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南国へ国外逃亡できたよ
パーティーの後
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保護魔法で私にかけたはずのジュースが、ガザフィー男爵令嬢に跳ね返ってしまった。逆ギレして、怒り狂うガザフィー男爵令嬢。おっかないわ!本当に白雪姫の継母みたいだ。
「くっくっ!マリア嬢の保護魔法で、君がかけようとしたジュースが跳ね返っただけなのに、何で…くっくっ。すまない!笑いが止まらなくて…。何というか、すごく失礼な方だというのは分かった。自分が招待したはずのゲストに、こんな仕打ちをするとは!」
カーティス様はバカにして笑っているわ。いやー、公爵令息様はこんな時も笑う余裕があるのね。さすが大物。
「おい!リアに何をするんだ!」
マーフィー卿が本気で怒っている。今まで聞いたことのない低い声。そして、目がヤバい!しかし、恐怖はこれからだった。
「マリア、大丈夫か!」
えっ?この声は……、お兄様だった。近くにいたの?うっ!この殺気はあの、裏庭の時と同じ殺気ね。ヤバい、こっちも怒っているわ!
「お、お兄様、私は大丈夫ですわ。保護魔法をかけていましたので、濡れてませんから。」
「おい!うちの可愛いマリアに、何でここまでする必要がある?お前は散々、うちのマリアを苦しめたくせにここまでするのか?マリアは、お前たちのことを知った後も、文句一つ言わず、むしろ祝福したいとまで言っていたんだぞ。それなのに、こんなことをするとはな!」
「…マーフィー卿。マリアを裏切って、この女を選んだのはお前だ!アバズレと言われようが、悪女と呼ばれようが、この女を選んだ以上は、しっかり教育しろ!それと…、リアだなんて馴れ馴れしく呼ぶな!」
「お兄様、私は大丈夫ですから、もうその辺で…」
ヤバい、みんなお兄様のキレている姿を黙って見ているわ。シスコンだって勘違いされたら、お兄様に恋人ができなくなっちゃう。オロオロしていると、
「エル!落ち着きなさい!」
その声は伯母様だった。
「貴女の可愛い妹に失礼したことは、私が謝ります。一応、私はこの2人の保護者になるわけですから…。マリア、ごめんなさいね。せっかく来てくれたのに、こんなことになって。2人には、私からしっかりと話をするから、許してくれる?」
「伯母様、私は大丈夫ですから、気になさらないでください。それよりも、こんなお祝いの席でお騒がせして、申し訳ありませんでした。私は平気なので、ガザフィー男爵令嬢のお召し替えを優先して下さいませ。身重なのですから、風邪をひいたら大変ですわ。」
「まあ、マリアは本当に優しい子ね。こんな時でも相手の体調を気遣ってくれるのだから。…ありがとう。こんな事になってしまったけど、私はマリアを本当の娘のように思っているわ。」
「オスカー、早く婚約者様を連れて行きなさい。」
「はい。」
マーフィー卿は、私達に礼をして、顔色を悪くしたガザフィー男爵令嬢を連れて行った。
「皆様、お騒がせして申し訳ありませんわ。お詫びに、うちの特別なワインを今からお出ししますから、ぜひ召し上がって下さいませ。」
伯母様はすごい人ね。上手く場の空気を変えているわ。
「マリア嬢、殿下とも話していたが、かなりあの兄上に可愛がられてるな。くっくっ。」
「周りにシスコンと思われないように、気をつけてもらいたいのですがね。それに…、笑い過ぎですわよ、カーティス様!」
「…無理だろうな。くっくっ。あのコリンズ卿が妹を溺愛とか…。すまない!面白すぎて。」
後日、学園にて。
「マリア!またお母様がお茶会で、新しい噂を聞いてきたみたいよ。聞きたい?」
「今度は何よー?」
「この前の婚約パーティーで、悪女がマリアを虐めて、それを見たコリンズ卿が激怒したって話よ。でも、マリアは激怒したコリンズ卿を止めてたって本当?」
「まあそんな感じだったけど、ガザフィー男爵令嬢は悪女って呼ばれているの?」
「お母様達は、悪女って呼んでいたわよ。だってやっている事が悪女じゃないの。しかも、婚約パーティーの日、すごいドレスを着ていたって噂になっているわ。」
「ああ、あの赤いドレスね。派手ではあったわね。」
「噂だとね。妊娠中は体型が変わりやすいからって、デザイナーはオススメしなかったらしいわよ。でも、あの悪女は主役だからって、目立つデザインにこだわったとか。しかも、ダンスが酷かったって聞いたけど?」
「ダンスは緊張していたのかもしれないわ。ぎこちないダンスだったから。」
「噂だとね、妊娠して体がつらいからって、全く練習しなかったらしいわよ。」
「悪阻が酷かったのかしらね。しかし、噂が酷いわね。」
「元々、友人の恋人を略奪とかしてきた人で評判の悪い人だったらしいから、色々な人が悪評を流しているのかもしれないわ。マリアも巻き込まれて大変ね。でも相変わらず、マリアは可哀想って思われているから、大丈夫よ!」
何が大丈夫なのかは知らないが、あのガザフィー男爵令嬢には関わらない方がいいわね。
そして、約1ヶ月後に2人は結婚式を挙げた。
マーフィー卿の強い希望で、小規模で簡単な式にしたらしい。参列したのは、お互いの家族のみだったようだ。
……親子3人で幸せになって下さい。
そして、私は相変わらず放課後の図書室でレポート書きをしている。もうすぐ、レポートは終わりそうだ。カーティス様もハイスピードでやっている。この人は今更だが、とにかく出来る人らしい。そんな私達の横で、後輩のクラーク様も勉強している。
この前はこの3人で、放課後にスイーツを食べに行って来た。リーナ達には、すごいメンバーだって笑われたが、普通に楽しかった。
更に1ヶ月後、レポートを終えた私達は卒業試験を受けた。結果は…、合格でした。2人で結果を喜んでいると、クラスの友人達も喜んでくれた。
ああ、これで独り立ちへの第一歩ね。とりあえず、この後は文官の試験を受ける事に決めた。試験までは後1ヶ月ある。それまで、ガリ勉でやっていこう。カーティス様も、爵位を引き継ぐまでは文官で働きたいらしく、文官の試験を一緒に受ける事になった。公爵家の領地の勉強は、終わっているからいいんだって言っていた。ライバルが1人増えるのは嫌だが、しょうがないわね。でも、最近はこの人とは戦友のような、仲間意識が出来てきた気がする。
そして、文官の試験を迎えた私達。年上の人達に混ざって試験を受けるのは緊張したが、まあまあ出来たと思う。そして後日、学園に合格の通知が届いた。勿論、カーティス様もだ。2人で握手を交わした。これからは、同期になるねと。
卒業は、長期休暇に合わせてする事になった。休暇の後からは、文官として働かせてくれるらしい。時期としては中途半端だが、王太子殿下や国王陛下がせっかくだからと、配慮してくれたようだ。コネと言われないように、しっかりやらないとね。
そして、学園の最終日。友人達とはお別れだが、休みの日にすぐ会おうねって約束した。クラーク様は、私も来年卒業して2人を追いかけますよと言っていた。彼は優秀だから、簡単にやってきそうだわね。
南国での学園生活を無事に終了した私だった。
「くっくっ!マリア嬢の保護魔法で、君がかけようとしたジュースが跳ね返っただけなのに、何で…くっくっ。すまない!笑いが止まらなくて…。何というか、すごく失礼な方だというのは分かった。自分が招待したはずのゲストに、こんな仕打ちをするとは!」
カーティス様はバカにして笑っているわ。いやー、公爵令息様はこんな時も笑う余裕があるのね。さすが大物。
「おい!リアに何をするんだ!」
マーフィー卿が本気で怒っている。今まで聞いたことのない低い声。そして、目がヤバい!しかし、恐怖はこれからだった。
「マリア、大丈夫か!」
えっ?この声は……、お兄様だった。近くにいたの?うっ!この殺気はあの、裏庭の時と同じ殺気ね。ヤバい、こっちも怒っているわ!
「お、お兄様、私は大丈夫ですわ。保護魔法をかけていましたので、濡れてませんから。」
「おい!うちの可愛いマリアに、何でここまでする必要がある?お前は散々、うちのマリアを苦しめたくせにここまでするのか?マリアは、お前たちのことを知った後も、文句一つ言わず、むしろ祝福したいとまで言っていたんだぞ。それなのに、こんなことをするとはな!」
「…マーフィー卿。マリアを裏切って、この女を選んだのはお前だ!アバズレと言われようが、悪女と呼ばれようが、この女を選んだ以上は、しっかり教育しろ!それと…、リアだなんて馴れ馴れしく呼ぶな!」
「お兄様、私は大丈夫ですから、もうその辺で…」
ヤバい、みんなお兄様のキレている姿を黙って見ているわ。シスコンだって勘違いされたら、お兄様に恋人ができなくなっちゃう。オロオロしていると、
「エル!落ち着きなさい!」
その声は伯母様だった。
「貴女の可愛い妹に失礼したことは、私が謝ります。一応、私はこの2人の保護者になるわけですから…。マリア、ごめんなさいね。せっかく来てくれたのに、こんなことになって。2人には、私からしっかりと話をするから、許してくれる?」
「伯母様、私は大丈夫ですから、気になさらないでください。それよりも、こんなお祝いの席でお騒がせして、申し訳ありませんでした。私は平気なので、ガザフィー男爵令嬢のお召し替えを優先して下さいませ。身重なのですから、風邪をひいたら大変ですわ。」
「まあ、マリアは本当に優しい子ね。こんな時でも相手の体調を気遣ってくれるのだから。…ありがとう。こんな事になってしまったけど、私はマリアを本当の娘のように思っているわ。」
「オスカー、早く婚約者様を連れて行きなさい。」
「はい。」
マーフィー卿は、私達に礼をして、顔色を悪くしたガザフィー男爵令嬢を連れて行った。
「皆様、お騒がせして申し訳ありませんわ。お詫びに、うちの特別なワインを今からお出ししますから、ぜひ召し上がって下さいませ。」
伯母様はすごい人ね。上手く場の空気を変えているわ。
「マリア嬢、殿下とも話していたが、かなりあの兄上に可愛がられてるな。くっくっ。」
「周りにシスコンと思われないように、気をつけてもらいたいのですがね。それに…、笑い過ぎですわよ、カーティス様!」
「…無理だろうな。くっくっ。あのコリンズ卿が妹を溺愛とか…。すまない!面白すぎて。」
後日、学園にて。
「マリア!またお母様がお茶会で、新しい噂を聞いてきたみたいよ。聞きたい?」
「今度は何よー?」
「この前の婚約パーティーで、悪女がマリアを虐めて、それを見たコリンズ卿が激怒したって話よ。でも、マリアは激怒したコリンズ卿を止めてたって本当?」
「まあそんな感じだったけど、ガザフィー男爵令嬢は悪女って呼ばれているの?」
「お母様達は、悪女って呼んでいたわよ。だってやっている事が悪女じゃないの。しかも、婚約パーティーの日、すごいドレスを着ていたって噂になっているわ。」
「ああ、あの赤いドレスね。派手ではあったわね。」
「噂だとね。妊娠中は体型が変わりやすいからって、デザイナーはオススメしなかったらしいわよ。でも、あの悪女は主役だからって、目立つデザインにこだわったとか。しかも、ダンスが酷かったって聞いたけど?」
「ダンスは緊張していたのかもしれないわ。ぎこちないダンスだったから。」
「噂だとね、妊娠して体がつらいからって、全く練習しなかったらしいわよ。」
「悪阻が酷かったのかしらね。しかし、噂が酷いわね。」
「元々、友人の恋人を略奪とかしてきた人で評判の悪い人だったらしいから、色々な人が悪評を流しているのかもしれないわ。マリアも巻き込まれて大変ね。でも相変わらず、マリアは可哀想って思われているから、大丈夫よ!」
何が大丈夫なのかは知らないが、あのガザフィー男爵令嬢には関わらない方がいいわね。
そして、約1ヶ月後に2人は結婚式を挙げた。
マーフィー卿の強い希望で、小規模で簡単な式にしたらしい。参列したのは、お互いの家族のみだったようだ。
……親子3人で幸せになって下さい。
そして、私は相変わらず放課後の図書室でレポート書きをしている。もうすぐ、レポートは終わりそうだ。カーティス様もハイスピードでやっている。この人は今更だが、とにかく出来る人らしい。そんな私達の横で、後輩のクラーク様も勉強している。
この前はこの3人で、放課後にスイーツを食べに行って来た。リーナ達には、すごいメンバーだって笑われたが、普通に楽しかった。
更に1ヶ月後、レポートを終えた私達は卒業試験を受けた。結果は…、合格でした。2人で結果を喜んでいると、クラスの友人達も喜んでくれた。
ああ、これで独り立ちへの第一歩ね。とりあえず、この後は文官の試験を受ける事に決めた。試験までは後1ヶ月ある。それまで、ガリ勉でやっていこう。カーティス様も、爵位を引き継ぐまでは文官で働きたいらしく、文官の試験を一緒に受ける事になった。公爵家の領地の勉強は、終わっているからいいんだって言っていた。ライバルが1人増えるのは嫌だが、しょうがないわね。でも、最近はこの人とは戦友のような、仲間意識が出来てきた気がする。
そして、文官の試験を迎えた私達。年上の人達に混ざって試験を受けるのは緊張したが、まあまあ出来たと思う。そして後日、学園に合格の通知が届いた。勿論、カーティス様もだ。2人で握手を交わした。これからは、同期になるねと。
卒業は、長期休暇に合わせてする事になった。休暇の後からは、文官として働かせてくれるらしい。時期としては中途半端だが、王太子殿下や国王陛下がせっかくだからと、配慮してくれたようだ。コネと言われないように、しっかりやらないとね。
そして、学園の最終日。友人達とはお別れだが、休みの日にすぐ会おうねって約束した。クラーク様は、私も来年卒業して2人を追いかけますよと言っていた。彼は優秀だから、簡単にやってきそうだわね。
南国での学園生活を無事に終了した私だった。
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