スナイパー・イズ・ボッチ ~一人黙々とプレイヤースナイプを楽しんでいたらレイドボスになっていた件について~

空松蓮司

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第32話 シーナとツバサ

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 ピ。ピ。と着信音が鳴る。

(シーナさんだ)

 システム画面を起動し、通話を始めると手の甲から電磁画面ウィンドウが浮かびあがり、シーナさんの顔が映った。テレビ通話だったようだ。

『シキさん、状況は?』
「は、はい。なんとか――」
「やっほーっ! シーナちゃん!」

 ツバサさんが肩を組んでくる。

「うわっ! つつ、ツバサさん!?」
『……ツバサさん』

 シーナさんの目つきが鋭くなる。反応的に、どうやら知り合いのようだ。

「イェーイ! シーナちゃん見てる~? シーナちゃんの秘蔵っ子のシキちゃんはいま~、ツバサといまーす! イェーイ!! 頬っぺたプニプニしちゃってまーす!」
「みゃみゃ!?」
『なぜ、あなたがそこにいるのですか。あなたは金の惑星に用なんてないでしょう』
「ウチのメンバー2人がさ、シーナちゃんチームのスナイパーが要注意だって言うから見に来たんだ~」

 えーっと……?

「ウチのメンバーて……?」
『紅蓮の翼のクレナイさんとレンさんですよ』
「え!? ということは……!」

 ツバサさんを見る。ツバサさんは笑顔で頷く。

『紅蓮の翼のリーダーにして元トップチームの守護神。それが彼女、ツバサさんです。リアルではアイドル『神灰ツバサ』として活動していて、人気・実力共にトップレベルです』

 元A級1位トップチームのガードナー……ってことは、最強のガードナーってこと!?

「はっ!?」
 
 そっか。紅蓮の翼ってメンバーの名前から取ってるんだ。
 くれないれんつばさ。それで紅蓮の翼なんだ。

「シーナちゃんに褒められると気持ち悪いね~」
「あ、あの、シーナさんとはどういう関係で……?」
「え!? シーナちゃんから何も聞いてないの!?」

 ツバサさんは呆れたように肩を竦め、

「シーナちゃんって他人との情報共有怠りがちだよね。直した方がいいよ、そういうとこ」
『必要なことしか喋らないだけです』
「はぁ、やれやれ。えっとねシキちゃん、シーナちゃんとツバサは元チームメイトなんだよ」
「え……? ということは、シーナさんも!?」
「そ。元A級1位チーム、ユグドラシルのメンバーだよ」

 道理で強いわけだ。
 しかし元チームメイト……の割にはすこぶる仲が悪く見える。
 僕はボッチで、空気とか読むのは苦手だけど、そんな僕でもわかるぐらい2人の間には壁が見える。

「な、なんで、その……」
「ひょっとして、聞きたいのはチームを解散した理由?」
「えっと……はい」
「それはね、シーナちゃんのせいだよ」

 ピリ。と空気に緊張が走ったのを感じた。

『私にも非があることは認めますが、あなたに責任が一切ないとでも?』
「うん! 全てはシーナちゃんの我儘わがままのせい」

 2人の因縁については興味があるんだけど……深く聞いていいのかわからない。

『事の発端はユグドラシルのリーダーがインフェニティアーツを手に入れたことです』

 僕の心中を察したのか、シーナさんが語り出す。

「∞アーツ?」
『はい。いわば……最強の武装です』
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