1,083 / 1,375
後日譚
後日譚271.事なかれ主義者は道連れにした
しおりを挟む
オールダムの様子を見てから一週間ほどが過ぎた。
オールダムでは離間工作で隣国に協力しようとしていた貴族たちの対応で忙しいようだけど、僕も『天気祈願』を使うために各国を回るのに忙しかった。
加護を使う合間に屋敷に戻ってきては子どもたちになんとか「パパ」と言ってもらおうとしたけれど、育生は「レモン」の方が先だった。
「どういう事なんだろうね、レモンちゃん」
「れも? レモン、レモレモーン」
「うん、なんて言ってるか分かんないや。おんなじ時間関わってるはずなんだけど…………しばらく肩車は禁止にしようかな」
「レッ!? レモン、れももれももん!」
脇の下に手を入れられ、大人しく持ち上げられていたレモンちゃんが目を丸くしたかと思えばじたばたと暴れ始めた。
よくよく考えたら「レモン」を先に覚えてもおかしくないんだよな。
子どもたちと関わる時にレモンちゃんがずっと僕の頭に引っ付きながら「レモンレモン」言っていたらそりゃ先にレモンを覚えるわ。食いしん坊な育生なら余計にそうだわ。レモン食べないけど。
であれば、他の子が「レモン」という前にしばらく別行動になるしかないんだけど……レモンちゃんは離れる意思はない! と主張するかのように髪の毛を僕の手に絡みつかせていた。
どうしたものかな、と考え込んでいると玄関の扉が開いて、中からレヴィさんが出てきた。
「こんな所で何をしているのですわ?」
いつも通りオーバーオール姿だと思ったけれど、ドレスを着ている。露出が少ないのに胸がとても大きいから目がそこに行ってしまうのは仕方ないよね。
「ちょっとレモンちゃんと交渉を」
「レモン!!」
「破談に終わりそうだけど」
「もん」
「レヴィさんはどこに行くの?」
「迎賓館ですわ。シズトにも関係のある事ですけれど、一緒にいくのですわ?」
「内容を聞いてから決めようかな」
ただの報告とかだったら後からレヴィさんから聞けばいいし、育生たちと関わっていたい。
「生誕祭の内容について話し合うのですわ。その中にはもちろんパレードの事も――」
「あ、はい。行かせていただきます」
年々派手になっていきそうな気がするからストッパーとして参加しなければ!
レモンちゃんとは一時休戦して、彼女を肩車するとレヴィさんが歩き始めたので慌てて追いかける。
「…………着替えた方が良いかな?」
「気にする必要はないのですわ」
「そうかな?」
「れもん?」
迎賓館の一室に通されたけど、心配していた服装に関しては誰からも何も言われなかった。
広い部屋の中には様々な人が並んでいた。老若男女問わず、種族も関係なく整然と席についている。共通点と言えば、首に着けている奴隷の証だろうか? 半数以上の人が首輪を身に着けていた。
たくさんのテーブルが等間隔に並んでいる。どういう順番で並んでいるのかは不明だけど、最前列にはドワーフのドフリックさんや仮面をつけたエルフたちもいた。
僕とレヴィさんは最前列のさらに前に設けられたちょっと一段高い所に設置された椅子に座るように促されたのでそこに座った。
「マスターもいらっしゃったんですね」
僕の隣にやってきた魔法使い然とした格好の女性はホムラだ。僕が作った魔法生物の内の一人で、地面に届きそうな程ながい真っ黒な髪が特長的な女性だ。端正な顔立ちで人形のような顔立ちをしているけれど、目深に被った帽子であまり顔は見えない。
「急遽、マスターも参加される事になりましたが、定刻になりましたので会議を始めさせていただきます」
話し合いを進行するのはホムラのようだ。彼女の綺麗な声が室内に行き届いているのは手に持っている魔道具『魔動マイク』のおかげだろう。
「今回の議題は生誕祭についてです。今回は転移門が通じている国々から多くの方々がいらっしゃいます。その事を踏まえたうえで、生誕祭の内容を改良し、盛り上げていく必要があります」
「あれ以上盛り上げる必要があるのかなぁ」
前回の生誕祭の事はあんまり思い出したくはないけれど、何週間と祭りが続いていたような気がする。
「舐められないためには必要なのですわ」
「別に舐められてもいい……わけではないか。一応エルフたちのトップって事になってるし」
「ですわ」
肩書はあっても面倒が増えるだけだなぁ、なんて事を思いながらセシリアさんが用意してくれたティーカップに口をつけた。
「ご意見がある方は挙手をして、あてられてから発言をお願いします」
ホムラがそう言った瞬間に手をあげたのは仮面をつけたエルフの面々だ。一番前にいた人が立ち上がり口を開いた。
「シズト様の神輿をもっと豪華にしましょう!」
「なんで?」
「当然です」
「なんで?」
「具体的にはどの様に豪華にするのですか?」
「神輿を金メッキ加工すればいいんじゃねぇか?」
「ドフリックさん面白がってない?」
赤ら顔のドフリックさんはぐびぐびとお酒をラッパ飲みしている。その隣にはいつもいるストッパー役のドロミーさんがいなかった。
僕の疑問や突っ込みを聞き流しているのか聞く気がない様子のホムラは「アダマンタイト製にできれば神々の力を見せる事もできるのですが……」と言葉を濁した。
アダマンタイトを加工できるのは『加工』の加護を授かった者だけだ。世界樹を育てる事ができる『生育』の加護と違って、未だに蘭加以外の加護を授かった者は現れていないので無理な事は分かっていた。
「? 何かご意見がおありですか、マスター?」
挙手をしたらやっとあててくれた。注目が集まっている気がするけど、このくらいの視線なら慣れてきたので何とも思わない。流石に暗闇の中から無数の目がこっちを見ているとビックリするけど……うん。
「派手なのはちょっとご遠慮したいんだけど……」
「マスター、これはマスターの影響力や財力などの力を誇示する機会でもあります。神輿には乗って頂きますし、その装飾は前年よりも豪華にする必要があります」
「じゃあせめて目立たない様にしてくれないかな? ほら、御簾とかいうのを使うとかさ」
「現実的ではないのですわ。顔を見せる事に意味があるのですわ」
「……まあ、そうだよね」
ダメ元で言っただけだからいいんだけど……目立ちたくないなぁ。
「目立ちたくねぇのならいっその事他の奴らも乗せればいいじゃねぇか」
「神輿にはマスター以外は乗せるわけにはいきません」
「ああ、シズトが乗るやつにはそうだろうなぁ。だけど、他の神輿を用意すれば違うだろ? 神輿を増やして乗ってもらえばいいんだよ。子どもが生まれたんだったら猶更だ」
「…………なるほど?」
お酒飲んでいる時のドフリックさんって割といい意見を出すんだよな、なんて失礼な事を考えつつもとりあえずまだ幼い子どもたちを乗せるわけにはいかないよな、と思った。でも、発想自体は悪くない。木を隠すのなら森の中。お嫁さんたちにも神輿に乗ってもらおう。
決して僕だけが恥ずかしい思いをしたくないとか、そういう理由ではないけど、話はそっち方面で進みそうで良かったよかった。
オールダムでは離間工作で隣国に協力しようとしていた貴族たちの対応で忙しいようだけど、僕も『天気祈願』を使うために各国を回るのに忙しかった。
加護を使う合間に屋敷に戻ってきては子どもたちになんとか「パパ」と言ってもらおうとしたけれど、育生は「レモン」の方が先だった。
「どういう事なんだろうね、レモンちゃん」
「れも? レモン、レモレモーン」
「うん、なんて言ってるか分かんないや。おんなじ時間関わってるはずなんだけど…………しばらく肩車は禁止にしようかな」
「レッ!? レモン、れももれももん!」
脇の下に手を入れられ、大人しく持ち上げられていたレモンちゃんが目を丸くしたかと思えばじたばたと暴れ始めた。
よくよく考えたら「レモン」を先に覚えてもおかしくないんだよな。
子どもたちと関わる時にレモンちゃんがずっと僕の頭に引っ付きながら「レモンレモン」言っていたらそりゃ先にレモンを覚えるわ。食いしん坊な育生なら余計にそうだわ。レモン食べないけど。
であれば、他の子が「レモン」という前にしばらく別行動になるしかないんだけど……レモンちゃんは離れる意思はない! と主張するかのように髪の毛を僕の手に絡みつかせていた。
どうしたものかな、と考え込んでいると玄関の扉が開いて、中からレヴィさんが出てきた。
「こんな所で何をしているのですわ?」
いつも通りオーバーオール姿だと思ったけれど、ドレスを着ている。露出が少ないのに胸がとても大きいから目がそこに行ってしまうのは仕方ないよね。
「ちょっとレモンちゃんと交渉を」
「レモン!!」
「破談に終わりそうだけど」
「もん」
「レヴィさんはどこに行くの?」
「迎賓館ですわ。シズトにも関係のある事ですけれど、一緒にいくのですわ?」
「内容を聞いてから決めようかな」
ただの報告とかだったら後からレヴィさんから聞けばいいし、育生たちと関わっていたい。
「生誕祭の内容について話し合うのですわ。その中にはもちろんパレードの事も――」
「あ、はい。行かせていただきます」
年々派手になっていきそうな気がするからストッパーとして参加しなければ!
レモンちゃんとは一時休戦して、彼女を肩車するとレヴィさんが歩き始めたので慌てて追いかける。
「…………着替えた方が良いかな?」
「気にする必要はないのですわ」
「そうかな?」
「れもん?」
迎賓館の一室に通されたけど、心配していた服装に関しては誰からも何も言われなかった。
広い部屋の中には様々な人が並んでいた。老若男女問わず、種族も関係なく整然と席についている。共通点と言えば、首に着けている奴隷の証だろうか? 半数以上の人が首輪を身に着けていた。
たくさんのテーブルが等間隔に並んでいる。どういう順番で並んでいるのかは不明だけど、最前列にはドワーフのドフリックさんや仮面をつけたエルフたちもいた。
僕とレヴィさんは最前列のさらに前に設けられたちょっと一段高い所に設置された椅子に座るように促されたのでそこに座った。
「マスターもいらっしゃったんですね」
僕の隣にやってきた魔法使い然とした格好の女性はホムラだ。僕が作った魔法生物の内の一人で、地面に届きそうな程ながい真っ黒な髪が特長的な女性だ。端正な顔立ちで人形のような顔立ちをしているけれど、目深に被った帽子であまり顔は見えない。
「急遽、マスターも参加される事になりましたが、定刻になりましたので会議を始めさせていただきます」
話し合いを進行するのはホムラのようだ。彼女の綺麗な声が室内に行き届いているのは手に持っている魔道具『魔動マイク』のおかげだろう。
「今回の議題は生誕祭についてです。今回は転移門が通じている国々から多くの方々がいらっしゃいます。その事を踏まえたうえで、生誕祭の内容を改良し、盛り上げていく必要があります」
「あれ以上盛り上げる必要があるのかなぁ」
前回の生誕祭の事はあんまり思い出したくはないけれど、何週間と祭りが続いていたような気がする。
「舐められないためには必要なのですわ」
「別に舐められてもいい……わけではないか。一応エルフたちのトップって事になってるし」
「ですわ」
肩書はあっても面倒が増えるだけだなぁ、なんて事を思いながらセシリアさんが用意してくれたティーカップに口をつけた。
「ご意見がある方は挙手をして、あてられてから発言をお願いします」
ホムラがそう言った瞬間に手をあげたのは仮面をつけたエルフの面々だ。一番前にいた人が立ち上がり口を開いた。
「シズト様の神輿をもっと豪華にしましょう!」
「なんで?」
「当然です」
「なんで?」
「具体的にはどの様に豪華にするのですか?」
「神輿を金メッキ加工すればいいんじゃねぇか?」
「ドフリックさん面白がってない?」
赤ら顔のドフリックさんはぐびぐびとお酒をラッパ飲みしている。その隣にはいつもいるストッパー役のドロミーさんがいなかった。
僕の疑問や突っ込みを聞き流しているのか聞く気がない様子のホムラは「アダマンタイト製にできれば神々の力を見せる事もできるのですが……」と言葉を濁した。
アダマンタイトを加工できるのは『加工』の加護を授かった者だけだ。世界樹を育てる事ができる『生育』の加護と違って、未だに蘭加以外の加護を授かった者は現れていないので無理な事は分かっていた。
「? 何かご意見がおありですか、マスター?」
挙手をしたらやっとあててくれた。注目が集まっている気がするけど、このくらいの視線なら慣れてきたので何とも思わない。流石に暗闇の中から無数の目がこっちを見ているとビックリするけど……うん。
「派手なのはちょっとご遠慮したいんだけど……」
「マスター、これはマスターの影響力や財力などの力を誇示する機会でもあります。神輿には乗って頂きますし、その装飾は前年よりも豪華にする必要があります」
「じゃあせめて目立たない様にしてくれないかな? ほら、御簾とかいうのを使うとかさ」
「現実的ではないのですわ。顔を見せる事に意味があるのですわ」
「……まあ、そうだよね」
ダメ元で言っただけだからいいんだけど……目立ちたくないなぁ。
「目立ちたくねぇのならいっその事他の奴らも乗せればいいじゃねぇか」
「神輿にはマスター以外は乗せるわけにはいきません」
「ああ、シズトが乗るやつにはそうだろうなぁ。だけど、他の神輿を用意すれば違うだろ? 神輿を増やして乗ってもらえばいいんだよ。子どもが生まれたんだったら猶更だ」
「…………なるほど?」
お酒飲んでいる時のドフリックさんって割といい意見を出すんだよな、なんて失礼な事を考えつつもとりあえずまだ幼い子どもたちを乗せるわけにはいかないよな、と思った。でも、発想自体は悪くない。木を隠すのなら森の中。お嫁さんたちにも神輿に乗ってもらおう。
決して僕だけが恥ずかしい思いをしたくないとか、そういう理由ではないけど、話はそっち方面で進みそうで良かったよかった。
33
あなたにおすすめの小説
凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。
異世界サバイバルゲーム 〜転移先はエアガンが最強魔道具でした〜
九尾の猫
ファンタジー
サバイバルゲームとアウトドアが趣味の主人公が、異世界でサバゲを楽しみます!
って感じで始めたのですが、どうやら王道異世界ファンタジーになりそうです。
ある春の夜、季節外れの霧に包まれた和也は、自分の持ち家と一緒に異世界に転移した。
転移初日からゴブリンの群れが襲来する。
和也はどうやって生き残るのだろうか。
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
俺と異世界とチャットアプリ
山田 武
ファンタジー
異世界召喚された主人公──朝政は与えられるチートとして異世界でのチャットアプリの使用許可を得た。
右も左も分からない異世界を、友人たち(異世界経験者)の助言を元に乗り越えていく。
頼れるモノはチートなスマホ(チャットアプリ限定)、そして友人から習った技術や知恵のみ。
レベルアップ不可、通常方法でのスキル習得・成長不可、異世界語翻訳スキル剥奪などなど……襲い掛かるはデメリットの数々(ほとんど無自覚)。
絶対不変な業を背負う少年が送る、それ故に異常な異世界ライフの始まりです。
夢幻の錬金術師 ~【異空間収納】【錬金術】【鑑定】【スキル剥奪&付与】を兼ね備えたチートスキル【錬金工房】で最強の錬金術師として成り上がる~
青山 有
ファンタジー
女神の助手として異世界に召喚された厨二病少年・神薙拓光。
彼が手にしたユニークスキルは【錬金工房】。
ただでさえ、魔法があり魔物がはびこる危険な世界。そこを生産職の助手と巡るのかと、女神も頭を抱えたのだが……。
彼の持つ【錬金工房】は、レアスキルである【異空間収納】【錬金術】【鑑定】の上位互換機能を合わせ持ってるだけでなく、スキルの【剥奪】【付与】まで行えるという、女神の想像を遥かに超えたチートスキルだった。
これは一人の少年が異世界で伝説の錬金術師として成り上がっていく物語。
※カクヨムにも投稿しています
【完結】487222760年間女神様に仕えてきた俺は、そろそろ普通の異世界転生をしてもいいと思う
こすもすさんど(元:ムメイザクラ)
ファンタジー
異世界転生の女神様に四億年近くも仕えてきた、名も無きオリ主。
億千の異世界転生を繰り返してきた彼は、女神様に"休暇"と称して『普通の異世界転生がしたい』とお願いする。
彼の願いを聞き入れた女神様は、彼を無難な異世界へと送り出す。
四億年の経験知識と共に異世界へ降り立ったオリ主――『アヤト』は、自由気ままな転生者生活を満喫しようとするのだが、そんなぶっ壊れチートを持ったなろう系オリ主が平穏無事な"普通の異世界転生"など出来るはずもなく……?
道行く美少女ヒロイン達をスパルタ特訓で徹底的に鍛え上げ、邪魔する奴はただのパンチで滅殺抹殺一撃必殺、それも全ては"普通の異世界転生"をするために!
気が付けばヒロインが増え、気が付けば厄介事に巻き込まれる、テメーの頭はハッピーセットな、なろう系最強チーレム無双オリ主の明日はどっちだ!?
※小説家になろう、エブリスタ、ノベルアップ+にも掲載しております。
勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!
よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です!
僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。
つねやま じゅんぺいと読む。
何処にでもいる普通のサラリーマン。
仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・
突然気分が悪くなり、倒れそうになる。
周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。
何が起こったか分からないまま、気を失う。
気が付けば電車ではなく、どこかの建物。
周りにも人が倒れている。
僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。
気が付けば誰かがしゃべってる。
どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。
そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。
想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。
どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。
一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・
ですが、ここで問題が。
スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・
より良いスキルは早い者勝ち。
我も我もと群がる人々。
そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。
僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。
気が付けば2人だけになっていて・・・・
スキルも2つしか残っていない。
一つは鑑定。
もう一つは家事全般。
両方とも微妙だ・・・・
彼女の名は才村 友郁
さいむら ゆか。 23歳。
今年社会人になりたて。
取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。
異世界に召喚されて2日目です。クズは要らないと追放され、激レアユニークスキルで危機回避したはずが、トラブル続きで泣きそうです。
もにゃむ
ファンタジー
父親に教師になる人生を強要され、父親が死ぬまで自分の望む人生を歩むことはできないと、人生を諦め淡々とした日々を送る清泉だったが、夏休みの補習中、突然4人の生徒と共に光に包まれ異世界に召喚されてしまう。
異世界召喚という非現実的な状況に、教師1年目の清泉が状況把握に努めていると、ステータスを確認したい召喚者と1人の生徒の間にトラブル発生。
ステータスではなく職業だけを鑑定することで落ち着くも、清泉と女子生徒の1人は職業がクズだから要らないと、王都追放を言い渡されてしまう。
残留組の2人の生徒にはクズな職業だと蔑みの目を向けられ、
同時に追放を言い渡された女子生徒は問題行動が多すぎて退学させるための監視対象で、
追加で追放を言い渡された男子生徒は言動に違和感ありまくりで、
清泉は1人で自由に生きるために、問題児たちからさっさと離れたいと思うのだが……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる