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実家からの依頼ふたたび
しおりを挟む「リリィ、緊急だ。」
旅の途中、ライルが急に立ち止まって真剣な表情で言った。
「え、また依頼? もうちょっと休みたいんだけど……」
「今回は休んでいる暇はない。子爵家の屋敷が襲撃されている。」
「……は? 襲撃?」
突然の知らせに頭が追いつかない。
「どういうこと!? 誰がそんなことをするの?」
「分からないが、子爵家から緊急の助けを求める伝書が来た。」
「……あの家族が私に助けを求める? あり得ないんだけど。」
正直、手助けなんてしたくない。でも、あの家族が困っているのは事実だ。
「ライル、どうしよう……」
「お前が決めろ。だが、行くなら早くしたほうがいい。」
悩んだ末、私は決断した。
「……分かった。助けに行くよ。」
子爵家に戻ると、屋敷の前は騒然としていた。盗賊と思われる集団が家の中に押し入り、使用人たちが必死に応戦している。
「これは……大事じゃん!」
「リリィ、行くぞ!」
ライルが剣を抜き、私も風呂敷を構えた。
「ええい、やるしかない!」
屋敷に入ると、盗賊たちが暴れまわっていた。
「お宝を全部出せー!」
「この屋敷にそんなものないわよ!」
母の声が廊下の奥から聞こえる。
(お宝なんて……あの家にそんな余裕あるわけないでしょ!)
私は急いで声のする方へ駆けつけ、風呂敷で盗賊の武器をすべて過去に戻して木の枝に変えた。
「な、なんだこれ!?」
「ふふん、これで戦えないでしょ!」
次々と盗賊を無力化しながら、私は屋敷の中心部へ向かった。
ついに屋敷の奥で家族と再会した。父と母、兄が怯えながら身を寄せ合っている姿に、少しだけ胸が痛んだ。
「リリィ……お前が来てくれるとは。」
父が驚いた顔で私を見つめている。
「まあ、どうせ暇だったしね!」
「暇……なのか?」
「冗談だってば!」
家族の安全を確認すると、私は再び盗賊のリーダーらしき男に向き直った。
リーダーの男は意外なことを口にした。
「お前らの家には『力』があると聞いた。それを奪いに来た。」
「力って……まさか、私のこと!?」
父が驚いてリーダーを睨みつけた。
「ふざけるな! 娘に何かするつもりか!」
「いやいや、今さら父親ぶらないでよ!」
私が呆れると、リーダーは笑いながら言った。
「ふん、その娘が持つという特殊な力……もらうぞ!」
リーダーが突撃してきた瞬間、私は風呂敷を広げた。
「未来に飛んでもらおうかな!」
風呂敷を投げると、リーダーの体が一瞬にして数十年老化してしまった。
「な、なんだこれ!? 俺の体が……!」
「これに懲りたら二度と悪さしないことね!」
リーダーは慌てて逃げ出し、残りの盗賊たちも一斉に退散した。
事件が解決した後、家族全員が私の前に頭を下げた。
「リリィ、本当にありがとう……」
母が涙ぐみながら言った。
「別に感謝なんていらないよ。私はただ、やるべきことをやっただけ。」
「でも、お前がいなければ私たちは……」
父も申し訳なさそうに頭を下げる。
「まあ、これで恩返しは済んだってことで!」
私は軽く手を振り、家族を安心させた。
すべてが終わり、ライルと共に屋敷を後にする。
「これで、家族との因縁も終わりかな。」
「どうだろうな。また助けを求められるかもしれん。」
「その時はその時だよ!」
私は笑顔で言い放ち、新たな冒険に向けて一歩を踏み出した。
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