60 / 108
5章 旅立つ日はいつ?
じーじとばーば①
しおりを挟む
「君が…」
チロの軽い挨拶にカイデルは呟く。
「チロでしゅ!」
元気良く敬礼する孫に、涙が溢れてくるカイデル夫妻。そこにはまぎれもない幸せな家族がいた。
「チロ、はじめまして。私は君のお祖父さんだ。」
「私は貴女のお祖母さんよ」
チロは不思議そうに首をかしげて、エチカとランバートを見る。
「チロ、この人達は私の父と母だ。チロにとってはじーじとばーばだよ」ランバートが優しく説明する。
「チロのじーじとばーばにゃの~?」
「あらあら~可愛いわね!そうよばーばよ!」
「私はじーじだ」
チロは恥ずかしそうにしながらも、どこか嬉しそうだ。カイデル夫妻に愛でられるチロを微笑ましく見ているエチカとランバート。
「よかったでしゅね~」
エドワードがしみじみ言うので笑ってしまう一同。
「この子達は?」カイデルがチロに聞く
「チロのおとみょだち~!ねぇ~?」
「「うん!」」
「あら~可愛いお友達ね!」
チロ達は遊びを再開する。大好きになったブランコでエチカに押してもらい遊んでいる。それを微笑ましく見ながら、ランバートにこれまでの経緯を聞いている夫妻。
「そのチロちゃんを救ってくれた兵士にも会いたいわ!何てお礼を言っていいか…」
そう言って涙ぐむ夫人のビビアンを支えるカイデル。
「彼はとても誠実で優秀な兵士でした。ですが彼は平民ですので、これからは我がオールドウィン家が後ろ楯になろうと思います」
「ああ、それがいい」
三人はお茶を飲みながら、久々に親子の会話が出来る事に幸せを感じつつおちび達を見守っていた。するとセバスチャンが珍しく焦ってこちらにやって来る。
「旦那様、国王陛下がお見えです!」
その言葉にランバートは溜め息を吐き、カイデル夫妻は驚く。
「迎えに…「その必要はない」
カイデルの言葉を遮り、威風堂々現れたジェラルド。後ろには近衛兵を引き連れている。冷や汗が出る程の迫力に夫妻は跪く。
そこにブランコから降りたチロ達がこちらに向かってくる。カイデルは孫をギロリと見るジェラルドに、身を乗り出した時…
「あー!ジョンしゃんだ~!」
孫の気の抜けるような声が聞こえたと思ったら、その孫と友人達がジェラルド国王に抱っこをせがんでいる。驚いて動けない両親を見て、苦笑いするランバート。
「おー!今日はお泊まりだってな!ルルに頼まれて様子を身に来たぞ!」
先程の威厳はなくなり、にこやかに孫と話す国王に唖然とする。ランバートは国王とチロ達の関係も説明する。
「うちの孫は…凄いな」
「ええ」
ジェラルドとブランコで遊ぶ孫と友人達を見てもまだ信じられない。
「ん?リクどうした?」
ブランコを降りてしゃがみこむリクにジェラルドが声をかける。
「ジョンしゃん…いつもにょでしゅ…」
「うんちか?」
ジェラルドの言葉に真剣に頷くリク。二人は頷き、そしてジェラルドはリクを小脇に抱えてトイレに向かう。その後を嬉しそうについていくチロとエドワードに爆笑するエチカ。
「そんな!陛下!我々がやります!」
カイデルは急いでメイドに目線を向ける。
「あ~いいでしゅよ!ジョンしゃんにまかしぇればだいじょぶ~」
チロが走りながら言うと、それを聞いて笑うジェラルド。そんな孫を見てカイデルは顔面蒼白になる。
「お義父様、大丈夫です。いつもの事ですから兄上も慣れています!」
カイデルはこの先、非常識人達をどう教育しようかと悩まされる事になるのであった。
チロの軽い挨拶にカイデルは呟く。
「チロでしゅ!」
元気良く敬礼する孫に、涙が溢れてくるカイデル夫妻。そこにはまぎれもない幸せな家族がいた。
「チロ、はじめまして。私は君のお祖父さんだ。」
「私は貴女のお祖母さんよ」
チロは不思議そうに首をかしげて、エチカとランバートを見る。
「チロ、この人達は私の父と母だ。チロにとってはじーじとばーばだよ」ランバートが優しく説明する。
「チロのじーじとばーばにゃの~?」
「あらあら~可愛いわね!そうよばーばよ!」
「私はじーじだ」
チロは恥ずかしそうにしながらも、どこか嬉しそうだ。カイデル夫妻に愛でられるチロを微笑ましく見ているエチカとランバート。
「よかったでしゅね~」
エドワードがしみじみ言うので笑ってしまう一同。
「この子達は?」カイデルがチロに聞く
「チロのおとみょだち~!ねぇ~?」
「「うん!」」
「あら~可愛いお友達ね!」
チロ達は遊びを再開する。大好きになったブランコでエチカに押してもらい遊んでいる。それを微笑ましく見ながら、ランバートにこれまでの経緯を聞いている夫妻。
「そのチロちゃんを救ってくれた兵士にも会いたいわ!何てお礼を言っていいか…」
そう言って涙ぐむ夫人のビビアンを支えるカイデル。
「彼はとても誠実で優秀な兵士でした。ですが彼は平民ですので、これからは我がオールドウィン家が後ろ楯になろうと思います」
「ああ、それがいい」
三人はお茶を飲みながら、久々に親子の会話が出来る事に幸せを感じつつおちび達を見守っていた。するとセバスチャンが珍しく焦ってこちらにやって来る。
「旦那様、国王陛下がお見えです!」
その言葉にランバートは溜め息を吐き、カイデル夫妻は驚く。
「迎えに…「その必要はない」
カイデルの言葉を遮り、威風堂々現れたジェラルド。後ろには近衛兵を引き連れている。冷や汗が出る程の迫力に夫妻は跪く。
そこにブランコから降りたチロ達がこちらに向かってくる。カイデルは孫をギロリと見るジェラルドに、身を乗り出した時…
「あー!ジョンしゃんだ~!」
孫の気の抜けるような声が聞こえたと思ったら、その孫と友人達がジェラルド国王に抱っこをせがんでいる。驚いて動けない両親を見て、苦笑いするランバート。
「おー!今日はお泊まりだってな!ルルに頼まれて様子を身に来たぞ!」
先程の威厳はなくなり、にこやかに孫と話す国王に唖然とする。ランバートは国王とチロ達の関係も説明する。
「うちの孫は…凄いな」
「ええ」
ジェラルドとブランコで遊ぶ孫と友人達を見てもまだ信じられない。
「ん?リクどうした?」
ブランコを降りてしゃがみこむリクにジェラルドが声をかける。
「ジョンしゃん…いつもにょでしゅ…」
「うんちか?」
ジェラルドの言葉に真剣に頷くリク。二人は頷き、そしてジェラルドはリクを小脇に抱えてトイレに向かう。その後を嬉しそうについていくチロとエドワードに爆笑するエチカ。
「そんな!陛下!我々がやります!」
カイデルは急いでメイドに目線を向ける。
「あ~いいでしゅよ!ジョンしゃんにまかしぇればだいじょぶ~」
チロが走りながら言うと、それを聞いて笑うジェラルド。そんな孫を見てカイデルは顔面蒼白になる。
「お義父様、大丈夫です。いつもの事ですから兄上も慣れています!」
カイデルはこの先、非常識人達をどう教育しようかと悩まされる事になるのであった。
175
あなたにおすすめの小説
水魔法しか使えない私と婚約破棄するのなら、貴方が隠すよう命じていた前世の知識をこれから使います
黒木 楓
恋愛
伯爵令嬢のリリカは、婚約者である侯爵令息ラルフに「水魔法しか使えないお前との婚約を破棄する」と言われてしまう。
異世界に転生したリリカは前世の知識があり、それにより普通とは違う水魔法が使える。
そのことは婚約前に話していたけど、ラルフは隠すよう命令していた。
「立場が下のお前が、俺よりも優秀であるわけがない。普通の水魔法だけ使っていろ」
そう言われ続けてきたけど、これから命令を聞く必要もない。
「婚約破棄するのなら、貴方が隠すよう命じていた力をこれから使います」
飲んだ人を強くしたり回復する聖水を作ることができるけど、命令により家族以外は誰も知らない。
これは前世の知識がある私だけが出せる特殊な水で、婚約破棄された後は何も気にせず使えそうだ。
姉に代わって立派に息子を育てます! 前日譚
mio
恋愛
ウェルカ・ティー・バーセリクは侯爵家の二女であるが、母亡き後に侯爵家に嫁いできた義母、転がり込んできた義妹に姉と共に邪魔者扱いされていた。
王家へと嫁ぐ姉について王都に移住したウェルカは侯爵家から離れて、実母の実家へと身を寄せることになった。姉が嫁ぐ中、学園に通いながらウェルカは自分の才能を伸ばしていく。
数年後、多少の問題を抱えつつ姉は懐妊。しかし、出産と同時にその命は尽きてしまう。そして残された息子をウェルカは姉に代わって育てる決意をした。そのためにはなんとしても王宮での地位を確立しなければ!
自分でも考えていたよりだいぶ話数が伸びてしまったため、こちらを姉が子を産むまでの前日譚として本編は別に作っていきたいと思います。申し訳ございません。
1人生活なので自由な生き方を謳歌する
さっちさん
ファンタジー
大商会の娘。
出来損ないと家族から追い出された。
唯一の救いは祖父母が家族に内緒で譲ってくれた小さな町のお店だけ。
これからはひとりで生きていかなくては。
そんな少女も実は、、、
1人の方が気楽に出来るしラッキー
これ幸いと実家と絶縁。1人生活を満喫する。
義妹の嫌がらせで、子持ち男性と結婚する羽目になりました。義理の娘に嫌われることも覚悟していましたが、本当の家族を手に入れることができました。
石河 翠
ファンタジー
義母と義妹の嫌がらせにより、子持ち男性の元に嫁ぐことになった主人公。夫になる男性は、前妻が残した一人娘を可愛がっており、新しい子どもはいらないのだという。
実家を出ても、自分は家族を持つことなどできない。そう思っていた主人公だが、娘思いの男性と素直になれないわがままな義理の娘に好感を持ち、少しずつ距離を縮めていく。
そんなある日、死んだはずの前妻が屋敷に現れ、主人公を追い出そうとしてきた。前妻いわく、血の繋がった母親の方が、継母よりも価値があるのだという。主人公が言葉に詰まったその時……。
血の繋がらない母と娘が家族になるまでのお話。
この作品は、小説家になろうおよびエブリスタにも投稿しております。
扉絵は、管澤捻さまに描いていただきました。
【完結】アッシュフォード男爵夫人-愛されなかった令嬢は妹の代わりに辺境へ嫁ぐ-
七瀬菜々
恋愛
ブランチェット伯爵家はずっと昔から、体の弱い末の娘ベアトリーチェを中心に回っている。
両親も使用人も、ベアトリーチェを何よりも優先する。そしてその次は跡取りの兄。中間子のアイシャは両親に気遣われることなく生きてきた。
もちろん、冷遇されていたわけではない。衣食住に困ることはなかったし、必要な教育も受けさせてもらえた。
ただずっと、両親の1番にはなれなかったというだけ。
---愛されていないわけじゃない。
アイシャはずっと、自分にそう言い聞かせながら真面目に生きてきた。
しかし、その願いが届くことはなかった。
アイシャはある日突然、病弱なベアトリーチェの代わりに、『戦場の悪魔』の異名を持つ男爵の元へ嫁ぐことを命じられたのだ。
かの男は血も涙もない冷酷な男と噂の人物。
アイシャだってそんな男の元に嫁ぎたくないのに、両親は『ベアトリーチェがかわいそうだから』という理由だけでこの縁談をアイシャに押し付けてきた。
ーーーああ。やはり私は一番にはなれないのね。
アイシャはとうとう絶望した。どれだけ願っても、両親の一番は手に入ることなどないのだと、思い知ったから。
結局、アイシャは傷心のまま辺境へと向かった。
望まれないし、望まない結婚。アイシャはこのまま、誰かの一番になることもなく一生を終えるのだと思っていたのだが………?
※全部で3部です。話の進みはゆっくりとしていますが、最後までお付き合いくださると嬉しいです。
※色々と、設定はふわっとしてますのでお気をつけください。
※作者はザマァを描くのが苦手なので、ザマァ要素は薄いです。
よかった、わたくしは貴女みたいに美人じゃなくて
碧井 汐桜香
ファンタジー
美しくないが優秀な第一王子妃に嫌味ばかり言う国王。
美しい王妃と王子たちが守るものの、国の最高権力者だから咎めることはできない。
第二王子が美しい妃を嫁に迎えると、国王は第二王子妃を娘のように甘やかし、第二王子妃は第一王子妃を蔑むのだった。
幼女はリペア(修復魔法)で無双……しない
しろこねこ
ファンタジー
田舎の小さな村・セデル村に生まれた貧乏貴族のリナ5歳はある日魔法にめざめる。それは貧乏村にとって最強の魔法、リペア、修復の魔法だった。ちょっと説明がつかないでたらめチートな魔法でリナは覇王を目指……さない。だって平凡が1番だもん。騙され上手な父ヘンリーと脳筋な兄カイル、スーパー執事のゴフじいさんと乙女なおかんマール婆さんとの平和で凹凸な日々の話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる