チートスキル【レベル投げ】でレアアイテム大量獲得&スローライフ!?

桜井正宗

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第33話 魔王を探す者

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 帝国へ飛び、ユースティティア教会へ到着した。
 教会は何処にでもある感じではなく、一際目立つ大きな教会。立派な作りであり、近寄りがたい雰囲気さえあるが……なんだろう、教会はシンと不気味に静まり返っていた。


「静かすぎやしないか……?」
「わたしもそう感じます。いつもこの教会は信者の方が行き交って……もっと活気があるんです。なのに……」


 これは異常事態であると、フルクは焦る。その表情からして本当なのだろう。とにかく、中へと一歩踏み入れたその時。

 黒い剣が俺の足元付近に突き刺さった。


「こ、この武器……誰だ?」


 教会の奥から姿を現す……



「セクンドス!?」

「……アウルム・キルクルス!!」


 そう俺をにらむ男……間違いない、第二勇者のセクンドスだ。


「お前がどうして、こんな所に!」

 セクンドスは、不敵に……声高らかに笑い、やはり俺をにらむ。コイツ……目つきがおかしいぞ。前の勇者の顔ではないな。これではまるで……。


「どうして? 決まっているだろう。勇者・アウルムを倒す為だ」


「なんだ……今更俺を認めるのか」


「あぁ、もうどうでもよくなったからな」
「どうでもよくなった?」


「私は勇者ではなかったからだ。サフィラス伯爵からは全てを聞かされたのだよ。私は次期魔王だったんだ……」


 ――なっ。次期魔王……だと!?

 セクンドスが? 魔王を倒したと世界からうたわれる大英雄コイツが? どういう事だ!?



 焦っていると、フルクが震える声でセクンドスに聞いた。



「教会の人たちは……どうしたんですか。さっきから血の臭いがしているんです……まさか」


「フフフフ……。フハハハハハハ……フハハハハハハハハハッ!! 全員皆殺しさ……勇者アウルム、お前の関わってしまった人間はみんな死ぬ。お前も元ギルドメンバーも、出逢ってきた仲間も……何もかもだ!!」


 コイツは……セクンドスは勇者なんかではない! コイツは魔王・・だ……!!


「セクンドス!! 俺はお前を絶対に許さん!!」


 こうなれば、先制攻撃あるのみだ。



『――――レベル投げえええええッ!!!』



 怒りを混ぜ、レベルをブン投げた。
 セクンドスは完全に油断していたようで――



「ぐあああああぁぁッ!!!」


 俺の技を受け止める前に上へぶっ飛び、教会の壁に激突した。



「やったか!?」

「なめるあああああああ!!」


 直ぐに復活するセクンドスは、物凄い勢いで飛んで来る。さすが勇者……いや、魔王か!!


 膨大な力を解放し、こちらへ――ん?


 ヤツの動きがピタリと止まった。
 なぜだ、なぜ動かなくなった?


「……?」
「どうしたんでしょうか……」


 俺もフルクも呆然となる。
 これはいったい……。


「ウァ……」


 え?



「ウァ、ウワァ、ウアァ、ウアァアアアアアアアアアアアアアアア~~~~~~~~~~~ッ!!!」



 突然苦しみだすセクンドスの体は激しく膨張するや否や、弾け飛んだ……。ど、どうしたっていうんだよ。



「……まったく、セクンドスは役立たずだったな」



 教会の奥から姿を現す貴族。
 顔が青白く、不健康そうな肌をしていた。

 この男……まさか。


「お前……サフィラス伯爵か!」

「そうとも。アウルム、貴様とセクンドスを引き合わせてみたが、なんとつまらん……。だから、この吾輩わがはい自らが幕を引いてやったのさ」


「なにを言っているんだ……お前は!」


「次期魔王は間違いなかった。だが、セクンドスはただ悪戯に教会の関係者を皆殺しにしただけ――それはただの殺人鬼と変わらん。狂人になっては意味がない……吾輩に必要なのはカリスマ性を備えた『魔王』であり、絶対的な恐怖の象徴たる魔の王。あれは……実に見るに堪えんかった。だから、召喚者権限により、強制排除に乗り出したのだよ」


 ……!?
 突然現れ、セクンドスを抹殺したかと思えば……コイツは何だ。一体、何が目的だ……?


「お前は……」

「吾輩は……魔王を探す者テネブラエ。この世界・ディアリウムに終焉をもたらす存在だ」
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