創造主である究極の魔王は自分が創造した異世界に再転生する~気付いた時にはハーレム状態?運命の人も勇者も神々も、俺の子を欲しがるのだが?~

たらふくごん

文字の大きさ
6 / 260

第6話 契約とグースワース

しおりを挟む
 「あの光喜様?この空間では限定的なお話しかできません。できればグースワースに戻りたいのです。そうすれば光喜様の置かれている状況や現状など、ゆっくりとお伝えできるかと。なので、その『契約もどき』を解除してもよろしいでしょうか?」

 「えっと、ああそうか。元もとの本拠地のことだよね……えっ!?契約もどき?」

 「はい。どうやら強制送還直後に、卑しい泥棒猫がちょっかいをかけたようでして。忌々しくもその手の魔術については奴らのほうが一枚上手」

 話をしながらもてきぱきと茶器を片付けていく。
 うん。
 とても有能だ。

 「まあ、現在は私の作った『溺愛結界ラブドーム』内部ですので、あなた様にまとわりつく愚かで!売女で!愚かな泥棒猫のっ!腐れ切った卑しい!汚らわしい魔術を解くことなどっっ!!……たいしたことではないのですが」

 感情が溢れすぎたせいか目つきが怖い。

 「…えっと…何か深く聞きたくないような言葉が見え隠れしているけど…で?俺契約などしてないと思うんですけど…?」
 「名を呼ばれ、返事されましたよね?」

 なぜかジト目をされる。

 「あなた様が別次元へ飛ばされる前に、条件付けされていたのです。まあ、条件が弱いために強制力が低いのでよかったのですが…」

 …確かに名前呼ばれたな。
 返事というか疑問形での「はい?」だったんだけど…

 「それなら、即時に解除してくれていいよ。合って間もないけど、ネルさんは絶対的に味方だって認識できているから。うまく言えないけど、魂が安心しているというか?なにか運命的な感じ?」

 言っていて顔に熱が集まるのを感じる。

 「ハハハ、キザっぽいね。言っていて恥ずかしいな、なんて…でもまあ、最初は緊張したけど…信頼しているよ」
 (本当は今もかなり緊張しているけどね!)

 みるみるうちにネルさんの頬に朱がさし、自ら両手で頬を包み込み、もじもじと体をうねらせる。

 やだっ、何この可愛い生き物!?

 「っつ!!?」

 そんな姿に見惚れていると、激しい頭痛とともに、聞き慣れていたであろう過去の自分らしい音声が頭の中で響いた。

 『…限定的だが念話スキルが復元した…』
 『併せてマルチタクススキルも10%程度復元した』
 『…イチャつきやがって…』

 頭の中にむりやり異物を押し入られるような感覚に、吐き気がし思わずかがみこんでしまう。
 最後変なことも聞こえたが……

 「光喜様?!どうされました?大丈夫ですか?」

 対面にいたはずのネルさんが瞬間移動したかのような速さで俺を抱え起こす。

 「もしや、あの腐れ泥棒猫に、なにか仕掛けられた?!」

 刹那ネルさんはわなわなと震えると、鬼神のごとき表情が宿る。

 「っ、いやっ。違うよ!?…どうやら少し能力が復元したらしい。頭の中に懐かしい声が響いた…どうやら本当に俺は魔王のようだ…」

 (ああ、ノアーナ様!魔王然としたかつてのあなた様も素敵でしたが、いまの消えそうに儚いあなた様も可愛すぎますう。ああどうしましょ?すぐに抱きしめて胸いっぱいにノアーナ様のにおいに包まれたい。あのご尊顔をスリスリしたいいいいいい)

 …ん?
 唐突に頭の中に『キイテハイケナイコトガキコエタ』ようだが?

 「…コホン、では少し様子を見て問題ないようでしたら、契約解除の儀式を行わせていただきますね。光喜様、ご準備をお願いしてもよろしいでしょうか?」
 「えっ?はい。準備とはどうすれば?」
 「コ、コホン。まずはお召し物を脱いでいただきます。そしてわたくしが聖言を紡ぎます」

 そういうと少し頬を赤く染めながら、ネルさんは着ているメイド服を脱ぎ始めた。

 「っ!?」
 「せっ、聖なる儀式ですので、穢れない姿でないと、効果が…」
 (ノアーナ様を裸にするには、まずわたくしが脱げば抵抗ないはずですわ!本当は聖言だけでいいのですが)
 「そ、そして聖言を紡いだわたくしを抱きしめていただき、口づけで儀式は完了です」

 なぜかドヤ顔のネルさん。
 俺は無言でネルさんの肩にそっと手を乗せた。

 「あーごめん、『聖言』だけでいいんだよね?それでお願いできるかな?」
 「えっ?いやでも効果を発揮するためには、儀式を…」
 「うん。さっき『念話』使えるようになったんだよ。ハハハ。聖言のみでも効果があるって聞こえちゃったし。あーとても、う、嬉しいけど。……ちょっと今の俺には刺激が強すぎそうだから…ちゃっちゃっと聖言のみでお願いできるかな?」

 37歳童貞に、ネルさんの裸体なんて無理!勘弁してくれ!
 …本当は見たい気持ちもめちゃめちゃあるんだけれどね!!

 儀式は一瞬で終了した。
 うん。
 なんかごめん?

 しばらくネルさんの視線が非難じみた色をたたえていたのは気づかないふりをしておこう…

 なんか真直ぐすぎる好意にほとんど慣れていない俺としては、もう少し、色々整ってから対応したいんだよな。

 今の状態だと罪悪感すら感じてしまうのだから。

 (彼女が心から信愛を捧げる相手は魔王ノアーナ。俺ではあるようだが…ちょっとな)

 そんな俺の心の葛藤とは別に、どうやら解除された契約により、また少しの能力が解放されたらしい。

 『拠点間転移』『基礎魔法』『魔王威圧』『運命操作』の4つ。
 例によって頭というか魂に直接押し込められたような感覚に、またしても暫くうずくまってしまうのだった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

神様、ちょっとチートがすぎませんか?

ななくさ ゆう
ファンタジー
【大きすぎるチートは呪いと紙一重だよっ!】 未熟な神さまの手違いで『常人の“200倍”』の力と魔力を持って産まれてしまった少年パド。 本当は『常人の“2倍”』くらいの力と魔力をもらって転生したはずなのにっ!!  おかげで、産まれたその日に家を壊しかけるわ、謎の『闇』が襲いかかってくるわ、教会に命を狙われるわ、王女様に勇者候補としてスカウトされるわ、もう大変!!  僕は『家族と楽しく平和に暮らせる普通の幸せ』を望んだだけなのに、どうしてこうなるの!?  ◇◆◇◆◇◆◇◆◇  ――前世で大人になれなかった少年は、新たな世界で幸せを求める。  しかし、『幸せになりたい』という夢をかなえるの難しさを、彼はまだ知らない。  自分自身の幸せを追い求める少年は、やがて世界に幸せをもたらす『勇者』となる――  ◇◆◇◆◇◆◇◆◇ 本文中&表紙のイラストはへるにゃー様よりご提供戴いたものです(掲載許可済)。 へるにゃー様のHP:http://syakewokuwaeta.bake-neko.net/ --------------- ※カクヨムとなろうにも投稿しています

異世界に召喚されたが勇者ではなかったために放り出された夫婦は拾った赤ちゃんを守り育てる。そして3人の孤児を弟子にする。

お小遣い月3万
ファンタジー
 異世界に召喚された夫婦。だけど2人は勇者の資質を持っていなかった。ステータス画面を出現させることはできなかったのだ。ステータス画面が出現できない2人はレベルが上がらなかった。  夫の淳は初級魔法は使えるけど、それ以上の魔法は使えなかった。  妻の美子は魔法すら使えなかった。だけど、のちにユニークスキルを持っていることがわかる。彼女が作った料理を食べるとHPが回復するというユニークスキルである。  勇者になれなかった夫婦は城から放り出され、見知らぬ土地である異世界で暮らし始めた。  ある日、妻は川に洗濯に、夫はゴブリンの討伐に森に出かけた。  夫は竹のような植物が光っているのを見つける。光の正体を確認するために植物を切ると、そこに現れたのは赤ちゃんだった。  夫婦は赤ちゃんを育てることになった。赤ちゃんは女の子だった。  その子を大切に育てる。  女の子が5歳の時に、彼女がステータス画面を発現させることができるのに気づいてしまう。  2人は王様に子どもが奪われないようにステータス画面が発現することを隠した。  だけど子どもはどんどんと強くなって行く。    大切な我が子が魔王討伐に向かうまでの物語。世界で一番大切なモノを守るために夫婦は奮闘する。世界で一番愛しているモノの幸せのために夫婦は奮闘する。

悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる

竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。 評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。 身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。

『召喚ニートの異世界草原記』

KAORUwithAI
ファンタジー
ゲーム三昧の毎日を送る元ニート、佐々木二郎。  ある夜、三度目のゲームオーバーで眠りに落ちた彼が目を覚ますと、そこは見たこともない広大な草原だった。  剣と魔法が当たり前に存在する世界。だが二郎には、そのどちらの才能もない。  ――代わりに与えられていたのは、**「自分が見た・聞いた・触れたことのあるものなら“召喚”できる」**という不思議な能力だった。  面倒なことはしたくない、楽をして生きたい。  そんな彼が、偶然出会ったのは――痩せた辺境・アセトン村でひとり生きる少女、レン。  「逃げて!」と叫ぶ彼女を前に、逃げようとした二郎の足は動かなかった。  昔の記憶が疼く。いじめられていたあの日、助けを求める自分を誰も救ってくれなかったあの光景。  ……だから、今度は俺が――。  現代の知恵と召喚の力を武器に、ただの元ニートが異世界を駆け抜ける。  少女との出会いが、二郎を“召喚者”へと変えていく。  引きこもりの俺が、異世界で誰かを救う物語が始まる。 ※こんな物も召喚して欲しいなって 言うのがあればリクエストして下さい。 出せるか分かりませんがやってみます。

異世界召喚に条件を付けたのに、女神様に呼ばれた

りゅう
ファンタジー
 異世界召喚。サラリーマンだって、そんな空想をする。  いや、さすがに大人なので空想する内容も大人だ。少年の心が残っていても、現実社会でもまれた人間はまた別の空想をするのだ。  その日の神岡龍二も、日々の生活から離れ異世界を想像して遊んでいるだけのハズだった。そこには何の問題もないハズだった。だが、そんなお気楽な日々は、この日が最後となってしまった。

転生したら遊び人だったが遊ばず修行をしていたら何故か最強の遊び人になっていた

ぐうのすけ
ファンタジー
カクヨムで先行投稿中。 遊戯遊太(25)は会社帰りにふらっとゲームセンターに入った。昔遊んだユーフォーキャッチャーを見つめながらつぶやく。 「遊んで暮らしたい」その瞬間に頭に声が響き時間が止まる。 「異世界転生に興味はありますか?」 こうして遊太は異世界転生を選択する。 異世界に転生すると最弱と言われるジョブ、遊び人に転生していた。 「最弱なんだから努力は必要だよな!」 こうして雄太は修行を開始するのだが……

スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜

かの
ファンタジー
 世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。  スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。  偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。  スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!  冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

処理中です...