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国防圏確立
十七試艦戦
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結局、日本政府はアメリカ政府との交渉において打開の糸口を見出すことが出来ず、開戦を決定。
すでに単冠湾に待機していた第一航空艦隊が出撃し、一路ハワイを目指して進撃して行った。
ただ、その裏で藤本はある航空機の試験飛行に関与していたのである。
「和田君、久しぶりだね」
藤本は和田にそう声をかける。
「ご無沙汰しております。今日、やっと試験飛行にこぎつけました」
日付は12月8日となっている。
「にしても、早朝からとはな」
「少しでも早く制式採用しなければならないと思いまして」
そう彼らが語る横には新型戦闘機の姿があった。
十七試艦上戦闘機。
この機体は藤本と和田が山本を説得して生み出した重戦闘機である。
エンジンには金星エンジンを選定。
金星エンジンは現状では四六型の1080馬力しか発揮できないが、試作されている五〇型では1300馬力まで発揮可能である。
この一七試艦戦はその五〇型を装備することを前提に開発されている。
機体形状としては低翼単葉であるが、逆ガル翼を採用。
これは速度増加を狙ったものである。
また、重戦らしく防弾板なども装備され急降下耐性も時速800㎞まである。
旋回性能などは零戦と比べるまでもないが、他国の戦闘機と比べると十分戦える性能である。
そして、肝心の速度なのだが1080馬力の金星四六型を装備した時で既に時速534㎞を発揮。
機体が重いということを差し引いたとしても十分な高速性能である。
これが1300馬力に増加すると優に時速580㎞は突破する見込みである。
追記として、武装には零戦の20㎜機銃ではなく13.2㎜機銃を4挺装備している。
これは九九式一号銃の命中精度がすこぶる悪いからであり、13.2㎜4挺の方が破壊力が大きいと判断したからだった。
「何かと苦労したが、ついにこの時が来たか」
藤本の言葉と共に十七試艦戦は助走を開始する。
すぐに浮き上がり、ぐんぐん昇っていく。
1080馬力とは思えない力強い物だった。
そして、ここからは最高速度を測る段階になる。
高度6000mにおいて十七試艦戦は水平飛行を始め、速度が上がっていく。
零戦に比べると加速性能で少し劣っているように感じたが、そもそも積んでいるエンジンが計画より低馬力のためそれは仕方ない。
そうしている内に十七試艦戦は最高速度である534㎞を発揮。
そこから少しの試験を行い、和田はその場で合格を出した。
つまり、制式採用である。
これに藤本は大いに喜んで艦政本部に帰ったが、そこで真珠湾作戦の大成功を知ったのである。
すでに単冠湾に待機していた第一航空艦隊が出撃し、一路ハワイを目指して進撃して行った。
ただ、その裏で藤本はある航空機の試験飛行に関与していたのである。
「和田君、久しぶりだね」
藤本は和田にそう声をかける。
「ご無沙汰しております。今日、やっと試験飛行にこぎつけました」
日付は12月8日となっている。
「にしても、早朝からとはな」
「少しでも早く制式採用しなければならないと思いまして」
そう彼らが語る横には新型戦闘機の姿があった。
十七試艦上戦闘機。
この機体は藤本と和田が山本を説得して生み出した重戦闘機である。
エンジンには金星エンジンを選定。
金星エンジンは現状では四六型の1080馬力しか発揮できないが、試作されている五〇型では1300馬力まで発揮可能である。
この一七試艦戦はその五〇型を装備することを前提に開発されている。
機体形状としては低翼単葉であるが、逆ガル翼を採用。
これは速度増加を狙ったものである。
また、重戦らしく防弾板なども装備され急降下耐性も時速800㎞まである。
旋回性能などは零戦と比べるまでもないが、他国の戦闘機と比べると十分戦える性能である。
そして、肝心の速度なのだが1080馬力の金星四六型を装備した時で既に時速534㎞を発揮。
機体が重いということを差し引いたとしても十分な高速性能である。
これが1300馬力に増加すると優に時速580㎞は突破する見込みである。
追記として、武装には零戦の20㎜機銃ではなく13.2㎜機銃を4挺装備している。
これは九九式一号銃の命中精度がすこぶる悪いからであり、13.2㎜4挺の方が破壊力が大きいと判断したからだった。
「何かと苦労したが、ついにこの時が来たか」
藤本の言葉と共に十七試艦戦は助走を開始する。
すぐに浮き上がり、ぐんぐん昇っていく。
1080馬力とは思えない力強い物だった。
そして、ここからは最高速度を測る段階になる。
高度6000mにおいて十七試艦戦は水平飛行を始め、速度が上がっていく。
零戦に比べると加速性能で少し劣っているように感じたが、そもそも積んでいるエンジンが計画より低馬力のためそれは仕方ない。
そうしている内に十七試艦戦は最高速度である534㎞を発揮。
そこから少しの試験を行い、和田はその場で合格を出した。
つまり、制式採用である。
これに藤本は大いに喜んで艦政本部に帰ったが、そこで真珠湾作戦の大成功を知ったのである。
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