私の風呂敷は青いあいつのよりもちょっとだけいい

しろこねこ

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踊る村

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「次の依頼は、村の呪いを解くことだ。」

ライルがギルドで受け取った依頼を差し出してくる。

「呪い!? それ、本当に私たちで大丈夫なの?」

私は目を丸くして尋ねる。

「依頼内容を見ろ。」

依頼書にはこう書かれていた。

「某村に突如現れた『踊り狂う病』の調査および解決」

「踊り狂う病ってなにそれ!? コメディかホラーか分からないんだけど!」

「実害が出ているから依頼になっている。報酬は金貨50枚だ。」

「50枚か……それならやる!」

お金に弱い私の性格を見透かされている気がするけど、仕方ない。村人を助けるため、私はライルと共に依頼を引き受けた。



問題の村に向かう途中、ライルが小さくため息をつく。

「お前、呪いとか霊とか信じるのか?」

「そりゃあ、信じるに決まってるでしょ! 幽霊とか絶対いるもん!」

「……冒険者としては、それじゃ務まらんぞ。」

「でも怖いものは怖いもん!」

私が頬を膨らませて言うと、ライルは呆れたように肩をすくめた。

「なら、怯える前に対策を考えろ。お前にはあの風呂敷があるだろう。」

「あ、確かに……!」

自分の秘密兵器を思い出して、少しだけ勇気が湧いてきた。



村に到着すると、すぐに異様な光景が目に飛び込んできた。村人たちが一斉に踊り狂っているのだ。

「うわっ、本当にみんな踊ってる!」

「これは……思った以上に深刻だな。」

村長と名乗る老人がこちらに近づいてきた。

「おお、冒険者様! 我々の村を救いに来てくださったのですね!」

「ええっと、はい! ……でも、なんでみんな踊ってるんですか?」

「それが……原因は全く分かりません。ただ、この数日で次々と村人が踊り始め、止まらなくなったのです。」

村長は困惑しきった表情を浮かべている。

「踊ってる人たちは疲れないの?」

「疲れるどころか、踊りすぎて倒れる者もいます。それが心配で……」

これは一刻も早く解決しないといけない依頼だ。



私とライルは村を調査することにした。

「ライル、こういう場合、まずどこから調べるべき?」

「一番怪しい場所だ。例えば、この踊りの始まりを聞くか、最近変わったことがなかったか村人に尋ねる。」

私は村長に尋ねた。

「最近、この村で変わったこととか、変なものを見たりしてませんか?」

「そうですねぇ……ああ! そういえば、村の井戸のそばで怪しい花を見かけました。」

「怪しい花? それが原因かも!」

早速、井戸のそばに向かってみることにした。



井戸の周りには、明らかに普通じゃない花が咲いていた。それは虹色に輝く奇妙な花で、近づくだけで頭がぼーっとしてくる。

「これ……絶対怪しいよね。」

「触るな。毒があるかもしれん。」

ライルが注意するのを聞きながら、私は風呂敷を取り出した。

「よーし、この花を過去に戻してやる!」

私は風呂敷で花を包み、数日前の状態に戻してみた。すると、花がまだ蕾だった頃の姿に変わった。

「これで調べやすくなったね!」

「確かに。だが、それだけで呪いが解けるかどうかは分からん。」

「うーん、もっと情報が必要だね。」



調査を続けるうちに、ある老人が重要な情報を教えてくれた。

「この村では昔、この花を使った奇妙な儀式を行っていたのだ。」

「儀式?」

「そうだ。『踊りの神』と呼ばれる存在に祈りを捧げるためのものだったが、長らく行われなくなった。」

「その神様が怒ってるとか?」

「可能性はある。」

どうやら、踊りの神を鎮めるための儀式を再現する必要がありそうだ。



私たちは村人たちと協力して、古い文献を参考に儀式を準備した。

「ねえライル、これ本当に成功すると思う?」

「やるしかないだろう。」

「でも、もし失敗したら?」

「その時は踊りの神と直接対話するしかないな。」

「ええーっ!?」

不安を抱えつつも、私は必死に儀式の準備を進めた。



儀式が始まると、村の広場に奇妙な光が差し込んだ。そして、そこに現れたのは……。

「なんだこれ!? 可愛い鳥?」

踊りの神と呼ばれる存在は、なんと小さなヒヨコのような姿をしていた。

「クピィ!」

その鳴き声に合わせて、村人たちが再び踊り出す。

「これが呪いの元凶……?」

「いや、ただの神獣だな。力が強すぎて村人に影響を与えたのだろう。」

ライルの説明を聞きながら、私は風呂敷を広げた。

「過去に戻して、力を弱めればいいんだよね!」



風呂敷を使って踊りの神を過去の姿に戻すと、その力が弱まり、村人たちの踊りも止まった。

「やったー! 呪いが解けた!」

「クピィ……」

踊りの神(ヒヨコ)はちょこんと私の肩に乗り、そのまま寝てしまった。

「これ、どうするの?」

「放っておけ。」

「ええー、責任持って面倒見なきゃ!」

こうして私たちは踊りの神を連れて村を後にした。

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