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清く、正しく、尊い絆(7)
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私と同じように蓮の思惑に気がついたのか、成瀬さんが困惑顔で蓮の首根っこを掴んでステージ中央へと連れ戻す。それはまるで、コントのような仕草だったので、ファンたちにはただの余興に見えていることだろう。
「気が済んだか?」
「あぁ。ここは完全なるアウェイだ。……でも、ライバルとしては不足無しだな!」
蓮は、不敵に笑った。メンバーは、やれやれといった様子で蓮を舞台袖へと追いやった。Orionのメンバーと蓮のやり取りは、ファンの子たちにウケたようで、会場からは笑いと拍手が沸き起こっている。
私はというと、まだ心臓がバクバクして、拍手どころではなかった。
蓮ってば、なんてことをさせるの!? みんなの前で……。成瀬さんも困ってたじゃない!
恥ずかしさと焦りで、顔が熱くなる。でもそれと同時に、少し嬉しくもあった。だって、これはきっと彼なりのファンサービスだから。蓮なりに私のことを応援してくれているのだと思う。
嬉しかったけれど、やっぱり恥ずかしさの方が勝る。きっと、私の頬は真っ赤になっているだろう。
ふぅと大きく息を吐いて気持ちをなんとか落ち着かせてからステージを見たら、成瀬さんがこちらを見て優しく微笑んでいた。唇が“ありがとう” と動いたように見えたのは、気のせいだろうか。でももし本当にそう言ってくれたのなら、それだけで全てが報われたような気がした。
ライブは後半戦に突入した。成瀬さんのソロパートは一際盛り上がっている。まっすぐで、力強くて、でもどこか優しい歌声が響く。その声が、私の胸の奥にまっすぐに届いて、涙がまたこぼれそうになった。
この人を、ずっと見ていたい。
そんな想いが、自然と湧き上がってくる。
彼がこれからも、夢に向かって進んでいけますように。
その道が、どうか光に満ちたものでありますように。
彼のパフォーマンス中、私は祈るように手を合わせていた。
ライブは徐々に終わりへと近づく。しかし、私の胸の中の熱は、むしろその勢いを増していく。
私は、これからも成瀬さんを推し続ける。誰よりも熱く、誰よりも真剣に。いつかまた、あの言葉をもらえるその日まで。しきり壁の向こう側で。時にはこうやって近くで見守りながら。いつもいつでも精一杯推し事に励みます。
だってそれが、私が届けられるいちばんの愛のかたちだから。
~fin~
⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎
本編完結しました。最後までお付き合いくださりありがとうございました♪
……で・す・が、番外編をご用意しております。
番外編公開は、明日18:00!
続けてお楽しみくださいませませ♪( ´▽`)
「気が済んだか?」
「あぁ。ここは完全なるアウェイだ。……でも、ライバルとしては不足無しだな!」
蓮は、不敵に笑った。メンバーは、やれやれといった様子で蓮を舞台袖へと追いやった。Orionのメンバーと蓮のやり取りは、ファンの子たちにウケたようで、会場からは笑いと拍手が沸き起こっている。
私はというと、まだ心臓がバクバクして、拍手どころではなかった。
蓮ってば、なんてことをさせるの!? みんなの前で……。成瀬さんも困ってたじゃない!
恥ずかしさと焦りで、顔が熱くなる。でもそれと同時に、少し嬉しくもあった。だって、これはきっと彼なりのファンサービスだから。蓮なりに私のことを応援してくれているのだと思う。
嬉しかったけれど、やっぱり恥ずかしさの方が勝る。きっと、私の頬は真っ赤になっているだろう。
ふぅと大きく息を吐いて気持ちをなんとか落ち着かせてからステージを見たら、成瀬さんがこちらを見て優しく微笑んでいた。唇が“ありがとう” と動いたように見えたのは、気のせいだろうか。でももし本当にそう言ってくれたのなら、それだけで全てが報われたような気がした。
ライブは後半戦に突入した。成瀬さんのソロパートは一際盛り上がっている。まっすぐで、力強くて、でもどこか優しい歌声が響く。その声が、私の胸の奥にまっすぐに届いて、涙がまたこぼれそうになった。
この人を、ずっと見ていたい。
そんな想いが、自然と湧き上がってくる。
彼がこれからも、夢に向かって進んでいけますように。
その道が、どうか光に満ちたものでありますように。
彼のパフォーマンス中、私は祈るように手を合わせていた。
ライブは徐々に終わりへと近づく。しかし、私の胸の中の熱は、むしろその勢いを増していく。
私は、これからも成瀬さんを推し続ける。誰よりも熱く、誰よりも真剣に。いつかまた、あの言葉をもらえるその日まで。しきり壁の向こう側で。時にはこうやって近くで見守りながら。いつもいつでも精一杯推し事に励みます。
だってそれが、私が届けられるいちばんの愛のかたちだから。
~fin~
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続けてお楽しみくださいませませ♪( ´▽`)
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