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やはり
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息子のアルフレッドが一目惚れしたかもしれない令嬢は、かつて私が愛して、裏切った元婚約者のアリーにそっくりだった…。
兄らしき人物と2人で楽しそうにスイーツを食べる令嬢。他の令嬢達は王太子殿下を取り囲んで、自分を売り込もうとしているのに、そんなことには興味なさそうにしている。
「あっ!一緒のテーブルにいるのは、サンチェス公爵令息ですね。そういえば、妹がいると聞いたことがあります。」
アルフレッドは一緒にいる兄らしき人物を知っているようだった。やはり、あの令嬢はアリーの娘で間違いないようだ。
他にも沢山令嬢がいるのに、よりにもよってアリーの娘だとは…。
「アルフが話していた令嬢はあの方なの?」
私と息子が小声で話しているところに、妻のオリビアも入って来る。
「…はい。あの御令嬢です。」
「あの御令嬢は、サンチェス公爵令嬢ね。お母様である公爵夫人にそっくりだわ。」
「やはり、そうでしたか!」
自分の一目惚れの相手が誰なのか、知れたことが嬉しいのだろう。息子の声が明るくなる。反対に私は、自分の気持ちが沈むのが分かった。
サンチェス公爵令嬢と子息がテーブルでスイーツを食べていると、王太子殿下が親しげに話しかけていた。
「私から話しかけることは難しそうですね…。」
名門公爵家の兄妹と王太子殿下が一緒にいたら、軽々しく話しかけることは出来ないだろう。
結局、アルフレッドはあの令嬢とは話すことは出来ず、その日のパーティーを終えた。
「アルフ、あの御令嬢は諦めなさい。」
邸に帰って来た後に、3人でお茶をしていると、真顔になったオリビアが唐突に話し出す。
「…何故ですか?」
母親から突然そんなことを言われて、アルフレッドは困惑しているようだった。
「噂で聞いたのだけど、サンチェス公爵令嬢と王太子殿下、弟の王子殿下は、仲の良い幼馴染らしいのよ。
王妃殿下はサンチェス公爵令嬢をとても気に入っていると聞いたことがあるし、どちらかの殿下と婚約するだろうって言われているの。王族が相手では難しいわ。想い続けても、傷つくかもしれない。本気にならないうちに、諦めた方がいいと思うの。」
「……そうでしたか。残念です。でも、相手が殿下なら敵いませんね。」
穏やかで物分かりのいいアルフレッドは、オリビアの話を理解してくれたようだが、傷ついたような表情をしていたと思う。
「オリビア…、今日はすまなかった。アルフにあんな話をさせてしまって。嫌な役回りをさせて悪かったな。」
2人きりになったタイミングで、オリビアに謝る。
「あの噂話は本当なのです。殿下の婚約者候補を好きになっても、アルフは辛い思いをするでしょう。ですから旦那様は何も気にしなくて良いのです。
アルフが傷ついたとしても、まだ12歳。これから沢山の出会いがありますし、焦って婚約者を決めなくてもよいと思いますわ。昔のように、早いうちから婚約者を決める方は減ってきているようですし、もっと精神的に成長してからでよいと思うのです。」
「オリビア…、ありがとう。」
オリビアは私には勿体ないくらいの妻だ。
兄らしき人物と2人で楽しそうにスイーツを食べる令嬢。他の令嬢達は王太子殿下を取り囲んで、自分を売り込もうとしているのに、そんなことには興味なさそうにしている。
「あっ!一緒のテーブルにいるのは、サンチェス公爵令息ですね。そういえば、妹がいると聞いたことがあります。」
アルフレッドは一緒にいる兄らしき人物を知っているようだった。やはり、あの令嬢はアリーの娘で間違いないようだ。
他にも沢山令嬢がいるのに、よりにもよってアリーの娘だとは…。
「アルフが話していた令嬢はあの方なの?」
私と息子が小声で話しているところに、妻のオリビアも入って来る。
「…はい。あの御令嬢です。」
「あの御令嬢は、サンチェス公爵令嬢ね。お母様である公爵夫人にそっくりだわ。」
「やはり、そうでしたか!」
自分の一目惚れの相手が誰なのか、知れたことが嬉しいのだろう。息子の声が明るくなる。反対に私は、自分の気持ちが沈むのが分かった。
サンチェス公爵令嬢と子息がテーブルでスイーツを食べていると、王太子殿下が親しげに話しかけていた。
「私から話しかけることは難しそうですね…。」
名門公爵家の兄妹と王太子殿下が一緒にいたら、軽々しく話しかけることは出来ないだろう。
結局、アルフレッドはあの令嬢とは話すことは出来ず、その日のパーティーを終えた。
「アルフ、あの御令嬢は諦めなさい。」
邸に帰って来た後に、3人でお茶をしていると、真顔になったオリビアが唐突に話し出す。
「…何故ですか?」
母親から突然そんなことを言われて、アルフレッドは困惑しているようだった。
「噂で聞いたのだけど、サンチェス公爵令嬢と王太子殿下、弟の王子殿下は、仲の良い幼馴染らしいのよ。
王妃殿下はサンチェス公爵令嬢をとても気に入っていると聞いたことがあるし、どちらかの殿下と婚約するだろうって言われているの。王族が相手では難しいわ。想い続けても、傷つくかもしれない。本気にならないうちに、諦めた方がいいと思うの。」
「……そうでしたか。残念です。でも、相手が殿下なら敵いませんね。」
穏やかで物分かりのいいアルフレッドは、オリビアの話を理解してくれたようだが、傷ついたような表情をしていたと思う。
「オリビア…、今日はすまなかった。アルフにあんな話をさせてしまって。嫌な役回りをさせて悪かったな。」
2人きりになったタイミングで、オリビアに謝る。
「あの噂話は本当なのです。殿下の婚約者候補を好きになっても、アルフは辛い思いをするでしょう。ですから旦那様は何も気にしなくて良いのです。
アルフが傷ついたとしても、まだ12歳。これから沢山の出会いがありますし、焦って婚約者を決めなくてもよいと思いますわ。昔のように、早いうちから婚約者を決める方は減ってきているようですし、もっと精神的に成長してからでよいと思うのです。」
「オリビア…、ありがとう。」
オリビアは私には勿体ないくらいの妻だ。
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