聖女やめます……タダ働きは嫌!友達作ります!冒険者なります!お金稼ぎます!ちゃっかり世界も救います!

さくしゃ

文字の大きさ
42 / 57

早起きは3分の得

しおりを挟む
 パイロンの家でご飯を食べた後、転移で元気の家へと無事にご帰宅……

 「疲れたーzzz」

 そのまま、ベッドの中で、すやぁぁぁぁ、と眠って、8時間……

 「くぁぁ!ふぁぁぁ!……尻かゆっ!」

 ボリボリ……

 尻をかきながら、ベッドから這い出て部屋のカーテンを開ける。

 「はぁ……今日もいい天気だぁ」

 部屋に差し込む気持ちの良い……さむ!

 「……うおい!月光じゃん!散々、浴びあまくってきたやつ!」

 私は勉強机に設置した小型の時計を見る。

 私も一応は勉強をするからね!……え?なんのだって?

 ふっ、愚問だね!それはもうコーヒーに……例えが思い浮かびませんでした!

 しかし、勉強机を用意する理由なぞ決まっているだろう!

 それは!ハンナ(10)に

 「勉強しなさい!」

 と怒られるから作ったんだ!

 「……ふぁっ!4時!……また、よく寝たぁ!にしては暗すぎて、後々になって、6時に起きてくる皆様よりも、お昼頃に疲れのピークがやってくる時間じゃありませんか……寝よ」

 新調して日が浅い、なめらかなフローリングのツルツルした感触を楽しみながらベッドへー!スライド、イン!

 「くぁぁ……また、すやぁ、と眠って3時間後にお会いしましょう!」

 木目調の天井の人の顔のように見えるシルエットの君へ、挨拶して眠る。

 ドキドキドキドキ……高鳴る鼓動の音、

 「……眠れねぇ!」

 布団をめくって飛び起きる。

 「興奮しすぎて眠れねぇ!」

 起き上がると天井の木目調の顔と目が合った。

 「…ふ……また、お会いしましたね」

 天井の人の顔に見えるシルエットの君へ、にご挨拶

 「そんなに1人が寂しいのかい?……しょうがないねぇ……と、でもいうと思ったかぁ!私は寝る!美容の天敵!不眠には断固として戦います!」

 再び、布団の中へ……

 「……」

 ビュウウ、ガサガサガサァ……

 「風えぇぇ!」

 こらえ症のない私は、ちょっとの物音で飛び起きる。

 「ふ……また、お会いしましたね」

 木目調の天井の人の顔に……なげぇ!

 「もう「シミ」と名付けよう……ありがたいと思えよ?」

 返事の返ってこない天井に向かって指を刺す。

 「……おやすみ!もう起こさないでよ!特に、私!!」

 ああ……暖かい布団に包み込まれて安心するぅ……布団の中が1番だぁ~

 愛しの布団ちゃんを抱きしめる。

 「全く、もう照れるなって……って、そうじゃねぇ!布団と「うふふ♡新婚ごっこー」をしてどうする!」

 でも、なんかちょっと楽しくなってきたぁ!

 ドキドキドキドキドキドキ……

 最高にたぎる私の胸……

 「……ぐあああ!胸が!胸がぁぁ……」

 うそだろ!嘘だと言ってくれ!

 「木目調の人の顔をしたシルエットのシミよ!」

 って、なげぇ!しつけぇ!……尻かゆっ!

ボリボリボリボリボリボリボリボリボリボリボリボリボリボリボリボリボリボリボリボリ……

 「呪いの言葉かぁぁ!きもい!そして、私はいつまで……腕かゆっ!……もうええわ!」

 と、ここで終わらないのが私。

 「絶対に眠る!」

 布団に入り込む前に、

 「イェーイ!新築のフローリングで行われる靴下スケーティングゥゥ!ふぅぅぅ!」

 床上で行われる滑りを堪能してから、

 「8回転アクセル!もちろん我流!」

 回転しながら宙に舞い上がり、そのままベッドへゴールイン!……イィエェイ!

 「ふ……すね!がぁぁ!ぶつけたぁ!」

 すまし顔からの右すねを教えたまま、ベッドの上を転がりまわる。

 「うるさい!何時だと思ってんの!早く寝なさい!」

 ドアを静かに開けてみんなを起こさないように私を叱るハンナ。

 「あ、すみません……ハンナ母…」
 「誰が母じゃ!あんたの方が年上だよ!
頼むからしっかりして!おやすみ!」

 静かーに、ゆっくりと閉める。

 「……行ったか。ふっふっふ……とう!」

 ベッドから飛び上がり床に静かに着地。

 今の私は……キャッツ・ハーイィィ!

 私のヘッド(頭)は!

 「ハイテンション!」

 グッ!とポージング……

 「決まった……早起きは3分の得って言うけど、本当だ!めっちゃ!たーのしぃぃ!
 ふぅぅ!」

 床上のスケーティングを楽しむ。

 「よし!決めるぜ!……33回転アクセル!早朝迷惑エディション!」

 ぱふん!とベッドに着地。

 迷惑と言っても名前だけだ。ちゃんと周りへの配慮は……

 「……セーフ!ハンナ母にはバレなかったようだ!この刺激がたまらねぇぜ!」

 窓の方を見る。空が白んでいた。

 「おお!いつのまにか朝か!途中から楽しくてわからなかったわ!」

 久しぶりのご来光を拝む。

 「バーで夜のご来光達(おっちゃん達の輝き)は浴びてるけど、本物は久しぶりだ……zzz」
 
 夢の世界へ……

 「へへへ!55回転アクセリュウウ……」

 窓の前で眠る私

 「つかれたぁーやっと解放されたー」

 精霊の里から帰ってきたシルフィと仲良く一緒に眠る。

 「ぐへへへ!……へ?」
 「おほほほ!……ほ?」

 互いの笑い声に思わず眠い目を開けて顔を見合わせる。

 仲良し!
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

【完結】人々に魔女と呼ばれていた私が実は聖女でした。聖女様治療して下さい?誰がんな事すっかバーカ!

隣のカキ
ファンタジー
私は魔法が使える。そのせいで故郷の村では魔女と迫害され、悲しい思いをたくさんした。でも、村を出てからは聖女となり活躍しています。私の唯一の味方であったお母さん。またすぐに会いに行きますからね。あと村人、テメぇらはブッ叩く。 ※三章からバトル多めです。

【完結】婚約者と仕事を失いましたが、すべて隣国でバージョンアップするようです。

鋼雅 暁
ファンタジー
聖女として働いていたアリサ。ある日突然、王子から婚約破棄を告げられる。 さらに、偽聖女と決めつけられる始末。 しかし、これ幸いと王都を出たアリサは辺境の地でのんびり暮らすことに。しかしアリサは自覚のない「魔力の塊」であったらしく、それに気付かずアリサを放り出した王国は傾き、アリサの魔力に気付いた隣国は皇太子を派遣し……捨てる国あれば拾う国あり!? 他サイトにも重複掲載中です。

【完結】聖女召喚に巻き込まれたバリキャリですが、追い出されそうになったのでお金と魔獣をもらって出て行きます!

チャらら森山
恋愛
二十七歳バリバリキャリアウーマンの鎌本博美(かまもとひろみ)が、交差点で後ろから背中を押された。死んだと思った博美だが、突如、異世界へ召喚される。召喚された博美が発した言葉を誤解したハロルド王子の前に、もうひとりの女性が現れた。博美の方が、聖女召喚に巻き込まれた一般人だと決めつけ、追い出されそうになる。しかし、バリキャリの博美は、そのまま追い出されることを拒否し、彼らに慰謝料を要求する。 お金を受け取るまで、博美は屋敷で暮らすことになり、数々の騒動に巻き込まれながら地下で暮らす魔獣と交流を深めていく。

【完結】追放された生活錬金術師は好きなようにブランド運営します!

加藤伊織
ファンタジー
(全151話予定)世界からは魔法が消えていっており、錬金術師も賢者の石や金を作ることは不可能になっている。そんな中で、生活に必要な細々とした物を作る生活錬金術は「小さな錬金術」と呼ばれていた。 カモミールは師であるロクサーヌから勧められて「小さな錬金術」の道を歩み、ロクサーヌと共に化粧品のブランドを立ち上げて成功していた。しかし、ロクサーヌの突然の死により、その息子で兄弟子であるガストンから住み込んで働いていた家を追い出される。 落ち込みはしたが幼馴染みのヴァージルや友人のタマラに励まされ、独立して工房を持つことにしたカモミールだったが、師と共に運営してきたブランドは名義がガストンに引き継がれており、全て一から出直しという状況に。 そんな中、格安で見つけた恐ろしく古い工房を買い取ることができ、カモミールはその工房で新たなスタートを切ることにした。 器具付き・格安・ただし狭くてボロい……そんな訳あり物件だったが、更におまけが付いていた。据えられた錬金釜が1000年の時を経て精霊となり、人の姿を取ってカモミールの前に現れたのだ。 失われた栄光の過去を懐かしみ、賢者の石やホムンクルスの作成に挑ませようとする錬金釜の精霊・テオ。それに対して全く興味が無い日常指向のカモミール。 過保護な幼馴染みも隣に引っ越してきて、予想外に騒がしい日常が彼女を待っていた。 これは、ポーションも作れないし冒険もしない、ささやかな錬金術師の物語である。 彼女は化粧品や石けんを作り、「ささやかな小市民」でいたつもりなのだが、品質の良い化粧品を作る彼女を周囲が放っておく訳はなく――。 毎日15:10に1話ずつ更新です。 この作品は小説家になろう様・カクヨム様・ノベルアッププラス様にも掲載しています。

地味令嬢を見下した元婚約者へ──あなたの国、今日滅びますわよ

タマ マコト
ファンタジー
王都の片隅にある古びた礼拝堂で、静かに祈りと針仕事を続ける地味な令嬢イザベラ・レーン。 灰色の瞳、色褪せたドレス、目立たない声――誰もが彼女を“無害な聖女気取り”と笑った。 だが彼女の指先は、ただ布を縫っていたのではない。祈りの糸に、前世の記憶と古代詠唱を縫い込んでいた。 ある夜、王都の大広間で開かれた舞踏会。 婚約者アルトゥールは、人々の前で冷たく告げる――「君には何の価値もない」。 嘲笑の中で、イザベラはただ微笑んでいた。 その瞳の奥で、何かが静かに目覚めたことを、誰も気づかないまま。 翌朝、追放の命が下る。 砂埃舞う道を進みながら、彼女は古びた巻物の一節を指でなぞる。 ――“真実を映す者、偽りを滅ぼす” 彼女は祈る。けれど、その祈りはもう神へのものではなかった。 地味令嬢と呼ばれた女が、国そのものに裁きを下す最初の一歩を踏み出す。

姉の陰謀で国を追放された第二王女は、隣国を発展させる聖女となる【完結】

小平ニコ
ファンタジー
幼少期から魔法の才能に溢れ、百年に一度の天才と呼ばれたリーリエル。だが、その才能を妬んだ姉により、無実の罪を着せられ、隣国へと追放されてしまう。 しかしリーリエルはくじけなかった。持ち前の根性と、常識を遥かに超えた魔法能力で、まともな建物すら存在しなかった隣国を、たちまちのうちに強国へと成長させる。 そして、リーリエルは戻って来た。 政治の実権を握り、やりたい放題の振る舞いで国を乱す姉を打ち倒すために……

本物の聖女じゃないと追放されたので、隣国で竜の巫女をします。私は聖女の上位存在、神巫だったようですがそちらは大丈夫ですか?

今川幸乃
ファンタジー
ネクスタ王国の聖女だったシンシアは突然、バルク王子に「お前は本物の聖女じゃない」と言われ追放されてしまう。 バルクはアリエラという聖女の加護を受けた女を聖女にしたが、シンシアの加護である神巫(かんなぎ)は聖女の上位存在であった。 追放されたシンシアはたまたま隣国エルドラン王国で竜の巫女を探していたハリス王子にその力を見抜かれ、巫女候補として招かれる。そこでシンシアは神巫の力は神や竜など人外の存在の意志をほぼ全て理解するという恐るべきものだということを知るのだった。 シンシアがいなくなったバルクはアリエラとやりたい放題するが、すぐに神の怒りに触れてしまう。

「平民が聖女になれただけでも感謝しろ」とやりがい搾取されたのでやめることにします。

木山楽斗
恋愛
平民であるフェルーナは、類稀なる魔法使いとしての才を持っており、聖女に就任することになった。 しかしそんな彼女に待っていたのは、冷遇の日々だった。平民が聖女になることを許せない者達によって、彼女は虐げられていたのだ。 さらにフェルーナには、本来聖女が受け取るはずの報酬がほとんど与えられていなかった。 聖女としての忙しさと責任に見合わないような給与には、流石のフェルーナも抗議せざるを得なかった。 しかし抗議に対しては、「平民が聖女になれただけでも感謝しろ」といった心無い言葉が返ってくるだけだった。 それを受けて、フェルーナは聖女をやめることにした。元々歓迎されていなかった彼女を止める者はおらず、それは受け入れられたのだった。 だがその後、王国は大きく傾くことになった。 フェルーナが優秀な聖女であったため、その代わりが務まる者はいなかったのだ。 さらにはフェルーナへの仕打ちも流出して、結果として多くの国民から反感を招く状況になっていた。 これを重く見た王族達は、フェルーナに再び聖女に就任するように頼み込んだ。 しかしフェルーナは、それを受け入れなかった。これまでひどい仕打ちをしてきた者達を助ける気には、ならなかったのである。

処理中です...