連合艦隊司令長官、井上成美

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マレー沖海戦

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12月10日。
第2艦隊を預かる近藤信武中将は偵察機からの報告でイギリス艦隊が北上していることを知った。
「参謀長、我が艦隊は報告であった艦隊にどれくらいで接敵できる?」
三川軍一はすぐに答えた。
「4時間あれば、また99式は今からでも飛ばせます。」
近藤は悩んだ。
99式水上機は第2艦隊に総勢120機配備されていた。
だが99式は爆撃しかできない。
それに近藤は模擬海戦を見ても航空機で戦艦を撃破できるのかと疑問に思っていた。
実戦と模擬演習は違うのだ。
「敵艦隊は砲撃で仕留める!」
近藤はそう決めて接敵を急いだ。


「レーダーに反応があります。艦隊です。」
そう聞いてフィリップス極東艦隊司令長官は船団襲撃を諦めた。
本来このまま北上し日本船団を攻撃する予定だったが、艦隊が近寄っているのなら戦わずにはいられない。
「敵艦隊を撃破すれば日本軍の侵略はかなり衰えるだろう。」
フィリップスは艦隊戦で負けるなど考えていなかった。
彼が乗艦するプリンス・オブ・ウェールズはドイツのビスマルクの砲撃を耐え忍んだほど防御がしっかりしている。
「日本軍など恐れるに足らず!」
フィリップスはそう断じた。


「やはり、99式を出すべきか。」
敵艦隊まであと1時間に迫った時、近藤はそう言った。
沈められなくても副砲や電気回路を破壊しただけで砲戦は有利になる。
「では40機ほど出しましょう。」
三川はそう言って各艦から40機の99式水上機が飛び立った。


「敵は空母なのか?」
フィリップスはレーダー員からの報告にそう考えた。
突然、レーダーに表示される数が増えた。
そしてそれはかなりの速さでこちらに向かってきている。
だが、それならなぜこちらに向かってくる?
その疑問を払拭できないまま、艦隊は弾幕を張り始めた。


「扶桑、山城隊はプリンス・オブ・ウェールズを伊勢、日向隊はレパルスを叩く!」
攻撃隊隊長の命令を受け一気に急降下していく。
戦艦としての弾幕は重厚ではあるものの艦隊としては薄かった。
続々と250㎏爆弾を投下していく。
初弾は外れたが次弾は命中しその後6発がプリンス・オブ・ウェールズに、レパルスは初弾から命中しその後4発が命中。
代わりに99式4機が撃墜され、命中精度も35%ほどでしかなかった。
だがプリンス・オブ・ウェールズは甲板で大火災を起こし1番砲塔が使用不可に、レパルスは火災についてはすぐに消火できたものの速力が低下し20ノットしか出なくなった。


「かなりやられたな。」
フィリップスは甲板を見ながら言った。
だが彼は戦いの行く末を悲観していない。
相手が空母なら砲撃で簡単にできる。
その時、見張り員が叫んだ。
「戦艦4隻が接近してきます!」


「航空隊はいい仕事をしてくれたな。」
近藤はそういうと砲撃を命令する。
そして41㎝砲合計24門が一斉に火を噴く。
これで当たらない方がおかしかった。
レパルスに2発が命中。
1発は艦橋を倒壊させ、もう1発は2番砲塔の弾薬庫まで貫通。
大爆発を起こし航行が停止した。
そして第2斉射が行われる。
24発中5発がプリンス・オブ。ウェールズに命中。
だが全てバイタルポートが防いだ。
「やはりプリンス・オブ・ウェールズは固いな。」
近藤は呟くと第3斉射を命令する。
そして砲撃が行われた。
プリンス・オブ・ウェールズは自らの主砲の射程距離に日本艦隊を入れるために直進していた。
そのため照準は容易だった。
12発が命中しバイタルポートを貫通。
大爆発を起こしプリンス・オブ・ウェールズは轟沈した。
その後レパルスも沈没し救助が行われたものの生存者は120人程度だった。
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