【完結】婚約解消ですか?!分かりました!!

たまこ

文字の大きさ
9 / 15

しおりを挟む


 ハァハァと隣から息が上がる音がして、随分遠くまで走ってきたこと、私が腕を掴んで連れてきたロキ様が苦しそうにしていることに、私は漸く気付いた。


「ロ、ロキ様!申し訳ありません!!」

「ハァハァ、大丈夫!良い運動に、なった、よ!」


 慌てて足を止めて謝ると、息を切らしながらもロキ様は許してくれた。


「せっかく連れてきていただいたのに、こんなご迷惑をお掛けして、本当にごめんなさい!」


「ハハッ、いいよいいよ!ケーキはまた別の日に行こうよ。」


「え?でも……。」


「実は俺、甘いもの好きなんだ。だけど男一人じゃ頼みにくいしさ。ルシルちゃんが一緒だと助かるんだ。」


「そういうことでしたら、ぜひ!」



 私が元気良く返事すると、ロキ様は「こんなに純粋じゃ、ベンジャミンも拗らせるわな」と苦笑した。私が意味が分からず、聞き返すと「ルシルちゃんは分からなくていいの!」と頭を撫でられた。




◇◇◇◇



 それから、学園でも学園外でもベンジャミン様と鉢合わせてばかりで、私は終始落ち着かなかった。あれから何度かロキ様とカフェに行こうとしているが、行けた試しがない。




(な、なんで、こんなに鉢合わせるの?!前は会いたくても、会えなかったのに!)


 以前は、私が会いたいと思ったら、学園中を隈無く探さなければならなかった。それでも会えない日だってあったのに、今は日に何度も顔を合わせている。



 鉢合わせるのは決してわざとではない。だが、回数がこうも多いと私がベンジャミン様をつけ回しているように誤解されかねない。



 私は鉢合わせる度に必死で謝り、脱兎の如く逃げ出している。



(ベンジャミン様が、ヴィクトリア様と幸せになれるように本気で応援してるのに!)


 私はタイミングが悪すぎる自分を恨んだ。

しおりを挟む
感想 8

あなたにおすすめの小説

酔って婚約破棄されましたが本望です!

神々廻
恋愛
「こ...んやく破棄する..........」 偶然、婚約者が友達と一緒にお酒を飲んでいる所に偶然居合わせると何と、私と婚約破棄するなどと言っているではありませんか! それなら婚約破棄してやりますよ!!

婚約破棄を言い渡された側なのに、俺たち...やり直せないか...だと?やり直せません。残念でした〜

神々廻
恋愛
私は才色兼備と謳われ、完璧な令嬢....そう言われていた。 しかし、初恋の婚約者からは婚約破棄を言い渡される そして、数年後に貴族の通う学園で"元"婚約者と再会したら..... 「俺たち....やり直せないか?」 お前から振った癖になに言ってんの?やり直せる訳無いだろ

婚約破棄の日の夜に

夕景あき
恋愛
公爵令嬢ロージーは卒業パーティの日、金髪碧眼の第一王子に婚約破棄を言い渡された。第一王子の腕には、平民のティアラ嬢が抱かれていた。 ロージーが身に覚えのない罪で、第一王子に糾弾されたその時、守ってくれたのは第二王子だった。 そんな婚約破棄騒動があった日の夜に、どんでん返しが待っていた·····

婚約破棄を言い渡された側なのに、俺たち...やり直せないか...だと?やり直せません。残念でした〜

神々廻
恋愛
私は才色兼備と謳われ、完璧な令嬢....そう言われていた。 しかし、初恋の婚約者からは婚約破棄を言い渡される そして、数年後に貴族の通う学園で"元"婚約者と再会したら..... 「俺たち....やり直せないか?」 お前から振った癖になに言ってんの?やり直せる訳無いだろ お気に入り、感想お願いします!

夫から「用済み」と言われ追い出されましたけれども

神々廻
恋愛
2人でいつも通り朝食をとっていたら、「お前はもう用済みだ。門の前に最低限の荷物をまとめさせた。朝食をとったら出ていけ」 と言われてしまいました。夫とは恋愛結婚だと思っていたのですが違ったようです。 大人しく出ていきますが、後悔しないで下さいね。 文字数が少ないのでサクッと読めます。お気に入り登録、コメントください!

婚約者はうちのメイドに夢中らしい

神々廻
恋愛
ある日突然、私にイケメンでお金持ちで、家柄も良い方から婚約の申込みが来た。 「久しぶり!!!会いたかった、ずっと探してたんだっ」 彼は初恋の元貴族の家のメイドが目的だった。 「ということで、僕は君を愛さない。がしかし、僕の愛する彼女は貴族ではなく、正妻にすることが出来ない。だから、君を正妻にして彼女を愛人という形で愛し合いたい。わかってくれ、それに君にとっても悪い話ではないだろう?」 いや、悪いが!?

婚約破棄しますので、関わらないで下さい

神々廻
恋愛
「ここでキリルはカタリナとの婚約を破棄することを宣言するッ!」 今日は国の第3王女であるエバが他国に嫁ぐため、最後のお別れをするためのパーティが開かれていた。 「お父様、私。やはり結婚したくありませんっ!私は彼と結婚したいのです!」 「わかったかカタリナ!お前が居るせいで俺とエバは一緒になれない。早く婚約破棄を認めろ!」 キリルはカタリナを睨んだ。 「私、カタリナがキリルとの婚約破棄を認めます。ですので、もう帰ってよろしいですか?」

悪役令嬢の私が転校生をイジメたといわれて断罪されそうです

白雨あめ
恋愛
「君との婚約を破棄する! この学園から去れ!」 国の第一王子であるシルヴァの婚約者である伯爵令嬢アリン。彼女は転校生をイジメたという理由から、突然王子に婚約破棄を告げられてしまう。 目の前が真っ暗になり、立ち尽くす彼女の傍に歩み寄ってきたのは王子の側近、公爵令息クリスだった。 ※2話完結。

処理中です...