91 / 178
第六章
報告
しおりを挟む
「新たな魔人……?」
メテオールの元に入った報告は、信じられない話だった。
この話を持ってきたのは、白い教皇服を着た十代半ばにしか見えない少女。『審判』のガブリエルだ。メテオールの戦友であり、最強の二十一人の一人なのだが、メテオールはこのガブリエルが昔からどうも好きになれない。
現在、メテオールは王城の一室で仕事をしている。そこにガブリエルが『遊び』に来て、この報告をしたのであった。
ガブリエルは、白い髪をかき上げ、紅茶のカップを口元へ。
「……ふぅ。メテオール、紅茶の質に気を配った方がいいわね。ああ、私から伝えておくわ。明日からはもう少しまともな紅茶が飲めるはずよ」
「ガブリエル。そんなことより」
「ええ。魔人ね」
ガブリエルはカップを置く。
メテオールと同年代であるはずなのだが、ガーネットと同じく外見が若々しい。昔、その理由を聞いたがはぐらかされた。
ようやく、ガブリエルは語る。
「最近、小さな集落や村が頻繁に襲われ、いくつも滅ぼされていると報告があったの。その襲撃方法が独特でね。金品は無視、ただ住人の命だけを奪う……何の目的もない『殺し』が続いている」
「…………」
「目撃情報では、襲撃者は合計二人。それぞれ、白い髪に褐色の肌、頭部にツノが生えていたそうよ」
「……魔人か」
「ええ。特徴からして間違いない。でも、その魔人の細かい特徴が、私たちの知る魔人と一致しないのよ……残りの魔人は『色欲』と『強欲』だけど、容姿がどうも違うのよね」
「つまり、別人だと?」
「ええ。恐らく、魔帝が新たに『召喚』した魔人……」
「ふむ、なるほどの」
メテオールは顎鬚を梳く。
「……調査が必要じゃな」
「ええ。ですので……A級召喚士を使います」
「なに?」
「学園にいるでしょう? A級召喚士リリーシャ……ふふ、あの子は手柄を欲しがっている。この辺りで魔人討伐なんてどうでしょう?」
「馬鹿な。相手は魔人、A級召喚士では」
「なら、S級を?」
「……王国にも人材はいる。等級が高くても、生徒はまだ未熟じゃ」
「ふふ……知らないのですね? アースガルズ王国の召喚ギルドに所属している召喚士は全て、アースガルズ王城の依頼を受けました。王城と貴族の護衛に、ギルド所属のA級召喚士は回ります。調査などで動かせるのは、学園所属の召喚士だけ」
「……馬鹿な」
メテオールは驚愕した。
つまり、魔人は王国に近づかない。その王国を守るためにほとんどの召喚士が国の警護に回る。
魔帝の調査なども遅れているのに、守ることばかり考えている。
「決まりましたね。学園所属のA級召喚士に命令を出します。魔人調査の命令をね……」
「ガブリエル。なぜお前は等級にこだわる?」
それは、全く関係のない質問だった。
メテオールは立ち上がり、ゆっくりと窓際へ向かう。
ガブリエルはクスっと笑うだけだった。
「べつに、等級にこだわりなんてありません。私は……楽しければいいのです」
「…………」
「ねぇメテオール、昔はよかったわね。魔人と戦って、魔獣もいっぱいいて……私だけじゃない。仲間も大勢いて、毎日が新鮮だった。でも、今はとっても退屈。少しでも面白いことが起きそうなら、面白おかしくして楽しみたいじゃない?」
ビキッ──と、メテオールの触れたガラスに亀裂が入る。
「退屈なら、わしが相手してやってもいい。ただし……生徒を、この国を巻き込むな」
「あら怖い。こんな老人の相手をしてくれるのかしら?」
「……必要なら、な」
空気が重苦しくなった。
だが、ガブリエルは笑った。
「とにかく。今動けるのは学園所属のA級召喚士とS級のみ。それ以下の等級は学園の護衛に回ってもらう……ふふ、連絡しなきゃ、ね?」
ガブリエルは立ち上がり、ふわりと流れるように部屋を出た。
その姿を見送り、メテオールは大きくため息を吐く。
「わしは、こんなところで何をしているのか……無力じゃの」
◇◇◇◇◇◇
生徒会室。
リリーシャの元に報告が入った。
「魔人の捜索任務か……ふふ、手柄を挙げるチャンス。と言いたいが……チッ、S級との合同任務とはな」
王城から、正式に届いた依頼だった。
新たな魔人が現れた可能性あり。S級召喚士と合同で調査せよ。
学園の守護もあるので大勢では行けない。S級は全員参加するだろう。リリーシャは生徒会役員と使えそうなB級召喚士を思い浮かべる。
「ふん。ここで手柄を挙げてやる」
リリーシャは、届いた依頼書を強く握りしめた。
◇◇◇◇◇◇
S級校舎、教室にて。
授業後のHRで、ガーネットから驚きの話があった。
「ご、合同依頼?」
「そうさね。A級召喚士とS級召喚士の合同メンバーで、新たに現れたと思われる『魔人』の捜索、および可能なら討伐をする」
「新たな魔人って……」
アルフェンは、レイヴィニアとニスロクを見る。だが二人は特に気にしてなさそうだ。
「魔神様が召喚したんだろ。うちとニスロクの代わりか、アベルとヒュブリスの代わりか。それかオウガの代わりか……魔神様、うちらの世界から好きな召喚獣を呼べるし、たぶん強い奴が召喚されたと思うぞ」
「くかぁぁ~~~……」
レイヴィニアは購買で買ったクッキーをもりもり食べ、ニスロクは突っ伏して寝ていた。HR中の飲食と昼寝を堂々と行う辺り、この二人はまだ常識がない。
すると、ガーネットが特に気にせず言う。
「ま、そんなところだろうね。最近、王国外領土で、いくつもの町や集落が壊滅させられる被害が起きている。被害人数は千人以上……アースガルズ王国に、魔人の調査と討伐命令が下った」
「質問! あのー……そういうのって、生徒のあたしたちがやるべきことなんですか?」
フェニアの質問はもっともだ。
アースガルズ王国の領土外にも大きな国はある。それこそ、召喚士部隊や騎士隊などがいるはず。中にはA級召喚士、もしかしたらS級に匹敵する召喚士だっているはずだ。
ガーネットは、首を振った。
「周辺国は自国の警備を強化するため、強力な召喚士は派遣できないそうだ。さらに、この国は最強の二十一人、さらに魔人を三体も討伐したS級召喚士がいる……二十一人がこの国から離れられないことを知らない周辺国は、戦力が集中しているこの国を頼るのは当然のことさね」
かつて魔帝を封印した最強の二十一人が、アースガルズ王国から出ることができない『呪い』にかかっていることを他国は知らない。
恐らく、面白くないはずだ。世界の恐怖であった『魔帝』を封印した二十一人が、アースガルズ王国だけを守護している状況に。
だからこそ、こういう事態が起きた時に強く言える。『アースガルズ王国には最強の二十一人がいる。我が国は弱小故、自国を守るのに精一杯だ。魔人討伐は任せた』と。
ウィルは、首をコキっと鳴らした。
「『色欲』……そいつが出てくる可能性は?」
「あるだろうね。滅びた町や集落の生き残りの報告を聞いたが、かなりの美形らしいよ」
「…………」
ウィルの雰囲気が変わる。
すると、アネルが挙手した。
「あの、合同依頼ですけど……詳細は?」
「……そうだね。説明するよ」
アネルが軌道修正したことに、ガーネットは少し驚いた。
ガーネットは煙管を取り出し咥える。口元が寂しいようだ。
「学園の警備もあるから全員は行けないね。S級からは五名、A級から四名、B級から三名、計十二名の調査・討伐隊を結成する」
「あの、おばあ様……少なくないですか?」
「S級が五人いるんだ。十分だろう?……って言われてるのさ。実績がありすぎるのも困ったねぇ」
サフィーががっくり肩を落とす。
メルは挙手し、ガーネットを睨むように言った。
「人選は?」
「……S級はアルフェンを筆頭に、ウィル、アネル、フェニア、サフィーの五名を考えております」
「わたしは? ……ああ、ふーん、そう。じゃあわたしは引率で付いて行くわ。どうせあのクソ親父が『メルは連れて行くな』って言ったんでしょ?」
「お察しの通りです」
「ガーネット。わたしも行くから」
「……王族の命令でしたら」
「ふふ、そういうこと」
ガーネットは、メルを連れて行くことに反対しているわけではない。ただ、国王の命令でメルを連れてはいけないのだ。だが、メルも王族。王族の命令には逆らえないガーネット。国王の命令はメルの新しい命令で上書きされた……屁理屈だったが。
アルフェンは、嫌そうな顔で挙手。
「あの、A級って……」
「説明する必要あるかい?」
「いえ、わかりました」
「ふふ、そういうことさね。A級からはリリーシャ、そしてサンバルト殿下、A級班引率のオズワルド、そして学園所属のA級召喚士ウルブスの四人さ。B級からはダオーム、グリッツ、キリアスの三人がA級召喚士の補佐に入る」
「え、グリッツ? あいつ、そんなに強かったっけ?」
フェニアは首を傾げた。
グリッツは一期生の中でも上位の成績を持つエリートだ。将来はA級召喚士になれるかもしれない逸材……と言われている。
「とりあえず、明日の放課後に合同会議がある。いいかい、もめ事を起こすんじゃないよ」
恐らく無駄だろうけどね。ガーネットは誰にも聞こえないようボソリと呟き、ようやく煙草の火を点けた。
メテオールの元に入った報告は、信じられない話だった。
この話を持ってきたのは、白い教皇服を着た十代半ばにしか見えない少女。『審判』のガブリエルだ。メテオールの戦友であり、最強の二十一人の一人なのだが、メテオールはこのガブリエルが昔からどうも好きになれない。
現在、メテオールは王城の一室で仕事をしている。そこにガブリエルが『遊び』に来て、この報告をしたのであった。
ガブリエルは、白い髪をかき上げ、紅茶のカップを口元へ。
「……ふぅ。メテオール、紅茶の質に気を配った方がいいわね。ああ、私から伝えておくわ。明日からはもう少しまともな紅茶が飲めるはずよ」
「ガブリエル。そんなことより」
「ええ。魔人ね」
ガブリエルはカップを置く。
メテオールと同年代であるはずなのだが、ガーネットと同じく外見が若々しい。昔、その理由を聞いたがはぐらかされた。
ようやく、ガブリエルは語る。
「最近、小さな集落や村が頻繁に襲われ、いくつも滅ぼされていると報告があったの。その襲撃方法が独特でね。金品は無視、ただ住人の命だけを奪う……何の目的もない『殺し』が続いている」
「…………」
「目撃情報では、襲撃者は合計二人。それぞれ、白い髪に褐色の肌、頭部にツノが生えていたそうよ」
「……魔人か」
「ええ。特徴からして間違いない。でも、その魔人の細かい特徴が、私たちの知る魔人と一致しないのよ……残りの魔人は『色欲』と『強欲』だけど、容姿がどうも違うのよね」
「つまり、別人だと?」
「ええ。恐らく、魔帝が新たに『召喚』した魔人……」
「ふむ、なるほどの」
メテオールは顎鬚を梳く。
「……調査が必要じゃな」
「ええ。ですので……A級召喚士を使います」
「なに?」
「学園にいるでしょう? A級召喚士リリーシャ……ふふ、あの子は手柄を欲しがっている。この辺りで魔人討伐なんてどうでしょう?」
「馬鹿な。相手は魔人、A級召喚士では」
「なら、S級を?」
「……王国にも人材はいる。等級が高くても、生徒はまだ未熟じゃ」
「ふふ……知らないのですね? アースガルズ王国の召喚ギルドに所属している召喚士は全て、アースガルズ王城の依頼を受けました。王城と貴族の護衛に、ギルド所属のA級召喚士は回ります。調査などで動かせるのは、学園所属の召喚士だけ」
「……馬鹿な」
メテオールは驚愕した。
つまり、魔人は王国に近づかない。その王国を守るためにほとんどの召喚士が国の警護に回る。
魔帝の調査なども遅れているのに、守ることばかり考えている。
「決まりましたね。学園所属のA級召喚士に命令を出します。魔人調査の命令をね……」
「ガブリエル。なぜお前は等級にこだわる?」
それは、全く関係のない質問だった。
メテオールは立ち上がり、ゆっくりと窓際へ向かう。
ガブリエルはクスっと笑うだけだった。
「べつに、等級にこだわりなんてありません。私は……楽しければいいのです」
「…………」
「ねぇメテオール、昔はよかったわね。魔人と戦って、魔獣もいっぱいいて……私だけじゃない。仲間も大勢いて、毎日が新鮮だった。でも、今はとっても退屈。少しでも面白いことが起きそうなら、面白おかしくして楽しみたいじゃない?」
ビキッ──と、メテオールの触れたガラスに亀裂が入る。
「退屈なら、わしが相手してやってもいい。ただし……生徒を、この国を巻き込むな」
「あら怖い。こんな老人の相手をしてくれるのかしら?」
「……必要なら、な」
空気が重苦しくなった。
だが、ガブリエルは笑った。
「とにかく。今動けるのは学園所属のA級召喚士とS級のみ。それ以下の等級は学園の護衛に回ってもらう……ふふ、連絡しなきゃ、ね?」
ガブリエルは立ち上がり、ふわりと流れるように部屋を出た。
その姿を見送り、メテオールは大きくため息を吐く。
「わしは、こんなところで何をしているのか……無力じゃの」
◇◇◇◇◇◇
生徒会室。
リリーシャの元に報告が入った。
「魔人の捜索任務か……ふふ、手柄を挙げるチャンス。と言いたいが……チッ、S級との合同任務とはな」
王城から、正式に届いた依頼だった。
新たな魔人が現れた可能性あり。S級召喚士と合同で調査せよ。
学園の守護もあるので大勢では行けない。S級は全員参加するだろう。リリーシャは生徒会役員と使えそうなB級召喚士を思い浮かべる。
「ふん。ここで手柄を挙げてやる」
リリーシャは、届いた依頼書を強く握りしめた。
◇◇◇◇◇◇
S級校舎、教室にて。
授業後のHRで、ガーネットから驚きの話があった。
「ご、合同依頼?」
「そうさね。A級召喚士とS級召喚士の合同メンバーで、新たに現れたと思われる『魔人』の捜索、および可能なら討伐をする」
「新たな魔人って……」
アルフェンは、レイヴィニアとニスロクを見る。だが二人は特に気にしてなさそうだ。
「魔神様が召喚したんだろ。うちとニスロクの代わりか、アベルとヒュブリスの代わりか。それかオウガの代わりか……魔神様、うちらの世界から好きな召喚獣を呼べるし、たぶん強い奴が召喚されたと思うぞ」
「くかぁぁ~~~……」
レイヴィニアは購買で買ったクッキーをもりもり食べ、ニスロクは突っ伏して寝ていた。HR中の飲食と昼寝を堂々と行う辺り、この二人はまだ常識がない。
すると、ガーネットが特に気にせず言う。
「ま、そんなところだろうね。最近、王国外領土で、いくつもの町や集落が壊滅させられる被害が起きている。被害人数は千人以上……アースガルズ王国に、魔人の調査と討伐命令が下った」
「質問! あのー……そういうのって、生徒のあたしたちがやるべきことなんですか?」
フェニアの質問はもっともだ。
アースガルズ王国の領土外にも大きな国はある。それこそ、召喚士部隊や騎士隊などがいるはず。中にはA級召喚士、もしかしたらS級に匹敵する召喚士だっているはずだ。
ガーネットは、首を振った。
「周辺国は自国の警備を強化するため、強力な召喚士は派遣できないそうだ。さらに、この国は最強の二十一人、さらに魔人を三体も討伐したS級召喚士がいる……二十一人がこの国から離れられないことを知らない周辺国は、戦力が集中しているこの国を頼るのは当然のことさね」
かつて魔帝を封印した最強の二十一人が、アースガルズ王国から出ることができない『呪い』にかかっていることを他国は知らない。
恐らく、面白くないはずだ。世界の恐怖であった『魔帝』を封印した二十一人が、アースガルズ王国だけを守護している状況に。
だからこそ、こういう事態が起きた時に強く言える。『アースガルズ王国には最強の二十一人がいる。我が国は弱小故、自国を守るのに精一杯だ。魔人討伐は任せた』と。
ウィルは、首をコキっと鳴らした。
「『色欲』……そいつが出てくる可能性は?」
「あるだろうね。滅びた町や集落の生き残りの報告を聞いたが、かなりの美形らしいよ」
「…………」
ウィルの雰囲気が変わる。
すると、アネルが挙手した。
「あの、合同依頼ですけど……詳細は?」
「……そうだね。説明するよ」
アネルが軌道修正したことに、ガーネットは少し驚いた。
ガーネットは煙管を取り出し咥える。口元が寂しいようだ。
「学園の警備もあるから全員は行けないね。S級からは五名、A級から四名、B級から三名、計十二名の調査・討伐隊を結成する」
「あの、おばあ様……少なくないですか?」
「S級が五人いるんだ。十分だろう?……って言われてるのさ。実績がありすぎるのも困ったねぇ」
サフィーががっくり肩を落とす。
メルは挙手し、ガーネットを睨むように言った。
「人選は?」
「……S級はアルフェンを筆頭に、ウィル、アネル、フェニア、サフィーの五名を考えております」
「わたしは? ……ああ、ふーん、そう。じゃあわたしは引率で付いて行くわ。どうせあのクソ親父が『メルは連れて行くな』って言ったんでしょ?」
「お察しの通りです」
「ガーネット。わたしも行くから」
「……王族の命令でしたら」
「ふふ、そういうこと」
ガーネットは、メルを連れて行くことに反対しているわけではない。ただ、国王の命令でメルを連れてはいけないのだ。だが、メルも王族。王族の命令には逆らえないガーネット。国王の命令はメルの新しい命令で上書きされた……屁理屈だったが。
アルフェンは、嫌そうな顔で挙手。
「あの、A級って……」
「説明する必要あるかい?」
「いえ、わかりました」
「ふふ、そういうことさね。A級からはリリーシャ、そしてサンバルト殿下、A級班引率のオズワルド、そして学園所属のA級召喚士ウルブスの四人さ。B級からはダオーム、グリッツ、キリアスの三人がA級召喚士の補佐に入る」
「え、グリッツ? あいつ、そんなに強かったっけ?」
フェニアは首を傾げた。
グリッツは一期生の中でも上位の成績を持つエリートだ。将来はA級召喚士になれるかもしれない逸材……と言われている。
「とりあえず、明日の放課後に合同会議がある。いいかい、もめ事を起こすんじゃないよ」
恐らく無駄だろうけどね。ガーネットは誰にも聞こえないようボソリと呟き、ようやく煙草の火を点けた。
40
あなたにおすすめの小説
スキルで最強神を召喚して、無双してしまうんだが〜パーティーを追放された勇者は、召喚した神達と共に無双する。神達が強すぎて困ってます〜
東雲ハヤブサ
ファンタジー
勇者に選ばれたライ・サーベルズは、他にも選ばれた五人の勇者とパーティーを組んでいた。
ところが、勇者達の実略は凄まじく、ライでは到底敵う相手ではなかった。
「おい雑魚、これを持っていけ」
ライがそう言われるのは日常茶飯事であり、荷物持ちや雑用などをさせられる始末だ。
ある日、洞窟に六人でいると、ライがきっかけで他の勇者の怒りを買ってしまう。
怒りが頂点に達した他の勇者は、胸ぐらを掴まれた後壁に投げつけた。
いつものことだと、流して終わりにしようと思っていた。
だがなんと、邪魔なライを始末してしまおうと話が進んでしまい、次々に攻撃を仕掛けられることとなった。
ハーシュはライを守ろうとするが、他の勇者に気絶させられてしまう。
勇者達は、ただ痛ぶるように攻撃を加えていき、瀕死の状態で洞窟に置いていってしまった。
自分の弱さを呪い、本当に死を覚悟した瞬間、視界に突如文字が現れてスキル《神族召喚》と書かれていた。
今頃そんなスキル手を入れてどうするんだと、心の中でつぶやくライ。
だが、死ぬ記念に使ってやろうじゃないかと考え、スキルを発動した。
その時だった。
目の前が眩く光り出し、気付けば一人の女が立っていた。
その女は、瀕死状態のライを最も簡単に回復させ、ライの命を救って。
ライはそのあと、その女が神達を統一する三大神の一人であることを知った。
そして、このスキルを発動すれば神を自由に召喚出来るらしく、他の三大神も召喚するがうまく進むわけもなく......。
これは、雑魚と呼ばれ続けた勇者が、強き勇者へとなる物語である。
※小説家になろうにて掲載中
世界最強の賢者、勇者パーティーを追放される~いまさら帰ってこいと言われてももう遅い俺は拾ってくれた最強のお姫様と幸せに過ごす~
aoi
ファンタジー
「なぁ、マギそろそろこのパーティーを抜けてくれないか?」
勇者パーティーに勤めて数年、いきなりパーティーを戦闘ができずに女に守られてばかりだからと追放された賢者マギ。王都で新しい仕事を探すにも勇者パーティーが邪魔をして見つからない。そんな時、とある国のお姫様がマギに声をかけてきて......?
お姫様の為に全力を尽くす賢者マギが無双する!?
転落貴族〜千年に1人の逸材と言われた男が最底辺から成り上がる〜
ぽいづん
ファンタジー
ガレオン帝国の名門貴族ノーベル家の長男にして、容姿端麗、眉目秀麗、剣術は向かうところ敵なし。
アレクシア・ノーベル、人は彼のことを千年に1人の逸材と評し、第3皇女クレアとの婚約も決まり、順風満帆な日々だった
騎士学校の最後の剣術大会、彼は賭けに負け、1年間の期限付きで、辺境の国、ザナビル王国の最底辺ギルドのヘブンズワークスに入らざるおえなくなる。
今までの貴族の生活と正反対の日々を過ごし1年が経った。
しかし、この賭けは罠であった。
アレクシアは、生涯をこのギルドで過ごさなければいけないということを知る。
賭けが罠であり、仕組まれたものと知ったアレクシアは黒幕が誰か確信を得る。
アレクシアは最底辺からの成り上がりを決意し、復讐を誓うのであった。
小説家になろうにも投稿しています。
なろう版改稿中です。改稿終了後こちらも改稿します。
掘鑿王(くっさくおう)~ボクしか知らない隠しダンジョンでSSRアイテムばかり掘り出し大金持ち~
テツみン
ファンタジー
『掘削士』エリオットは、ダンジョンの鉱脈から鉱石を掘り出すのが仕事。
しかし、非戦闘職の彼は冒険者仲間から不遇な扱いを受けていた。
ある日、ダンジョンに入ると天災級モンスター、イフリートに遭遇。エリオットは仲間が逃げ出すための囮(おとり)にされてしまう。
「生きて帰るんだ――妹が待つ家へ!」
彼は岩の割れ目につるはしを打ち込み、崩落を誘発させ――
目が覚めると未知の洞窟にいた。
貴重な鉱脈ばかりに興奮するエリオットだったが、特に不思議な形をしたクリスタルが気になり、それを掘り出す。
その中から現れたモノは……
「えっ? 女の子???」
これは、不遇な扱いを受けていた少年が大陸一の大富豪へと成り上がっていく――そんな物語である。
【収納∞】スキルがゴミだと追放された俺、実は次元収納に加えて“経験値貯蓄”も可能でした~追放先で出会ったもふもふスライムと伝説の竜を育成〜
あーる
ファンタジー
「役立たずの荷物持ちはもういらない」
貢献してきた勇者パーティーから、スキル【収納∞】を「大した量も入らないゴミスキル」だと誤解されたまま追放されたレント。
しかし、彼のスキルは文字通り『無限』の容量を持つ次元収納に加え、得た経験値を貯蓄し、仲間へ『分配』できる超チート能力だった!
失意の中、追放先の森で出会ったのは、もふもふで可愛いスライムの「プル」と、古代の祭壇で孵化した伝説の竜の幼体「リンド」。レントは隠していたスキルを解放し、唯一無二の仲間たちを最強へと育成することを決意する!
辺境の村を拠点に、薬草採取から魔物討伐まで、スキルを駆使して依頼をこなし、着実に経験値と信頼を稼いでいくレントたち。プルは多彩なスキルを覚え、リンドは驚異的な速度で成長を遂げる。
これは、ゴミスキルだと蔑まれた少年が、最強の仲間たちと共にどん底から成り上がり、やがて自分を捨てたパーティーや国に「もう遅い」と告げることになる、追放から始まる育成&ざまぁファンタジー!
伯爵家の三男に転生しました。風属性と回復属性で成り上がります
竹桜
ファンタジー
武田健人は、消防士として、風力発電所の事故に駆けつけ、救助活動をしている途中に、上から瓦礫が降ってきて、それに踏み潰されてしまった。次に、目が覚めると真っ白な空間にいた。そして、神と名乗る男が出てきて、ほとんど説明がないまま異世界転生をしてしまう。
転生してから、ステータスを見てみると、風属性と回復属性だけ適性が10もあった。この世界では、5が最大と言われていた。俺の異世界転生は、どうなってしまうんだ。
【完結】487222760年間女神様に仕えてきた俺は、そろそろ普通の異世界転生をしてもいいと思う
こすもすさんど(元:ムメイザクラ)
ファンタジー
異世界転生の女神様に四億年近くも仕えてきた、名も無きオリ主。
億千の異世界転生を繰り返してきた彼は、女神様に"休暇"と称して『普通の異世界転生がしたい』とお願いする。
彼の願いを聞き入れた女神様は、彼を無難な異世界へと送り出す。
四億年の経験知識と共に異世界へ降り立ったオリ主――『アヤト』は、自由気ままな転生者生活を満喫しようとするのだが、そんなぶっ壊れチートを持ったなろう系オリ主が平穏無事な"普通の異世界転生"など出来るはずもなく……?
道行く美少女ヒロイン達をスパルタ特訓で徹底的に鍛え上げ、邪魔する奴はただのパンチで滅殺抹殺一撃必殺、それも全ては"普通の異世界転生"をするために!
気が付けばヒロインが増え、気が付けば厄介事に巻き込まれる、テメーの頭はハッピーセットな、なろう系最強チーレム無双オリ主の明日はどっちだ!?
※小説家になろう、エブリスタ、ノベルアップ+にも掲載しております。
はずれスキル『本日一粒万倍日』で金も魔法も作物もなんでも一万倍 ~はぐれサラリーマンのスキル頼みな異世界満喫日記~
緋色優希
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて異世界へやってきたサラリーマン麦野一穂(むぎのかずほ)。得たスキルは屑(ランクレス)スキルの『本日一粒万倍日』。あまりの内容に爆笑され、同じように召喚に巻き込まれてきた連中にも馬鹿にされ、一人だけ何一つ持たされず荒城にそのまま置き去りにされた。ある物と言えば、水の樽といくらかの焼き締めパン。どうする事もできずに途方に暮れたが、スキルを唱えたら水樽が一万個に増えてしまった。また城で見つけた、たった一枚の銀貨も、なんと銀貨一万枚になった。どうやら、あれこれと一万倍にしてくれる不思議なスキルらしい。こんな世界で王様の助けもなく、たった一人どうやって生きたらいいのか。だが開き直った彼は『住めば都』とばかりに、スキル頼みでこの異世界での生活を思いっきり楽しむ事に決めたのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる