76 / 178
第五章
アルフェンとファリオ先生
しおりを挟む
A級召喚士オズワルドは、アースガルズ召喚学園職員室でイライラしていた。
原因はS級召喚士。魔人討伐という輝かしい功績を残したことで、王国内の評価はうなぎ登り。S級反対派だった教師も国内の評判を聞いてあっさり寝返った。
そして、S級反対派だった貴族もあっさり手のひらを反したのである。
オズワルドの実家は子爵家で、S級反対派筆頭だった。だが、『憤怒』の魔人討伐者アルフェンの名が国内で有名になり、反対することで不利益が発生するかもしれないとなるや否や、オズワルドから離れていった。
もはや、A級召喚士はS級召喚士の次の位。
A級召喚士の中には、S級召喚士になろうとする者まで現れ始めた。現在、S級召喚士になるためには、S級召喚士筆頭であるアルフェン・リグヴェータに認められなければならないというデマまで広がっている。
オズワルドは、A級召喚士が頂点ではなく、S級召喚士への通過点になり始めている現状に腹が立っていたのである。
そして、職員室で仕事をしていると、嫌でも耳に入ってくる。
「S級召喚士アルフェン・リグヴェータ。いやぁ、やってくれましたなぁ」
「ええ。聞きましたかな? S級召喚士のために貴族たちが資金提供をするとか」
「ほお! S級校舎は木造ですし、これを機に立派な校舎にする必要がありますな」
「そうですな。S級召喚士は少数精鋭ですが、これからのことを考えると……」
称賛の声ばかりだ。
いつの間にか、S級反対派のオズワルドの周りに、教師は近づかないようになっていた。
だが、オズワルドは気にしない。A級召喚士こそが最上格だと今でも思っている。
そんな中、学年主任に昇級したファルオが職員室へ。
副主任の女性教師であるマリーに話しかけた。
「マリー先生。よろしいでしょうか?」
「はい。なんでしょう?」
「実は、記者会見のことで。一度、アルフェン君ときちんとお話しようと思いまして。放課後、S級校舎に行きますので、一緒に来ていただけませんか?」
「わかりました。それにしても……記者会見ですか」
「ええ。メテオール校長の案でして。一度、きちんとS級召喚士という立場をはっきりさせようとのことですな」
「立場、ですか?」
「ええ。このアースガルズ王国の最高戦力という立場です。それと、先程正式に予算が下りたので、S級召喚士専用の制服を作るそうです。それの採寸も合わせて行うので」
「なるほど……ふふ、S級召喚士ですか。初めて聞いた時には驚きましたが」
「そうですなぁ……まさか、魔人を三人滅ぼすとは。それに一体は『憤怒』……」
「正直、S級召喚士がいなかったら、王国は崩壊していたかも……」
マリーはぶるっと震え、ファリオはごくりと唾を飲む。
話が聞こえてきたオズワルドは、ギリっと歯を食いしばった。
「おのれ……S級召喚士め」
苛立ちを滲ませ、オズワルドは書類仕事に没頭する。
◇◇◇◇◇◇
いつも通りの授業、いつも通りの訓練が終わった。
授業はガーネットが担当。数日前から『法王』のアルジャンも授業をするようになった。内容は主に他国の召喚士やその歴史……アルジャンの授業は面白く、アルフェンたちも学ぶ意欲がわいていた。
訓練は、ダモクレスに加えヴィーナスも加わった。
主に、召喚獣を使った実戦形式の訓練だ。格上すぎる二人を相手に戦っているうちに、アルフェンたちの実力は知らず知らずのうちに上がっていく。
ある日の放課後、ファリオと副主任のマリーがやってきた。
「えー、ガーネット様から聞いていると思いますが、S級召喚士専用制服を作りますので、簡単な採寸を行います。それとアルフェンくん、きみは記者会見の打ち合わせもありますので、教室に残って下さい」
「……はぁ」
アルフェンは露骨にため息を吐く。面倒くさがっているのがすぐにわかった。
採寸のため、女子は隣の教室へ。男子は教室で採寸した。
そして、採寸が終わるとウィルとニスロクは。
「じゃ、記者会見の打ち合わせ頑張れよ。じゃあな~」
「ばいば~い」
どこか楽し気に出て行った。
ニスロクはよく意味がわかってなさそうだが、ウィルはあからさまに馬鹿にしていた。
アルフェンは再びため息……さっそくファリオと打ち合わせする。
「さて、記者会見ではきみに関することがたくさん質問されると思います。全てを正直に答える必要はありませんが……何が質問されるかは大体わかりますので、質問内容を整理していきましょうか」
ファリオは分厚いファイルを取り出す。
アルフェンはゲンナリしつつ、ファリオの質問に対する答えを考えていった。
「趣味は?」
「えー……訓練?」
「まぁいいでしょう。それと、読書など入れて知的さをアピールしてみますか」
「読書は嫌いじゃないから別にいいですけど……」
「好きな食べ物は?」
「肉と魚」
「ふむ。せっかくですし、ミノタウロス肉のステーキ、ダークフィッシュのムニエルにしておきましょうか」
「えぇ~……? それ、意味あります?」
「ははは。まぁそれっぽくいきましょう。好きな教科は?」
「……歴史」
「ふむ。まぁよいでしょう」
と、雑談みたいな打ち合わせは一時間にも及ぶ。
大まかな打ち合わせが終わり、ファリオはファイルを閉じた。
「うむ。こんなところでしょうな。あとで質問をまとめたファイルを届けますので、記者会見の際にはお使いください」
「はーい……あー疲れた」
アルフェンは、机に突っ伏してだらけた。
そして……ファリオは言う。
「アルフェンくん。きみの家族のことだが……」
「はい?」
「リグヴェータ家に報奨金の支払いがあった。きみの魔人討伐に対する報酬だ」
「報酬って、樽いっぱいの金貨もらいましたけど」
「ああ。それはあくまで一部、あまりにも大金なので、残りはきみの実家に送ったのだよ……済まない」
「……あー」
ファリオが謝った理由がなんとなくわかった。
報奨金は支払われるという話だけで、金額がどれほどなのかアルフェンは確認しなかった。寮に届いたのは樽いっぱいの金貨だったが、どうやらそれだけではなかったらしい。
「一応、きみに話をしてから送るつもりだったのだが……オズワルド先生が勝手に許可を出してしまったのだ」
「…………へぇ」
「すまないな。彼はA級召喚士こそが最上格だと未だに言っている」
「別にS級が最上ってわけでもないと思うんですけどね」
「そうだな……済まない」
恐らくだが、報奨金は実家の物になるだろう。
今頃、大量の金貨が届いて両親は大喜びだ。
「はぁ……あの、ファリオ先生。リグヴェータ家の苗字捨てたいときってどうすればいいですか?」
「また、すごいことを聞くね……そうだな。きみ自身が領地をもらい、爵位を与えられるとか」
「ほうほう」
「あとは……アルフェンくんが貴族に婿入りするとか?」
「婿入り……」
アルフェンは「うむむ」と唸る。
「……こんな言い方をするのもアレだが、きみならまた功績を挙げるだろう。そのとき、金貨ではなく領地をいただけるように言ってみるのはどうだ? まぁ、そこまで大きな領地はそう簡単にもらえないだろうが」
「……検討してみます」
残る魔人は二体。
『色欲』はウィルの獲物だ。
「『強欲』の魔人か……そいつ倒して、領地をねだってみようかな」
「は、ははは。簡単に言うね」
アルフェンは本気だったが、ファリオは苦笑するように笑った。
原因はS級召喚士。魔人討伐という輝かしい功績を残したことで、王国内の評価はうなぎ登り。S級反対派だった教師も国内の評判を聞いてあっさり寝返った。
そして、S級反対派だった貴族もあっさり手のひらを反したのである。
オズワルドの実家は子爵家で、S級反対派筆頭だった。だが、『憤怒』の魔人討伐者アルフェンの名が国内で有名になり、反対することで不利益が発生するかもしれないとなるや否や、オズワルドから離れていった。
もはや、A級召喚士はS級召喚士の次の位。
A級召喚士の中には、S級召喚士になろうとする者まで現れ始めた。現在、S級召喚士になるためには、S級召喚士筆頭であるアルフェン・リグヴェータに認められなければならないというデマまで広がっている。
オズワルドは、A級召喚士が頂点ではなく、S級召喚士への通過点になり始めている現状に腹が立っていたのである。
そして、職員室で仕事をしていると、嫌でも耳に入ってくる。
「S級召喚士アルフェン・リグヴェータ。いやぁ、やってくれましたなぁ」
「ええ。聞きましたかな? S級召喚士のために貴族たちが資金提供をするとか」
「ほお! S級校舎は木造ですし、これを機に立派な校舎にする必要がありますな」
「そうですな。S級召喚士は少数精鋭ですが、これからのことを考えると……」
称賛の声ばかりだ。
いつの間にか、S級反対派のオズワルドの周りに、教師は近づかないようになっていた。
だが、オズワルドは気にしない。A級召喚士こそが最上格だと今でも思っている。
そんな中、学年主任に昇級したファルオが職員室へ。
副主任の女性教師であるマリーに話しかけた。
「マリー先生。よろしいでしょうか?」
「はい。なんでしょう?」
「実は、記者会見のことで。一度、アルフェン君ときちんとお話しようと思いまして。放課後、S級校舎に行きますので、一緒に来ていただけませんか?」
「わかりました。それにしても……記者会見ですか」
「ええ。メテオール校長の案でして。一度、きちんとS級召喚士という立場をはっきりさせようとのことですな」
「立場、ですか?」
「ええ。このアースガルズ王国の最高戦力という立場です。それと、先程正式に予算が下りたので、S級召喚士専用の制服を作るそうです。それの採寸も合わせて行うので」
「なるほど……ふふ、S級召喚士ですか。初めて聞いた時には驚きましたが」
「そうですなぁ……まさか、魔人を三人滅ぼすとは。それに一体は『憤怒』……」
「正直、S級召喚士がいなかったら、王国は崩壊していたかも……」
マリーはぶるっと震え、ファリオはごくりと唾を飲む。
話が聞こえてきたオズワルドは、ギリっと歯を食いしばった。
「おのれ……S級召喚士め」
苛立ちを滲ませ、オズワルドは書類仕事に没頭する。
◇◇◇◇◇◇
いつも通りの授業、いつも通りの訓練が終わった。
授業はガーネットが担当。数日前から『法王』のアルジャンも授業をするようになった。内容は主に他国の召喚士やその歴史……アルジャンの授業は面白く、アルフェンたちも学ぶ意欲がわいていた。
訓練は、ダモクレスに加えヴィーナスも加わった。
主に、召喚獣を使った実戦形式の訓練だ。格上すぎる二人を相手に戦っているうちに、アルフェンたちの実力は知らず知らずのうちに上がっていく。
ある日の放課後、ファリオと副主任のマリーがやってきた。
「えー、ガーネット様から聞いていると思いますが、S級召喚士専用制服を作りますので、簡単な採寸を行います。それとアルフェンくん、きみは記者会見の打ち合わせもありますので、教室に残って下さい」
「……はぁ」
アルフェンは露骨にため息を吐く。面倒くさがっているのがすぐにわかった。
採寸のため、女子は隣の教室へ。男子は教室で採寸した。
そして、採寸が終わるとウィルとニスロクは。
「じゃ、記者会見の打ち合わせ頑張れよ。じゃあな~」
「ばいば~い」
どこか楽し気に出て行った。
ニスロクはよく意味がわかってなさそうだが、ウィルはあからさまに馬鹿にしていた。
アルフェンは再びため息……さっそくファリオと打ち合わせする。
「さて、記者会見ではきみに関することがたくさん質問されると思います。全てを正直に答える必要はありませんが……何が質問されるかは大体わかりますので、質問内容を整理していきましょうか」
ファリオは分厚いファイルを取り出す。
アルフェンはゲンナリしつつ、ファリオの質問に対する答えを考えていった。
「趣味は?」
「えー……訓練?」
「まぁいいでしょう。それと、読書など入れて知的さをアピールしてみますか」
「読書は嫌いじゃないから別にいいですけど……」
「好きな食べ物は?」
「肉と魚」
「ふむ。せっかくですし、ミノタウロス肉のステーキ、ダークフィッシュのムニエルにしておきましょうか」
「えぇ~……? それ、意味あります?」
「ははは。まぁそれっぽくいきましょう。好きな教科は?」
「……歴史」
「ふむ。まぁよいでしょう」
と、雑談みたいな打ち合わせは一時間にも及ぶ。
大まかな打ち合わせが終わり、ファリオはファイルを閉じた。
「うむ。こんなところでしょうな。あとで質問をまとめたファイルを届けますので、記者会見の際にはお使いください」
「はーい……あー疲れた」
アルフェンは、机に突っ伏してだらけた。
そして……ファリオは言う。
「アルフェンくん。きみの家族のことだが……」
「はい?」
「リグヴェータ家に報奨金の支払いがあった。きみの魔人討伐に対する報酬だ」
「報酬って、樽いっぱいの金貨もらいましたけど」
「ああ。それはあくまで一部、あまりにも大金なので、残りはきみの実家に送ったのだよ……済まない」
「……あー」
ファリオが謝った理由がなんとなくわかった。
報奨金は支払われるという話だけで、金額がどれほどなのかアルフェンは確認しなかった。寮に届いたのは樽いっぱいの金貨だったが、どうやらそれだけではなかったらしい。
「一応、きみに話をしてから送るつもりだったのだが……オズワルド先生が勝手に許可を出してしまったのだ」
「…………へぇ」
「すまないな。彼はA級召喚士こそが最上格だと未だに言っている」
「別にS級が最上ってわけでもないと思うんですけどね」
「そうだな……済まない」
恐らくだが、報奨金は実家の物になるだろう。
今頃、大量の金貨が届いて両親は大喜びだ。
「はぁ……あの、ファリオ先生。リグヴェータ家の苗字捨てたいときってどうすればいいですか?」
「また、すごいことを聞くね……そうだな。きみ自身が領地をもらい、爵位を与えられるとか」
「ほうほう」
「あとは……アルフェンくんが貴族に婿入りするとか?」
「婿入り……」
アルフェンは「うむむ」と唸る。
「……こんな言い方をするのもアレだが、きみならまた功績を挙げるだろう。そのとき、金貨ではなく領地をいただけるように言ってみるのはどうだ? まぁ、そこまで大きな領地はそう簡単にもらえないだろうが」
「……検討してみます」
残る魔人は二体。
『色欲』はウィルの獲物だ。
「『強欲』の魔人か……そいつ倒して、領地をねだってみようかな」
「は、ははは。簡単に言うね」
アルフェンは本気だったが、ファリオは苦笑するように笑った。
51
あなたにおすすめの小説
正しい聖女さまのつくりかた
みるくてぃー
ファンタジー
王家で育てられた(自称)平民少女が、学園で起こすハチャメチャ学園(ラブ?)コメディ。
同じ年の第二王女をはじめ、優しい兄姉(第一王女と王子)に見守られながら成長していく。
一般常識が一切通用しない少女に友人達は振り回されてばかり、「アリスちゃんメイドを目指すのになぜダンスや淑女教育が必要なの!?」
そこには人知れず王妃と王女達によるとある計画が進められていた!
果たしてアリスは無事に立派なメイドになれるのか!? たぶん無理かなぁ……。
聖女シリーズ第一弾「正しい聖女さまのつくりかた」
異世界成り上がり物語~転生したけど男?!どう言う事!?~
繭
ファンタジー
高梨洋子(25)は帰り道で車に撥ねられた瞬間、意識は一瞬で別の場所へ…。
見覚えの無い部屋で目が覚め「アレク?!気付いたのか!?」との声に
え?ちょっと待て…さっきまで日本に居たのに…。
確か「死んだ」筈・・・アレクって誰!?
ズキン・・・と頭に痛みが走ると現在と過去の記憶が一気に流れ込み・・・
気付けば異世界のイケメンに転生した彼女。
誰も知らない・・・いや彼の母しか知らない秘密が有った!?
女性の記憶に翻弄されながらも成り上がって行く男性の話
保険でR15
タイトル変更の可能性あり
アルフレッドは平穏に過ごしたい 〜追放されたけど謎のスキル【合成】で生き抜く〜
芍薬甘草湯
ファンタジー
アルフレッドは貴族の令息であったが天から与えられたスキルと家風の違いで追放される。平民となり冒険者となったが、生活するために竜騎士隊でアルバイトをすることに。
ふとした事でスキルが発動。
使えないスキルではない事に気付いたアルフレッドは様々なものを合成しながら密かに活躍していく。
⭐︎注意⭐︎
女性が多く出てくるため、ハーレム要素がほんの少しあります。特に苦手な方はご遠慮ください。
スキルで最強神を召喚して、無双してしまうんだが〜パーティーを追放された勇者は、召喚した神達と共に無双する。神達が強すぎて困ってます〜
東雲ハヤブサ
ファンタジー
勇者に選ばれたライ・サーベルズは、他にも選ばれた五人の勇者とパーティーを組んでいた。
ところが、勇者達の実略は凄まじく、ライでは到底敵う相手ではなかった。
「おい雑魚、これを持っていけ」
ライがそう言われるのは日常茶飯事であり、荷物持ちや雑用などをさせられる始末だ。
ある日、洞窟に六人でいると、ライがきっかけで他の勇者の怒りを買ってしまう。
怒りが頂点に達した他の勇者は、胸ぐらを掴まれた後壁に投げつけた。
いつものことだと、流して終わりにしようと思っていた。
だがなんと、邪魔なライを始末してしまおうと話が進んでしまい、次々に攻撃を仕掛けられることとなった。
ハーシュはライを守ろうとするが、他の勇者に気絶させられてしまう。
勇者達は、ただ痛ぶるように攻撃を加えていき、瀕死の状態で洞窟に置いていってしまった。
自分の弱さを呪い、本当に死を覚悟した瞬間、視界に突如文字が現れてスキル《神族召喚》と書かれていた。
今頃そんなスキル手を入れてどうするんだと、心の中でつぶやくライ。
だが、死ぬ記念に使ってやろうじゃないかと考え、スキルを発動した。
その時だった。
目の前が眩く光り出し、気付けば一人の女が立っていた。
その女は、瀕死状態のライを最も簡単に回復させ、ライの命を救って。
ライはそのあと、その女が神達を統一する三大神の一人であることを知った。
そして、このスキルを発動すれば神を自由に召喚出来るらしく、他の三大神も召喚するがうまく進むわけもなく......。
これは、雑魚と呼ばれ続けた勇者が、強き勇者へとなる物語である。
※小説家になろうにて掲載中
バイトで冒険者始めたら最強だったっていう話
紅赤
ファンタジー
ここは、地球とはまた別の世界――
田舎町の実家で働きもせずニートをしていたタロー。
暢気に暮らしていたタローであったが、ある日両親から家を追い出されてしまう。
仕方なく。本当に仕方なく、当てもなく歩を進めて辿り着いたのは冒険者の集う街<タイタン>
「冒険者って何の仕事だ?」とよくわからないまま、彼はバイトで冒険者を始めることに。
最初は田舎者だと他の冒険者にバカにされるが、気にせずテキトーに依頼を受けるタロー。
しかし、その依頼は難度Aの高ランククエストであることが判明。
ギルドマスターのドラムスは急いで救出チームを編成し、タローを助けに向かおうと――
――する前に、タローは何事もなく帰ってくるのであった。
しかもその姿は、
血まみれ。
右手には討伐したモンスターの首。
左手にはモンスターのドロップアイテム。
そしてスルメをかじりながら、背中にお爺さんを担いでいた。
「いや、情報量多すぎだろぉがあ゛ぁ!!」
ドラムスの叫びが響く中で、タローの意外な才能が発揮された瞬間だった。
タローの冒険者としての摩訶不思議な人生はこうして幕を開けたのである。
――これは、バイトで冒険者を始めたら最強だった。という話――
チートツール×フールライフ!~女神から貰った能力で勇者選抜されたので頑張ってラスダン前まで来たら勇者にパーティ追放されたので復讐します~
黒片大豆
ファンタジー
「お前、追放な。田舎に帰ってゆっくりしてろ」
女神の信託を受け、勇者のひとりとして迎えられた『アイサック=ベルキッド』。
この日、勇者リーダーにより追放が宣告され、そのゴシップニュースは箝口令解除を待って、世界中にバラまかれることとなった。
『勇者道化師ベルキッド、追放される』
『サック』は田舎への帰り道、野党に襲われる少女『二オーレ』を助け、お礼に施しを受ける。しかしその家族には大きな秘密があり、サックの今後の運命を左右することとなった。二オーレとの出会いにより、新たに『女神への復讐』の選択肢が生まれたサックは、女神へのコンタクト方法を探る旅に目的を変更し、その道中、ゴシップ記事を飛ばした記者や、暗殺者の少女、元勇者の同僚との出会いを重ね、魔王との決戦時に女神が現れることを知る。そして一度は追放された身でありながら、彼は元仲間たちの元へむかう。本気で女神を一発ぶん殴る──ただそれだけのために。
S級冒険者の子どもが進む道
干支猫
ファンタジー
【12/26完結】
とある小さな村、元冒険者の両親の下に生まれた子、ヨハン。
父親譲りの剣の才能に母親譲りの魔法の才能は両親の想定の遥か上をいく。
そうして王都の冒険者学校に入学を決め、出会った仲間と様々な学生生活を送っていった。
その中で魔族の存在にエルフの歴史を知る。そして魔王の復活を聞いた。
魔王とはいったい?
※感想に盛大なネタバレがあるので閲覧の際はご注意ください。
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
魚夢ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる