山本五十六の逆襲

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再編成

ギルバート入港

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日向の改装工事が完了したのは1942年7月22日の事だった。
1か月でやれることは限りがあったが、それでも速力を28ノットまで引き上げることに成功した。
28ノットであれば十分に空母機動部隊と行動を共にすることが可能だ。
また、高角砲などの増設こそ行われなかったが対空機銃は30挺程増やされており、電探も相まってまさに第一航空艦隊旗艦にふさわしい戦艦に生まれ変わっていた。


第一航空艦隊
司令長官:山口多聞中将
参謀長:源田実少将
旗艦:日向
戦艦:日向
空母:翔鶴、瑞鶴、隼鷹、瑞鳳、龍驤
重巡:利根、筑摩、鈴谷、熊野
軽巡:五十鈴
駆逐艦:12隻
航空兵力:艦戦180機、艦爆72機、艦攻72機 計324機


特筆すべきは艦載機の比率である。
これまでの日本海軍は攻撃偏重の編成を執ってきたが、ミッドウェーで制空権の重要性を改めて認識させられた山口は編成を改めて半分以上を艦戦としたのである。
また、この編成にしたのには源田の意見も多分に含まれていた。
「我々の攻撃機は航続距離は長いですが、防御力は脆弱でグラマンと戦えば一方的にやられてしまいます。従来の編成で行くと敵に攻撃できる前にかなりの数が減殺されてしまいます。ですが、戦闘機の数を増やせば撃墜される数は減って、攻撃兵力は保たれます。おそらく戦闘機を多く積んだ方が反って攻撃力が上昇するのではないでしょうか」
これに山口も頷き、航空隊の編成が変更されたのである。


1942年7月25日。
第一航空艦隊は秘密裏に桂島泊地を出港しギルバート諸島へ向かった。
ギルバート諸島で補給を行った後に、一気呵成にジョンストン島へ攻撃を仕掛けるためだった。
ミッドウェーで勝ったとは言え、この時点では今だ日本軍相手にアメリカ軍の空母戦力は劣勢であり、いまだ積極的な攻勢などを行っていなかったことが幸いし第一航空艦隊は気取られることなく、ギルバート諸島にたどり着いた。


「ミッドウェーで負けた時はどうなるかと思ったが、何とかなったな」
山口は日向の指令室でそう零した。
「まだ気が抜けませんが、今回は目的がはっきりしています。あの時とは我々は数段違うのです」
僅か2か月前の事なのに山口にとってはかなり昔のことに思えてしまう。
ミッドウェーの敗北は日本海軍に数年かけて行う変化を2か月でさせてしまったのだから山口の直感は間違っていなかった。
「ひとまず、この戦いに勝利してミッドウェーの雪辱を晴らさねばな」
山口の目はこの時も依然、ハワイに向いていた。
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