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第五章
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しおりを挟む本の仕分けが終わり、最終的に必要そうな本は14冊しかなかった。
魔法について書いてそうな本は11冊で、3冊は王家の歴史について書いてるものだった。
王家の歴史について書いてる本なら、もしかしたら魔法や魅了について書いてあるかもしれないから、調べる必要があるわよね。
3冊の内の1冊は本棚の隠し細工の中に隠されていたから、何か大切な事が書いてる予感がしている。
だけどこれを私が読んで良いのかしら?
隠されてなかった13冊は問題ないと思うけど、隠されていて内容が王家についての本を許可なく読んではいけない気がする。
しかも隠されていた本は古代語ではないみたいなのよね。
これだけはユーリ様に確認したほうが良いわよね。
それより禁書は300冊もあるのに、関係ありそうな本が14冊しか無いなんて少なすぎるわね。
魔法は1000年以上前の話だから仕方ないのかしら?
少ないからすぐに調べ終わるって喜ぶべきか、参考資料が少ないことを嘆くべきか迷うところよね。
隠されていなかった本から調べよう。
隠されていた本は後でユーリ様に確認すればいいわね。
本格的に本の内容を読むのは、タイトルを読むのと違って大変そうなのよね。
タイトルは似たり寄ったりだから、同じような単語が多かったおかげで苦労しないで読むことが出来たけど、中身の内容の方はそうはいかないわよね。
誰かに手伝ってもらいたい気持ちはあるけど、実際問題それは難しいわよね。
古代語の辞書は1つしか無いし、安全のためにつけてる魔導具も予備はないから、手伝ってくれた相手が危険よね。
はぁ~、
1人が頑張りますか……
まずはこの『魔法について』かな?
一冊読むのにどれぐらいの時間が掛かるのかな?
✻✻✻✻✻✻
やっと1冊目の半分が読み終わったけど、今は何時頃かしら?
ここは窓がついてないから、時計を見ないと分からないのよね。
懐中時計を取り出し、今の時間を確認するともう夕方になっていた。
やばい…………、お昼ご飯を食べてない。
私は空腹とか感じてないから問題ないけど、この事がお父様やお兄様やユーリ様にバレたら、絶対に怒られる気しかしない。
誤魔化せるよね?
1日ぐらい問題ないはず!!
……問題ないよね?
コンコンコンッ
ビクッ!?
「はい!!」
「イリーナ嬢、私だけど入っていいかな?」
ユーリ様だわ。
凄いタイミングで来るわね。
偶然よね?
「どうぞ~」
「お疲れ様。調べ物は進んでるかい?」
「微妙ですかね?古代語なので、辞書があるとはいえ難しいです」
「そうだろうね。私も手伝えたら良いんだけどね」
「陛下にまだ報告できるような成果は出てないですから仕方ありません。何も説明してないのに、宰相であるユーリ様に手伝いなんてさせられませんわ」
何か新事実が分かったら陛下に報告ができるけど、今は報告できるものが何も無い。
テイラー伯爵令嬢が魔法を使ってる証拠もない。
確証もないのに言っても混乱させるだけなのよね。
魔法について何か分かったら、確認をする方法があるんじゃないかって、思ってるんだけど大丈夫よね?
「焦る気持ちは分かるが無理をしてはいけないよ。今までの話を聞いてる感じだと、テイラー令嬢はイリーナ嬢に何か強い執着があるみたいだからね。君が不調の時に何かしてきたら、太刀打ちできなくなってしまうのだから、健康を第一に考えないとね」
ユーリ様から見ても、テイラー伯爵令嬢は私に執着してるように見えるのね。
そんな気はしていたけど、何で私に執着するのか分からないのよね。
私が悪役令嬢だから?
でもミハイル様はもうあの子に落ちてるんだから、私なんて必要ないわよね?
邪魔するつもりないですし、ミハイル様やテイラー伯爵令嬢に近付いてもないのだから、私がお2人の邪魔をするなんて、勘違いだって普通はしないわよね?
彼女が考えてることがわからないわ。
テイラー伯爵令嬢がミハイル様だけに執着して、周りを振り回さないなら、私も何かしようとは絶対に思わなかった。
犠牲になるミハイル様には悪いけど、1人が犠牲になるだけなら気にしなかった気がする。
ミハイル様が優秀でこの国に欠かせない人物なら、テイラー伯爵令嬢を王太子妃として教育する必要はあったかもしれないけど、ミハイル様が絶対に王太子にならないといけない訳では無い。
代わりが居るなら余計によね。
てか魅了魔法に気が付かなかったと思うのよね。
だけど彼女は周りを巻き込んで、関係ない人まで魅了してる可能性が出てきては、放置することも出来ない。
彼女はやり過ぎたのよ。
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