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16.頼もしい相棒
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「あぁそうだな。ルゥは子どもじゃない。
俺の妻だ。」
「妻ぁ????」
ルゥが大人の身体になってしばらくして、朝起きたら俺は押し倒されていた。
どうやら寝ている間に成人したらしく…隣で寝ている俺が番だとわかったという。
笑顔で押し倒されている理由はわかったが…さすがにそのまま致すことはできず、
…俺の気持ちの整理がつくまで少し待ってもらうことにした。
番だったらいいなとは思ったが、あまりに急で…そういう目で見ていいのか迷った。
しばらくそのまま生活してみて、結局はルゥが好きだと納得して番になった。
番になった後は蜜月というか、なんというか。
少しも離れることができなくなって木小屋に閉じこもっているうちに、
また魔の山は雪に閉ざされ。
なんだかんだと待った結果、山を下りたのは二年後になっていた。
まぁ、もともとはルゥの番を探すために山を下りようとしていたのだし、
ルゥが番を見つけた今はその必要はなかったんだけど、
竜人の里と魔の山しか知らないルゥにいろんなものを見せてやりたかった。
成人したとはいえ、成長が遅れていたせいかルゥは知らないことが多い。
本で教育するよりも、実際にいろいろと経験させたほうがいいだろうと思った。
俺としてもルゥが妻になったことで、
これ以上変なのにつきまとわられることは無いと思ったし。
「いなかった二年間は静かな場所で妻と新婚生活を送ってたんだ。
少し落ち着いたから一緒に冒険しようと思ってる。
だから、もうつきまとってこないでくれ。」
「…嘘でしょう?そんな貧弱な子どもが妻だなんて。」
「ルゥは貧弱じゃなくて華奢だっていうんだよ。
お前が太ったからそう思うんだろう?」
「ひどいっ。私というものがいるのに!!」
「意味わかんねー。俺、お前を相手したことなんて無いぞ。
なんの妄想なんだよ。
もう俺はルゥと結婚したんだし、いい加減あきらめてどっか行ってくれ。」
真っ青な顔でプルプル震え出したライムに、さすがにこれであきらめるだろうと思ったのに、
こいつはあきらめていなかった。
決意したような顔になると、ルゥを指さして叫び出した。
「わかったわ。じゃあ、その子は認めるわ。
だけど、私も妻にして!!」
「はぁぁぁ??」
「どうせユアンはすぐにS級になるんでしょう?
S級の冒険者は妻を三人まで持てるはずよ!」
「嘘だろ…。」
そんな規定あったのか。マジかよ…。
もうS級にあがるのはやめておこうかなと思い始めたら、ルゥの様子がおかしい。
白い影が身体からゆらりと立ち上るように見えた。え?
「ユアンは…ルゥの番なの!!」
あぁ、やばい。竜人がキレた。
魔力がふくらんで、その衝撃でフードがめくれた。
黒髪に魔力が反応して薄光をまとっている。黒目は赤く怒りに染まってしまっていた。
やばい。ここで暴れさせたらけが人が出る。
ライムはどうでもいいけど、ギルドに被害が出るのはまずい。
「ルゥ、落ち着け。大丈夫だから。
俺にはルゥしかいない…誰のところにも行かないよ。」
「だって…!だって!」
「大丈夫だ。そんな心配はしなくていい。
あの女が勝手に言ってるだけだから…大丈夫だよ。」
「うぅ。」
涙目になったルゥを抱きしめて胸に寄せる。
あぁ、もう。無駄に泣かせやがって。
きっとライムを睨みつけると、ライムは腰を抜かして座り込んでいた。
俺の妻だ。」
「妻ぁ????」
ルゥが大人の身体になってしばらくして、朝起きたら俺は押し倒されていた。
どうやら寝ている間に成人したらしく…隣で寝ている俺が番だとわかったという。
笑顔で押し倒されている理由はわかったが…さすがにそのまま致すことはできず、
…俺の気持ちの整理がつくまで少し待ってもらうことにした。
番だったらいいなとは思ったが、あまりに急で…そういう目で見ていいのか迷った。
しばらくそのまま生活してみて、結局はルゥが好きだと納得して番になった。
番になった後は蜜月というか、なんというか。
少しも離れることができなくなって木小屋に閉じこもっているうちに、
また魔の山は雪に閉ざされ。
なんだかんだと待った結果、山を下りたのは二年後になっていた。
まぁ、もともとはルゥの番を探すために山を下りようとしていたのだし、
ルゥが番を見つけた今はその必要はなかったんだけど、
竜人の里と魔の山しか知らないルゥにいろんなものを見せてやりたかった。
成人したとはいえ、成長が遅れていたせいかルゥは知らないことが多い。
本で教育するよりも、実際にいろいろと経験させたほうがいいだろうと思った。
俺としてもルゥが妻になったことで、
これ以上変なのにつきまとわられることは無いと思ったし。
「いなかった二年間は静かな場所で妻と新婚生活を送ってたんだ。
少し落ち着いたから一緒に冒険しようと思ってる。
だから、もうつきまとってこないでくれ。」
「…嘘でしょう?そんな貧弱な子どもが妻だなんて。」
「ルゥは貧弱じゃなくて華奢だっていうんだよ。
お前が太ったからそう思うんだろう?」
「ひどいっ。私というものがいるのに!!」
「意味わかんねー。俺、お前を相手したことなんて無いぞ。
なんの妄想なんだよ。
もう俺はルゥと結婚したんだし、いい加減あきらめてどっか行ってくれ。」
真っ青な顔でプルプル震え出したライムに、さすがにこれであきらめるだろうと思ったのに、
こいつはあきらめていなかった。
決意したような顔になると、ルゥを指さして叫び出した。
「わかったわ。じゃあ、その子は認めるわ。
だけど、私も妻にして!!」
「はぁぁぁ??」
「どうせユアンはすぐにS級になるんでしょう?
S級の冒険者は妻を三人まで持てるはずよ!」
「嘘だろ…。」
そんな規定あったのか。マジかよ…。
もうS級にあがるのはやめておこうかなと思い始めたら、ルゥの様子がおかしい。
白い影が身体からゆらりと立ち上るように見えた。え?
「ユアンは…ルゥの番なの!!」
あぁ、やばい。竜人がキレた。
魔力がふくらんで、その衝撃でフードがめくれた。
黒髪に魔力が反応して薄光をまとっている。黒目は赤く怒りに染まってしまっていた。
やばい。ここで暴れさせたらけが人が出る。
ライムはどうでもいいけど、ギルドに被害が出るのはまずい。
「ルゥ、落ち着け。大丈夫だから。
俺にはルゥしかいない…誰のところにも行かないよ。」
「だって…!だって!」
「大丈夫だ。そんな心配はしなくていい。
あの女が勝手に言ってるだけだから…大丈夫だよ。」
「うぅ。」
涙目になったルゥを抱きしめて胸に寄せる。
あぁ、もう。無駄に泣かせやがって。
きっとライムを睨みつけると、ライムは腰を抜かして座り込んでいた。
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