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第三章
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しおりを挟む話してて思ったけど、貴族って良いところと悪いところが極端よね。
贅沢な暮らしは出来るし、間違ったことをしなければ将来は約束されたものだけど、無駄な決まりや柵が多すぎる。
「イリーナに話を聞くまでは、貴族っていいな~って思ってたけど、私は今の暮らしで十分かも、親のお陰でお金に困ることはないしね。勉強だけなら苦じゃないから問題ないけど、意味わからない決まりが多いよね」
「私もそう思うわ。でも過去に何かあったから、色々と決まりが出来たんだろうから、今の決まりを変えようとする人は居ないのよね。もしも変えて自分が不利益になったほうが嫌だから」
「そうだよね。誰だって不幸にはなりたくないもん。あっ、話してる間に式が終わっちゃったね」
本当だわ。
良く考えたら今日の私は色々と態度が悪くないかしら?
式の途中に寝るし、お喋りをしたりして全く話を聞いてなかったわ。
何となくは聞いてたから、重要な話を聞き逃してはないと思うけど、寝てる間のことは不安かも
「今日はこのまま解散みたいね。明日から授業が始まるみたいね」
「どんな授業があるんだろう?」
「特進クラスはちょっと特殊みたいなのよね。」
「そうなの?」
「お兄様に色々と教えてもらったんだけど、特進クラス全員で受ける授業って殆ど無いらしいのよ。一般クラスは基本的に自分たちのクラスで、全員が同じ内容を教えてもらうみたいだけど、特進クラスは自分で必要な科目を選んでそれぞれの教室で学ぶらしいわ」
「へぇ~、何か楽しそう。でもそれならちゃんと調べて選ばないといけないね。間違った科目を選んだら無駄になるよね?」
大学みたいなものよね?
無駄がないから良いとおもう。
将来に必要ない内容を何時間も勉強するなんて面倒臭いもの。
「選ぶ終わった後に先生達と面談するみたいだから、その時にアドバイスしてくれるんじゃないかしら?必要ないものや学ぶ必要があるのに選ばれてないものは、その時に教えてくれるはずよ」
「なら安心だね。イリーナはお兄さんが居るから、学園のことは詳しいみたいで頼もしいよ。ありがとう」
純粋にお礼を言われると嬉しいものね。
貴族として生活してると、どうしても利用して利用される関係ばかりだから、エリーみたいな子と居ると心が安らぐわ。
「喜んでもらえると、お兄様に根掘り葉掘り聞いた甲斐があるわ。私が学園生活が楽しみすぎて、お兄様に色々と質問しただけなんですけどね」
「それに付き合ってくれるなんて、イリーナのお兄さんは優しいね。私のお兄ちゃんならウザいって言って頭突きされるかも」
確かにお兄様は絶対にそんな事をしないわね。
お父様は仕事で居ないことが多いから、お兄様は私にとって第二のお父様って感じなのよね。
何かあったらお父様に相談する前に、まずはお兄様に相談することが多い。
私がお兄様を頼ってるからなのか、お兄様は私を小さい子供みたいに思ってるような気がたまにする。
お兄様は私に対して過保護なところは昔っからあったけど、お父様達が離婚してからは過保護に拍車が掛かった気がするのよね。
私の気のせいだったらいいけど………、
「でもブランディー商会の兄妹は仲良いって有名よ?弟や妹に手を出したら、長男の仕返しが怖いって有名だから」
「あぁ~、やっぱり有名なんだ?お兄ちゃんは普段は意地悪なんだけど、私や2番目のお兄ちゃんが虐められたり難癖をつけられると、その相手に10倍返しで仕返しするんだよね」
「やっぱり仲良いじゃない。弟と妹が傷付けられるのを許せないってことでしょ?」
「そうなのかな?私は自分以外の人物が、自分の所有物を傷付けるのが許せないだけだと思うけど」
エリーはそう言って膨れっ面をする。
普段からそのお兄さんに困らされてるのね。
「酷い目に遭っても放置されるよりは良いでしょ?」
「そうだけど~、私はイリーナみたいに優しいお兄ちゃんが欲しかった。そう言えば今日はお兄さん来てるの?」
「来てると思うわよ。私と一緒にお兄様の婚約者も今年は入学だから、婚約者を溺愛してるお兄様なら絶対に来るわ」
「おぉ~、やっぱり貴族は婚約者が居るよね。イリーナのお兄さんの婚約者は、イリーナと同じ年なんだね。イリーナにも婚約者は居るの?」
エリーはキラキラした目で私を見てくる。
小声でイリーナの婚約者なら素晴らしい人に違いないと呟いている。
ご期待に応えられなくて申し訳ないわね。
「お兄様の婚約者は私達の1つ上よ。隣国の王女でこの学園を入学するために、親を説得するのに1年かかったから、今年入学になったのよ。残念ながら私は婚約者が居ないわ」
「そうなんだ~、お兄さんの婚約者が王女なんて凄すぎる。貴族って小さい頃から婚約者を親が決めるイメージだったから、イリーナに婚約者が居ないのは意外」
一昔前ならエリーのイメージ通りなのよね。
今でも古い考えの貴族は、小さいうちから子ども同士を婚約させたりするけどね。
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