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「す、すみません……!大丈夫ですか? お怪我は……」
ワインをこぼした若い男が、慌てた様子でルーチェに手を差し伸べてきた。
「だ、大丈夫です」
赤いシミが広がっていくのを見て、ルーチェは慌てて手で胸元を隠した。肩と鎖骨が大胆に露出したデザインのドレスはこの旅行のために求めたもので、だめになってしまっても惜しくはなかった。
「私もよそ見をしていましたし……」
ルーチェがこの場を切り上げるために背を背けると、男はなおも食い下がってきて、ルーチェの肌に触れようとしてきた。
「いや、ちゃんと責任を取らせてください。こちらに──」
「必要ない」
振り返るより早く、エリアスがルーチェを抱き寄せて、その肩に自分の上着をふわりとかけた。
「彼女は僕が連れて帰る」
有無を言わせぬ強い口調のエリアスからはただならぬ怒気が漂っていて、ルーチェは自分に向けられたものではないと分かってはいても、ついつい体をかたくしてしまう。
エリアスの氷のような視線にいたたまれなくなったのか、男は口を開きかけたが、結局は何も言わずにその場を去って行った。
「戻ろう、ルーチェ」
ルーチェの手をそっと取って、エリアスはそのままパーティー会場をあとにした。
彼のまとう空気がこれまでにないほどにピリピリとしていて、ルーチェは口をはさむことが出来ずに、ただ彼の肩に抱かれたまま、まっすぐにスイートルームへ戻った。
「あの男、君を狙ったんだ」
「えっ」
吐き捨てるようなエリアスの言葉に、ルーチェは驚いた。てっきり、単なる事故だと思い込んでいた。
「ワイングラスを手に、きょろきょろとよそ見をしていた。女性に声をかけるきっかけを探していたんだろう」
「そうだったんですか……」
事故を装い、親切そうな仮面をかぶって狙った獲物に牙をむく、というのはたしかによく聞く話ではある。
自分はどうやら、そういうものに狙われやすい性質なのかもしれないとルーチェは思う。
「今度から気を付けます。着替えますね……せっかくの思い出作りのパーティーで、またトラブルに巻き込んでしまってごめんなさい」
ルーチェが上着をエリアスに返し、彼に背を向けた次の瞬間、腰を後ろから抱き寄せられる。
「エリアス様っ……!」
今は転んでもいないし、誰かから助けて貰ったわけでもない。これは明確な意思を持った、エリアスからの抱擁だった。
「……でも、僕にとっては、よかったかもしれない」
耳元で紡がれる吐息混じりの甘い声がルーチェの体の中にしみこんでいく。振りほどきたくても、後ろから苦しいほどに抱き締められていて、ルーチェは身をよじらせることもできない。
「な、なぜ……」
「君を他の誰にも見せたくない」
ドレス姿を見たいと言ったのはエリアスだ。それなのに本当は誰にも見せたくないなんて矛盾しているとルーチェは思った。
──でも、矛盾しているのは、私もだわ。
エリアスの誘いに乗りたくてたまらない心と、破滅の未来を回避しなくてはいけないという怖れがずっとルーチェの中でせめぎあっている。
「……は、離してください。エリアス様のお洋服まで……汚れてしまいます」
ルーチェはなんとか、それだけ言った。
「そんなこと気にする必要もない」
至近距離で囁かれる声は、落ち着いているくせに妙に甘くて、無理矢理押し込めていたルーチェの感情をかき乱していく。
エリアスがそっと唇を首筋に落としてきて、ルーチェの肩はびくりと跳ねた。
「……甘い匂いがする」
「それは……さっきのワインの……っ……!」
「ここに、こぼれたんだ。腹が立つよね。君を汚していいのは、僕だけだと思っていたのに」
「んっ……」
首筋を這う熱い舌の感触に、ルーチェの喉から吐息が漏れた。エリアスの手はしっとりと湿った鎖骨をなぞり、ドレスのふくらみに手をかける。
「あっ」
豊かな丸みを帯びた胸があらわになって、重力に負けてエリアスの手の中にすっぽりとおさまる。
「綺麗だ」
「や……見ないで……お願いですから……」
彼女の懇願を無視して、エリアスは指先でそっと丸みの先端に触れた。周りを円を描くように優しく撫でたかと思えば、軽くつまんだり、弾いたりして弄ぶ。
「んんっ……」
エリアスの指が与えてくる刺激は、自分が日常の生活の中で触れる感触とはまったく違っていた。
からかうように弄り回されたかと思えば全体を包み込むように優しく揉みしだれて、ルーチェの柔らかな膨らみはエリアスの掌の中で形を変える。
「んあっ……あっ、い、いやがることはしないって、言ったのに……」
「本当にやめてほしいなら、止める。いま、ここで」
そう言いながらも、エリアスの手はルーチェの下腹部のあたりをなぞった。そこが熱を帯びているのは、ルーチェにもよく分かっていた。
「……っ」
「ルーチェは感じやすいんだね」
「そんな……っ!」
抵抗しようと思っても、胸を弄られながらスカートの上から太股を撫でられると、全身の力が抜けてしまって、ルーチェはエリアスにもたれかかるように倒れ込んだ。
「あっ……」
そのままベッドの上で抱きすくめられてしまって、ルーチェはエリアスの腕の中にすっぽりと収まってしまう。
ルーチェの体にのしかかっているエリアスの体は、重くて、固くて──そして、熱い。
「……エリアス、様っ」
ルーチェはなんとかエリアスの名前を呼んで、彼が一線を越えようとするのを押しとどめようとした。
「君が僕を捨てるつもりで船に乗り込むと分かった時──僕は君を連れ戻すつもりだった。たとえどんな手を使ってでも……」
エリアスの声は、熱に浮かされた体とは裏腹に、とても静かだった。
「ど、どんな手段って……」
「絶対に君を離さない。たとえ孕ませてでも……」
「は……」
ルーチェはエリアスの執着を、甘く見ていたことを思い知った。
「君の愛を失ってしまったのなら、せめて体だけでも取り戻したいと思った。君がもう僕を愛していないとしても、それでもいい。君の心がどこにあっても……僕は……」
エリアスは言葉を切り、ルーチェの耳元に唇を寄せる。
「……君が欲しいんだ」
ワインをこぼした若い男が、慌てた様子でルーチェに手を差し伸べてきた。
「だ、大丈夫です」
赤いシミが広がっていくのを見て、ルーチェは慌てて手で胸元を隠した。肩と鎖骨が大胆に露出したデザインのドレスはこの旅行のために求めたもので、だめになってしまっても惜しくはなかった。
「私もよそ見をしていましたし……」
ルーチェがこの場を切り上げるために背を背けると、男はなおも食い下がってきて、ルーチェの肌に触れようとしてきた。
「いや、ちゃんと責任を取らせてください。こちらに──」
「必要ない」
振り返るより早く、エリアスがルーチェを抱き寄せて、その肩に自分の上着をふわりとかけた。
「彼女は僕が連れて帰る」
有無を言わせぬ強い口調のエリアスからはただならぬ怒気が漂っていて、ルーチェは自分に向けられたものではないと分かってはいても、ついつい体をかたくしてしまう。
エリアスの氷のような視線にいたたまれなくなったのか、男は口を開きかけたが、結局は何も言わずにその場を去って行った。
「戻ろう、ルーチェ」
ルーチェの手をそっと取って、エリアスはそのままパーティー会場をあとにした。
彼のまとう空気がこれまでにないほどにピリピリとしていて、ルーチェは口をはさむことが出来ずに、ただ彼の肩に抱かれたまま、まっすぐにスイートルームへ戻った。
「あの男、君を狙ったんだ」
「えっ」
吐き捨てるようなエリアスの言葉に、ルーチェは驚いた。てっきり、単なる事故だと思い込んでいた。
「ワイングラスを手に、きょろきょろとよそ見をしていた。女性に声をかけるきっかけを探していたんだろう」
「そうだったんですか……」
事故を装い、親切そうな仮面をかぶって狙った獲物に牙をむく、というのはたしかによく聞く話ではある。
自分はどうやら、そういうものに狙われやすい性質なのかもしれないとルーチェは思う。
「今度から気を付けます。着替えますね……せっかくの思い出作りのパーティーで、またトラブルに巻き込んでしまってごめんなさい」
ルーチェが上着をエリアスに返し、彼に背を向けた次の瞬間、腰を後ろから抱き寄せられる。
「エリアス様っ……!」
今は転んでもいないし、誰かから助けて貰ったわけでもない。これは明確な意思を持った、エリアスからの抱擁だった。
「……でも、僕にとっては、よかったかもしれない」
耳元で紡がれる吐息混じりの甘い声がルーチェの体の中にしみこんでいく。振りほどきたくても、後ろから苦しいほどに抱き締められていて、ルーチェは身をよじらせることもできない。
「な、なぜ……」
「君を他の誰にも見せたくない」
ドレス姿を見たいと言ったのはエリアスだ。それなのに本当は誰にも見せたくないなんて矛盾しているとルーチェは思った。
──でも、矛盾しているのは、私もだわ。
エリアスの誘いに乗りたくてたまらない心と、破滅の未来を回避しなくてはいけないという怖れがずっとルーチェの中でせめぎあっている。
「……は、離してください。エリアス様のお洋服まで……汚れてしまいます」
ルーチェはなんとか、それだけ言った。
「そんなこと気にする必要もない」
至近距離で囁かれる声は、落ち着いているくせに妙に甘くて、無理矢理押し込めていたルーチェの感情をかき乱していく。
エリアスがそっと唇を首筋に落としてきて、ルーチェの肩はびくりと跳ねた。
「……甘い匂いがする」
「それは……さっきのワインの……っ……!」
「ここに、こぼれたんだ。腹が立つよね。君を汚していいのは、僕だけだと思っていたのに」
「んっ……」
首筋を這う熱い舌の感触に、ルーチェの喉から吐息が漏れた。エリアスの手はしっとりと湿った鎖骨をなぞり、ドレスのふくらみに手をかける。
「あっ」
豊かな丸みを帯びた胸があらわになって、重力に負けてエリアスの手の中にすっぽりとおさまる。
「綺麗だ」
「や……見ないで……お願いですから……」
彼女の懇願を無視して、エリアスは指先でそっと丸みの先端に触れた。周りを円を描くように優しく撫でたかと思えば、軽くつまんだり、弾いたりして弄ぶ。
「んんっ……」
エリアスの指が与えてくる刺激は、自分が日常の生活の中で触れる感触とはまったく違っていた。
からかうように弄り回されたかと思えば全体を包み込むように優しく揉みしだれて、ルーチェの柔らかな膨らみはエリアスの掌の中で形を変える。
「んあっ……あっ、い、いやがることはしないって、言ったのに……」
「本当にやめてほしいなら、止める。いま、ここで」
そう言いながらも、エリアスの手はルーチェの下腹部のあたりをなぞった。そこが熱を帯びているのは、ルーチェにもよく分かっていた。
「……っ」
「ルーチェは感じやすいんだね」
「そんな……っ!」
抵抗しようと思っても、胸を弄られながらスカートの上から太股を撫でられると、全身の力が抜けてしまって、ルーチェはエリアスにもたれかかるように倒れ込んだ。
「あっ……」
そのままベッドの上で抱きすくめられてしまって、ルーチェはエリアスの腕の中にすっぽりと収まってしまう。
ルーチェの体にのしかかっているエリアスの体は、重くて、固くて──そして、熱い。
「……エリアス、様っ」
ルーチェはなんとかエリアスの名前を呼んで、彼が一線を越えようとするのを押しとどめようとした。
「君が僕を捨てるつもりで船に乗り込むと分かった時──僕は君を連れ戻すつもりだった。たとえどんな手を使ってでも……」
エリアスの声は、熱に浮かされた体とは裏腹に、とても静かだった。
「ど、どんな手段って……」
「絶対に君を離さない。たとえ孕ませてでも……」
「は……」
ルーチェはエリアスの執着を、甘く見ていたことを思い知った。
「君の愛を失ってしまったのなら、せめて体だけでも取り戻したいと思った。君がもう僕を愛していないとしても、それでもいい。君の心がどこにあっても……僕は……」
エリアスは言葉を切り、ルーチェの耳元に唇を寄せる。
「……君が欲しいんだ」
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