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第206話・第六相『白黒』キューブ・シン・シグマ
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地面から盛り上がってきたのは『鬼太刀』の能力の一つである『隷鬼』だった。
リリカの魂が消失し、ただの人形となったリリカがやったのではない。ツクヨミの能力で『鬼太刀』は分離し、分離したあとは煙のように消えてしまった。
ライトはカドゥケウスを構えながら言う。
「どうなってやがる……!!」
「─────たぶん、フリアエ」
「フリアエ……祝福の女神か?」
「うん──たぶん、足止め。わたしたちを近づけたくないみたい──どうしよう?」
「決まってる。近づけさせたくないってことは理由があるはずだ。なら、近づいてやろうじゃねぇか!!」
ライトはカドゥケウスを発砲し、迫りくる『隷鬼』の頭を撃ち抜く。
鬼は倒れ地面に吸収されると、また新たな鬼が生まれた。
シンクとマリアもすでに鬼を倒している。リンも『影』の力と刀で鬼を屠り、メリーは転がってスヤスヤ眠っていた。
「リリカとの戦いでこいつは何匹も倒したわ。今更……敵じゃない!!」
リンが刀で鬼を薙ぎ払う。鬼の動きは鈍く、再生能力こそ無限にあるが大したことはない。問題は……体力が持つか。
マリアはメリーを百足鱗で摑み、七本の百足鱗で鬼を薙ぎ払う。
「どうやら、狙いは完全にわたしたちのようですわね」
「ボク、こいつら嫌い」
「ぐぅ……」
シンクは両腕を射出し、鬼の頭を爪で斬る。
軽業師のような身体捌きで、鬼の攻撃を軽々避けながら戦っていた。
ライトも負けじと発砲するが、鬼は無限に湧いて出る。
「めんどくさいな……」
「ねぇ─────わたしがやる?」
「ああ、頼む。ただしやりすぎるなよ」
「うん─────」
ツクヨミはにっこり笑うと、足下から黒い靄がモクモクと広がる。
すると、鬼たちは黒い靄に飲み込まれ……再生すらしなかった。
あっけなく、鬼たちは消滅した。
「終わった─────」
「お、おう……すごいな」
「─────♪」
抱き着くツクヨミの頭を撫でる。気持ちいいのかトロンとしているツクヨミ。
だが、しばらくすると鬼はまた湧き始めた。
「しつこいな……」
「どうやら───無限に湧くみたい。わたしがここで押さえようか───? ここで『膜』を張れば───フリアエが死ぬまで出てこない」
「……大丈夫なのか?」
「うん───だって───あなたの役に立ちたいから」
「ツクヨミ……」
「行って───わたし───ここで押さえる───やりすぎないようにするから───ね?」
「…………わかった。じゃあツクヨミ、ここは任せる」
リンの影の中に馬と馬車をしまい、ライトたちはファーレン王国へ。
ライトはツクヨミの額にキスをした。
「終わったら、可愛がってやる」
「─────♪」
そう言って、ライトたちはファーレン王国へ向かった。
ツクヨミは近くの岩に座り、地面から無限に発生する鬼を押さえている。
「─────♪」
あるのは、ライトに褒められた喜びだけだ。
また、あとでいっぱい可愛がってもらえる。それだけでツクヨミは幸せだった。
「ふふ───大好き♪」
闇夜の女神ツクヨミは、乙女のように微笑んだ。
◇◇◇◇◇◇
ファーレン王国へ向かった一行は、次なる敵と遭遇。
完全に不意打ちだった。
「……なんだこれ?」
「うそ、これ……まさか、『白黒』!?」
ライトたちの目の前に、白と黒の縞模様の球体が浮かんでいた。
大きさは三メートルほどで、縞模様はうねうねと形を変えている。
いきなり現れた得体の知れないモノに、リンだけが見覚えがあった。
「だ、第六相……『白黒』だよ。キューブ・シン・シグマ……変幻自在の球体!! 勇者として旅をしてたときに遭遇して、戦わずに逃げたのよ!!」
「マジか……面倒だな」
第六相『白黒』キューブ・シン・シグマは、ライトたちを敵と認識したのかグネグネ動き、触手のような何かを伸ばした。
「あら……わたしに対する挑戦ですの?」
「おもしろそう……狩るね」
マリアが対抗心を燃やす。
シンクが両手の爪を伸ばし、殺意を漲らせる。
そして、キューブ・シン・シグマがライトめがけて触手を飛ばして来た。
「くぁぁ……よく寝た」
だが、メリーが触手を叩き落す。
寝ていたはずだが、いつの間にか起きて動いた。
首をコキコキ鳴らし、やる気になったように構えを取る。
「運動、しなきゃね」
「もう……わたしの見せ場ですのに」
「たまには三人でやろ」
マリア、シンク、メリーが前に出る。
そして、リンとライトは互いに頷いた。
「任せる」
「ええ」
マリアにそう言って、ライトたちは先へ。
キューブ・シン・シグマがそれを見逃すはずがない。だが、マリアの百足鱗がライトたちを守った。
「いらっしゃいな……わたしが遊んであげますわ」
「ボクたちだよ」
「そうだそうだー」
「もう、台無しですわ!!」
第六相『白黒』キューブ・シン・シグマと、大罪神器【色欲】・【嫉妬】・【怠惰】の戦いが始まった。
リリカの魂が消失し、ただの人形となったリリカがやったのではない。ツクヨミの能力で『鬼太刀』は分離し、分離したあとは煙のように消えてしまった。
ライトはカドゥケウスを構えながら言う。
「どうなってやがる……!!」
「─────たぶん、フリアエ」
「フリアエ……祝福の女神か?」
「うん──たぶん、足止め。わたしたちを近づけたくないみたい──どうしよう?」
「決まってる。近づけさせたくないってことは理由があるはずだ。なら、近づいてやろうじゃねぇか!!」
ライトはカドゥケウスを発砲し、迫りくる『隷鬼』の頭を撃ち抜く。
鬼は倒れ地面に吸収されると、また新たな鬼が生まれた。
シンクとマリアもすでに鬼を倒している。リンも『影』の力と刀で鬼を屠り、メリーは転がってスヤスヤ眠っていた。
「リリカとの戦いでこいつは何匹も倒したわ。今更……敵じゃない!!」
リンが刀で鬼を薙ぎ払う。鬼の動きは鈍く、再生能力こそ無限にあるが大したことはない。問題は……体力が持つか。
マリアはメリーを百足鱗で摑み、七本の百足鱗で鬼を薙ぎ払う。
「どうやら、狙いは完全にわたしたちのようですわね」
「ボク、こいつら嫌い」
「ぐぅ……」
シンクは両腕を射出し、鬼の頭を爪で斬る。
軽業師のような身体捌きで、鬼の攻撃を軽々避けながら戦っていた。
ライトも負けじと発砲するが、鬼は無限に湧いて出る。
「めんどくさいな……」
「ねぇ─────わたしがやる?」
「ああ、頼む。ただしやりすぎるなよ」
「うん─────」
ツクヨミはにっこり笑うと、足下から黒い靄がモクモクと広がる。
すると、鬼たちは黒い靄に飲み込まれ……再生すらしなかった。
あっけなく、鬼たちは消滅した。
「終わった─────」
「お、おう……すごいな」
「─────♪」
抱き着くツクヨミの頭を撫でる。気持ちいいのかトロンとしているツクヨミ。
だが、しばらくすると鬼はまた湧き始めた。
「しつこいな……」
「どうやら───無限に湧くみたい。わたしがここで押さえようか───? ここで『膜』を張れば───フリアエが死ぬまで出てこない」
「……大丈夫なのか?」
「うん───だって───あなたの役に立ちたいから」
「ツクヨミ……」
「行って───わたし───ここで押さえる───やりすぎないようにするから───ね?」
「…………わかった。じゃあツクヨミ、ここは任せる」
リンの影の中に馬と馬車をしまい、ライトたちはファーレン王国へ。
ライトはツクヨミの額にキスをした。
「終わったら、可愛がってやる」
「─────♪」
そう言って、ライトたちはファーレン王国へ向かった。
ツクヨミは近くの岩に座り、地面から無限に発生する鬼を押さえている。
「─────♪」
あるのは、ライトに褒められた喜びだけだ。
また、あとでいっぱい可愛がってもらえる。それだけでツクヨミは幸せだった。
「ふふ───大好き♪」
闇夜の女神ツクヨミは、乙女のように微笑んだ。
◇◇◇◇◇◇
ファーレン王国へ向かった一行は、次なる敵と遭遇。
完全に不意打ちだった。
「……なんだこれ?」
「うそ、これ……まさか、『白黒』!?」
ライトたちの目の前に、白と黒の縞模様の球体が浮かんでいた。
大きさは三メートルほどで、縞模様はうねうねと形を変えている。
いきなり現れた得体の知れないモノに、リンだけが見覚えがあった。
「だ、第六相……『白黒』だよ。キューブ・シン・シグマ……変幻自在の球体!! 勇者として旅をしてたときに遭遇して、戦わずに逃げたのよ!!」
「マジか……面倒だな」
第六相『白黒』キューブ・シン・シグマは、ライトたちを敵と認識したのかグネグネ動き、触手のような何かを伸ばした。
「あら……わたしに対する挑戦ですの?」
「おもしろそう……狩るね」
マリアが対抗心を燃やす。
シンクが両手の爪を伸ばし、殺意を漲らせる。
そして、キューブ・シン・シグマがライトめがけて触手を飛ばして来た。
「くぁぁ……よく寝た」
だが、メリーが触手を叩き落す。
寝ていたはずだが、いつの間にか起きて動いた。
首をコキコキ鳴らし、やる気になったように構えを取る。
「運動、しなきゃね」
「もう……わたしの見せ場ですのに」
「たまには三人でやろ」
マリア、シンク、メリーが前に出る。
そして、リンとライトは互いに頷いた。
「任せる」
「ええ」
マリアにそう言って、ライトたちは先へ。
キューブ・シン・シグマがそれを見逃すはずがない。だが、マリアの百足鱗がライトたちを守った。
「いらっしゃいな……わたしが遊んであげますわ」
「ボクたちだよ」
「そうだそうだー」
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