運命の番は姉の婚約者

riiko

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第二章 男を誘う

14 交わる ※

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「俺、恋人いらないし、これからのこととか考えないで、本気でかかってきて。だから、優しくなんてしなくていいよ、隆二のやりたいようにして?」
「あああああ! もう、なんなの、その発言、ちょっと黙って」
 爽のセリフに、隆二は興奮したように頭をかきむしると、大きな口を開けて、またも爽の口内をむちゅむちゅと舌で撫でまわした。
「あ、んんんんっ」
「もう、僕のされるままにしていいってことでしょ? そんなこと君を可愛いと思ってる男に言ったらどうなるか、体で覚えてね」
 隆二は、爽の、いやオメガの急所であるうなじを舐めた。すると爽の股間はあっけなく反応を示す。まさか、ベータに首を舐められただけでオメガの男が起きるなんて爽は思いもしなかった。
「りゅ、りゅうじっ」
「大丈夫、やっぱり優しくするし、慣れたら激しくするから。今夜はただただ流されて」
「ふあっ、あ、りゅじ」
 爽は裸にされて、胸を隆二の大きな手によって揉まれる。胸を揉まれると思ってもいなかった爽は笑った。
「ははっ、くすぐったいって。男だしおっぱいなんかないし」
「男もね、胸で感じるようになるんだよ。初めてじゃさすがに無理か」
 言いながら隆二は爽の胸の突起を摘まむ。
「え、あ、あん、んん、ちょ、やだ、それ」
「あれ? 感じた?」
 爽が感じたことを確かめた隆二は、胸の突起をちゅうと音を立てて吸い込む。その瞬間、ぞわりと爽の肌がざわめき立った。感じたというより――
「気持ち悪い……かも」
「はは、それは酷い。じゃあ、これは?」
 今度は乳首を指でころんと転がされた。
「な、なんか嫌だァ」
「そう言う割には、感じているね。もうズボンぱんぱんだよ?」
「え、あ、うそっ」
 変な気分になることを、感じていると言うらしい。確かに爽の下がむくむくと主張をしてきている。
「ま、ここは追々ね。ズボン脱いで。それとも脱がしてほしい?」
「あ、うん。自分で脱ぐ」
 爽は下着ごと勢いよくズボンを下まで降ろした。上半身は既に先ほど胸を弄られている間に、隆二によって脱がされていた。爽はもう何も身につけていない。その姿を見た隆二はほれぼれした顔を見せる。
「綺麗だね」
「なんか、恥ずかしいんだけど、そんなに見るなよ」
「どうして? これからもっと恥ずかしいことするのに」
「そういう、言葉攻め? いいから。早く突っ込んでよ」
「はいはい、じゃあベッドに仰向けになって、足開いてね」
 言われるままにベッドに仰向けになった。さすがに足を開くことに戸惑う爽は、言われた通りにしなかった。すると隆二は自身のバスローブの前を開き、爽の上に体重をかけずにのしかかってきた。
 ――うわっ、一瞬であそこは見えなかったけど、想った以上に筋肉ある。
「す、凄いね」
「何が?」
「身体、鍛えてる感じがする」
「趣味でジム通いしてるからかな? 気に入った?」
「しらねぇ、もう、会話とかいいから」
「ふふ、照れ隠しも可愛いね」
 言いながら隆二は爽の股間を握る。
「照れ隠しとかじゃ、な、ふっ、あ、あふっ、い、いきなりっ」
 隆二の大きな手に包まれると、とても気持ちが良かった。
「あ、ああ」
「気持ちいい?」
 腰が勝手に揺れる。
「うん、気持ちいっ、あ、キス、キスしたい」
「了解、んん、はは、爽、とろけすぎ。舌も熱くなってる」
「ふ、ふんん、あン、ちゅうっ」
 隆二が動かす舌を追いかけ、爽は彼の口内を堪能する。気持ちいい。しごかれている手もとてもいい。隆二は器用にキスをしながら、爽の息子を硬くさせた。
「あ、出るっ、だめ」
「いいよ、一度出しておこう」
「あ、あああ、はっ、ああ!」
 あまりの快感に爽は達した。
「なにその顔、マジでそそられる。僕、爽のイキ顔だけでイケそう」
「は、ハア、は、そんな特技、いらない、から。早くれてよぉ、はぁ」
「息切れてるけど、大丈夫?」
「だ、いじょぶ。気持ち良すぎてどうにかなりそうだった」
「はは、可愛いしかないって、こういうこと言うんだね」
 隆二はまたキスをすると、首筋、胸、へそ、唇はどんどんと下に下がる。先ほどイッたばかりの爽は、腹に水たまりを作った。それを隆二は楽しそうに指でなぞり始める。
「やめ、汚いだろ。腹の上で伸ばすなよ」
「綺麗だよ、なんかいい匂いもする。オメガって、凄いね。精液まで清いんだ」
「し、しらねぇよ!」
「コレ少し使おうか」
「え?」
 爽の腹の上の白い液体を、隆二は爽の尻に押し付けていた。くねくねと尻の周りを指で摩る。
「ふっ、は、っはあ、」
「ゆっくりここを解すからね。痛かったらすぐに言って」
 爽はコクコクと頷いた。言葉を発せられない。ずぶっと初めの一押しが来た瞬間、隆二の指を後孔が呑み込んだ。
「うわっ、さすがオメガ。一瞬で指を持っていかれた……」
「はん、あ、なんか、指きたぁ」
「うわ、一本でもすでに気持ちいいの? 凄くエロイな、もう一本いくよ」
「き、きて。はぁ、はぁ、は」
 息を吐きながら、二本目の指を待った。
「ああああ!」
「あ、前立腺きた? 凄い、爽の中、なにこれ、うねりすぎ。まだ指だけでそんなに気持ちいいの?」
「あ、あん、あ、気持ちいい、そこぐってきたら、あああん!」
「ちょっと! 僕の挿入はいる前に、体力無くならないでね?」
 指が動くたびに、爽の中はうねる。もっと、もっとと言うように。
「じゃ、はやく、きてよぉぉぉ」
「凄い愛液、いやらしいなぁ、じゃあもう一本指入れるね」
「あ、あ、あ、あ、あああ」
 隆二は慎重に進めた。そんなに気を使わなくても、オメガの尻なんだから多少無理が効くはず、そんなことを爽は考えていたが、隆二は時間かけて拡張していた。痛さがみじんもなく、ただ指が増えた圧迫感はあるだけ。途中途中でいいところにかすっていくと、爽はひたすら気持ちが良かった。
 どれくらいの時間が経ったのだろうか。ひたすら翻弄されていた爽の耳に、隆二の唾液を飲み込む水音が聞こえていた。
 ――俺で、感じてる?
 喉ぼとけが動く姿を爽は見ていた。隆二が興奮しているのは明らかだった。それなのに自分のモノをれずに、ひたすら指で爽を弄り、途中耳もとにキスを落としたりと、音でも爽を攻めたてていた。
「あ、りゅうじ、も、れてよぉ」
「爽、ほんととろけて可愛い。じゃ、れるよ」
「はやくっ、あん、あ、あ、あああああああ!」
 やっと望んでいたものがきたことで、痛みよりも喜びしかなかった。隆二の大きなモノがゆっくりと爽の中に突き進む。
「くっ、すごっ、爽っ、や、ばい」
「あ、あん、あ、大きいっ、あ、あんんん、はっ」
 爽はテクニックなど何も知らないが、きっと隆二はうまいのだと思った。隆二の体が爽に打ち付けられるたびに、肌と肌の結合音が大きく部屋に鳴り響く。
 二人の吐息、交じり合う唾液の水音、下からも爽の愛液と隆二の液体のぐちゅぐちゅという卑猥な音。この部屋が二人の音に支配される。
「あ、ああ、イクっ、イクッ」
「爽、爽、ああ、僕も、爽の中で……っ」
「出してぇ、隆二の子種、頂戴。お腹いっぱいに、はん、してぇ」
「爽!」
「あ、ああああ」
 隆二の温かさを爽は胎で感じた。とてつもなく幸せな気分になった。これが、満たされるということ。そして、沢山の子種を貰ったことで、達成感が凄かった。
「隆二……」
「爽、もう少し、中に居させて」
「ずっと、いて」
 爽の初めての行為は、とてつもない満足感を得て終わった。

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