ヴァイオレットは幸せですか?

藤川みはな

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世界の作り

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 「この世界では光は始まりを象徴し
闇は終わりを象徴します。なぜだと思いますか、ヴァイオレットお嬢様」

「わかりませんっ!」

「ははは、正直ですねお嬢様は」

「えへへ」
わたしは子供らしく笑って見せる。

「この世界の創造神リュミエール様は光の
中から生まれ、終わりの神であるオプスキュリテ様は闇の中から生まれたとされているからです。光と闇は神の象徴です。だから光の力を使える人や、闇の力を使える人はほぼいないんですよ」

「えー!」

そうなんだ!!

全然知らなかったよ!

ルイス先生はそんなわたしを見てくすくす笑う。

「では聖典を読んでみましょうか。」


光の中から神が生まれた。

それと同時に闇の中から神が生まれた。

光の神は闇の女神に一目で恋をした。

闇の女神もまた光の神に恋をした。

二柱の神が結ばれると
世界が生まれた。

世界が生まれると、自然が生まれ、
人が誕生し、繁栄した。

しかし、瘴気が発生し、世界の均衡が壊された。

そこで、光の神は、自らの息を宙に吹きかけた。

すると、精霊と呼ばれる存在が生まれた。

光の神は精霊にこの世界の均衡を保つようにと
命じた。

精霊は大地に降りたち、使命を全うした。

世界の均衡を守った後、人間同士の争いが発生した。

光の神と、闇の女神は嘆き悲しんだ。

光の神の涙から愛と断罪の女神が生まれた。

人々よ、争うことなかれ。

また殺し合いをすれば、我ら神は魔法を剥奪します。

愛と断罪の女神はそう忠告した。

それから、人々は争うことをやめた。

世界の平和が保たれたのであった。
                 『聖典』

「す、すごい!まるでラノベみたい!」
わたしは思わず声を上げた。

「ラノベ?ラノベとは何です?」

あっ、しまった。

「え、えっと物語みたいだなって
びっくりしたんです」

「そうですか?」
ルイス先生は不思議そうな顔をした。

あれ?この世界では普通なのかな?

「と、ところで先生、質問があるんですが」

わたしは話題を逸らすため挙手をした。

「はい、なんでもどうぞ」

ルイス先生がにっこり笑う。

「『瘴気が発生し、世界の均衡が壊された』とありますが、瘴気とはなんですか?」

気になってたんだよねー。

「お嬢様は魔素という言葉をご存知ですか?」

魔素?

ルイス先生の言葉にわたしは首を振る。

「魔素とは文字通り魔力のもとです。魔素が空気中にあることで私たちは魔法を使えるのですよ。
魔素を多く取り込んでいる人のことを魔力が高いと表現します」

「なるほど!」

「しかし魔素は毒にもなります。魔素の濃度が高いと、体調不良を起こしたり、植物や動物が巨大化したり、人々を襲ったりするのです。」

えっ、怖い!!

「聖典では魔素の濃度が高いことにより、そのような事態に陥ったと書かれています。つまり魔素の濃度が高い状態を瘴気と言うのです。だから精霊が創られました。精霊の体は魔素でできているので、魔素濃度が濃くても生きられるのです。
この精霊は精霊界を創り、世界中の魔素を集めて精霊界に放ちました。人間界にも濃度を薄めた魔素を放ち、世界の均衡を守ったのです。この精霊は後に精霊王と呼ばれるようになります。」


「そうなのですね!魔素の濃度が高い状態を瘴気と
言うのですね!精霊の体が魔素からできているなんて知りませんでした。それに、精霊王っているんですね!」
ファンタジーです!!

「お嬢様が楽しそうで何よりです。」

ルイス先生は嬉しそうに笑った。

「えへへ」

「魔素が魔力の源であることは分かりましたね?」

ルイス先生の言葉にわたしは頷いた。
「はい!!」

「それでは、実践練習といきましょうか」

ルイス先生はにっこり笑ったのだった。
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