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第27話 本物の勇者
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「冒険者のお前等! 話がある……!」
ざわざわと不満らしき声が飛び交うが、すぐに沈黙。どうやら、俺の話は聞いてくれるらしい。
「お前たちはセクンドスに騙されている! あいつは自身の利益しか考えていない! だから、これからお前たちにあるのは『破滅』しかない。なら、俺に協力しろ。俺はこれから国を作る……この『EXダンジョン』には宝が山ほど眠っているし、金も稼ぎたい放題。だが、人手不足でね……仲間が必要だ。そこで、お前達をその仲間に加えてやる!!
もし俺についてくる気のあるヤツは名乗ってくれ!! 正式な民……いや、貴族として迎え入れよう。一緒に国を引っ張ってくれ!」
沈黙に包まれる。
そして、
「国を?」「そんな事できるのかよ」「あいつは元勇者だ、本当かも」「いやぁ元だぜ? レベル0って聞いたけど」「えー、雑魚じゃん」「無能って事だよなぁ」「そんなヤツについていっても余計に破滅だろ」「やっぱり使えないじゃん」「セクンドスの方は伯爵がついてるって話だぜ」「あぁ、セクンドスは金も女も不自由なくしてくれるつー話だ」「衣食住よりは、金と女だよな」「違いねえ」
――ダメだ、コイツ等。
やっぱり、俺にはフルクとマルガ、それと一時的ではあるがモエニアがいれば十分らしい。となると。
「じゃあ、この話はナシだ。俺は忙しんだ……さっさと帰ってくれ。じゃあな」
踵を返し、フルク達の方へ向かう。
「ふざけんじゃねえ!!」「あいつばかりズルいだろ!!」「しかも聖女と一緒とかさあ」「あのメイドも美人すぎだろ」「あっちなんか共和国の将軍だろ!?」「なんであの勇者ばかり!!」「ダンジョン独り占めは許されん!!」「やっちまおうぜ!!!」「あぁ、あのクソ野郎をぶっ殺す」「みんな、あのアウルムをやっちまえ!!」
「「「「「うおおおおおおおおッ!!!」」」」」
約300人が一気に押し寄せて来る。
「馬鹿が……『追放』してやら――――」
権限を行使しようと思った時だった。
森の奥から気配が……まて、まてまてまて……。おかしい、これは明らかにおかしいぞ……!
ドドドドンと飛んできた大きな獣。
『――――グゥゥゥゥゥッ!!!』
「で、でかいです!!」
フルクがその獣を見て驚く。
あぁ……これは、これこそが……魔王軍の大幹部だ。この前現れたアレは大幹部じゃなかったんだ。アイツは弱すぎると思ったんだ。
『グォォォォォォ!!!』
「ひぇぁあ!!」「んじゃこれえ!!」「おいおい、でかい犬が!!」「ちげえ、狼だろ!」「鬼じゃね!?」「悪魔だよ」「なんでもいいわ!!」「逃げろおお」「ぎゃあああああああああ」「うあああああああ!!」
――だが、獣は次々に冒険者を襲い、捕食していく。……嘘だろ、バクバク喰われて、地面に血だまりが……。
「いかん、フルク!」
よかった、マルガが手で目隠しをしてくれている。フルクにはショッキングすぎる。
「アウルム殿……これはいったい」
「あの獣こそ魔王軍の生き残りだ。前にそう名乗ったゴーレムナイトだかが現れたが、弱すぎた。あいつはただ自称していたに違いない。コイツが本物だ」
「大幹部だと……それはまずいな」
もう50人は喰われただろうか……酷い有様だ。あっちこっちに食い散らかした肉片が飛び散っている。ひでえ……このままじゃ、あの冒険者たちが可哀想だ。
「仕方ねえ、こっちに避難しろ! そして、俺が食い止める……『レベル投げ』ぇ!!」
ドォォォォンとヒットするレベル投げ。
巨大な獣はよろめき、地面に体を打ちつけた。どうやらダメージは入ったな。だが、一撃ではない。さすが本物の幹部か。
『……勇者アウルム。本物の勇者がいるとはな』
「獣野郎。俺が分かるのか」
『アァ、分かるとも。セクンドスという若造は勇者ではない。あの男が倒した魔王様は魔王様でもないのだよ。ヤツは今頃、偽物の魔王を倒したことに満足しているだろうな』
「……な、偽物!?」
『そうさ、影武者さ。魔王様は今も尚健在。どこかで高みの見物中さ……。勇者アウルム、お前こそが本物。レベル0の勇者さ』
……コイツ、俺の何を知ってやがる……!
ざわざわと不満らしき声が飛び交うが、すぐに沈黙。どうやら、俺の話は聞いてくれるらしい。
「お前たちはセクンドスに騙されている! あいつは自身の利益しか考えていない! だから、これからお前たちにあるのは『破滅』しかない。なら、俺に協力しろ。俺はこれから国を作る……この『EXダンジョン』には宝が山ほど眠っているし、金も稼ぎたい放題。だが、人手不足でね……仲間が必要だ。そこで、お前達をその仲間に加えてやる!!
もし俺についてくる気のあるヤツは名乗ってくれ!! 正式な民……いや、貴族として迎え入れよう。一緒に国を引っ張ってくれ!」
沈黙に包まれる。
そして、
「国を?」「そんな事できるのかよ」「あいつは元勇者だ、本当かも」「いやぁ元だぜ? レベル0って聞いたけど」「えー、雑魚じゃん」「無能って事だよなぁ」「そんなヤツについていっても余計に破滅だろ」「やっぱり使えないじゃん」「セクンドスの方は伯爵がついてるって話だぜ」「あぁ、セクンドスは金も女も不自由なくしてくれるつー話だ」「衣食住よりは、金と女だよな」「違いねえ」
――ダメだ、コイツ等。
やっぱり、俺にはフルクとマルガ、それと一時的ではあるがモエニアがいれば十分らしい。となると。
「じゃあ、この話はナシだ。俺は忙しんだ……さっさと帰ってくれ。じゃあな」
踵を返し、フルク達の方へ向かう。
「ふざけんじゃねえ!!」「あいつばかりズルいだろ!!」「しかも聖女と一緒とかさあ」「あのメイドも美人すぎだろ」「あっちなんか共和国の将軍だろ!?」「なんであの勇者ばかり!!」「ダンジョン独り占めは許されん!!」「やっちまおうぜ!!!」「あぁ、あのクソ野郎をぶっ殺す」「みんな、あのアウルムをやっちまえ!!」
「「「「「うおおおおおおおおッ!!!」」」」」
約300人が一気に押し寄せて来る。
「馬鹿が……『追放』してやら――――」
権限を行使しようと思った時だった。
森の奥から気配が……まて、まてまてまて……。おかしい、これは明らかにおかしいぞ……!
ドドドドンと飛んできた大きな獣。
『――――グゥゥゥゥゥッ!!!』
「で、でかいです!!」
フルクがその獣を見て驚く。
あぁ……これは、これこそが……魔王軍の大幹部だ。この前現れたアレは大幹部じゃなかったんだ。アイツは弱すぎると思ったんだ。
『グォォォォォォ!!!』
「ひぇぁあ!!」「んじゃこれえ!!」「おいおい、でかい犬が!!」「ちげえ、狼だろ!」「鬼じゃね!?」「悪魔だよ」「なんでもいいわ!!」「逃げろおお」「ぎゃあああああああああ」「うあああああああ!!」
――だが、獣は次々に冒険者を襲い、捕食していく。……嘘だろ、バクバク喰われて、地面に血だまりが……。
「いかん、フルク!」
よかった、マルガが手で目隠しをしてくれている。フルクにはショッキングすぎる。
「アウルム殿……これはいったい」
「あの獣こそ魔王軍の生き残りだ。前にそう名乗ったゴーレムナイトだかが現れたが、弱すぎた。あいつはただ自称していたに違いない。コイツが本物だ」
「大幹部だと……それはまずいな」
もう50人は喰われただろうか……酷い有様だ。あっちこっちに食い散らかした肉片が飛び散っている。ひでえ……このままじゃ、あの冒険者たちが可哀想だ。
「仕方ねえ、こっちに避難しろ! そして、俺が食い止める……『レベル投げ』ぇ!!」
ドォォォォンとヒットするレベル投げ。
巨大な獣はよろめき、地面に体を打ちつけた。どうやらダメージは入ったな。だが、一撃ではない。さすが本物の幹部か。
『……勇者アウルム。本物の勇者がいるとはな』
「獣野郎。俺が分かるのか」
『アァ、分かるとも。セクンドスという若造は勇者ではない。あの男が倒した魔王様は魔王様でもないのだよ。ヤツは今頃、偽物の魔王を倒したことに満足しているだろうな』
「……な、偽物!?」
『そうさ、影武者さ。魔王様は今も尚健在。どこかで高みの見物中さ……。勇者アウルム、お前こそが本物。レベル0の勇者さ』
……コイツ、俺の何を知ってやがる……!
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