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第九話
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リドールの馬車に王子と向かい合って座り、王都の町を走る。王都の中で一際大きい建物の前で馬車が止まると、馬車の窓を開けた王子がその建物に目をやる。
「こちらが懲罰場です。罪を犯した者を裁く場になります。」
「昨日の食事会の時に話題に上がってた場所だな。懲罰の場とは思えない綺麗な建築だな」
僕の説明を聞き建築をじっくり見る。
壁一面に彫刻が彫られ、支柱が等間隔に並ぶ。そして門部分には丸い支柱が埋まっている。
「エステート王国の建築様式はリドール帝国のものとは全然違うから興味深いな。」
「エステートの建築は、独自の進化をとげ今の形になったそうです。リドール帝国はどんな街並みなんですか?」
「そうなのか。帝国は曲線屋根が多いから、街並みは全然違うぞ。」
「違うんですね。リドール帝国がどんな所なのか、この目で見てみたいです。」
「ならば私の側室になり、一緒に帰るか?」
僕の言葉に王子が微笑み、試すように聞かれる。
「王子が私で良ければ。喜んでついていきます」
「ほお。でも、あの嫉妬深い番候補が許さないんじゃないか?」
「フィリアス卿が何と言っても、私の気持ちは変わりません。」
「…」
王子が徐に馬車の窓を閉め、向かい合っている僕の両サイドに手をつき覆い被さる姿勢になり上から見下ろす。
「…王子?」
「何を驚いているんだ?こういった事も当然受け入れる覚悟をして側室になると言ったのだろう?」
僕の首に唇を這わす。生暖かい感触が不快に感じ肌が粟立つ。
「っ!待ってください!」
僕が王子の肩を押し抵抗してもびくともせず首筋を這うのは止まらない。その間にコートのボタンが開かれブラウスの上からウェストラインを撫でられ、全身に鳥肌がたつ。
「王子、まだこんなことしてはいけません。」
僕の言葉に一切耳を貸さず、王子は手を止めない。ブラウスの裾から手を入れられ胸をサラリと撫でられると
「ひっ…」
色気のない悲鳴が喉から出る。そして王子が僕の首筋に吸い付き微かな痛みが走る。
「随分と色気のない声だな。そんなに嫌なら、好きな男の顔でも思い浮かべればいい。」
「やっ」
そう言うと僕のブラウスを力任せに開きボタンが弾け飛ぶ。そして僕の体を倒し席にうつ伏せにさせる。うつ伏せにされ突き出す形になったお尻をズボンの上から撫でられ、嫌悪感がピークに達する。
「随分、足癖が悪いな。」
無意識に後ろ蹴りをするも、その足も抑え込まれる。
このまま抱かれるなんて嫌だ!そう思うと涙が溢れてくる。
そのまま王子はブラウスをたくし上げると、動きがピタリと止まった。そして数秒後
「ふははっ!これは、すごい。」
面白そうに笑い、僕の背中を指でなぞる。
「もし君を手籠にしたなんてことを彼が知ったら、私は殺されるな。」
ボソリと言うと僕の手を引き体を起こす。
よく分からないけどやめたのか?
状況が飲み込めずキョトンとする。
「これは、すごい独占欲だな。」
王子はブラウスで隠れていた噛み跡を見つけると、指で撫で呆れた様に言う。
「おうじ…?」
「あぁ、怖い思いをさせてすまない。これを使ってくれ。」
状況についていけず、恐る恐る声をかけると王子が僕の目尻を手で拭いハンカチを手渡してくる。
僕はおずおずとそれを受け取り、涙を拭うが中々止まらない。
「すまなかった。でも、側室になるというならば、私に抱かれる覚悟が必要だ。
いや、私だけでなくアルファの王族に嫁ぐという事は、子を成すために好きでもない相手に身を委ねなければならない。」
「…はい。」
覚悟はしていたつもりだった。でも、いざそうなると、嫌だと心が拒絶し体も拒否反応を示した。
「君の背中を見て、私はもっと君が欲しくなった。こんなことをしたから、もう嫌われてしまったかもしれないが、2月後にリドール帝国で私の誕生日パーティーが開かれる。その時に改めて、私の側室になるか、回答を教えてくれないか?」
「…はい。」
王子に返す言葉が見つからず歯切れの悪い返事になる。
王城につくまで、王子は優しく僕の頭を撫でていてくれた。
* * *
「お帰りなさいませ」
王城に着き馬車を降りると、アーシュが正門で待ち構えていた。
「こちらが懲罰場です。罪を犯した者を裁く場になります。」
「昨日の食事会の時に話題に上がってた場所だな。懲罰の場とは思えない綺麗な建築だな」
僕の説明を聞き建築をじっくり見る。
壁一面に彫刻が彫られ、支柱が等間隔に並ぶ。そして門部分には丸い支柱が埋まっている。
「エステート王国の建築様式はリドール帝国のものとは全然違うから興味深いな。」
「エステートの建築は、独自の進化をとげ今の形になったそうです。リドール帝国はどんな街並みなんですか?」
「そうなのか。帝国は曲線屋根が多いから、街並みは全然違うぞ。」
「違うんですね。リドール帝国がどんな所なのか、この目で見てみたいです。」
「ならば私の側室になり、一緒に帰るか?」
僕の言葉に王子が微笑み、試すように聞かれる。
「王子が私で良ければ。喜んでついていきます」
「ほお。でも、あの嫉妬深い番候補が許さないんじゃないか?」
「フィリアス卿が何と言っても、私の気持ちは変わりません。」
「…」
王子が徐に馬車の窓を閉め、向かい合っている僕の両サイドに手をつき覆い被さる姿勢になり上から見下ろす。
「…王子?」
「何を驚いているんだ?こういった事も当然受け入れる覚悟をして側室になると言ったのだろう?」
僕の首に唇を這わす。生暖かい感触が不快に感じ肌が粟立つ。
「っ!待ってください!」
僕が王子の肩を押し抵抗してもびくともせず首筋を這うのは止まらない。その間にコートのボタンが開かれブラウスの上からウェストラインを撫でられ、全身に鳥肌がたつ。
「王子、まだこんなことしてはいけません。」
僕の言葉に一切耳を貸さず、王子は手を止めない。ブラウスの裾から手を入れられ胸をサラリと撫でられると
「ひっ…」
色気のない悲鳴が喉から出る。そして王子が僕の首筋に吸い付き微かな痛みが走る。
「随分と色気のない声だな。そんなに嫌なら、好きな男の顔でも思い浮かべればいい。」
「やっ」
そう言うと僕のブラウスを力任せに開きボタンが弾け飛ぶ。そして僕の体を倒し席にうつ伏せにさせる。うつ伏せにされ突き出す形になったお尻をズボンの上から撫でられ、嫌悪感がピークに達する。
「随分、足癖が悪いな。」
無意識に後ろ蹴りをするも、その足も抑え込まれる。
このまま抱かれるなんて嫌だ!そう思うと涙が溢れてくる。
そのまま王子はブラウスをたくし上げると、動きがピタリと止まった。そして数秒後
「ふははっ!これは、すごい。」
面白そうに笑い、僕の背中を指でなぞる。
「もし君を手籠にしたなんてことを彼が知ったら、私は殺されるな。」
ボソリと言うと僕の手を引き体を起こす。
よく分からないけどやめたのか?
状況が飲み込めずキョトンとする。
「これは、すごい独占欲だな。」
王子はブラウスで隠れていた噛み跡を見つけると、指で撫で呆れた様に言う。
「おうじ…?」
「あぁ、怖い思いをさせてすまない。これを使ってくれ。」
状況についていけず、恐る恐る声をかけると王子が僕の目尻を手で拭いハンカチを手渡してくる。
僕はおずおずとそれを受け取り、涙を拭うが中々止まらない。
「すまなかった。でも、側室になるというならば、私に抱かれる覚悟が必要だ。
いや、私だけでなくアルファの王族に嫁ぐという事は、子を成すために好きでもない相手に身を委ねなければならない。」
「…はい。」
覚悟はしていたつもりだった。でも、いざそうなると、嫌だと心が拒絶し体も拒否反応を示した。
「君の背中を見て、私はもっと君が欲しくなった。こんなことをしたから、もう嫌われてしまったかもしれないが、2月後にリドール帝国で私の誕生日パーティーが開かれる。その時に改めて、私の側室になるか、回答を教えてくれないか?」
「…はい。」
王子に返す言葉が見つからず歯切れの悪い返事になる。
王城につくまで、王子は優しく僕の頭を撫でていてくれた。
* * *
「お帰りなさいませ」
王城に着き馬車を降りると、アーシュが正門で待ち構えていた。
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