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第一章
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しおりを挟む普段は入ることがないお父様の趣味部屋であるプライベートルームで話すことになった
「凄いですね………」
部屋の中には色んな種類の模型が飾られていた
繊細すぎて少しでも触ったら壊れてしまいそう
ん?
これは何?
宝石?
お父様は宝石に興味がなかったと思うけど?
「それは魔石だよ」
「え?えっ!?魔石ですか!?」
「凄いよな。俺も初めて見たときは、まさか父上が魔石を所有してるとは思わなかった」
「お兄様はいつから知ってたんですか?てか魔石ですよ!!何でそんなに落ち着いてるんですか?幻の存在って言われているんですよ。………本物ですか?」
何千年前に消滅してしまったけど魔法が使われていたらしい
魔石はその時代の遺産と言われている
「本物だよ。陛下に頼んで調べてもらったからな」
本物なんだ………
陛下に調べてもらったってことは国宝を使っただろうから、違いましたってことは絶対にないわよね
国宝には魔力の有無を調べられる魔道具がある
魔道具も魔法があった時代の遺産なのよね
魔道具は本当にすごいのよね
魔道具を動かすエネルギー源が今でも不明、魔力が使われてるんじゃないかって言われてるけど、魔法が使えなくなったのは魔力が消滅したからだと言われている
だから魔力がエネルギー源なら矛盾になる
当初は魔道具に溜め込んでる魔力で動いてるって言われてたけど、千年前の魔道具が使えるほど蓄えるわけがないって結論になった
一部の研究者は魔力は完全に消滅したわけではなく、魔法として使えるほどの魔力がないだけで、まだ多少残ってるんじゃないかって言われている
その微妙の魔力で魔道具が動いてると言われている
夢中になって魔石を見ていると、お父様は私の頭をポンポンした
「大事な話があるんだろ?魔石はいつでも見に来ていいから、今はイリーナの話を聞きたい」
「いつでも見に来ていいの?この部屋は貴重なものがあるから入るのは禁止されてたのに」
「私が居るときなら何時でも良いよ。今まではイリーナは小さかったから、目の前に気になるものがあったら触りたくなってただろ?触ったりして壊れると困るから禁止してたんだよ」
確かにここに飾られてる模型はかなり繊細そうね
そっと触るなら問題ないけど、小さい頃の私なら遠慮なしに触って壊してそう
「それで大事な話とは何だ?」
「相談って言うか、お願いがしたいことがあるの。王太子様の婚約者候補を辞退したい」
お父様はビックリした顔をして固まってしまった
今までの私を見てたら、自分から辞退したいなんて言うわけがないからビックリするわよね
本当に前の私は何であんなに王太子様が好きだったのかしら?
自国の王子を悪くは言いたくないけど、誰から見ても王太子様は性格に難があるわよね
惹かれる要素が見当たらない
顔?
「本気か?」
「はい。何か急に目が覚めたって言いますか、何であんなに執着してたのか不思議なくらいなんです」
「そうか……、私は安心したよ。彼と結婚してもお前が幸せになれるとは思わなかったからな。イリーナと彼の相性が良いとは思えない。国としては真面目なイリーナと結婚してくれたほうが安心なんだろうけど、だからと言って大切な娘を犠牲にはしたくないからな」
あぁ……、ずっと私はお父様に心配をかけてたのね。
そりゃそうよね。
王太子様は他の候補者とは仲良くしてるのに、自分の娘だけには冷たくしてるのだからいい気はしないわよね。
でも私が王太子様に夢中だから反対もしづらかったってことかな?
前の私は親不孝者だったわね。
「イリーナとミハイル様のことはすぐに辞退出来るのですか?我が家は公爵家ですので陛下達が引き留めようとかしないでしょうか?」
「それは流石にないだろうけど、もしも難しいようなら宰相の力を借りるさ。陛下はユーリのことを可愛がってるからな」
「それなら安心かもしれないですね。陛下はユーリ様を実の息子より可愛がってますからね」
「歳の離れた弟が可愛いんだろう」
この国の宰相であるユーリ様は陛下の実の弟なのよね。
陛下とユーリ様は10歳以上としが離れてるから、陛下からしたらユーリ様は弟っていうより、息子みたいな感覚なのかもしれないわね。
ユーリ様に迷惑をかけるのは申し訳ないですけど、無事に婚約者候補から外れられるならユーリ様の力を借りたいわね。
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