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7.女王の奏でるラプソディー
15.嵐の夜に……③
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『総#%&&’GAし……』
「ドワッ」
突如鳴り響くけたたましい音量の艦内放送によって、アルバートの意識は現実に引き戻された。全く予想をしていなかったために、不要となった土や混合中の液肥で汚れた服は酷い状態であったが、今は艦内放送は鳴りやんでいる。
出入り口のドアにほど近い壁に、設置されている照明類のスイッチの中に、艦内放送の音量調整スイッチを見つけたアルバートは、独り言ちる。
「自動で音量が抑えられたのか、それとも他の育成室もそうなのか……」
つぶやくアルバートの頭の隅に、ドーラのにこやかな笑顔が浮かんだが、仮にドーラが設定していったとしても、その意図がアルバートにはわからない。
ドーラが設定を変えていったという証拠がある訳でもないため、問い詰める事は不可能であろうし、そもそも女性相手に自分が何かを問い詰める事が出来るのか、アルバートには自信が無かった。
「……とはいえ、総員起こしとなれば、詰め所にいく必要があるか」
室内は、とりあえず薬草類の最低限の生育環境は整っているはずだ。『クイーン』が手をかざしたことによって、手折れた茎や千切れかけた葉もなんとかなりそうであり、アルバートは慌てて育成室をでて艦内通路へと向かう。
総員起こしから、五分以内に持場にたどり着き点呼を受けねば、待っているのは上官による叱責である。QAで、陰惨ないじめにあう事はあるまいが、ペナルティーが発生するのは面白くない。
艦内通路を、ドーラの案内の元にたどった道順をさかのぼり、医療班詰め所に飛び込んだアルバートの目に映ったのは、サンドラやクラリス、レギニータと言った客員医療班員の冷たい視線と、整然と居並ぶ医療班女性班員の中で、素知らぬ顔をしてすましているドーラの姿であった。
「……五分七秒……しかも、お前の相方であるデーゲンハルトはどうした? 総員起こしに一人だけ飛び出してきた訳じゃあるまい?」
そう言ってにこやかに笑う衛生班副長であるカレルの頬は引くついているように見える。そして、そしてその言葉によってアルバートは、デーゲンハルトが不在なのに気付いた。
「……すぐに連れてきます!!」
慌てて飛び出した待機室の中で、華やかな笑い声が上がるのを、アルバートの耳は確かに拾ったのであった。
そして数分後、アルバートとデーゲンハルトは医療班特別療養室にいた。特別療養室と言えば聞こえはいいが、現実的には怪我をしている捕虜や懲罰対象の乗組員を閉じ込めておくための、多少程度の良い独房である。
一室は二メートル四方ほどの広さであり、簡易ながら丈夫なベッドと囲いのない簡易トイレがあり、艦外方向への通路をはさんで二室が向きあう形である。二つの独房の間にある通路には少し大きめの舷窓(丸い窓)があり、小さいテーブルと二脚の椅子が固定されて設置されている。
舷窓は、採光と換気の為に設置されるのが一般手だが、特別療養室の舷窓は開かない。通路とは鉄格子で隔てられているわけではなく、強化されたガラスのように透明な素材で隔てられていた。
なぜアルバートとデーゲンハルトがいるのかと言えば、もちろん左右の独房には収容者がいるからである。
通路の右の独房には、大柄な巨体をベッドに横たえたエリオットは、目を閉じたままで眠っているようである。左側の独房にはディランが入っており、こちらは目を覚ましているようだ。彼ら二人の身体は、厚手の革ベルトでベッドに固定されている。
透明な壁ごしに見えるディランは、しばらく何かを叫んでいたようだが、やがてあきらめたのか口をつぐんだ。どうやら、中の声は通路には響かず、自分たちの姿も見えないようである。
「……騒動を起こした張本人とはいえ、扱いが酷くないか?」
アルバートの問い掛けに、デーゲンハルトは少し戸惑ったように、元軍人の冒険者仲間から聞いた話をする。
「普通はケンカをすれば、営倉と呼ばれる板張りの狭い部屋に閉じ込められるのが普通なのだそうです。与えられる食事は、パンと水におかずは塩だけ。三日も入れられていると、身体を壊すといっておりましたので、ここはかなりマシであります」
実際、アレキサンドリア海軍の艦船にも、営倉は存在したが、艦底部にちかい暗く狭い場所である。自殺者がでないように、営倉に入れられる際には、衣類のボタンや腰ひもなどがはぎとられるのが普通であり、便器は営倉内に設置されているが、QAと異なり、異臭を放っているのが普通だという。
「軍隊というのは、究極的に個ではなく隊としての存在を要求されるものであります。ですので、ケンカなどの隊員の和を乱す行為は厳重な処罰の対象となるのは仕方ない事であります」
デーゲンハルトの言葉に考えさせられる事も多いアルバートである。アレキサンドリア自体が他国の基準から大きく外れていることは承知していたが、アルバートには他の点で気になる事があった。
「なぁ、自分から見てもQAは、アレキサンドリアの基準よりもはるかにおかしな船だが、なぜ捕虜の扱いなんかは極端に差が無いんだろうな?
この艦の装備は、ほとんど艦長が考えたものらしいが、あんないかにも非力な女の子が、ある意味現実的な独房を思いつくなんて思えないんだが……」
アルバートの発言に、驚いたのはデーゲンハルトの方である。彼は魔術技術学院【スクオラ・ディ・テクノロジア(Scuola di tecnologia)】での、クロエの実力を知っている。模擬戦とはいえ、クロエたちを敵にした時の恐怖と絶望感をしっているのだ。
(……アレキサンドリア内でも、クロエ教官たちの実力は、ほんの一部しか知らないのではないか)
デーゲンハルトが思い、それを口にしようとした時にそれは起きた。それまでも多少の揺れを感じてはいたのだが、艦首方向での上下動が急に激しさをましたのだ。
「こ、これはっ」
「口を開くな! 舌を噛むぞ!!」
アルバートはとっさにデーゲンハルトに言い放つと、左右の独房を見回した。ディランはなんだかんだ言っても青家の出身であり、荒波への対処を知っているから問題はない。
問題があるとしたら、紅家のエリオットだろうと様子をうかがうと、ベッドに身体を固定されているうえに、気絶状態はまだ続いているようだ。さすがに、ここまで気絶している時間が長いのは問題ではないかと思うが、いずれにしてもこの荒波を乗り切ってからである。
「最悪の場合、沈没もありえるか……」
アルバートの悲観的な発言は、舷窓に打ち寄せる波を見てしまったからであった。現段階で、舷窓を設置している船はQAしか存在していない。これは他の船は木造船であり、防水の整った窓を舷側に設置する技術が存在していない事も理由としてある。
この為、青家の人間にしても窓越しに嵐をのんびりみたことなどないのだ。通常の帆船であれば、縮帆して舵による操舵だけで座礁を防ぐしかできないのだ。舵輪も後甲板に存在し、雨風をしのぐものは周囲には無いのが一般的なのである。
既に深夜であるために、舷窓の外に海面の様子を見る事はかなわないが、時折水の流れが室内灯にてらされる事からも、波がかなりの高さまで打ち寄せていることがわかるのだ。
艦内照明が非常灯のみに変わってからは、前後左右に揺れる室内で、椅子にしがみついて耐える事しかできない。永遠に思える時間は、日が昇り、舷窓から日が差し込むようになって、無事に過ぎ去った事を実感したアルバートはホッと息をついた。
簡易な椅子とテーブルしかなかったために、デーゲンハルトと二人で、椅子に座りながらもテーブルにしがみついて過ごした、長い夜は終わったのであった。
「ドワッ」
突如鳴り響くけたたましい音量の艦内放送によって、アルバートの意識は現実に引き戻された。全く予想をしていなかったために、不要となった土や混合中の液肥で汚れた服は酷い状態であったが、今は艦内放送は鳴りやんでいる。
出入り口のドアにほど近い壁に、設置されている照明類のスイッチの中に、艦内放送の音量調整スイッチを見つけたアルバートは、独り言ちる。
「自動で音量が抑えられたのか、それとも他の育成室もそうなのか……」
つぶやくアルバートの頭の隅に、ドーラのにこやかな笑顔が浮かんだが、仮にドーラが設定していったとしても、その意図がアルバートにはわからない。
ドーラが設定を変えていったという証拠がある訳でもないため、問い詰める事は不可能であろうし、そもそも女性相手に自分が何かを問い詰める事が出来るのか、アルバートには自信が無かった。
「……とはいえ、総員起こしとなれば、詰め所にいく必要があるか」
室内は、とりあえず薬草類の最低限の生育環境は整っているはずだ。『クイーン』が手をかざしたことによって、手折れた茎や千切れかけた葉もなんとかなりそうであり、アルバートは慌てて育成室をでて艦内通路へと向かう。
総員起こしから、五分以内に持場にたどり着き点呼を受けねば、待っているのは上官による叱責である。QAで、陰惨ないじめにあう事はあるまいが、ペナルティーが発生するのは面白くない。
艦内通路を、ドーラの案内の元にたどった道順をさかのぼり、医療班詰め所に飛び込んだアルバートの目に映ったのは、サンドラやクラリス、レギニータと言った客員医療班員の冷たい視線と、整然と居並ぶ医療班女性班員の中で、素知らぬ顔をしてすましているドーラの姿であった。
「……五分七秒……しかも、お前の相方であるデーゲンハルトはどうした? 総員起こしに一人だけ飛び出してきた訳じゃあるまい?」
そう言ってにこやかに笑う衛生班副長であるカレルの頬は引くついているように見える。そして、そしてその言葉によってアルバートは、デーゲンハルトが不在なのに気付いた。
「……すぐに連れてきます!!」
慌てて飛び出した待機室の中で、華やかな笑い声が上がるのを、アルバートの耳は確かに拾ったのであった。
そして数分後、アルバートとデーゲンハルトは医療班特別療養室にいた。特別療養室と言えば聞こえはいいが、現実的には怪我をしている捕虜や懲罰対象の乗組員を閉じ込めておくための、多少程度の良い独房である。
一室は二メートル四方ほどの広さであり、簡易ながら丈夫なベッドと囲いのない簡易トイレがあり、艦外方向への通路をはさんで二室が向きあう形である。二つの独房の間にある通路には少し大きめの舷窓(丸い窓)があり、小さいテーブルと二脚の椅子が固定されて設置されている。
舷窓は、採光と換気の為に設置されるのが一般手だが、特別療養室の舷窓は開かない。通路とは鉄格子で隔てられているわけではなく、強化されたガラスのように透明な素材で隔てられていた。
なぜアルバートとデーゲンハルトがいるのかと言えば、もちろん左右の独房には収容者がいるからである。
通路の右の独房には、大柄な巨体をベッドに横たえたエリオットは、目を閉じたままで眠っているようである。左側の独房にはディランが入っており、こちらは目を覚ましているようだ。彼ら二人の身体は、厚手の革ベルトでベッドに固定されている。
透明な壁ごしに見えるディランは、しばらく何かを叫んでいたようだが、やがてあきらめたのか口をつぐんだ。どうやら、中の声は通路には響かず、自分たちの姿も見えないようである。
「……騒動を起こした張本人とはいえ、扱いが酷くないか?」
アルバートの問い掛けに、デーゲンハルトは少し戸惑ったように、元軍人の冒険者仲間から聞いた話をする。
「普通はケンカをすれば、営倉と呼ばれる板張りの狭い部屋に閉じ込められるのが普通なのだそうです。与えられる食事は、パンと水におかずは塩だけ。三日も入れられていると、身体を壊すといっておりましたので、ここはかなりマシであります」
実際、アレキサンドリア海軍の艦船にも、営倉は存在したが、艦底部にちかい暗く狭い場所である。自殺者がでないように、営倉に入れられる際には、衣類のボタンや腰ひもなどがはぎとられるのが普通であり、便器は営倉内に設置されているが、QAと異なり、異臭を放っているのが普通だという。
「軍隊というのは、究極的に個ではなく隊としての存在を要求されるものであります。ですので、ケンカなどの隊員の和を乱す行為は厳重な処罰の対象となるのは仕方ない事であります」
デーゲンハルトの言葉に考えさせられる事も多いアルバートである。アレキサンドリア自体が他国の基準から大きく外れていることは承知していたが、アルバートには他の点で気になる事があった。
「なぁ、自分から見てもQAは、アレキサンドリアの基準よりもはるかにおかしな船だが、なぜ捕虜の扱いなんかは極端に差が無いんだろうな?
この艦の装備は、ほとんど艦長が考えたものらしいが、あんないかにも非力な女の子が、ある意味現実的な独房を思いつくなんて思えないんだが……」
アルバートの発言に、驚いたのはデーゲンハルトの方である。彼は魔術技術学院【スクオラ・ディ・テクノロジア(Scuola di tecnologia)】での、クロエの実力を知っている。模擬戦とはいえ、クロエたちを敵にした時の恐怖と絶望感をしっているのだ。
(……アレキサンドリア内でも、クロエ教官たちの実力は、ほんの一部しか知らないのではないか)
デーゲンハルトが思い、それを口にしようとした時にそれは起きた。それまでも多少の揺れを感じてはいたのだが、艦首方向での上下動が急に激しさをましたのだ。
「こ、これはっ」
「口を開くな! 舌を噛むぞ!!」
アルバートはとっさにデーゲンハルトに言い放つと、左右の独房を見回した。ディランはなんだかんだ言っても青家の出身であり、荒波への対処を知っているから問題はない。
問題があるとしたら、紅家のエリオットだろうと様子をうかがうと、ベッドに身体を固定されているうえに、気絶状態はまだ続いているようだ。さすがに、ここまで気絶している時間が長いのは問題ではないかと思うが、いずれにしてもこの荒波を乗り切ってからである。
「最悪の場合、沈没もありえるか……」
アルバートの悲観的な発言は、舷窓に打ち寄せる波を見てしまったからであった。現段階で、舷窓を設置している船はQAしか存在していない。これは他の船は木造船であり、防水の整った窓を舷側に設置する技術が存在していない事も理由としてある。
この為、青家の人間にしても窓越しに嵐をのんびりみたことなどないのだ。通常の帆船であれば、縮帆して舵による操舵だけで座礁を防ぐしかできないのだ。舵輪も後甲板に存在し、雨風をしのぐものは周囲には無いのが一般的なのである。
既に深夜であるために、舷窓の外に海面の様子を見る事はかなわないが、時折水の流れが室内灯にてらされる事からも、波がかなりの高さまで打ち寄せていることがわかるのだ。
艦内照明が非常灯のみに変わってからは、前後左右に揺れる室内で、椅子にしがみついて耐える事しかできない。永遠に思える時間は、日が昇り、舷窓から日が差し込むようになって、無事に過ぎ去った事を実感したアルバートはホッと息をついた。
簡易な椅子とテーブルしかなかったために、デーゲンハルトと二人で、椅子に座りながらもテーブルにしがみついて過ごした、長い夜は終わったのであった。
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