蔑ろにされましたが実は聖女でした ー できない、やめておけ、あなたには無理という言葉は全て覆させていただきます! ー

みーしゃ

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第一部 王立宮廷大学を目指そう!

18. 自分がいなければ困る?

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 兄、アレクシオスは、カテリーナの剣士としての訓練を担当していくことになった。
「お兄さま、本当にありがとうございます!」

 カテリーナは、兄からの勇気づけられる言葉が、嬉しくてたまらなかった。
「……あの、ところで、お兄さま。神聖騎士団のお仕事はどうされるのですか?」

「休暇をもらう!」
「えっ?」

 アレクシオスが即答したので、カテリーナは目を丸くした。

「それくらい当然するよ。カテリーナの将来がかかっているからね。……それに、ずっと一緒にいられ……ん、うん」
「でも、魔物討伐や浄化など、お兄さまがいないと難しい仕事もあるのではないですか?」

「大丈夫だよ、カテリーナ。自分がいないと、仕事が回らない……そのような仕事の体制は良くないんだ」
「どういう意味でしょうか?」

「誰にでも病気やケガはある。もし、その人が欠けたときに、他の人の負担があまりにも大きくなってしまう組織体制ではダメなんだよ。それに……」

 ほんの一瞬、間を置いてから、アレクシオスは話を続けた。

「自分がいなければ困る、という考えを持つことは、自分がそのような価値のある人間だと、認めてもらいたい、そう思いたい、という欲に支配されている可能性もあるからね」

 アレクシオスは、神聖騎士団の副団長ではあるが、同時に高位の神官でもある。
 そのため、神の下で、どのような心構えでいるべきなのか、かんがみるのが常であった。

「うん。それに、神聖騎士団は優秀な騎士が多いから、大丈夫だよ。さっき話した、人の力を借りればできる、ということは、このような意味もあるんだよ」
「……そうなのですね」

「仮に個の力が小さかったとしても、お互いに得意なところと、不得意なところを補い合えば、できることが多いんだよ」

 アレクシオスは、カテリーナに、お互いの力を合わせることの素晴らしさをさとしたのだった。

「まあ、本当に危険なときは、さすがに僕も駆けつけるし、カテリーナはあまり心配しなくても大丈夫だよ」
「なら、安心しました。最近は魔物の被害も多いので」

「うん。それに、実は……僕は、魔物討伐や神官の仕事が多かったため、あまり休みを取っていなかったんだよ。そうしたら、団長から、いい加減少しは休め、と叱られたところだったんだ」

「まあ……! お兄さまは、働きすぎていたのですね」
「だから、この際、ちょうどいい機会だから、まとめて休みをもらうつもりだよ」

 宮廷大学に進み、神聖騎士団に入ってからというもの、アレクシオスは家を空けることが多かった。
 そのため、自分をいつも守ってくれていた兄と、しばらく一緒に過ごせることを、カテリーナは本当に嬉しく思うのだった。
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