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続・FS作戦
餓島
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9隻の空母をそろえた小沢機動部隊は伊吹、筑波の習熟を待って1943年4月2日に遂に攻勢に出た。
ガダルカナル島への徹底的な攻撃である。
ソロモン海海戦では飛行場の破壊だけを行ったが、今回はガダルカナル島占領を見据えたものだった。
上陸部隊は第2師団、一木支隊の合計25000人であり、補給路は旧式の九七式艦攻が対潜警戒を張っており万全である。
対してアメリカ軍はと言うと大変苦しい状況に置かれていた。
戦力的に互角であったのにも関わらず敗北したソロモン海海戦の責任を取ってハルゼーがその職を辞したのを皮切りに南太平洋のアメリカ海軍は急速に弱体化していった。
3月中に唯一生き残っていた正規空母であるワスプも伊19潜水艦に補足され、撃沈されていた。
これにより南太平洋はもとよりアメリカ海軍は一時的に正規空母が皆無となった。
もっとも4月にはヨークタウンⅡが竣工するがそれでも習熟訓練を行わねばおよそ戦力にならず、2か月は戦線に参戦できない。
このため制海権を奪取しての大々的な補給が行えず、駆逐艦による鼠輸送しか出来ていなかった。
ガダルカナル島への上陸作戦は翌日の4月3日の未明に行われた。
制空権は日本軍が握っており、上陸部隊を撃退しようと果敢に攻撃してきたアメリカ軍を爆撃や機銃掃射で殲滅した。
こうしてガダルカナル島への上陸に成功した日本軍はヘンダーソン飛行場へ進撃。
小沢機動部隊は連日連夜に渡り空襲を続け、さらには金剛、榛名による砲撃も行われガダルカナル島のアメリカ軍守備隊はその勢力を急激に減少させていった。
そして4月18日にヘンダーソン飛行場は日本軍の物となった。
この惨状を見てマッカーサーはガダルカナル島からの前面撤退を命令。
だが、既に撤退させるための船舶が第四艦隊の通商破壊によって枯渇気味になっておりガダルカナル島周辺は日本海軍慰よって海上封鎖されていた。
ガダルカナル島守備隊の隊長はこの状況に絶望し、日本軍に降伏。
これによりガダルカナル島は日本軍によって奪還された。
「ガ島は餓島だったようです」
ポートモレスビーに帰投して一息付こうとしていた小沢に草鹿はそう言った。
「なんだね。藪から棒に」
「現地陸軍部隊から聞いた話なのですが、米軍の守備隊は戦うための弾薬はおろか食料すら十分に行き届いていなかったそうです。そのために衛生状態は悪化し戦う前にマラリアなので死んでしまう物が多数出たらしいのです。守備隊の死者は1万5000に及びますがその半数がマラリアや栄養失調で死んでいます」
これを聞いた小沢は何とも言えない顔をした。
「これは戦争だ。敵方が死ぬのは喜ぶべきことなのだが…どうも私には出来ないな」
草鹿もこれに頷いた。
ガダルカナル島への徹底的な攻撃である。
ソロモン海海戦では飛行場の破壊だけを行ったが、今回はガダルカナル島占領を見据えたものだった。
上陸部隊は第2師団、一木支隊の合計25000人であり、補給路は旧式の九七式艦攻が対潜警戒を張っており万全である。
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3月中に唯一生き残っていた正規空母であるワスプも伊19潜水艦に補足され、撃沈されていた。
これにより南太平洋はもとよりアメリカ海軍は一時的に正規空母が皆無となった。
もっとも4月にはヨークタウンⅡが竣工するがそれでも習熟訓練を行わねばおよそ戦力にならず、2か月は戦線に参戦できない。
このため制海権を奪取しての大々的な補給が行えず、駆逐艦による鼠輸送しか出来ていなかった。
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こうしてガダルカナル島への上陸に成功した日本軍はヘンダーソン飛行場へ進撃。
小沢機動部隊は連日連夜に渡り空襲を続け、さらには金剛、榛名による砲撃も行われガダルカナル島のアメリカ軍守備隊はその勢力を急激に減少させていった。
そして4月18日にヘンダーソン飛行場は日本軍の物となった。
この惨状を見てマッカーサーはガダルカナル島からの前面撤退を命令。
だが、既に撤退させるための船舶が第四艦隊の通商破壊によって枯渇気味になっておりガダルカナル島周辺は日本海軍慰よって海上封鎖されていた。
ガダルカナル島守備隊の隊長はこの状況に絶望し、日本軍に降伏。
これによりガダルカナル島は日本軍によって奪還された。
「ガ島は餓島だったようです」
ポートモレスビーに帰投して一息付こうとしていた小沢に草鹿はそう言った。
「なんだね。藪から棒に」
「現地陸軍部隊から聞いた話なのですが、米軍の守備隊は戦うための弾薬はおろか食料すら十分に行き届いていなかったそうです。そのために衛生状態は悪化し戦う前にマラリアなので死んでしまう物が多数出たらしいのです。守備隊の死者は1万5000に及びますがその半数がマラリアや栄養失調で死んでいます」
これを聞いた小沢は何とも言えない顔をした。
「これは戦争だ。敵方が死ぬのは喜ぶべきことなのだが…どうも私には出来ないな」
草鹿もこれに頷いた。
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