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第一部 王立宮廷大学を目指そう!
39. 努力が実を結ぶとき
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――シュッ!
アレクシオスの喉元に、カテリーナの剣先がピタリと止まる。
「ますます腕を上げたね。これなら、魔法なしの戦いでは、並大抵の騎士では相手にならない程の実力が身についていると思うよ」
「ありがとうございます!」
「最初はキリロスに勝てるかどうかで悩んでいたよね」
「はは……全部、お兄さまのおかげです」
カテリーナは少し照れくさそうに笑った。
「きっかけは僕かもしれないけど、毎日練習を欠かさなかったカテリーナ自身の努力が、実を結んだだけだよ」
「でも、対策を考えて教えてくださったのはお兄さまですよ」
「いや、言った人間よりも、実際にやった人間の方が凄いんだよ」
アレクシオスは笑顔で答え、それを見たカテリーナは、兄の美しい顔立ちが作る笑顔に少し照れるのだった。
「では、入学試験まであと一か月を切ったから、それぞれ振り返りをしておこうか」
「はい」
「まず学科試験だね。これはカテリーナがどの分野でも満点を狙える実力を持っているから、問題はないね。あとは当日に伝えられる注意事項をしっかり守り、不正行為を疑われないように気をつけること。そこだけ注意すれば大丈夫だと思うよ」
「はい、ありがとうございます!」
カテリーナは笑顔だったが、その表情の中には毎晩遅くまで積み重ねた勉強が生んだ、確かな自信が宿っていた。
「二日目は実技試験で、まずは魔法の実技試験からだね。最初は魔力判定用の水晶で魔法の適性が調べられたり、体内魔力の量が測定されるよ。ただ、ここでは何を言われても気にせず、紳士淑女の振る舞いをすること。それだけでいいからね」
「……はい」
さっきまで明るかったカテリーナの顔が、急に曇った。
「……カテリーナ、何があろうと何を言われようと、絶対に気にしちゃダメだ! 自分の魔力量では魔法を使えないことを正直に言って、辞退するだけでいい。総合得点で合格を目指すのだから、割り切ることも受験では大事なことなんだ」
カテリーナの心には、幼い頃からの魔法に関する嫌な思い出がよみがえっていた。
――お兄さまを信じてここまで来たのに、今さら迷ってどうするの。
彼女は兄を信じる気持ちで不安を押し切り、大きくうなずいた。
「次は実技試験本番だね。カテリーナは騎士コースでの受験だから、剣の型、防御の型、対戦実技の三つを行う」
「剣の型と防御の型は、掛け声に合わせて集団で同じ動きをすれば大丈夫。ただ、試験官によっては、実戦を想定して剣を打ち込んできたり、防御姿勢のときにわざとぶつかってくることもある。そのときは、練習してきた対処を行えばいい」
「はいっ!」
「そして最大の山場は、試験官三人との模擬戦だ。勝つことまでは求められていないけど、カテリーナには全勝してもらう。教官三人に勝っているのに、魔力がないという理由で不合格にはしにくくなるからね」
再びカテリーナの顔に影がさした。
もし負けたら……という不安が頭をよぎる。
「カテリーナ。今、もし負けたらって考えてない?」
「えっ……!」
図星を突かれ、カテリーナは目を見開いた。
「やっぱりね」
「な、何で分かったんですか!?」
「カテリーナの性格は良く分かっているからね。万が一負けても気にしなくていいよ。相手は経験豊富なベテラン騎士だし、そのときは次に切り替えればいいんだ」
「……あ、その次も負けたらって、今思ったよね?」
「!!!」
「ははは。僕だって戦いの前は緊張するんだよ」
「えっ、お兄さまも!?」
「誰だってそうだよ。でも訓練は正直だ。本番になれば、これまで積み重ねた動きが自然と出てくる。だから大丈夫だよ」
「……本当に大丈夫でしょうか」
「絶対に大丈夫。不安になって、直前に無理な練習をしなければ問題ないよ。
……カテリーナ、君は本当に強くなった。これはお世辞でも励ましでもない。正義と導きの女神ユースティリアに誓って、このアレクシオス・ルクサリスが保証するよ」
その言葉は、カテリーナの心に深く響いた。
強いお兄さまが本気でそう言ってくれている……。
その想いが伝わり、カテリーナの胸にはあらためて感謝の気持ちと強い自信が、あふれてくるのだった。
「そういえば、明後日、父上が久しぶりに帰ってこられるから、一緒に話をしよう」
「はい。あらためて、宮廷大学へ進学したいという強い想いを伝えますね」
カテリーナの瞳には、輝くような強い希望の光が宿っていた。
アレクシオスの喉元に、カテリーナの剣先がピタリと止まる。
「ますます腕を上げたね。これなら、魔法なしの戦いでは、並大抵の騎士では相手にならない程の実力が身についていると思うよ」
「ありがとうございます!」
「最初はキリロスに勝てるかどうかで悩んでいたよね」
「はは……全部、お兄さまのおかげです」
カテリーナは少し照れくさそうに笑った。
「きっかけは僕かもしれないけど、毎日練習を欠かさなかったカテリーナ自身の努力が、実を結んだだけだよ」
「でも、対策を考えて教えてくださったのはお兄さまですよ」
「いや、言った人間よりも、実際にやった人間の方が凄いんだよ」
アレクシオスは笑顔で答え、それを見たカテリーナは、兄の美しい顔立ちが作る笑顔に少し照れるのだった。
「では、入学試験まであと一か月を切ったから、それぞれ振り返りをしておこうか」
「はい」
「まず学科試験だね。これはカテリーナがどの分野でも満点を狙える実力を持っているから、問題はないね。あとは当日に伝えられる注意事項をしっかり守り、不正行為を疑われないように気をつけること。そこだけ注意すれば大丈夫だと思うよ」
「はい、ありがとうございます!」
カテリーナは笑顔だったが、その表情の中には毎晩遅くまで積み重ねた勉強が生んだ、確かな自信が宿っていた。
「二日目は実技試験で、まずは魔法の実技試験からだね。最初は魔力判定用の水晶で魔法の適性が調べられたり、体内魔力の量が測定されるよ。ただ、ここでは何を言われても気にせず、紳士淑女の振る舞いをすること。それだけでいいからね」
「……はい」
さっきまで明るかったカテリーナの顔が、急に曇った。
「……カテリーナ、何があろうと何を言われようと、絶対に気にしちゃダメだ! 自分の魔力量では魔法を使えないことを正直に言って、辞退するだけでいい。総合得点で合格を目指すのだから、割り切ることも受験では大事なことなんだ」
カテリーナの心には、幼い頃からの魔法に関する嫌な思い出がよみがえっていた。
――お兄さまを信じてここまで来たのに、今さら迷ってどうするの。
彼女は兄を信じる気持ちで不安を押し切り、大きくうなずいた。
「次は実技試験本番だね。カテリーナは騎士コースでの受験だから、剣の型、防御の型、対戦実技の三つを行う」
「剣の型と防御の型は、掛け声に合わせて集団で同じ動きをすれば大丈夫。ただ、試験官によっては、実戦を想定して剣を打ち込んできたり、防御姿勢のときにわざとぶつかってくることもある。そのときは、練習してきた対処を行えばいい」
「はいっ!」
「そして最大の山場は、試験官三人との模擬戦だ。勝つことまでは求められていないけど、カテリーナには全勝してもらう。教官三人に勝っているのに、魔力がないという理由で不合格にはしにくくなるからね」
再びカテリーナの顔に影がさした。
もし負けたら……という不安が頭をよぎる。
「カテリーナ。今、もし負けたらって考えてない?」
「えっ……!」
図星を突かれ、カテリーナは目を見開いた。
「やっぱりね」
「な、何で分かったんですか!?」
「カテリーナの性格は良く分かっているからね。万が一負けても気にしなくていいよ。相手は経験豊富なベテラン騎士だし、そのときは次に切り替えればいいんだ」
「……あ、その次も負けたらって、今思ったよね?」
「!!!」
「ははは。僕だって戦いの前は緊張するんだよ」
「えっ、お兄さまも!?」
「誰だってそうだよ。でも訓練は正直だ。本番になれば、これまで積み重ねた動きが自然と出てくる。だから大丈夫だよ」
「……本当に大丈夫でしょうか」
「絶対に大丈夫。不安になって、直前に無理な練習をしなければ問題ないよ。
……カテリーナ、君は本当に強くなった。これはお世辞でも励ましでもない。正義と導きの女神ユースティリアに誓って、このアレクシオス・ルクサリスが保証するよ」
その言葉は、カテリーナの心に深く響いた。
強いお兄さまが本気でそう言ってくれている……。
その想いが伝わり、カテリーナの胸にはあらためて感謝の気持ちと強い自信が、あふれてくるのだった。
「そういえば、明後日、父上が久しぶりに帰ってこられるから、一緒に話をしよう」
「はい。あらためて、宮廷大学へ進学したいという強い想いを伝えますね」
カテリーナの瞳には、輝くような強い希望の光が宿っていた。
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