰相代理アレクシス様。 「俺と“白い結婚”をしないか。  互いの自由を侵さない、契約だけの結婚だ」 恋愛感情は一切なし。 ――そんなはずだったのに。 料理を褒めてくれる優しい声。 仕事帰りにかけてくれる「ただいま」。 私の手をそっと包む温もり。 気づけば、契約のはずの彼との距離が、少しずつ近づいていく。 そんな折──王太子と偽聖女ローザが私を“罪人”に仕立て上げ、 祝福の儀の場で公開断罪しようと企む。 「セレナに触れるな。……彼女は、俺の妻だ」 アレクシス様が壇上で剣を抜いた瞬間、 私の世界は大きく動き出した。 偽りの聖女は暴かれ、王太子は没落。 追放された令嬢の“ざまぁ”が王都を駆け巡る中、 契約で始まった白い結婚は――本物の夫婦の誓いへと変わっていく。 これは、 捨てられた令嬢が“本当の幸せ”をつかみ取る、 大逆転のラブストーリー。 ---

掃除婦に追いやられた私、城のゴミ山から古代兵器を次々と発掘して国中、世界中?がざわつく

タマ マコト
ファンタジー
王立工房の魔導測量師見習いリーナは、誰にも測れない“失われた魔力波長”を感じ取れるせいで奇人扱いされ、派閥争いのスケープゴートにされて掃除婦として城のゴミ置き場に追いやられる。 最底辺の仕事に落ちた彼女は、ゴミ山の中から自分にだけ見える微かな光を見つけ、それを磨き上げた結果、朽ちた金属片が古代兵器アークレールとして完全復活し、世界の均衡を揺るがす存在としての第一歩を踏み出す。

薬師の能力を買われた嫁ぎ先は闇の仕事を請け負う一族でした

あねもね
恋愛
薬師として働くエリーゼ・バリエンホルムは貴族の娘。 しかし両親が亡くなって以降、叔父に家を追い出されていた。エリーゼは自分の生活と弟の学費を稼ぐために頑張っていたが、店の立ち退きを迫られる事態となる。同時期に、好意を寄せていたシメオン・ラウル・アランブール伯爵からプロポーズを申し込まれていたものの、その申し出を受けず、娼館に足を踏み入れることにした。 エリーゼが娼館にいることを知ったシメオンは、エリーゼを大金で身請けして屋敷に連れ帰る。けれどそこは闇の仕事を請け負う一族で、シメオンはエリーゼに毒薬作りを命じた。 薬師としての矜持を踏みにじられ、一度は泣き崩れたエリーゼだったが……。 ――私は私の信念で戦う。決して誰にも屈しない。

本物聖女の力は無力でした ――見世物レベルの聖女のおかげで婚約破棄されました――**

鷹 綾
恋愛
魔法が存在しないと信じられていた世界に、 突如として現れた「本物の聖女」。 空中浮遊、瞬間移動、念動力―― 奇跡を披露した平民の少女は、たちまち市民の熱狂を集め、 王太子はその力に目を奪われる。 その結果、 王太子の婚約者だった公爵令嬢アストリアは、 一方的に婚約を破棄されてしまった。 だが、聖女の力は―― ・空中浮遊は、地上三十センチ ・瞬間移動は、秒速一メートル ・念動力は、手で持てる重さまで 派手ではあるが、実用性は乏しい。 聖女の力は、見世物レベル。 少なくとも、誰もがそう判断していた。 それでも人々は喝采し、 権威は少女を縛り、 「聖女」という立場だけが一人歩きしていく。 そんな中、婚約破棄された公爵令嬢アストリアは、 ある違和感に気づき始める。 ――奇跡よりも、奪われているものがあることに。 派手な復讐はない。 怒鳴り返しもしない。 けれど静かに、確実に、 “正しさ”は明らかになっていく。 見世物にされた奇跡と、 尊厳を取り戻す少女たちの物語。 ---

【完結】異世界から来た聖女ではありません!

五色ひわ
恋愛
 ミシュリーヌは、第四王子オーギュストの妃としてフルーナ王国の王宮で暮らしている。しかし、夫であるオーギュストがミシュリーヌの寝室に訪れることはない。ミシュリーヌは聖女の力を持っていたため、妻に望まれただけなのだ。それでも、ミシュリーヌはオーギュストとの関係を改善したいと考えている。  どうすれば良いのかしら?  ミシュリーヌは焦っていた。七年間かけて国中の水晶を浄化したことにより、フルーナ王国は平穏を取り戻しつつある。それは同時に聖女の力がこの国に必要なくなったことを意味していた。  このまま、オーギュストの優しさに縋ってお飾りの妻を続けるしかないのだろうか。思い悩むミシュリーヌの前に現れたのは、オーギュストの恋人を名乗る女性だった。 ・本編141話 ・おまけの短編 ①9話②1話③5話

家族に支度金目当てで売られた令嬢ですが、成り上がり伯爵に溺愛されました

日下奈緒
恋愛
そばかす令嬢クラリスは、家族に支度金目当てで成り上がり伯爵セドリックに嫁がされる。 だが彼に溺愛され家は再興。 見下していた美貌の妹リリアナは婚約破棄される。

私は〈元〉小石でございます! ~癒し系ゴーレムと魔物使い~

Ss侍
ファンタジー
 "私"はある時目覚めたら身体が小石になっていた。  動けない、何もできない、そもそも身体がない。  自分の運命に嘆きつつ小石として過ごしていたある日、小さな人形のような可愛らしいゴーレムがやってきた。 ひょんなことからそのゴーレムの身体をのっとってしまった"私"。  それが、全ての出会いと冒険の始まりだとは知らずに_____!!

【完結】動物と話せるだけの少女、森で建国して世界の中心になりました

なみゆき
ファンタジー
ミナ・クローバーは、王国で唯一の“動物使い”として王宮のペットたちを世話していたが、実は“動物語”を理解できる特異体質を持つ少女。その能力を隠しながら、動物たちと心を通わせていた。 ある日、王女の猫・ミルフィーの毒舌を誤訳されたことがきっかけで、ミナは「動物への不敬罪」で王都を追放される。失意の中、森へと向かったミナを待っていたのは、かつて助けた動物たちによる熱烈な歓迎だった。 【☆応援やブクマありがとうございます☆大変励みになりますm(_ _)m】

処理中です...