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エピソード3:動き出す未来、最初の課題 Ver.16
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「そうよ、彩奈!急いで犯人をスコープで見て!ダイヤルを回すのよ、少しだけ!」
結花に強く促され、彩奈は震える手で未来スコープをひったくり犯に向けた。
彼女は言われた通り、ダイヤルを慎重に、しかし素早く、ごくわずかだけ回す。
レンズの中には、犯人が逃走する断片的な映像が流れる。
広場を抜け、特定の路地へ曲がる瞬間、さらに進んだ先にパトカーのサイレンが微かに聞こえ、警察官が配置につく様子が映し出される。
犯人はそれに気づかず、その方向へ走り続ける。
「見えた!パトカー!サイレンが聞こえるから、そっちに向かってるんだと思う!」
彩菜は思わず叫んだ。結花はその映像を彩菜から聞くと、素早くスマートフォンで110番に通報する。
「もしもし、今、フレスコシティーモール前の広場でひったくりがありました!
犯人は黒いパーカーを着ていて、南側の路地に入っていきました!
たぶん、このまま進むと、駅の通りで警察の方が捕まえられそうです!
パトカーが見えました!」
「パトカーが見えましたか?」
電話口の警察官の声に、結花は一瞬ひるんだが、すぐに立て直す。
「今は説明してる暇がありません!とにかく、急いでください!情報は正確です!」
結花は半ば強引に電話を切った。
彩奈は不安そうな視線を送る。
結花は頷きで応じ、二人は未来スコープの映像が現実となるか、少し離れた場所から様子を窺った。
数分後、結花が伝えた路地の先、大通りに出たところで、パトカーが到着し、警察官がまさに犯人を確保する瞬間に遭遇する。
未来スコープで見た通りの光景だった。
警察官がひったくり犯を連行していく中、被害者の女性が泣きながら駆け寄ってくる。
警察官は通報者を探しているようで、彩奈と結花に目を留めた。
「君たちが通報してくださった方々ですね?非常に助かりました。
どうやって犯人の逃走ルートが分かったのでしょうか?
先ほど電話で見えたと仰っていましたが…?」
警察官の問いに、結花はにこやかに答えた。
「はい、私たちが通報しました!その、実は…犯人が走って行くのが見えて、なんだか、その先でパトカーが待ってるような、そんな予感がしたんです!」
「ええと、私も…何か、こう、デジャヴみたいに…」
彩奈も慌ててごまかすように付け加える。
警察官はわずかに首を傾げたが、二人の様子をじっと見つめる。
「なるほど…ご協力、大変感謝いたします。君たちの素早い通報のおかげで、被害も最小限に抑えられ、犯人も無事確保できました。本当にありがとうございました!」
被害者の女性も「ありがとう、本当にありがとう!」と二人を抱きしめる勢いで感謝の言葉を繰り返した。
犯人逮捕の安堵と感謝の言葉に包まれる中、彩奈の未来スコープが再び振動し、レンズが強く輝く。
画面に、三つの空白の王冠マークが表示され、そのうちの一つが金色に輝き満たされる。
同時に、彩菜の頭の中に、見知らぬ古い街並みと、そこで交わされるような男女の短い会話の断片が、一瞬だけフラッシュバックするような感覚がよみがえる。
王冠が光り満たされた瞬間、未来スコープから、以前にはなかったような水琴窟のような神秘的な『カラン…』という音が聞こえた。
そして、次の瞬間、レンズに新たな映像がフラッシュのように一瞬だけ映り込む。
それは、陽光学園の制服を着た彼と、彼に寄り添い楽しげに笑う見知らぬ女子生徒の後ろ姿だった。
「――っ!」
彩菜は息を呑んだ。胸が、ギュッと締め付けられるような痛み。
「嘘…」
無意識のうちに、声が漏れた。
彩菜が呆然と立ちすくむ中、結花はすかさず彼女の手から未来スコープを取り上げた。
そして、迷いなくレンズを覗き込む。
結花の視線の先に、彩菜が見たのと同じ映像が、鮮明に映し出された。
「彩奈…これ…」
結花の声もまた、震えていた。
未来スコープから顔を上げ、彩奈と目を合わせる。
レンズの奥に焼き付いたその光景に、二人は言葉を失う。
結花に強く促され、彩奈は震える手で未来スコープをひったくり犯に向けた。
彼女は言われた通り、ダイヤルを慎重に、しかし素早く、ごくわずかだけ回す。
レンズの中には、犯人が逃走する断片的な映像が流れる。
広場を抜け、特定の路地へ曲がる瞬間、さらに進んだ先にパトカーのサイレンが微かに聞こえ、警察官が配置につく様子が映し出される。
犯人はそれに気づかず、その方向へ走り続ける。
「見えた!パトカー!サイレンが聞こえるから、そっちに向かってるんだと思う!」
彩菜は思わず叫んだ。結花はその映像を彩菜から聞くと、素早くスマートフォンで110番に通報する。
「もしもし、今、フレスコシティーモール前の広場でひったくりがありました!
犯人は黒いパーカーを着ていて、南側の路地に入っていきました!
たぶん、このまま進むと、駅の通りで警察の方が捕まえられそうです!
パトカーが見えました!」
「パトカーが見えましたか?」
電話口の警察官の声に、結花は一瞬ひるんだが、すぐに立て直す。
「今は説明してる暇がありません!とにかく、急いでください!情報は正確です!」
結花は半ば強引に電話を切った。
彩奈は不安そうな視線を送る。
結花は頷きで応じ、二人は未来スコープの映像が現実となるか、少し離れた場所から様子を窺った。
数分後、結花が伝えた路地の先、大通りに出たところで、パトカーが到着し、警察官がまさに犯人を確保する瞬間に遭遇する。
未来スコープで見た通りの光景だった。
警察官がひったくり犯を連行していく中、被害者の女性が泣きながら駆け寄ってくる。
警察官は通報者を探しているようで、彩奈と結花に目を留めた。
「君たちが通報してくださった方々ですね?非常に助かりました。
どうやって犯人の逃走ルートが分かったのでしょうか?
先ほど電話で見えたと仰っていましたが…?」
警察官の問いに、結花はにこやかに答えた。
「はい、私たちが通報しました!その、実は…犯人が走って行くのが見えて、なんだか、その先でパトカーが待ってるような、そんな予感がしたんです!」
「ええと、私も…何か、こう、デジャヴみたいに…」
彩奈も慌ててごまかすように付け加える。
警察官はわずかに首を傾げたが、二人の様子をじっと見つめる。
「なるほど…ご協力、大変感謝いたします。君たちの素早い通報のおかげで、被害も最小限に抑えられ、犯人も無事確保できました。本当にありがとうございました!」
被害者の女性も「ありがとう、本当にありがとう!」と二人を抱きしめる勢いで感謝の言葉を繰り返した。
犯人逮捕の安堵と感謝の言葉に包まれる中、彩奈の未来スコープが再び振動し、レンズが強く輝く。
画面に、三つの空白の王冠マークが表示され、そのうちの一つが金色に輝き満たされる。
同時に、彩菜の頭の中に、見知らぬ古い街並みと、そこで交わされるような男女の短い会話の断片が、一瞬だけフラッシュバックするような感覚がよみがえる。
王冠が光り満たされた瞬間、未来スコープから、以前にはなかったような水琴窟のような神秘的な『カラン…』という音が聞こえた。
そして、次の瞬間、レンズに新たな映像がフラッシュのように一瞬だけ映り込む。
それは、陽光学園の制服を着た彼と、彼に寄り添い楽しげに笑う見知らぬ女子生徒の後ろ姿だった。
「――っ!」
彩菜は息を呑んだ。胸が、ギュッと締め付けられるような痛み。
「嘘…」
無意識のうちに、声が漏れた。
彩菜が呆然と立ちすくむ中、結花はすかさず彼女の手から未来スコープを取り上げた。
そして、迷いなくレンズを覗き込む。
結花の視線の先に、彩菜が見たのと同じ映像が、鮮明に映し出された。
「彩奈…これ…」
結花の声もまた、震えていた。
未来スコープから顔を上げ、彩奈と目を合わせる。
レンズの奥に焼き付いたその光景に、二人は言葉を失う。
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