孤児院の愛娘に会いに来る国王陛下

akechi

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5章 旅立つ日はいつ?

じーじとばーば②

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「シュッキリちまちた!ジョンしゃんありがとごじゃいましゅ!」


リクがジェラルドに頭を下げる、トイレの前でだ。


「良かったな!お前らは大丈夫か?」


トイレに何故かついてきたチロ達にも確認する。


「チロはでにゃい~」


「ぼきゅも!」


そう言ってジェラルドに纏わりつく孫を見て、冷や汗が止まらないカイデル。そんな祖父の心配をよそにチロはジェラルドにベッタリだ。



「ねーねげんきだった~?」


「朝会ってるだろ!ルルは元気だ!そして可愛い!」


「ねーねはいちゅもかわいいでしゅよ!」


「おー良く分かってんな!チロ!」


「エヘヘ~」照れるチロ


そんな会話を聞いていて今にも倒れそうになるカイデルに、ランバートとエチカが声をかける。


「父上、落ち着いて下さい。私も最初は驚きましたがあれが普通ですから、慣れないといけません」


「お義父様、兄はうちの子を溺愛してますので大丈夫ですわ!」


カイデルは頷くと、チラリと孫を見る。


「ジョンしゃんおにゃかしゅいたねー?」


「そうだな~」


のんびり話す3歳の孫と国王そしておちび達。


「陛下、こちらに軽食をご用意しております」


セバスチャンが案内する。ジェラルドが軽く頷き部屋に入っていくと、その後ろをおちび達がヒヨコのようについていく。


そして何故かジェラルドが手慣れた感じで1人ずつ椅子に座らせていく。困惑するメイド達をとりあえず下がらせるカイデル。


そして次々と食事が運ばれてくる。歓喜するおちび達を微笑ましく見るジェラルド。そして皆も座り緊張感漂う中で、食べ始める。


「「「いたらきましゅ!」」」


元気良く言うと、おちび達が勢い良く食べ始める。


「あー!ジョンしゃん、チロもそれたべゆー!」


「リクも!」「ぼきゅも!」


カイデルはハラハラして思わず立ち上がってしまう。


「じーじどおちたの?」首をかしげるチロ


「チロ…「大丈夫だ」


ジェラルド国王がカイデルに言うと、カイデルは一礼して座る。チロのかしげている首を元に戻して、食べるように促すジェラルド。


「あー!ジョンしゃんたべしゅぎでしゅよ!」


リクがジェラルドに抗議する。


「「ぶー!ぶー!」」ブーイングの嵐だ


「早い者勝ちだ!お前らはゆっくり食べろ?またゲェするぞ!」


その言葉にまたもやハラハラしてしまうカイデルに、ランバートとエチカは苦笑いした。









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