連合艦隊司令長官、井上成美

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開戦

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「砲撃開始!」
古賀が命令し戦艦から合計25発の砲弾がグアム島の軍事施設に打ち込まれる。
数秒の後、爆発が起こり夜空に真っ赤な炎が浮かび上がる。
「第2斉射、撃て!」
今度は海岸に向けてだった。
これもまた先ほどと同じように真っ赤な炎が浮かび上がる。
「上陸開始。」
井上は落ち着いて言った。


サイパン島のアメリカ軍にとってそれは文字通り寝耳に水だった。
ほとんどの者が寝静まっている深夜に爆音が聞こえたかと思うと火災が発生したのだ。
眠っていた将兵達はたたき起こされ場は混乱状態となった。
そこに日本の上陸部隊が突入した。
最初、彼らは訓練と思っていたが友が血を流して倒れるとようやく現状を飲み込んだ。
その後、散発的な抵抗はあったものの5時間以内にグアムは制圧された。


グアム攻撃と同じ頃、ウェーキ島、コタバル、ダバオに上陸を開始。
ウェーキ島は航空隊の支援などもあり7時間で制圧。
コタバルとダバオには無抵抗で上陸を果たした。


「一体どうなっているんだ。」
それがキンメル太平洋艦隊司令長官の感想だった。
開戦からおよそ9時間が経っているがすでにグアム、ウェーキが陥落したらしいことは分かってきていた。
だがそれがどのように行われたのかが分からない。
「どうやらイギリスのマレー半島も上陸されたようです。香港はまだ攻撃されていませんが時間の問題かと。」
レイトン情報参謀は淡々と現状を説明する。
「幸い、我が太平洋艦隊は傷1つついておりません。ここはオレンジ作戦を実行すべきです。」
オレンジ作戦とはアメリカの対日戦略だった。
だがこのオレンジ作戦は1つではない。
兵站を無視し一気呵成に日本列島に攻め寄せ降伏させる案。
そしてもう1つは重要な拠点を占領していき、着実に日本を軍事、経済両面で締め上げる案だった。
「君が言うオレンジ作戦とはどちらかね?」
キンメルの問いにレイトンは答えた。
「どちらでもあり、どちらでもありません。」
「どういうことだ?」
「一気呵成に日本本土に攻め寄せるのはリスクが大きすぎます。ですが着実に攻略していった場合、国民からの批判を必至です。ですのでマーシャル付近まで一気呵成に進軍し、そこで東方から来たイギリス東洋艦隊と合流しそこで兵站を整え日本本土に進撃するのです。こうすればリスクもまだ許容範囲であり、国民からの批判は受けずらいでしょう。」
キンメルはすぐにこの案の本格的な立案を指示した。
だが、攻勢時期は大西洋艦隊からの増援を向か入れる関係上、来年の4月ごろになると予想された。
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