【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?

みちこ

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第三章

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 リリヤをそろそろ追い出さないと、周りに色々と勘違いされて面倒臭いことになるわね。

 仲悪いって思われるのはまだ良いけど、もしも親戚で仲良いなんて思われて、この子が問題を起こした時に、私にまで問題責任を問われたら困るわ。

「そろそろ式が始まるのだから、自分の席に戻ったらどうなの?その制服は一般クラスよね。ここは特進クラスの席よ」

「一般クラスの私を馬鹿にしてるのね。特進クラスだからって私を馬鹿にしないで!!」

 何でこの子はころころと私を責める内容が変わるのかしら?

 どうしても私を悪者にしたいのね。

 同じ学園になっても一般クラスと特進クラスなら関わることがないと思ったけど、もしかして今後も絡まれるのかしら?

 でも一般クラスと特進クラスなら、校舎が違うから普段は問題ないわよね?

 学食の場所は一緒だけど、お昼時間はずらしてるみたいだから大丈夫よね?

「馬鹿になんてしてないわよ。私はそろそろ時間なんだから、自分の席に戻ったほうが良いって言ってるだけでしょ?」

「そんなことない!!絶対にイリーナお姉様は私を馬鹿にしてるのよ。私が一般クラスに入るって分かってたから、わざと特進クラスにしたんでしょ?私と同じクラスにならないように避けたのよ!!」

 避けたのは当たりだけどそれを言う必要はないわよね。

 それにリリヤにとっては、自分がこの学園に入学するのは当たり前だったかも知れないけど、私がそれを知るわけないのだから完全に言い掛かりよね。

 リリヤは私が前世の記憶があるのを知るわけない、周りもこの世界がゲームを舞台にした世界だと知らないのだから、リリヤが言ってるのは理不尽な文句でしかない。

「避けるも何も貴女がここに入学してくるなんて知らなかったわ。サフィナ元公爵夫人が子連れで再婚したのは知ってるけど、最近の話ですからその子供が今年入学してくるとは思いませんでしたから、もしも入学したとしても来年の話だと噂にもなってましたし」

「オリガお母様に興味ないって言いながら、オリガお母様の情報を仕入れてるじゃない!!」

「我が家のことを馬鹿にしてますの?情報収集も出来ない落ちこぼれだと?テイラー伯爵は王都に住んでる貴族なのだから、そんな人が再婚したのなら貴族の中ですぐに噂が回るのに、我が家がその情報を知らないままの無能だと言いたいのかしら?」

 情報が回る前に書類を見たから知ってるけど、そんな事を言ったら余計に面倒臭くなるでしょうから、今は言う必要がないわよね。

「そんな事は言ってません。イリーナお姉様は私を悪者にしたいのね!!私はずっとこの学園に入りたいって言ってたのは、イリーナお姉様も知ってるでしょ?だから一般クラスではなく、校舎が違う特進クラスを選んだのよ!!」

 悪者にしたいのは貴女でしょ。

「もしかしたら来年入学してくるとは思ってたわ。でもだからって貴女と避けて特進クラスを選んだわけじゃないわよ。普通に考えて特進クラスに入れる成績があるなら、特進クラスを選んで当たり前じゃない」

「だって今年はミハイル様だって一般クラスに入るのだから、ミハイル様と仲良くしたいなら一般クラスを選ぶでしょ」

 この子は本当に馬鹿よね。

 確かに貴族の間でも、王太子様は一般クラスに入るんじゃないかって噂はされていた。

 王族と関わりが持ちたい貴族は、特進クラスに入れる成績でも一般クラスを希望する人達は確かに居るけど、皆がそれを表立って言うことは決してなかった。

 だって王太子様は特進クラスに入れないような成績だと言ってるようなもの。

 王族を馬鹿にしてると勘違いされる可能性もあるから、その話は禁句になっている。

 それなのにこんなに大勢いる前で、大声でそんな事を言うなんて馬鹿じゃないの?

 隣にいるエリーはコソッと

『あの子ヤバくない?馬鹿なの?』

 って耳打ちしてくる。

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