超量産艦隊

ypaaaaaaa

文字の大きさ
30 / 57
三一六計画

模擬海戦

しおりを挟む
1938円6月12日午前6時。
この日、高雄沖で大規模な模擬海戦が始まった。
本模擬海戦では初めての試みとして、空母対戦艦の模擬海戦が行われる。
参加兵力は以下の通りだ。


紅組
司令官:古賀峰一中将
旗艦:扶桑
戦艦:扶桑、山城、伊勢、日向、長門、陸奥、加賀、土佐
駆逐艦以下22隻


白組
司令官:小沢治三郎中将
旗艦:蒼龍
空母:蒼龍、飛龍、雲龍、玄龍、古鷹、加古、青葉、衣笠
駆逐艦以下12隻


紅組は扶桑型戦艦8隻によって編成され、その指揮官には第一艦隊司令長官の古賀峰一中将が座る。
白組は蒼龍・雲龍型空母8隻によって編成され、指揮官には横須賀鎮守府司令官の小沢治三郎中将が成った。
重巡洋艦や軽巡洋艦は今回は参加を見送られた。
この模擬海戦は”航空機が戦艦戦隊を撃破できるのか”という海軍内の疑問を解決するためという側面も内包されていた。
すでに航空機が戦艦を撃破し得るということは海軍の誰もが認識していたが、”戦隊を組んだ”戦艦を撃破できるのかということは海軍内でもまだ結論が出ていなかった。
それをこの模擬海戦で白黒つけようというのだ。


「攻撃隊は順次発進せよ」
小沢は麾下の8隻の空母に命令を下した。
既に九六式艦上攻撃機が索敵任務で紅組を発見していたのである。
8隻の空母からは合計312機の攻撃隊を出撃させる。
もちろんこの半数は九七式単爆である。
小沢自身、単爆という兵器を扱ったことが無く”発艦も難しいのではないか!?”とかなり心配していた。
だが蒼龍・雲龍型空母は中型空母であり、大鷹型空母に比べるとやはり飛行甲板はゆったりしていた。
そのような空母からの発艦に単爆が失敗するわけがなかった。
軽快な動作で甲板を蹴っていく九七式単爆を見て、小沢は”海軍航空も変わりつつある”と認識せざるを得なかった。


さて、肝心の模擬海戦はと言うと白組の大勝であった。
直掩機のない戦艦戦隊はやはり航空攻撃に脆弱であり多めに見積もっても30機を撃墜したに過ぎなかった。
逆に、艦隊の被害は甚大である。
少なく見積もっても紅組全体で39本の魚雷と55発の爆弾を喰らった。
(なんという凄惨な結果だ…)
古賀は心の中でそう呟くほどの結果は凄惨たる結果であった。
やはり一航戦をはじめとする航空隊の練度は確かであり、扶桑型戦艦は8隻中5隻が撃沈され、のこりの3隻も大破という結果に終わった。
この結果を受けて、日本海軍内では”戦艦の対空火力強化”と”空母戦力の拡充”を推し進めるべきであるという意見が大半を占めることになる。
しおりを挟む
感想 13

あなたにおすすめの小説

電子の帝国

Flight_kj
歴史・時代
少しだけ電子技術が早く技術が進歩した帝国はどのように戦うか 明治期の工業化が少し早く進展したおかげで、日本の電子技術や精密機械工業は順調に進歩した。世界規模の戦争に巻き込まれた日本は、そんな技術をもとにしてどんな戦いを繰り広げるのか? わずかに早くレーダーやコンピューターなどの電子機器が登場することにより、戦場の様相は大きく変わってゆく。

札束艦隊

蒼 飛雲
歴史・時代
 生まれついての勝負師。  あるいは、根っからのギャンブラー。  札田場敏太(さつたば・びんた)はそんな自身の本能に引きずられるようにして魑魅魍魎が跋扈する、世界のマーケットにその身を投じる。  時は流れ、世界はその混沌の度を増していく。  そのような中、敏太は将来の日米関係に危惧を抱くようになる。  亡国を回避すべく、彼は金の力で帝国海軍の強化に乗り出す。  戦艦の高速化、ついでに出来の悪い四姉妹は四一センチ砲搭載戦艦に改装。  マル三計画で「翔鶴」型空母三番艦それに四番艦の追加建造。  マル四計画では戦時急造型空母を三隻新造。  高オクタン価ガソリン製造プラントもまるごと買い取り。  科学技術の低さもそれに工業力の貧弱さも、金さえあればどうにか出来る!

もし石田三成が島津義弘の意見に耳を傾けていたら

俣彦
歴史・時代
慶長5年9月14日。 赤坂に到着した徳川家康を狙うべく夜襲を提案する宇喜多秀家と島津義弘。 史実では、これを退けた石田三成でありましたが……。 もしここで彼らの意見に耳を傾けていたら……。

改造空母機動艦隊

蒼 飛雲
歴史・時代
 兵棋演習の結果、洋上航空戦における空母の大量損耗は避け得ないと悟った帝国海軍は高価な正規空母の新造をあきらめ、旧式戦艦や特務艦を改造することで数を揃える方向に舵を切る。  そして、昭和一六年一二月。  日本の前途に暗雲が立ち込める中、祖国防衛のために改造空母艦隊は出撃する。  「瑞鳳」「祥鳳」「龍鳳」が、さらに「千歳」「千代田」「瑞穂」がその数を頼みに太平洋艦隊を迎え撃つ。

土方歳三ら、西南戦争に参戦す

山家
歴史・時代
 榎本艦隊北上せず。  それによって、戊辰戦争の流れが変わり、五稜郭の戦いは起こらず、土方歳三は戊辰戦争の戦野を生き延びることになった。  生き延びた土方歳三は、北の大地に屯田兵として赴き、明治初期を生き抜く。  また、五稜郭の戦い等で散った他の多くの男達も、史実と違えた人生を送ることになった。  そして、台湾出兵に土方歳三は赴いた後、西南戦争が勃発する。  土方歳三は屯田兵として、そして幕府歩兵隊の末裔といえる海兵隊の一員として、西南戦争に赴く。  そして、北の大地で再生された誠の旗を掲げる土方歳三の周囲には、かつての新選組の仲間、永倉新八、斎藤一、島田魁らが集い、共に戦おうとしており、他にも男達が集っていた。 (「小説家になろう」に投稿している「新選組、西南戦争へ」の加筆修正版です) 

世界はあるべき姿へ戻される 第二次世界大戦if戦記

颯野秋乃
歴史・時代
1929年に起きた、世界を巻き込んだ大恐慌。世界の大国たちはそれからの脱却を目指し、躍起になっていた。第一次世界大戦の敗戦国となったドイツ第三帝国は多額の賠償金に加えて襲いかかる恐慌に国の存続の危機に陥っていた。援助の約束をしたアメリカは恐慌を理由に賠償金の支援を破棄。フランスは、自らを救うために支払いの延期は認めない姿勢を貫く。 ドイツ第三帝国は自らの存続のために、世界に隠しながら軍備の拡張に奔走することになる。 また、極東の国大日本帝国。関係の悪化の一途を辿る日米関係によって受ける経済的打撃に苦しんでいた。 その解決法として提案された大東亜共栄圏。東南アジア諸国及び中国を含めた大経済圏、生存圏の構築に力を注ごうとしていた。 この小説は、ドイツ第三帝国と大日本帝国の2視点で進んでいく。現代では有り得なかった様々なイフが含まれる。それを楽しんで貰えたらと思う。 またこの小説はいかなる思想を賛美、賞賛するものでは無い。 この小説は現代とは似て非なるもの。登場人物は史実には沿わないので悪しからず… 大日本帝国視点は都合上休止中です。気分により再開するらもしれません。 【重要】 不定期更新。超絶不定期更新です。

北溟のアナバシス

三笠 陣
歴史・時代
 1943年、大日本帝国はアメリカとソ連という軍事大国に挟まれ、その圧迫を受けつつあった。  太平洋の反対側に位置するアメリカ合衆国では、両洋艦隊法に基づく海軍の大拡張計画が実行されていた。  すべての計画艦が竣工すれば、その総計は約130万トンにもなる。  そしてソビエト連邦は、ヨーロッパから東アジアに一隻の巨艦を回航する。  ソヴィエツキー・ソユーズ。  ソビエト連邦が初めて就役させた超弩級戦艦である。  1940年7月に第二次欧州大戦が終結して3年。  収まっていたかに見えた戦火は、いま再び、極東の地で燃え上がろうとしていた。

幻の十一代将軍・徳川家基、死せず。長谷川平蔵、田沼意知、蝦夷へ往く。

克全
歴史・時代
 西欧列強に不平等条約を強要され、内乱を誘発させられ、多くの富を収奪されたのが悔しい。  幕末の仮想戦記も考えましたが、徳川家基が健在で、田沼親子が権力を維持していれば、もっと余裕を持って、開国準備ができたと思う。  北海道・樺太・千島も日本の領地のままだっただろうし、多くの金銀が国外に流出することもなかったと思う。  清国と手を組むことも出来たかもしれないし、清国がロシアに強奪された、シベリアと沿海州を日本が手に入れる事が出来たかもしれない。  色々真剣に検討して、仮想の日本史を書いてみたい。 一橋治済の陰謀で毒を盛られた徳川家基であったが、奇跡的に一命をとりとめた。だが家基も父親の十代将軍:徳川家治も誰が毒を盛ったのかは分からなかった。家基は田沼意次を疑い、家治は疑心暗鬼に陥り田沼意次以外の家臣が信じられなくなった。そして歴史は大きく動くことになる。 印旛沼開拓は成功するのか? 蝦夷開拓は成功するのか? オロシャとは戦争になるのか? 蝦夷・千島・樺太の領有は徳川家になるのか? それともオロシャになるのか? 西洋帆船は導入されるのか? 幕府は開国に踏み切れるのか? アイヌとの関係はどうなるのか? 幕府を裏切り異国と手を結ぶ藩は現れるのか?

処理中です...