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番外編 元王太子の悲劇
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双子の死は母妃に衝撃を与えた。ただでさえ痩せていたのが更に痩せ細り、このままではお命が危ぶまれます、と侍医は懸念を示した。父王とブルーノは必死に母妃を慰めたが、母妃の体調は改善しないまま出産の時を迎えた。そして侍医の懸念通り、母妃は出産に耐え切れず、亡くなった。産み落とした子は、男子であった。
父王とブルーノへの衝撃は計り知れないものであった。双子に続いて母妃までも失ったのである。双子の死に様と併せて、ブルーノは何度も悪夢を見ては飛び起きた。父王も同じようで、日に日にふたりの顔色は悪くなった。
「ブルーノ、今日は一緒に寝よう」
「叔父上.......」
叔父がそう言って寝室を訪れたのは、母妃が亡くなって2週間ほど経った日のことだった。叔父はまもなく成人を迎え、臣籍に下る。本来ならば賑やかに執り行うべき成人式だが、不幸が相次いだため、叔父自身が成人式の簡素化を求め、認められていた。
広いベッドは叔父とふたりで横になっても十分なゆとりがある。
「......叔父上。僕は、このままでいいのでしょうか」
「このまま、というのは?」
穏やかな叔父の声に、少しずつ不安が迫り上がって来る。
「カルロは可愛いんです。分かるんです。僕にとって初めての弟だし、まだ小さいし......でも、カルロがいなかったら、母上もアンジェもアナも死ななかったんじゃないかって......でも、でも、カルロに悪気があったわけがないんです。だってまだ生まれてもいなかったんだし。分かるのに、でも、可愛いと思うのと同じくらい、苦しいんです」
ブルーノは嗚咽を零した。ただでさえ母妃の死で苦しんでいる父王の前では、とても口にできないことだった。
「こんなこと思っちゃいけないって、分かってるんです。なのにどうしても止められない。どうすればいいんでしょう」
「思ってはいけないなんてことはない。可愛いと思うのも、苦しいと感じるのも、どちらもブルーノの心だ」
「でも、僕は兄なんです。弟を可愛がるって、母上と約束したんです」
「今でも十分に面倒を見ているじゃないか」
「でも、心のどこかでカルロを恨んだままなのが、母上にもカルロにも後ろめたくて......」
「後ろめたく思う必要はない。母と妹を亡くしたばかりで、悲しむのも当然だ。カルロを産んで義姉上が亡くなったのも事実、恨んでもしょうがない」
「嫌なんです。恨みたくない、だって家族なんだ」
「ブルーノ。聞いてくれ」
「叔父上......」
叔父の、ブルーノと同じ深い青色の瞳をひたと見つめた。
「今は悲しくて仕方ないだろう。辛くて、苦しくて、泣き喚きたいかもしれない」
「......はい」
「私も、父母を亡くした時は悲しくて胸が潰れるような思いだった。何日も泣いたよ。けれど、その時兄上に言われたんだ。母上と父上は、私が泣くよりも笑顔でいることを望んでいると」
ブルーノは目を見開いた。
「笑顔......」
「悲しみはすぐには癒えないだろう。けれど、私は兄上が結婚して、ブルーノやアンジェリカ、アナスタジアが生まれて......段々と薄れていった。大切な存在がいたから、悲しみを乗り越えることができた。今はまだ、カルロを恨めしく思ってもしょうがない。でも、いつかはきっと、悲しみと同じように、恨めしい気持ちも消えていくだろう」
「......それまで、ずっとこの気持ちを抱えてもいいのでしょうか」
「あぁ。カルロも義姉上も、双子も許してくれるさ」
「そう、でしょうか」
「あぁ。きっと」
いつか、弟を心から愛せる。それまで上手く折り合いが付けられなくても、母妃は許してくれる。
そう考えると、幾らか気持ちが楽になった。
「ありがとうございます、叔父上」
「どういたしまして。さぁ、夜更かしは体に悪いから、寝てしまおう」
叔父のぬくもりに包まれ、ブルーノは久しぶりに穏やかな眠りについた。
それから程なくして叔父は公爵位を賜り、王宮から住まいを移した。とはいっても、外交官として王宮に勤めているので、頻度は減ったが顔を合わせることも多かった。
叔父の言う通り、次第に恨めしいという気持ちは消えていった。悪夢を見ることが減ったからかもしれない。父王も随分塞ぎこんでいたが、カルロやブルーノを前にすると笑顔を見せることが多くなっていった。
しかし、穏やかに日々が過ぎていたある日、カルロが突然体調を崩した。痙攣を起こし、呼吸が止まるようになったのだ。父王は目の色を変えて名医を手配したが、その甲斐なくカルロは亡くなってしまった。
まだ、1歳にもなっていなかった。
ブルーノは衝撃のあまり倒れた。高熱を出し、幾日も床についた。回復した時には、父王はまるで別人になっていた。
「ブルーノ、もう大丈夫か」
「はい。ご心配をおかけして申し訳ありません」
父王はこの2年で何年も年を取ったようだった。まだ30代だというのに髪には白いものが混じり、随分と痩せてしまった。
「ところで、勉学はどこまで進んでおる」
「え.....あ、ええと、君主論13巻を修めました。北の帝国の言葉と西の共和国の言葉を修め、海の王国の言葉を学んでいる途中です。それから領地管理についても学んでおります」
「そうか。足らぬな」
ブルーノは目を見開いた。普段、父王は進み具合を聞く度に褒めてくれるか、もう少し頑張りなさいと激励してくれるのに、この温度のない声はどうしたことだろう。
「は、はい。精進いたしま......」
「レナートは8歳になる頃には君主論を諳んじていたぞ。各国の歴史や文化にも精通しておった。お前の婚約者のカヴァリエリ令嬢も、既に三国の言葉を流暢に操れると言うではないか」
「も、申し訳ありません、父上」
「教師を変える。より一層勉学に励むように」
「え、あ、」
「文句があるのか」
「い、いえ。畏まりました」
ブルーノは今の教師たちが好きだったのでほんとうは嫌だと言いたかったが、あまりにも冷たい眼差しに対し反論することが出来なかった。
「良いか、ブルーノ。そなたは王にならなければならぬ。誰よりも強く、誰よりも賢く、誰にも負けることのない王に」
それ以後、ブルーノの周囲の者は些細な理由で挿げ替えられた。乳母子も伯爵家子息に過ぎないから、という理由で側付きを外された。ブルーノの過ちは周囲の過ちとして処理され、次第にブルーノの周りから人が消えていった。それでいて、父王は対面するとブルーノを叔父や婚約者と比較して責め立てた。呪いのように強き王になれと言い聞かされる内、どんどん自信がなくなり、人前に立つと嘲笑われているのではないかという錯覚さえ覚えた。
「.....久しぶりだな、カヴァリエリ令嬢」
「お久しぶりでございます。改めて、王妃殿下、王女殿下、王子殿下のご逝去、お悔やみ申し上げます」
カヴァリエリ令嬢はお悔やみを述べるときでさえ平坦な声をしていた。才媛、優秀、素敵など様々な噂があり、ブルーノは勝手に気後れしていたが、この時カヴァリエリ令嬢に対する評価が裏返った。せめて、表向きは取り繕ってほしかった。
「......心遣いをありがとう」
そう答えた声は、我ながら随分冷え冷えとしていた。
そんな状態で12歳を迎え、ブルーノは貴族学園に入学した。学園に入ってから頻繁に声を掛けられるが、誰もが王太子と親しくなって蜜を吸いたいという欲が透けて見えて、会話をするだけでも気疲れした。
そんな矢先である。
「え......パヴォーネ公爵一家が亡くなった?」
王位継承権がブルーノと叔父に次ぐ第三位の公爵、その邸宅が焼け、3人の子供たちと共に焼け死んだという報を聞いた。公爵はブルーノの背に嫌な汗が伝った。
——そんなわけがない。父上がそのようなことをなさるはずがない。
しかし、ブルーノの希望とは裏腹に、叔父が王位継承権を放棄した。貴族たちは反対したそうだが、父王と共に押し通したという話だった。
「陛下が不安がっているようだったからな。深い意味はないさ」
そう言って笑った叔父だったが、継承権を放棄してすぐに体調を崩し、暫し王宮に逗留した。ブルーノは何度か見舞いに行こうとしたが、ブルーノまで体調を崩してはいけないから、という理由で断られ、一度も会うことなく所領に戻ってしまった。
嫌な予感は的中した。
王位継承権を持つ13名が、次々に継承権を放棄したのである。
気が遠くなりそうだった。
父王はブルーノの王位を脅かす者を、徹底的に排除し始めたのだ。諫言も泣き落としもなんら意味をなさなかった。おやめくださいと縋る度、お前が不出来なのが悪いと謗られ、殴られるのであった。ブルーノは必死に努力したが、それでも足りないと言われ続けた。
——あぁ、どうすればいいのだ。
暗い気持ちでいたある日のことである。忘れ物をしたブルーノが急ぎ足で教室に戻ろうとしたところ、令嬢が数人、お喋りに花を咲かせていた。
「――カヴァリエリ令嬢とトリプーツィオ令息、仲が宜しいわよね」
「そうね。美しくて賢いご令嬢と勇敢なご令息と、並んでいると素敵だわ」
「ちょっと、おふたりとも婚約者がいらっしゃるのよ? そんなことを言ってはいけないわ」
「確かにご令息の婚約者のデル・ヴェッキオ令嬢は凛々しい方だけど......王太子殿下は、ねえ?」
「いつも自信がなさそうで、弱弱しい笑みを浮かべていらして、少し頼りないわよね」
ブルーノは忘れ物を取ることなく、正門に向かった。
何も言い返せない自分が惨めで、消えてしまいたかった。
―――――
ハッピーハロウィン!
いいねをくれなきゃ悪戯しちゃ (o`・д・)≡〇)`Д゜) 暗い話でハロウィンとか言うな―!すみません!
.......一回イベントの時に喋ってみたかったんです。許してください。
父王とブルーノへの衝撃は計り知れないものであった。双子に続いて母妃までも失ったのである。双子の死に様と併せて、ブルーノは何度も悪夢を見ては飛び起きた。父王も同じようで、日に日にふたりの顔色は悪くなった。
「ブルーノ、今日は一緒に寝よう」
「叔父上.......」
叔父がそう言って寝室を訪れたのは、母妃が亡くなって2週間ほど経った日のことだった。叔父はまもなく成人を迎え、臣籍に下る。本来ならば賑やかに執り行うべき成人式だが、不幸が相次いだため、叔父自身が成人式の簡素化を求め、認められていた。
広いベッドは叔父とふたりで横になっても十分なゆとりがある。
「......叔父上。僕は、このままでいいのでしょうか」
「このまま、というのは?」
穏やかな叔父の声に、少しずつ不安が迫り上がって来る。
「カルロは可愛いんです。分かるんです。僕にとって初めての弟だし、まだ小さいし......でも、カルロがいなかったら、母上もアンジェもアナも死ななかったんじゃないかって......でも、でも、カルロに悪気があったわけがないんです。だってまだ生まれてもいなかったんだし。分かるのに、でも、可愛いと思うのと同じくらい、苦しいんです」
ブルーノは嗚咽を零した。ただでさえ母妃の死で苦しんでいる父王の前では、とても口にできないことだった。
「こんなこと思っちゃいけないって、分かってるんです。なのにどうしても止められない。どうすればいいんでしょう」
「思ってはいけないなんてことはない。可愛いと思うのも、苦しいと感じるのも、どちらもブルーノの心だ」
「でも、僕は兄なんです。弟を可愛がるって、母上と約束したんです」
「今でも十分に面倒を見ているじゃないか」
「でも、心のどこかでカルロを恨んだままなのが、母上にもカルロにも後ろめたくて......」
「後ろめたく思う必要はない。母と妹を亡くしたばかりで、悲しむのも当然だ。カルロを産んで義姉上が亡くなったのも事実、恨んでもしょうがない」
「嫌なんです。恨みたくない、だって家族なんだ」
「ブルーノ。聞いてくれ」
「叔父上......」
叔父の、ブルーノと同じ深い青色の瞳をひたと見つめた。
「今は悲しくて仕方ないだろう。辛くて、苦しくて、泣き喚きたいかもしれない」
「......はい」
「私も、父母を亡くした時は悲しくて胸が潰れるような思いだった。何日も泣いたよ。けれど、その時兄上に言われたんだ。母上と父上は、私が泣くよりも笑顔でいることを望んでいると」
ブルーノは目を見開いた。
「笑顔......」
「悲しみはすぐには癒えないだろう。けれど、私は兄上が結婚して、ブルーノやアンジェリカ、アナスタジアが生まれて......段々と薄れていった。大切な存在がいたから、悲しみを乗り越えることができた。今はまだ、カルロを恨めしく思ってもしょうがない。でも、いつかはきっと、悲しみと同じように、恨めしい気持ちも消えていくだろう」
「......それまで、ずっとこの気持ちを抱えてもいいのでしょうか」
「あぁ。カルロも義姉上も、双子も許してくれるさ」
「そう、でしょうか」
「あぁ。きっと」
いつか、弟を心から愛せる。それまで上手く折り合いが付けられなくても、母妃は許してくれる。
そう考えると、幾らか気持ちが楽になった。
「ありがとうございます、叔父上」
「どういたしまして。さぁ、夜更かしは体に悪いから、寝てしまおう」
叔父のぬくもりに包まれ、ブルーノは久しぶりに穏やかな眠りについた。
それから程なくして叔父は公爵位を賜り、王宮から住まいを移した。とはいっても、外交官として王宮に勤めているので、頻度は減ったが顔を合わせることも多かった。
叔父の言う通り、次第に恨めしいという気持ちは消えていった。悪夢を見ることが減ったからかもしれない。父王も随分塞ぎこんでいたが、カルロやブルーノを前にすると笑顔を見せることが多くなっていった。
しかし、穏やかに日々が過ぎていたある日、カルロが突然体調を崩した。痙攣を起こし、呼吸が止まるようになったのだ。父王は目の色を変えて名医を手配したが、その甲斐なくカルロは亡くなってしまった。
まだ、1歳にもなっていなかった。
ブルーノは衝撃のあまり倒れた。高熱を出し、幾日も床についた。回復した時には、父王はまるで別人になっていた。
「ブルーノ、もう大丈夫か」
「はい。ご心配をおかけして申し訳ありません」
父王はこの2年で何年も年を取ったようだった。まだ30代だというのに髪には白いものが混じり、随分と痩せてしまった。
「ところで、勉学はどこまで進んでおる」
「え.....あ、ええと、君主論13巻を修めました。北の帝国の言葉と西の共和国の言葉を修め、海の王国の言葉を学んでいる途中です。それから領地管理についても学んでおります」
「そうか。足らぬな」
ブルーノは目を見開いた。普段、父王は進み具合を聞く度に褒めてくれるか、もう少し頑張りなさいと激励してくれるのに、この温度のない声はどうしたことだろう。
「は、はい。精進いたしま......」
「レナートは8歳になる頃には君主論を諳んじていたぞ。各国の歴史や文化にも精通しておった。お前の婚約者のカヴァリエリ令嬢も、既に三国の言葉を流暢に操れると言うではないか」
「も、申し訳ありません、父上」
「教師を変える。より一層勉学に励むように」
「え、あ、」
「文句があるのか」
「い、いえ。畏まりました」
ブルーノは今の教師たちが好きだったのでほんとうは嫌だと言いたかったが、あまりにも冷たい眼差しに対し反論することが出来なかった。
「良いか、ブルーノ。そなたは王にならなければならぬ。誰よりも強く、誰よりも賢く、誰にも負けることのない王に」
それ以後、ブルーノの周囲の者は些細な理由で挿げ替えられた。乳母子も伯爵家子息に過ぎないから、という理由で側付きを外された。ブルーノの過ちは周囲の過ちとして処理され、次第にブルーノの周りから人が消えていった。それでいて、父王は対面するとブルーノを叔父や婚約者と比較して責め立てた。呪いのように強き王になれと言い聞かされる内、どんどん自信がなくなり、人前に立つと嘲笑われているのではないかという錯覚さえ覚えた。
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——そんなわけがない。父上がそのようなことをなさるはずがない。
しかし、ブルーノの希望とは裏腹に、叔父が王位継承権を放棄した。貴族たちは反対したそうだが、父王と共に押し通したという話だった。
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そう言って笑った叔父だったが、継承権を放棄してすぐに体調を崩し、暫し王宮に逗留した。ブルーノは何度か見舞いに行こうとしたが、ブルーノまで体調を崩してはいけないから、という理由で断られ、一度も会うことなく所領に戻ってしまった。
嫌な予感は的中した。
王位継承権を持つ13名が、次々に継承権を放棄したのである。
気が遠くなりそうだった。
父王はブルーノの王位を脅かす者を、徹底的に排除し始めたのだ。諫言も泣き落としもなんら意味をなさなかった。おやめくださいと縋る度、お前が不出来なのが悪いと謗られ、殴られるのであった。ブルーノは必死に努力したが、それでも足りないと言われ続けた。
——あぁ、どうすればいいのだ。
暗い気持ちでいたある日のことである。忘れ物をしたブルーノが急ぎ足で教室に戻ろうとしたところ、令嬢が数人、お喋りに花を咲かせていた。
「――カヴァリエリ令嬢とトリプーツィオ令息、仲が宜しいわよね」
「そうね。美しくて賢いご令嬢と勇敢なご令息と、並んでいると素敵だわ」
「ちょっと、おふたりとも婚約者がいらっしゃるのよ? そんなことを言ってはいけないわ」
「確かにご令息の婚約者のデル・ヴェッキオ令嬢は凛々しい方だけど......王太子殿下は、ねえ?」
「いつも自信がなさそうで、弱弱しい笑みを浮かべていらして、少し頼りないわよね」
ブルーノは忘れ物を取ることなく、正門に向かった。
何も言い返せない自分が惨めで、消えてしまいたかった。
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