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第27話、話し合い
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王宮から家に戻って家に入ると、お父様とお母様と使用人のフリードリヒとヘレーネが玄関で待っていて、私を迎え入れて一緒に応接間まで行って夕食を取ることになった。
フリードリヒが夕食を持ってきて各々夕食を机の上に置くと、お父様とお母様と私は夕食を取り始めた。夕食での会話の内容は王宮で何が起こったか、ハインリヒ王子と騎士のレオンハルトともう一人のロザリント公爵家専属の騎士のアロイスを混ぜて、ルイーゼの裏の顔の話になっていた。お母様は「まぁ、なんと狡猾な娘なのかしら。アルブレヒト公爵子息のことは残念でしたけれども、それを利用していたなんて……」とカイン様とハインリヒ王子の対面でルイーゼの本性を聞かされていたのに再び、驚いていた。
お父様にギルドのメンバーと一緒にまた王宮にきてもいいとハインリヒ王子がおっしゃってましたと伝えると、お父様は「ハインリヒ王子が平民を王宮に招待するだなんて気前が良いなぁ。ハインリヒ王子はリリアンナのことを見ているんだな」と笑顔でおっしゃっていた。
食事を終えたので自分の部屋に戻って、私は自分の部屋にある洗面所に行ってシャワーを浴びて体と頭と髪を洗い終わると、今日のことを思いながら湯船に浸かった。湯船に浸かっている間、次はどうしようか考えていた。ハインリヒ王子はどうやらルイーゼに断罪をしたいのかもしれない。いつの日か私がルイーゼとアルブレヒト様に断罪と婚約破棄を社交界の公然の場でやられたことを罪悪感に思っているのかなぁと思いつつも、私はお風呂から上がって歯を磨いてパジャマに着替えて洗面所から出てベッドの中に入ろうとしたら、ドアのノック音が聞こえてきたので急いでベッドから離れてドアの近くに行って開けると使用人のヘレーネが一通の手紙を持っていた。
「リリアンナ様、ハインリヒ王子直々に速達でお手紙が届いておりましたので、お渡ししますね」と私に手紙を渡してヘレーネは私の部屋のドアを閉めた。
私は寝る前にハインリヒ王子からの手紙を読むとギルドの活動の途中で王宮に寄ってきて欲しいと書かれていた。私はハインリヒ王子からの手紙を自分のベッドの枕元に置いて灯りを消してベッドの中に入り私は目を少しワクワクもドキドキもしながら目を閉じたけれど、なかなか眠りに落ちることはできなかった。
部屋の外からドアがノックされている音がして、使用人のヘレーネの声が私の部屋の外からしてきてきた。
「リリアンナ様、起きていらっしゃいますでしょうか?」
「ついさっき起きたよ。起こしにきてくれてありがとう、ヘレーネ」と私はヘレーネのノック音で起きてベッドから返事をした。そして、洗面所に行って歯を磨いて鏡を見ながら自分の顔を洗って、パジャマからグリュックシュロス高等学園の制服に着替えて自分の部屋の外から出て私は応接間に向かった。
応接間に向かうとすでにお父様とお母様が席についていて、私はお父様とお母様に「おはようございます。お父様、お母様」と挨拶して席に座ると使用人のフリードリヒが朝食を持ってきてくれて、フリードリヒは私に向かって一言「今日はいつも通りですね」といってきたので私は「悪かったわね」とフリードリヒに言い返して、私は朝食を食べ始めた。
今朝もお父様とお母様と王宮とギルドの話をしていた。そして、朝食も取り終わって自分の部屋に戻って歯を磨いてから鞄を持って自分の部屋から出て、私は玄関へと向かった。
玄関には、使用人フリードリヒとお母様が立っていて家の外へ出ようとしている私を見つめながら、フリードリヒが「いってらっしゃいませ、リリアンナ様」と伝えた後、お母様は笑顔で「いってらっしゃい、リリアンナ」といって、私も「いってきます」と笑顔で返して外へ出た。
家の外に出て学校へ向かうとロココ調の校舎が見えてきたので、その校舎の中に入るとジークフリートがいたので私はジークフリートに挨拶をした。
「おはよう、ジークフリート」
「あぁ、おはよう、リリアンナ嬢」
「今日のギルド、どうする? またエルフの聖域に行ってみる?」と私がエルフの聖域に行くように誘うと、ジークフリートは「あぁ、いいぜ。そうしよう」と返事をした。そして、私は「実は今日もハインリヒ王子から直々にまた王宮に来てほしいっていわれたし『ギルドの人たちも王宮に入っても良い』っていってたし、ヴァルデマールさんも誘おうよ」と伝えたらジークフリートは少し嫌そうな顔をして「それって何か大事なことがあるってことだろ?」と返事をした。そして私は「私のわがままに付き合ってもらうことになってごめんね」というと、ジークフリートは少し頬を赤らめながら「まぁ、良いけどよ……」と口を尖らせていった。
ジークフリートは「じゃあ、またお昼か放課後にでも」といって私の元から立ち去って自分のクラスの教室に向かった。だから、私も自分のクラスの教室へと向かった。
教室に入った後は自分の席に座って、私はだんだん人が教室の中に入ってくる様子を何も考えずに眺めていると朝礼のチャイムが鳴って、教室に私の担任の先生が入ってきて先生は朝礼を開始した。今日の朝礼によると今日はテスト返しだったとのことだった。そして、流れるように朝礼が終わり午前の授業が始まって、授業とともにテストの返却も始まった。午前の授業の教科分全てのテストが返却されてテストの点数を見ると90点以上だったので安心した。あぁ、これでお父様にリヒテンベルク伯爵家の恥にならないようで良かったかも。でも、これはハンスさんの個人授業のおかげでもあるよね。そして、お昼休みになって食堂に行くと、最近にしては珍しく今日はルイーゼとフレイヤとリラが一緒にお昼ご飯を食べていた。でも、今のあの三人のグループとしての雰囲気は以前のものとは違っていた。あの三人を見ていたらジークフリートが私に声をかけてきて、私とジークフリートと彼の男友達と一緒にお昼ご飯を食べることになった。
昼食も取り終わってからは、お手洗いにいった後、私は自分のクラスの教室に戻って自分の席に座って午後の授業が始まるのを待っていたら、いつの間にかまた教室に人だかりができて午後の授業も始まって午後の授業でもテスト返しがあって、午後の授業の教科の分のテストの点数も一つを除いては90点以上で一つの教科だけ100点を取れた。そして、午後の授業も終わって終礼の時間になって私は終礼の時間の間、テストの結果が嬉しくてずっと口角が上がりっぱなしだった。私の口角が上がりっぱなしで終礼は終わって放課後になった。
校舎から出ようとしたらジークフリートがいたのでジークフリートに声をかけたら、彼は悲しそうだったので理由を聞いてみたら「俺、赤点しか取ってねえよ」と呟いたので、私はジークフリートに「じゃあ、ハンスさんに家庭教師を頼んでもらおうよっ!」と励ますようにいったら、ジークフリートには「俺ん家にはそんな金ねーよ。良いよなぁ、貴族は」とボソッと呟いた。
そして、私はジークフリートに「じゃあ、またハンスさんの教会の前で会おうね」と笑顔でいって校舎の外から出て校門も通り過ぎた。
家に戻ると玄関には、待ち構えたようにお父様が立っていて「おかえり、リリアンナ。テストの結果はどうだったのかね?」と笑顔で聞いてきたけれど、その時のお父様にはなぜか威圧感があった。
私は恐れ恐れお父様の目の前で鞄を開けて返却されたテストを見せた。そしたら、お父様はしばらく私のテストの点数を見つめてお父様は、満面の笑みを浮かべて「すごいじゃないか。リリアンナ。さすが我がリヒテンベルク伯爵家の娘だな。そうだなぁ。ハンスくんにも感謝の意を伝えなければならないなぁ」と私の顔を見ながらそう伝えて、お父様はさらに「さぁ、リリアンナ。今日も思い存分ギルドの活動しなさい」と申し出てくれたので、今日は堂々とミント色のディアンドルを着て玄関から外へ出てハンスさんが勤めている教会へと向かった。
ハンスさんが勤めている教会の建物は私の前世の知識でいうところのオーストリアのウィーンにある聖シュテファン大聖堂みたいな建物で、相変わらず迫力があって私は圧倒されていた。
教会の建物に圧倒されていると、フリーダと勇者の格好をしたジークフリートが教会の前に集まってきてハンスさんは教会の中から出てきた。ハンスさんが教会の中から出てきた途端に私はハンスさんの両手を握ると、ハンスさんは頬を少し赤らめて視線を逸らしつつも私は「ハンスさんっ! この前の家庭教師の件はありがとうございましたっ! おかげでお父様に我が家の恥だと怒られずに済みましたっ!」と興奮しながらいったら、ハンスさんは「どういたしまして。リリアンナさんのお力になれて良かったです」と頬を少し赤らめて私を見て微笑んでいたら、なぜかジークフリートはそれを少し睨みながらを見ていた。
そして、私たちはフリーダが用意してくれた魔法の絨毯に乗って、ヴァルデマールさんがいるエルフの聖域へと向かった。
エルフの聖域に着くと、ヴァルデマールさんは相変わらず不機嫌な表情をして私たちを見ていた。ヴァルデマールさんは「人間風情がここに訪問しすぎだろう。私は貴様らとは友達でもなんでもないのだが。リリアンナを除いて」と不機嫌そうにいっていたけれど、私は構わず「王宮に行こうよ、ヴァルデマールさん」と王宮に行くことを誘った。ヴァルデマールさんはやむを得ないという顔をして「なぜだ? 私は王宮に呼び出されることはしていないが、リリアンナがそういうならば」と渋々、私たちと一緒にヴァルデマールさんは王宮へついて行くことになった。
王宮に着くと、王宮の玄関にはレオンハルトがいてレオンハルトは少し口角を上げて「ようこそ、いらっしゃいました。リリアンナ様御一行とヴァルデマール様まで」と王宮の中へと案内してくれた。
レオンハルトはハインリヒ王子がいる応接間まで私たちを案内してくれて、ハインリヒ王子がいるであろう応接間に着くとレオンハルトはノックをして「ハインリヒ王子、リリアンナ様御一行とヴァルデマール様を連れてきました」というと、応接間の中からハインリヒ王子の声が聞こえてハインリヒ王子が「中に入っていいぞ。レオンハルト」と返事をするとレオンハルトは応接間のドアを開けた。ドアを開けるとそこにはハインリヒ王子だけではなく、カイン様とヘルガさんもいて驚いた。けれども、カイン様を見たヴァルデマールさんが「なぜ、貴様がいるっ?! カイン!」とものすごく怒って、いかにも殴り合いの喧嘩に発展しそうだった。
カイン様は「まぁ、そんなに怒るなよ。ヴァルデマール。相変わらずだなぁ。俺ら、リリアンナと同じ領地に住む者同士だろ?」と軽くあしらっていた。ハインリヒ王子も驚いて「ヴァルデマール殿、落ち着いてください。実は話しておきたいことがありまして」と一生懸命になだめていた。
レオンハルトの指示で、ジークフリートとハンスさんとフリーダとヴァルデマールさんと私は指定された席に座った。そして、ハインリヒ王子は少し仕切り直してルイーゼのことをどうするか話し合おうとした。
「ルイーゼ・ツー・ロザリント公爵令嬢のことなんだが、彼女が記したノートを証拠として今度の社交界にて発表して、今のルイーゼ公爵令嬢にはリリアンナの家が所有している田舎の領地に左遷させようかと思っているんだ」とハインリヒ王子は真剣な顔をしながら、この場にいるメンバー全員にそう伝えた。
ヘルガさんの表情は変わらなかったけれど、カイン様はどこかしらニヤついていた。ヴァルデマールさんは相変わらず「私には関係ないことだ」といったけれど、ハンスさんは「そんなっ! ハインリヒ王子、考え直してくださいっ! 彼女にも善性は残っているはずです!」と訴えたけれど、ハインリヒ王子は「これは他の騎士とも話し合った結果だ。すまない。それにルイーゼ公爵令嬢の断罪の日程が決まり次第、彼女の婚約者であるアルブレヒト・フォン・ノイシュタット公爵子息に公務を任せてその場にいさせないようにしてルイーゼ公爵令嬢一人だけの状況にするつもりだ」といった。
フリードリヒが夕食を持ってきて各々夕食を机の上に置くと、お父様とお母様と私は夕食を取り始めた。夕食での会話の内容は王宮で何が起こったか、ハインリヒ王子と騎士のレオンハルトともう一人のロザリント公爵家専属の騎士のアロイスを混ぜて、ルイーゼの裏の顔の話になっていた。お母様は「まぁ、なんと狡猾な娘なのかしら。アルブレヒト公爵子息のことは残念でしたけれども、それを利用していたなんて……」とカイン様とハインリヒ王子の対面でルイーゼの本性を聞かされていたのに再び、驚いていた。
お父様にギルドのメンバーと一緒にまた王宮にきてもいいとハインリヒ王子がおっしゃってましたと伝えると、お父様は「ハインリヒ王子が平民を王宮に招待するだなんて気前が良いなぁ。ハインリヒ王子はリリアンナのことを見ているんだな」と笑顔でおっしゃっていた。
食事を終えたので自分の部屋に戻って、私は自分の部屋にある洗面所に行ってシャワーを浴びて体と頭と髪を洗い終わると、今日のことを思いながら湯船に浸かった。湯船に浸かっている間、次はどうしようか考えていた。ハインリヒ王子はどうやらルイーゼに断罪をしたいのかもしれない。いつの日か私がルイーゼとアルブレヒト様に断罪と婚約破棄を社交界の公然の場でやられたことを罪悪感に思っているのかなぁと思いつつも、私はお風呂から上がって歯を磨いてパジャマに着替えて洗面所から出てベッドの中に入ろうとしたら、ドアのノック音が聞こえてきたので急いでベッドから離れてドアの近くに行って開けると使用人のヘレーネが一通の手紙を持っていた。
「リリアンナ様、ハインリヒ王子直々に速達でお手紙が届いておりましたので、お渡ししますね」と私に手紙を渡してヘレーネは私の部屋のドアを閉めた。
私は寝る前にハインリヒ王子からの手紙を読むとギルドの活動の途中で王宮に寄ってきて欲しいと書かれていた。私はハインリヒ王子からの手紙を自分のベッドの枕元に置いて灯りを消してベッドの中に入り私は目を少しワクワクもドキドキもしながら目を閉じたけれど、なかなか眠りに落ちることはできなかった。
部屋の外からドアがノックされている音がして、使用人のヘレーネの声が私の部屋の外からしてきてきた。
「リリアンナ様、起きていらっしゃいますでしょうか?」
「ついさっき起きたよ。起こしにきてくれてありがとう、ヘレーネ」と私はヘレーネのノック音で起きてベッドから返事をした。そして、洗面所に行って歯を磨いて鏡を見ながら自分の顔を洗って、パジャマからグリュックシュロス高等学園の制服に着替えて自分の部屋の外から出て私は応接間に向かった。
応接間に向かうとすでにお父様とお母様が席についていて、私はお父様とお母様に「おはようございます。お父様、お母様」と挨拶して席に座ると使用人のフリードリヒが朝食を持ってきてくれて、フリードリヒは私に向かって一言「今日はいつも通りですね」といってきたので私は「悪かったわね」とフリードリヒに言い返して、私は朝食を食べ始めた。
今朝もお父様とお母様と王宮とギルドの話をしていた。そして、朝食も取り終わって自分の部屋に戻って歯を磨いてから鞄を持って自分の部屋から出て、私は玄関へと向かった。
玄関には、使用人フリードリヒとお母様が立っていて家の外へ出ようとしている私を見つめながら、フリードリヒが「いってらっしゃいませ、リリアンナ様」と伝えた後、お母様は笑顔で「いってらっしゃい、リリアンナ」といって、私も「いってきます」と笑顔で返して外へ出た。
家の外に出て学校へ向かうとロココ調の校舎が見えてきたので、その校舎の中に入るとジークフリートがいたので私はジークフリートに挨拶をした。
「おはよう、ジークフリート」
「あぁ、おはよう、リリアンナ嬢」
「今日のギルド、どうする? またエルフの聖域に行ってみる?」と私がエルフの聖域に行くように誘うと、ジークフリートは「あぁ、いいぜ。そうしよう」と返事をした。そして、私は「実は今日もハインリヒ王子から直々にまた王宮に来てほしいっていわれたし『ギルドの人たちも王宮に入っても良い』っていってたし、ヴァルデマールさんも誘おうよ」と伝えたらジークフリートは少し嫌そうな顔をして「それって何か大事なことがあるってことだろ?」と返事をした。そして私は「私のわがままに付き合ってもらうことになってごめんね」というと、ジークフリートは少し頬を赤らめながら「まぁ、良いけどよ……」と口を尖らせていった。
ジークフリートは「じゃあ、またお昼か放課後にでも」といって私の元から立ち去って自分のクラスの教室に向かった。だから、私も自分のクラスの教室へと向かった。
教室に入った後は自分の席に座って、私はだんだん人が教室の中に入ってくる様子を何も考えずに眺めていると朝礼のチャイムが鳴って、教室に私の担任の先生が入ってきて先生は朝礼を開始した。今日の朝礼によると今日はテスト返しだったとのことだった。そして、流れるように朝礼が終わり午前の授業が始まって、授業とともにテストの返却も始まった。午前の授業の教科分全てのテストが返却されてテストの点数を見ると90点以上だったので安心した。あぁ、これでお父様にリヒテンベルク伯爵家の恥にならないようで良かったかも。でも、これはハンスさんの個人授業のおかげでもあるよね。そして、お昼休みになって食堂に行くと、最近にしては珍しく今日はルイーゼとフレイヤとリラが一緒にお昼ご飯を食べていた。でも、今のあの三人のグループとしての雰囲気は以前のものとは違っていた。あの三人を見ていたらジークフリートが私に声をかけてきて、私とジークフリートと彼の男友達と一緒にお昼ご飯を食べることになった。
昼食も取り終わってからは、お手洗いにいった後、私は自分のクラスの教室に戻って自分の席に座って午後の授業が始まるのを待っていたら、いつの間にかまた教室に人だかりができて午後の授業も始まって午後の授業でもテスト返しがあって、午後の授業の教科の分のテストの点数も一つを除いては90点以上で一つの教科だけ100点を取れた。そして、午後の授業も終わって終礼の時間になって私は終礼の時間の間、テストの結果が嬉しくてずっと口角が上がりっぱなしだった。私の口角が上がりっぱなしで終礼は終わって放課後になった。
校舎から出ようとしたらジークフリートがいたのでジークフリートに声をかけたら、彼は悲しそうだったので理由を聞いてみたら「俺、赤点しか取ってねえよ」と呟いたので、私はジークフリートに「じゃあ、ハンスさんに家庭教師を頼んでもらおうよっ!」と励ますようにいったら、ジークフリートには「俺ん家にはそんな金ねーよ。良いよなぁ、貴族は」とボソッと呟いた。
そして、私はジークフリートに「じゃあ、またハンスさんの教会の前で会おうね」と笑顔でいって校舎の外から出て校門も通り過ぎた。
家に戻ると玄関には、待ち構えたようにお父様が立っていて「おかえり、リリアンナ。テストの結果はどうだったのかね?」と笑顔で聞いてきたけれど、その時のお父様にはなぜか威圧感があった。
私は恐れ恐れお父様の目の前で鞄を開けて返却されたテストを見せた。そしたら、お父様はしばらく私のテストの点数を見つめてお父様は、満面の笑みを浮かべて「すごいじゃないか。リリアンナ。さすが我がリヒテンベルク伯爵家の娘だな。そうだなぁ。ハンスくんにも感謝の意を伝えなければならないなぁ」と私の顔を見ながらそう伝えて、お父様はさらに「さぁ、リリアンナ。今日も思い存分ギルドの活動しなさい」と申し出てくれたので、今日は堂々とミント色のディアンドルを着て玄関から外へ出てハンスさんが勤めている教会へと向かった。
ハンスさんが勤めている教会の建物は私の前世の知識でいうところのオーストリアのウィーンにある聖シュテファン大聖堂みたいな建物で、相変わらず迫力があって私は圧倒されていた。
教会の建物に圧倒されていると、フリーダと勇者の格好をしたジークフリートが教会の前に集まってきてハンスさんは教会の中から出てきた。ハンスさんが教会の中から出てきた途端に私はハンスさんの両手を握ると、ハンスさんは頬を少し赤らめて視線を逸らしつつも私は「ハンスさんっ! この前の家庭教師の件はありがとうございましたっ! おかげでお父様に我が家の恥だと怒られずに済みましたっ!」と興奮しながらいったら、ハンスさんは「どういたしまして。リリアンナさんのお力になれて良かったです」と頬を少し赤らめて私を見て微笑んでいたら、なぜかジークフリートはそれを少し睨みながらを見ていた。
そして、私たちはフリーダが用意してくれた魔法の絨毯に乗って、ヴァルデマールさんがいるエルフの聖域へと向かった。
エルフの聖域に着くと、ヴァルデマールさんは相変わらず不機嫌な表情をして私たちを見ていた。ヴァルデマールさんは「人間風情がここに訪問しすぎだろう。私は貴様らとは友達でもなんでもないのだが。リリアンナを除いて」と不機嫌そうにいっていたけれど、私は構わず「王宮に行こうよ、ヴァルデマールさん」と王宮に行くことを誘った。ヴァルデマールさんはやむを得ないという顔をして「なぜだ? 私は王宮に呼び出されることはしていないが、リリアンナがそういうならば」と渋々、私たちと一緒にヴァルデマールさんは王宮へついて行くことになった。
王宮に着くと、王宮の玄関にはレオンハルトがいてレオンハルトは少し口角を上げて「ようこそ、いらっしゃいました。リリアンナ様御一行とヴァルデマール様まで」と王宮の中へと案内してくれた。
レオンハルトはハインリヒ王子がいる応接間まで私たちを案内してくれて、ハインリヒ王子がいるであろう応接間に着くとレオンハルトはノックをして「ハインリヒ王子、リリアンナ様御一行とヴァルデマール様を連れてきました」というと、応接間の中からハインリヒ王子の声が聞こえてハインリヒ王子が「中に入っていいぞ。レオンハルト」と返事をするとレオンハルトは応接間のドアを開けた。ドアを開けるとそこにはハインリヒ王子だけではなく、カイン様とヘルガさんもいて驚いた。けれども、カイン様を見たヴァルデマールさんが「なぜ、貴様がいるっ?! カイン!」とものすごく怒って、いかにも殴り合いの喧嘩に発展しそうだった。
カイン様は「まぁ、そんなに怒るなよ。ヴァルデマール。相変わらずだなぁ。俺ら、リリアンナと同じ領地に住む者同士だろ?」と軽くあしらっていた。ハインリヒ王子も驚いて「ヴァルデマール殿、落ち着いてください。実は話しておきたいことがありまして」と一生懸命になだめていた。
レオンハルトの指示で、ジークフリートとハンスさんとフリーダとヴァルデマールさんと私は指定された席に座った。そして、ハインリヒ王子は少し仕切り直してルイーゼのことをどうするか話し合おうとした。
「ルイーゼ・ツー・ロザリント公爵令嬢のことなんだが、彼女が記したノートを証拠として今度の社交界にて発表して、今のルイーゼ公爵令嬢にはリリアンナの家が所有している田舎の領地に左遷させようかと思っているんだ」とハインリヒ王子は真剣な顔をしながら、この場にいるメンバー全員にそう伝えた。
ヘルガさんの表情は変わらなかったけれど、カイン様はどこかしらニヤついていた。ヴァルデマールさんは相変わらず「私には関係ないことだ」といったけれど、ハンスさんは「そんなっ! ハインリヒ王子、考え直してくださいっ! 彼女にも善性は残っているはずです!」と訴えたけれど、ハインリヒ王子は「これは他の騎士とも話し合った結果だ。すまない。それにルイーゼ公爵令嬢の断罪の日程が決まり次第、彼女の婚約者であるアルブレヒト・フォン・ノイシュタット公爵子息に公務を任せてその場にいさせないようにしてルイーゼ公爵令嬢一人だけの状況にするつもりだ」といった。
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