まおうさまの勇者育成計画

okamiyu

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第八章:散るは忠誠、燃ゆるは誇り――約束の交差点、勇者計画の終焉

第142話:戦争一日目、帝国、進軍す。

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太陽が昇り、一月を待ちわびたこの日がついに訪れた。戦争だ!
三将軍の部隊が出征するこの日、中央広場には見送りの民衆が集い、無数の松明が揺らめいていた。銀髪の女帝が黒と金の軍服姿でバルコニーに現れると、群衆の熱狂が一気に爆発する。歓声が収まった瞬間、ツバキの冷たくも熱を帯びた声が広場に響き渡った。
「帝国の同胞たち! 我が子たちよ!」
「今日、我々は歴史の分岐点に立っている。我々の眼前に、魔族の影が迫る。彼らは我々の土地を貪り、我々の子供を喰らおうとしている」
ツバキは拳をゆっくりと掲げ、静かな怒りを込めて続ける。
「彼らは我々を『侵略者』と呼ぶ。では、彼らに問おう――」
「我々が荒野に都市を築き、魔法に科学を融合させ、この不毛な大地に繁栄をもたらした時、魔族は何をしていた?」
「我々が病に苦しむ者を癒し、貧しき者に仕事を与え、弱者に教育を施した時、魔族は何をしていた?」
観衆の息遣いが次第に熱を帯びていく。
「彼らは暗黒の洞窟で奸計を巡らせ、我々の文明を妬み、我々の進歩を憎んだ! 我々の輝きを、彼らは許せないのだ!」
群衆の怒りの叫びを受けて、ツバキの語調が急転する。
「だが、彼らには分かっていない。我々帝国人は、逆境によってのみ真の力を発揮することを!」
ツバキは両手を広げ、演説の頂点へと達する。
「魔族どもは我々を『冷酷』と非難する。ならば、そう言ってやれ――」
「我々は確かに冷酷だと。我々は進化のために感情を制御し、未来のために個人を犠牲にする。これが帝国の道だ!」
「我々は優しい母でありながら、敵には鉄の拳となる。我々は子供を愛しながら、魔物には容赦ない刃となる!」
「我々帝国の未来のために――」
突然、群衆の中から叫び声が上がる。帝国大学付属の公平会会長アレックスだ。
「帝国万歳!」
その言葉に触発されるように、観衆の声が雷のように轟く。
そしてツバキは問いかける。
「我は問う! 諸君は戦えるか?!」
「もちろんだぜ!」破軍将軍アリスト・クロノスが軍礼をしながら応える。「この破軍将軍アリスト・クロノス、粉骨砕身、最後の最後まで戦ってみせるぜ!」
「我は問う! 諸君は守れるか?!」
「当然です」七殺将軍ミラージュ・アナトメが凛とした軍礼で答える。「この七殺将軍ミラージュ・アナトメ、この身を盾にしても、守り抜いてみせます」
「我は問う! 諸君は勝てるか?!」
「愚問であります!」貪狼将軍エンタープライズCVN-6が力強く宣言する。「この貪狼将軍エンタープライズCVN-6がいれば、どの戦場も勝利以外の結果がないであります!」
「女帝に向かって『愚問』はないだろう」隣のドクターが軽く拳骨をくれる。
群衆の笑い声が起こり、緊張の中にもほっとする空気が流れる。そして最後の決意を示して、ツバキが締めくくる。
「ならば、進もう! 魔族に我々の刃の鋭さを思い知らせよう! 我々の科学の力を見せつけよう! 我々帝国人の不屈の魂を見せてやろう!」
「この戦いで、我々は歴史を塗り替える。我々の子供たちが、誇り高く『我は帝国人なり』と言える世界を築くのだ!」
観衆全員が拳を突き上げ、天地を揺るがす絶叫で応える。
「帝国万歳! 勝利万歳! 我らが未来万歳!」

巨大な熱が去った後、軍議の室内には異様な静けさが満ちていた。
さっきまでの歓声が嘘のように、将軍たちの呼吸だけが響く。
「さて、お遊戯は終わりだ。作戦を言い渡す」
ツバキの演説が終わり、部隊が進軍を始める中、将軍たちの作戦会議が開かれた。
「大将、冷めてるね。ツバキちゃんがあの膨らみ始めたお腹を抱えながら頑張ったのに」
「あれは兵士に向けた言葉だ。将軍である我々まで熱に浮かされたらどうする……心は熱く、頭は冷静に。熱情だけでは戦争に勝てない」
アリストの言葉にも動じず、ドクターは淡々と地図を広げた。
「今回の作戦は魔王ダークソウルの討伐。斬首行動で彼一人を撃破するのが理想だが、簡単にはいくまい」
「四天王がいるから」ミラージュは魔界大陸の地図を見つめ、深く考え込む。
「そうだ。魔王ダークソウルには四天王がいる。そいつらを倒せなければ、ダークソウルのもとには辿り着けぬ」
「あの?」エンプラが手を挙げた。「直接魔王城を襲撃すればいいじゃありませんか」
「従来の魔王城は20年前、不明な魔法攻撃で地図から消えた。新しい魔王はそれを警戒し、偽装工作を施している」
「不明な魔法攻撃ね……大将がやったんだろ? エンプラちゃんが死んだと聞いて、怒りと悲しみのあまりに」
「ドクターも頭は冷静と言いながら、熱くなりやすいでありますね。あ!」間違ったことを言ったと気づき、エンプラは拳骨を避けるため頭を両手でガードした。しかし拳骨は来ない。代わりに、ドクターの優しい大きな手がエンプラの頭に触れた。
「そうだな……もし頭が冷静だったなら、君が死んだなどと勝手に思い込んで手放すはずがなかった。すまない」
「大将が謝った……」
「明日は槍が降るわね」
驚いて口を開けたままの二人とは違い、エンプラは何も言わず、ただ両手でドクターの手をしっかりと握りしめた。二時間後、いやいやながらようやく離した。

「茶々入れすぎだ。本題に入る。今回の作戦の要は、いち早く四天王を倒し、魔王城の位置を確定させることだ」
「確定だけ? 魔王はどうする?」アリストは不満そうに抗議した。
「勇者セリナ一行に任せよ。魔王ダークソウルは個人の強さが突出している。軍を使うより少数精鋭の方が効率がいい。正直なところ、我が軍が四天王戦の後、魔王と戦えるだけの余力を残せるか疑問だ」
「あの小娘たちに魔王が倒せる? 失礼だが、魔王ダークソウルは歴代最強と言われる。その判断は冷静さからか、ドクター?」ミラージュはセリナたちへの不信を隠さない。決戦直前に突然加わった勇者一行。彼女の予想の外だった。
「歴代の勇者たちがそれを証明してきたではないか。それより、彼女たちを心配するより、我々が四天王を倒せるかの方が心配だ。エンプラ、資料を」
「はい、であります!」まだドクターの手を握りしめたまま、エンプラの目から映像が投影される。
「まずは四天王の一人、万年亀のエンシェント・シェルガイア。巨体で地震を起こせるが、防空には弱い。ドラゴン種でブレスを使うが、発動までに時間がかかり、空中部隊には十二分に回避可能だ。エンプラに任せよう」
「吾輩でありますか!」
「そうだ。爆撃機でひたすら爆弾を投下すれば、いくら無敵の防御でも耐えられまい。なにより、地上部隊を投入しない分、損害を最小限に抑えられる」
「えげつない……反撃できない敵を一方的に攻撃するとか、大将らしいな」
「弾薬や燃料が尽きそうなら本陣に戻れ。第二班を向かわせる。敵に余裕を与えるな」
「了解であります!」
ドクターは次のページをめくる。
「四天王の一人、キングスライムのグロムス=ザ=オメガ。その粘液と再生能力は厄介だが、スライムには弱点がある――海水だ」
「なぜそう思う?」ミラージュでさえその情報を知らない。元魔王コハクですら、スライムにそんな弱点があるとは。
「浸透圧だ。スライムは淡水に依存している。様々なスライムがいるが、奴らの体は塩に弱い。海に入れば脱水して死ぬ」
「ナメクジみたいな生き物か。ぬるぬるして、俺は嫌いだな」
「だから、海軍のミラージュに任せよう。海岸で海水を撃ちまくれば、いずれ分裂体も全滅させられる。幸い、『弾薬』に困ることはない」
「なるほど、勉強になったわ」そう言いながら、ミラージュの心中でドクターへの警戒心がさらに高まる。
(20年前、あの男を駆逐して正解だった……もし彼が生きていたら、わらわの仮死を見破り、今ここにはいないだろう)
「次は四天王の一人、クインフラワーのベノムローズ=デライラ。グロムス同様再生力が高く、毒花粉と寄生胞子を使うが……それは生物に対する話だ。つまり、戦車には弱い」
「ここで俺の部隊の出番ってわけだな」アリストは待ちきれないようにベノムローズの映像を睨む。「今回で決着をつけようぜ、部下たちの仇……利子を付けて返してやる」
ベノムローズとの戦いで、アリストは多くの部下を失っていた。胞子に寄生され、助けられず、アリスト自身の手でとどめを刺さなければならなかった。
「頭を冷静にしろ、アリスト。我々は熱くなったらどうする。この戦場は死に場所ではない」
「大将、すまないが、俺はどうしてもこいつだけは許せない。あいつを討たずには……」
ドクターは杯の水をアリストの顔にかけた。
「冷静になったか? 将軍は千万の兵士の命を背負っている。自殺したいなら勝手だが、彼らには帰りを待つ家族がいる。将軍として、彼らを無事に送り返す責任があるだろうが」
「……ありがとうございます。冷静になりました。お手数をおかけして申し訳ございません」深く頭を下げ、アリストは謝罪した。
「よかった。では続ける。現在アリスト軍の戦車隊には空気浄化装置を実装済みだ。花粉や胞子の遮断はばっちりだろう。戦車の履帯も植物の妨害に耐えられるよう強化した。主武装は火炎放射器と除草剤。必ず仕留めて来い。報告を待っている」
「感謝する、大将」アリストは拳を握りしめ、覚悟を固めた。
「最後の四天王、ヴァンパイアロードのノクターン・クロムウェル。ヴァンパイアとは……まだいるのか。前代魔王の四天王だったはずだ。前代勇者は何をしていた? 尻拭いをさせるな。真祖とはいえ、昼間は活動できないだろう。故に短期決戦だ。夜が来る前に他の三天王を倒せ。そして最後にやって来る奴を袋叩きにする」
「あなたは何もしないの? ただ後方で見物するだけ? いい身分ね」ミラージュは少しでも場の雰囲気を変え、将軍たちの間に亀裂を入れようとする。
「今のドクターはもう貪狼将軍ではない。あくまでエンプラの副官よ。そんな副官が意気揚々と将軍である私たちを使い、自分は安全な後方でのんびりするつもり?」
「ドクターは悪くないであります。きっと考えがあって……」
「エンプラ、あなたも将軍よ。彼の言いなりにならなくていいの。もう20年も軍を離れた彼より、あなたの方が戦争経験があるはず。古い時代の遺物に従う必要はないのよ」
「ミラージュ、お前今日はどうした? 普段ならそんなこと言わないはずだ」ミラージュの突然の態度変化に、アリストも看過できなかった。
「だってそうでしょ? なぜ将軍たちを前線で戦わせ、副官が後方でのんびりしているの? 前将軍だから? それは傲慢すぎるわ」
(ここでドクターの威信を挫けば、軍に影響が出る。いくら優れた指示でも、従う者がいなければドクターも恐れるに足らない)
ミラージュの中のコハクは、ドクターを軍の指揮系統から引きずり下ろそうとしている。
「なるほど……これが20年ぶりの帝国の新風か。なかなか痛いところを突く。だが、こう考えたことはないか――『誰が四天王は四人だけだと言った?』」
「え? 四天王だから、四人じゃないでありますか?」
「それが思考の慣性だ。四天王だから四人いるのが当然。だが、そうとは限らない。五人目がいてもおかしくない」
(気づかれた?! まさか攻めすぎて、わらわの存在に気づかせたのか)
心中は冷や汗で濡れるが、女優並みの演技力を誇るコハクは平静を装う。
「それはあくまであなたの想像よ。何を根拠に?」
「先日、ダンジョンのレアアース工場で魔獣騒動があったな。奴らは自然発生ではなく、人為的に仕組まれた。最初は四天王の誰かと思ったが、奴らが使役できる魔獣には限界がある。エンシェントはドラゴン系、グロムスはスライム系、ベノムローズは植物系、ノクターンはアンデッド系。だが、ミミック、シャドウ、地震大ナマズ、ドッペルゲンガー……これほど多様な魔獣を操れる者は、いったい誰だ?」
「それは……魔王ダークソウルかもしれないじゃない? ほら、まだ魔王の情報は何も掴んでいないし」コハクの緊張は頂点に達する。ドクターの力量を試すつもりが、逆に尻尾を掴まれる。最悪、この場で正体が暴かれ戦闘になる可能性すらある。三人の将軍を相手に、勝つ自信はない。なによりドクターの実力は未知数だ。
「その可能性は確かにある。であれば、そこまで策略を弄する魔王が、この後方を襲わないわけがない。我々は帝国から魔界大陸まで、どのくらいの距離があると思う? 魔王軍が我々の補給路を襲えば、兵站が絶たれた我が軍は一週間も持たず全滅だ。さらに、我々はこの戦争に大量の兵士を本土から動員している。魔王軍が我々を避け本土を襲えば、兵士たちは帰る家を失う。それを踏まえて、私は後方の守りを選んだ。兵力も武装も前線に劣る中、敵の襲撃に備え、絶対に守り抜かねばならない。君にその役目が務まるか、ミラージュ・アナトメ?」
「……できません。失礼しました」
“できる”と言えなかった。コハクが今最も気にするのは、ドクターがどこまで知っているかだ。自分が彼の役目を引き受け、言われた通り後方から帝国軍を崩すこともできる。しかし、それも彼の罠だったら? 彼は既に全てを知り、他の将軍たちで自分を罠にはめようとしているのでは? いずれにせよ、この男は危険だ。魔族が勝とうと帝国が勝とうと、彼が生きている限り、安全はない。
殺さなければならない
コハクは心の中で強く決意する。
戦争一日目、終了。
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