超空の艦隊

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プロローグ

1942年5月・ポートモレスビー

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ポートモレスビーのレーダーが日本軍機を捉えたのは1942年5月9日の午前8時であった。
「迎撃戦闘機はすぐに発進せよ!」
司令官の命令にパイロットたちはすぐに戦闘機に飛び乗る。
ポートモレスビーに配備されていたのはP40戦闘機が78機とハリケーン戦闘機が43機の計121機であった。
これらはすぐに発進して日本軍攻撃隊に向かった。


20分ほど飛ぶと日本軍の攻撃隊が見えてきた。
「なんなんだ…これは…」
戦闘機隊の中隊長は眼前に広がる光景に度肝を抜かれた。
そこには4発機や双発機、そして単発機が群れを成している様子だった。
それも優に100機以上は居る。
連合軍戦闘機隊はすぐにこの群れに襲い掛かったが、日本軍の戦闘機隊もすぐに気づき、連合軍戦闘機隊に襲い掛かる。
日本軍は2機種の戦闘機を有していた。
一方は軽快な動きで敵を翻弄する隼、そしてもう一方は大馬力エンジンに引っ張られて高速、重武装の鍾馗であった。
この2機種の連携により連合軍戦闘機隊は七面鳥撃ちのように撃墜されていく。
それでも20機程度は日本軍の攻撃隊に辿りついたが、そこでは密集隊形が敷かれており、繰り出される弾幕はまるで”艦隊と”戦っているような錯覚を連合軍のパイロットに植え付けた。
実際、4発爆撃機連山24機、双発爆撃機飛龍48機、単発襲撃機彗星24機からなる弾幕はこの時点での日本海軍第一艦隊を超越していたのである。
20㎜機銃の弾幕を前に連合軍戦闘機隊は有効な攻撃が行えなかった。
それでも、何とか飛龍を2機と彗星1機を撃墜したが逆に連合軍戦闘機隊は12機が叩き落されてしまった。
連山は銃撃されても微動だにせず、まるで連合軍のB17を彷彿とさせた。
迎撃を退けた日本軍第十一航空艦隊はポートモレスビーに爆撃を敢行。
彗星は250㎏爆弾による急降下爆撃を行い、ピンポイントで敵軍事施設を破壊した。
生き残った連合軍戦闘機隊は野原への不時着を余儀なくされ、その全てが大破し再発進不可能となった。
「B17が空の要塞なら、あれは”超空の艦隊”だ…。あんなものをおいそれと攻撃できるものは居ない」
生き残ったパイロットのある一人が震えながらそう言った。
その後も、第十一航空艦隊による徹底的な爆撃が行われポートモレスビーは廃墟と化した。
もはや迎撃する手段は無く、体力を奪われ続けたポートモレスビーはその後に上陸してきた日本陸軍と制空権がない中、絶望的な地上戦を繰り広げることになる。

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