4 / 27
開発
試作第一号機
しおりを挟む
各航空機メーカ-の試作第一号機は1938年4月にそれぞれ試験飛行が行われた。
各メーカーではひとまず1500馬力エンジンの火星エンジンを使用していた。
この段階で、まず川崎航空機の試作機が墜落事故を起こしてしまった。
幸い、テストパイロットは無事であったが川崎は開発競争に取り残されることになる。
残る中島、愛知、川西、空技廠の機体は難なく飛行試験を突破。
やはり1700馬力エンジンを装備していない関係上、性能は低下せざるを得なかったがそれでもなおかなりの高性能機として仕上がっていた。
中島の機体は直線を基調としつつも、爆弾倉を備えた中翼機である。
旋回性能なども悪くは無く、惜しむらくは速度が少し遅い程度であった。
愛知の機体は逆ガル翼を採用し、低翼の機体である。
本機は4機の試作機の中で最も速度が速く、上昇力に秀でていた。
逆ガル翼のためにプロペラを大きくできたおかげだが低翼の関係上、爆弾を爆弾倉に納めることは出来ず航続距離が少し低下してしまった。
川西の機体は直線を基調として、低翼の機体だった。
最も平均的な性能を示した機体であったが、機体は頑丈で艦載機化する際には根元から折り畳めるようになっていた。
最後に空技廠の機体である。
この機体は中翼に逆ガル翼を採用。
いいとこ取りを狙った機体であったが、性能はともかく稼働率がよろしくなかった。
墜落事故などは起こさなかったが、発進させるまでにかなりの時間を要した。
新機軸を詰め込み過ぎたのである。
こうして4機種が試験飛行に成功し、空技廠はどれを採用するかを議論した。
空技廠の機体は稼働率が低いため、総力戦航空機に適さないとして早々に選択肢から除外された。
次に選択肢から消えたのは川西の機体であった。
確かに機体の頑丈さは目を見張るものがあったが、だからと言って中島や愛知の機体が脆いのかと言われるとそうではない。
現に、中島の機体は根元からは折り畳めなくとも既存の艦載機よりは折り畳めるようになっていた。
最後に残ったのは中島と愛知の機体である。
なるほど、両者は長所と短所がちょうど対となっており選ぶには時間が掛かった。
だが、決定はなされる。
残ったのは中島の機体であった。
性能としてはどちらも一長一短であったが、量産性の面において直線を基調とする中島の機体は愛知の機体より優れていたのである。
これは総力戦航空機という文脈から来る決定でもあった。
ともかく、中島航空機は総力戦航空機の開発に邁進していくことになる。
各メーカーではひとまず1500馬力エンジンの火星エンジンを使用していた。
この段階で、まず川崎航空機の試作機が墜落事故を起こしてしまった。
幸い、テストパイロットは無事であったが川崎は開発競争に取り残されることになる。
残る中島、愛知、川西、空技廠の機体は難なく飛行試験を突破。
やはり1700馬力エンジンを装備していない関係上、性能は低下せざるを得なかったがそれでもなおかなりの高性能機として仕上がっていた。
中島の機体は直線を基調としつつも、爆弾倉を備えた中翼機である。
旋回性能なども悪くは無く、惜しむらくは速度が少し遅い程度であった。
愛知の機体は逆ガル翼を採用し、低翼の機体である。
本機は4機の試作機の中で最も速度が速く、上昇力に秀でていた。
逆ガル翼のためにプロペラを大きくできたおかげだが低翼の関係上、爆弾を爆弾倉に納めることは出来ず航続距離が少し低下してしまった。
川西の機体は直線を基調として、低翼の機体だった。
最も平均的な性能を示した機体であったが、機体は頑丈で艦載機化する際には根元から折り畳めるようになっていた。
最後に空技廠の機体である。
この機体は中翼に逆ガル翼を採用。
いいとこ取りを狙った機体であったが、性能はともかく稼働率がよろしくなかった。
墜落事故などは起こさなかったが、発進させるまでにかなりの時間を要した。
新機軸を詰め込み過ぎたのである。
こうして4機種が試験飛行に成功し、空技廠はどれを採用するかを議論した。
空技廠の機体は稼働率が低いため、総力戦航空機に適さないとして早々に選択肢から除外された。
次に選択肢から消えたのは川西の機体であった。
確かに機体の頑丈さは目を見張るものがあったが、だからと言って中島や愛知の機体が脆いのかと言われるとそうではない。
現に、中島の機体は根元からは折り畳めなくとも既存の艦載機よりは折り畳めるようになっていた。
最後に残ったのは中島と愛知の機体である。
なるほど、両者は長所と短所がちょうど対となっており選ぶには時間が掛かった。
だが、決定はなされる。
残ったのは中島の機体であった。
性能としてはどちらも一長一短であったが、量産性の面において直線を基調とする中島の機体は愛知の機体より優れていたのである。
これは総力戦航空機という文脈から来る決定でもあった。
ともかく、中島航空機は総力戦航空機の開発に邁進していくことになる。
72
あなたにおすすめの小説
【架空戦記】狂気の空母「浅間丸」逆境戦記
糸冬
歴史・時代
開戦劈頭の真珠湾攻撃にて、日本海軍は第三次攻撃によって港湾施設と燃料タンクを破壊し、さらには米空母「エンタープライズ」を撃沈する上々の滑り出しを見せた。
それから半年が経った昭和十七年(一九四二年)六月。三菱長崎造船所第三ドックに、一隻のフネが傷ついた船体を横たえていた。
かつて、「太平洋の女王」と称された、海軍輸送船「浅間丸」である。
ドーリットル空襲によってディーゼル機関を損傷した「浅間丸」は、史実においては船体が旧式化したため凍結された計画を復活させ、特設航空母艦として蘇ろうとしていたのだった。
※過去作「炎立つ真珠湾」と世界観を共有した内容となります。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
勇者の如く倒れよ ~ ドイツZ計画 巨大戦艦たちの宴
もろこし
歴史・時代
とある豪華客船の氷山事故をきっかけにして、第一次世界大戦前にレーダーとソナーが開発された世界のお話です。
潜水艦や航空機の脅威が激減したため、列強各国は超弩級戦艦の建造に走ります。史実では実現しなかったドイツのZ計画で生み出された巨艦たちの戦いと行く末をご覧ください。
本能寺からの決死の脱出 ~尾張の大うつけ 織田信長 天下を統一す~
bekichi
歴史・時代
戦国時代の日本を背景に、織田信長の若き日の物語を語る。荒れ狂う風が尾張の大地を駆け巡る中、夜空の星々はこれから繰り広げられる壮絶な戦いの予兆のように輝いている。この混沌とした時代において、信長はまだ無名であったが、彼の野望はやがて天下を揺るがすことになる。信長は、父・信秀の治世に疑問を持ちながらも、独自の力を蓄え、異なる理想を追求し、反逆者とみなされることもあれば期待の星と讃えられることもあった。彼の目標は、乱世を統一し平和な時代を創ることにあった。物語は信長の足跡を追い、若き日の友情、父との確執、大名との駆け引きを描く。信長の人生は、斎藤道三、明智光秀、羽柴秀吉、徳川家康、伊達政宗といった時代の英傑たちとの交流とともに、一つの大きな物語を形成する。この物語は、信長の未知なる野望の軌跡を描くものである。
秀頼に迫られた選択〜トヨトミ・プリンスの究極生存戦略〜
中野八郎
歴史・時代
慶長十六年、二条城。
老獪な家康との会見に臨んだ豊臣秀頼は、時代の風が冷たく、そして残酷に吹き抜けるのを感じていた。
誰もが「豊臣の落日」を避けられぬ宿命と予感する中、若き当主だけは、滅びへと続く血塗られた轍(わだち)を拒絶する「別の道」を模索し始める。
母・淀殿の執念、徳川の冷徹な圧迫、そして家臣たちの焦燥。
逃れられぬ包囲網の中で、秀頼が選ぶのは誇り高き死か、それとも――。
守るべき命のため、繋ぐべき未来のため。
一人の青年が「理」を武器に、底知れぬ激動の時代へと足を踏み出す。
徳川慶勝、黒船を討つ
克全
歴史・時代
「カクヨム」と「小説家になろう」にも投稿しています。
尾張徳川家(尾張藩)の第14代・第17代当主の徳川慶勝が、美濃高須藩主・松平義建の次男・秀之助ではなく、夭折した長男・源之助が継いでおり、彼が攘夷派の名君となっていた場合の仮想戦記を書いてみました。夭折した兄弟が活躍します。尾張徳川家15代藩主・徳川茂徳、会津藩主・松平容保、桑名藩主・松平定敬、特に会津藩主・松平容保と会津藩士にリベンジしてもらいます。
もしかしたら、消去するかもしれません。
もし石田三成が島津義弘の意見に耳を傾けていたら
俣彦
歴史・時代
慶長5年9月14日。
赤坂に到着した徳川家康を狙うべく夜襲を提案する宇喜多秀家と島津義弘。
史実では、これを退けた石田三成でありましたが……。
もしここで彼らの意見に耳を傾けていたら……。
【架空戦記】炎立つ真珠湾
糸冬
歴史・時代
一九四一年十二月八日。
日本海軍による真珠湾攻撃は成功裡に終わった。
さらなる戦果を求めて第二次攻撃を求める声に対し、南雲忠一司令は、歴史を覆す決断を下す。
「吉と出れば天啓、凶と出れば悪魔のささやき」と内心で呟きつつ……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる