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「……というわけでね。最後には、マーティ様との顔合わせどころじゃなくなってしまったのよ」
ネリーは手にしたカップを置いて、ため息をついた。
正面ではイーディスがスコーンをパカリと割っている。
その途端、焼きたてのスコーンの良い香りが、辺りにふわりと広がった。
「それはビックリね。
まさかそのタイミングで、アリス様とシェイマス様もいらっしゃるとは思わないわよね」
イーディスは言いながら、スコーンにジャムを塗る。
気持ちのいい青空の下で、赤いジャムはツヤツヤと美味しそうに輝いた。
「でも私だったら嬉しいけどな。
3人組の中に入って仲良くできるなんて、夢のようじゃないの」
今日のように、天気が良く、かと言って暑すぎることもない日に、庭園でお茶を楽しむのは、ネリーの楽しみの一つである。
そんな日には決まって、白いテーブルクロスに白いパラソルを用意させ、焼きたてサクサクのスコーンを堪能するのだった。
その相手をしてくれるのは、ほとんどイーディスである。
甘いものには目がない彼女は、こぼれ落ちそうなほどたっぷりとジャムを乗せ、スコーンを口に運んでいる。
それはいつもの光景。
いつも通りの幸せな昼下がりだと言うのに、ネリーはいつになく沈んでいた。
「そんなにアリス様たちと関わるのが嫌なら、出来るだけ集まりは、遠慮させて頂いても良いんじゃないかしら。
そりゃ、まあ、多少は顔を見せないといけないこともあるでしょうけど。
無理して全てのお誘いを受ける必要もないわよ」
ネリーの顔が暗いのを見て、イーディスが励ますように言う。
ネリーは、
「そうね……」
と言ってから、少しためらったものの、意を決して続けた。
「私が気になっているのは、そのことだけじゃないのよ。
恐らくマーティ様は……アリス様のことが好きみたいなの」
「ええ!?」
口に入れたスコーンを落としそうになって、イーディスは慌ててナプキンで押さえた。
綺麗に並べられた皿が、ガチャガチャと音を立てる。
ネリーは自分もスコーンに手を伸ばしたが、早くもそれは冷め始めていた。
「マーティ様が、アリス様を?」
「そうなんだと……思うわ。
分かりやすいんだもの、マーティ様」
ネリーは昨夜のマーティの様子を思い出していた。
アリスとシェイマスの婚約の話を聞いて、分かりやすく動揺していた、彼。
鋭い視線を2人に向けていた、彼。
誰がどう見ても、明らかにアリスのことばかり目で追っていた、彼。
そのどれを思い返してみても、マーティがアリスのことを好きなのは、間違いないように思えた。
ネリーは手にしたカップを置いて、ため息をついた。
正面ではイーディスがスコーンをパカリと割っている。
その途端、焼きたてのスコーンの良い香りが、辺りにふわりと広がった。
「それはビックリね。
まさかそのタイミングで、アリス様とシェイマス様もいらっしゃるとは思わないわよね」
イーディスは言いながら、スコーンにジャムを塗る。
気持ちのいい青空の下で、赤いジャムはツヤツヤと美味しそうに輝いた。
「でも私だったら嬉しいけどな。
3人組の中に入って仲良くできるなんて、夢のようじゃないの」
今日のように、天気が良く、かと言って暑すぎることもない日に、庭園でお茶を楽しむのは、ネリーの楽しみの一つである。
そんな日には決まって、白いテーブルクロスに白いパラソルを用意させ、焼きたてサクサクのスコーンを堪能するのだった。
その相手をしてくれるのは、ほとんどイーディスである。
甘いものには目がない彼女は、こぼれ落ちそうなほどたっぷりとジャムを乗せ、スコーンを口に運んでいる。
それはいつもの光景。
いつも通りの幸せな昼下がりだと言うのに、ネリーはいつになく沈んでいた。
「そんなにアリス様たちと関わるのが嫌なら、出来るだけ集まりは、遠慮させて頂いても良いんじゃないかしら。
そりゃ、まあ、多少は顔を見せないといけないこともあるでしょうけど。
無理して全てのお誘いを受ける必要もないわよ」
ネリーの顔が暗いのを見て、イーディスが励ますように言う。
ネリーは、
「そうね……」
と言ってから、少しためらったものの、意を決して続けた。
「私が気になっているのは、そのことだけじゃないのよ。
恐らくマーティ様は……アリス様のことが好きみたいなの」
「ええ!?」
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ネリーは自分もスコーンに手を伸ばしたが、早くもそれは冷め始めていた。
「マーティ様が、アリス様を?」
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