12 / 113
③計画
第一航空艦隊
しおりを挟む
3隻の軽空母を戦列に加えた日本海軍は遂に空母中心の艦隊である第一航空艦隊を設置。
司令長官には南雲忠一中将、参謀長には草鹿龍之介少将を充てた世界初の機動部隊であった。
現在では赤城、加賀、蒼龍、飛龍、龍驤、祥鳳、瑞鳳の7隻だけだが、1941年の8月には翔鶴型空母の翔鶴、瑞鶴が竣工する予定であり、9隻の空母戦力を有することになる予定だった。
翔鶴、瑞鶴にももちろん九九式艦攻を搭載する。
この第一航空艦隊はまさに日本海軍の切り札的な存在であり、山本は漠然と”ハワイ奇襲作戦に使用しよう”と考えていた。
だが、これに猛全と反対したのが軍令部にいた大西であった。
「長官!ハワイをやるのは結構なことでですが、ハワイを占領出来ないのなら機会の無駄遣いです!」
頭から自分の案を否定され、山本は少し顔をしかめる。
「ハワイに停泊する敵艦隊を行動不能にしなければ我々はおちおち作戦行動できんぞ…」
大西は負けじと言い返す。
「敵艦隊をおびき出せばいいのです!例えば…ウェーキ島へ上陸作戦を展開し、アメリカ太平洋艦隊に出撃を迫れば良いのです!ウェーキならば九九式艦攻の航続距離がギリギリ届きますので、支援も行えます!」
アメリカは言わずもがな民主主義国である。
彼の国が外国から侵略されんとしている領土を放棄すれば、世論からの突き上げがあるのはもはや必定であった。
となると、ウェーキ島上陸阻止のために敵艦隊は出てくる可能性は極めて高い。
「…なるほど。それならば我々の裏庭で戦えるのと同義か」
「はい!ハワイ奇襲作戦は”攻略作戦時”に行うことにすれば、アメリカ軍の意表を衝け占領できる可能性がぐんと上がります!」
そしてついに山本はハワイ奇襲作戦の延期とウェーキ島攻略作戦の立案を参謀部に命じたのだった。
日本海軍の作戦計画の屋台骨を支えるのは九九式艦攻に違いなかった。
そのため、空技廠は抜かりなく本機を改良していたのである。
九九式艦上攻撃機二二型
最高速度:時速562㎞
武装:20㎜旋回連装機銃1挺、12.7㎜機銃1挺
翼面荷重:200㎏/㎡
プロペラ:直径3.42mが3枚
搭乗数:4人
搭載能力:500㎏爆弾1発(急降下)/250㎏爆弾2発(急降下)/800㎏航空魚雷1本/800㎏爆弾1発/250㎏爆弾3発/60㎏爆弾12発
航続距離:時速400㎞で1400海里(増槽装備時1600海里)
全長:12.16m
全幅:16.90m(折り畳み時8.96m)
本機は1550馬力に増大した火星一二型を装備した関係で最高時速が10㎞上昇し、また防護火器も強化できた。
この機体を量産を前提として、日本海軍は作戦計画の立案に励んでいくことになる。
司令長官には南雲忠一中将、参謀長には草鹿龍之介少将を充てた世界初の機動部隊であった。
現在では赤城、加賀、蒼龍、飛龍、龍驤、祥鳳、瑞鳳の7隻だけだが、1941年の8月には翔鶴型空母の翔鶴、瑞鶴が竣工する予定であり、9隻の空母戦力を有することになる予定だった。
翔鶴、瑞鶴にももちろん九九式艦攻を搭載する。
この第一航空艦隊はまさに日本海軍の切り札的な存在であり、山本は漠然と”ハワイ奇襲作戦に使用しよう”と考えていた。
だが、これに猛全と反対したのが軍令部にいた大西であった。
「長官!ハワイをやるのは結構なことでですが、ハワイを占領出来ないのなら機会の無駄遣いです!」
頭から自分の案を否定され、山本は少し顔をしかめる。
「ハワイに停泊する敵艦隊を行動不能にしなければ我々はおちおち作戦行動できんぞ…」
大西は負けじと言い返す。
「敵艦隊をおびき出せばいいのです!例えば…ウェーキ島へ上陸作戦を展開し、アメリカ太平洋艦隊に出撃を迫れば良いのです!ウェーキならば九九式艦攻の航続距離がギリギリ届きますので、支援も行えます!」
アメリカは言わずもがな民主主義国である。
彼の国が外国から侵略されんとしている領土を放棄すれば、世論からの突き上げがあるのはもはや必定であった。
となると、ウェーキ島上陸阻止のために敵艦隊は出てくる可能性は極めて高い。
「…なるほど。それならば我々の裏庭で戦えるのと同義か」
「はい!ハワイ奇襲作戦は”攻略作戦時”に行うことにすれば、アメリカ軍の意表を衝け占領できる可能性がぐんと上がります!」
そしてついに山本はハワイ奇襲作戦の延期とウェーキ島攻略作戦の立案を参謀部に命じたのだった。
日本海軍の作戦計画の屋台骨を支えるのは九九式艦攻に違いなかった。
そのため、空技廠は抜かりなく本機を改良していたのである。
九九式艦上攻撃機二二型
最高速度:時速562㎞
武装:20㎜旋回連装機銃1挺、12.7㎜機銃1挺
翼面荷重:200㎏/㎡
プロペラ:直径3.42mが3枚
搭乗数:4人
搭載能力:500㎏爆弾1発(急降下)/250㎏爆弾2発(急降下)/800㎏航空魚雷1本/800㎏爆弾1発/250㎏爆弾3発/60㎏爆弾12発
航続距離:時速400㎞で1400海里(増槽装備時1600海里)
全長:12.16m
全幅:16.90m(折り畳み時8.96m)
本機は1550馬力に増大した火星一二型を装備した関係で最高時速が10㎞上昇し、また防護火器も強化できた。
この機体を量産を前提として、日本海軍は作戦計画の立案に励んでいくことになる。
51
あなたにおすすめの小説
もし石田三成が島津義弘の意見に耳を傾けていたら
俣彦
歴史・時代
慶長5年9月14日。
赤坂に到着した徳川家康を狙うべく夜襲を提案する宇喜多秀家と島津義弘。
史実では、これを退けた石田三成でありましたが……。
もしここで彼らの意見に耳を傾けていたら……。
対米戦、準備せよ!
湖灯
歴史・時代
大本営から特命を受けてサイパン島に視察に訪れた柏原総一郎大尉は、絶体絶命の危機に過去に移動する。
そして21世紀からタイムリーㇷ゚して過去の世界にやって来た、柳生義正と結城薫出会う。
3人は協力して悲惨な負け方をした太平洋戦争に勝つために様々な施策を試みる。
小説家になろうで、先行配信中!
世界はあるべき姿へ戻される 第二次世界大戦if戦記
颯野秋乃
歴史・時代
1929年に起きた、世界を巻き込んだ大恐慌。世界の大国たちはそれからの脱却を目指し、躍起になっていた。第一次世界大戦の敗戦国となったドイツ第三帝国は多額の賠償金に加えて襲いかかる恐慌に国の存続の危機に陥っていた。援助の約束をしたアメリカは恐慌を理由に賠償金の支援を破棄。フランスは、自らを救うために支払いの延期は認めない姿勢を貫く。
ドイツ第三帝国は自らの存続のために、世界に隠しながら軍備の拡張に奔走することになる。
また、極東の国大日本帝国。関係の悪化の一途を辿る日米関係によって受ける経済的打撃に苦しんでいた。
その解決法として提案された大東亜共栄圏。東南アジア諸国及び中国を含めた大経済圏、生存圏の構築に力を注ごうとしていた。
この小説は、ドイツ第三帝国と大日本帝国の2視点で進んでいく。現代では有り得なかった様々なイフが含まれる。それを楽しんで貰えたらと思う。
またこの小説はいかなる思想を賛美、賞賛するものでは無い。
この小説は現代とは似て非なるもの。登場人物は史実には沿わないので悪しからず…
大日本帝国視点は都合上休止中です。気分により再開するらもしれません。
【重要】
不定期更新。超絶不定期更新です。
大東亜戦争を有利に
ゆみすけ
歴史・時代
日本は大東亜戦争に負けた、完敗であった。 そこから架空戦記なるものが増殖する。 しかしおもしろくない、つまらない。 であるから自分なりに無双日本軍を架空戦記に参戦させました。 主観満載のラノベ戦記ですから、ご感弁を
対ソ戦、準備せよ!
湖灯
歴史・時代
1940年、遂に欧州で第二次世界大戦がはじまります。
前作『対米戦、準備せよ!』で、中国での戦いを避けることができ、米国とも良好な経済関係を築くことに成功した日本にもやがて暗い影が押し寄せてきます。
未来の日本から来たという柳生、結城の2人によって1944年のサイパン戦後から1934年の日本に戻った大本営の特例を受けた柏原少佐は再びこの日本の危機を回避させることができるのでしょうか!?
小説家になろうでは、前作『対米戦、準備せよ!』のタイトルのまま先行配信中です!
【アラウコの叫び 】第1巻/16世紀の南米史
ヘロヘロデス
歴史・時代
【毎日07:20投稿】 1500年以降から300年に渡り繰り広げられた「アラウコ戦争」を題材にした物語です。
マプチェ族とスペイン勢力との激突だけでなく、
スペイン勢力内部での覇権争い、
そしてインカ帝国と複雑に様々な勢力が絡み合っていきます。
※ 現地の友人からの情報や様々な文献を元に史実に基づいて描かれている部分もあれば、
フィクションも混在しています。
また動画制作などを視野に入れてる為、脚本として使いやすい様に、基本は会話形式で書いています。
HPでは人物紹介や年表等、最新話を先行公開しています。
公式HP:アラウコの叫び
youtubeチャンネル名:ヘロヘロデス
insta:herohero_agency
tiktok:herohero_agency
幻の十一代将軍・徳川家基、死せず。長谷川平蔵、田沼意知、蝦夷へ往く。
克全
歴史・時代
西欧列強に不平等条約を強要され、内乱を誘発させられ、多くの富を収奪されたのが悔しい。
幕末の仮想戦記も考えましたが、徳川家基が健在で、田沼親子が権力を維持していれば、もっと余裕を持って、開国準備ができたと思う。
北海道・樺太・千島も日本の領地のままだっただろうし、多くの金銀が国外に流出することもなかったと思う。
清国と手を組むことも出来たかもしれないし、清国がロシアに強奪された、シベリアと沿海州を日本が手に入れる事が出来たかもしれない。
色々真剣に検討して、仮想の日本史を書いてみたい。
一橋治済の陰謀で毒を盛られた徳川家基であったが、奇跡的に一命をとりとめた。だが家基も父親の十代将軍:徳川家治も誰が毒を盛ったのかは分からなかった。家基は田沼意次を疑い、家治は疑心暗鬼に陥り田沼意次以外の家臣が信じられなくなった。そして歴史は大きく動くことになる。
印旛沼開拓は成功するのか?
蝦夷開拓は成功するのか?
オロシャとは戦争になるのか?
蝦夷・千島・樺太の領有は徳川家になるのか?
それともオロシャになるのか?
西洋帆船は導入されるのか?
幕府は開国に踏み切れるのか?
アイヌとの関係はどうなるのか?
幕府を裏切り異国と手を結ぶ藩は現れるのか?
【架空戦記】狂気の空母「浅間丸」逆境戦記
糸冬
歴史・時代
開戦劈頭の真珠湾攻撃にて、日本海軍は第三次攻撃によって港湾施設と燃料タンクを破壊し、さらには米空母「エンタープライズ」を撃沈する上々の滑り出しを見せた。
それから半年が経った昭和十七年(一九四二年)六月。三菱長崎造船所第三ドックに、一隻のフネが傷ついた船体を横たえていた。
かつて、「太平洋の女王」と称された、海軍輸送船「浅間丸」である。
ドーリットル空襲によってディーゼル機関を損傷した「浅間丸」は、史実においては船体が旧式化したため凍結された計画を復活させ、特設航空母艦として蘇ろうとしていたのだった。
※過去作「炎立つ真珠湾」と世界観を共有した内容となります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる