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14】解決にならなかった
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14】解決にならなかった
「はぁ……全然、解決にならなかった」
結局、あの後。社長は変わらず、恋愛禁止じゃないから吹雪君が高橋君のことを好きなら僕は応援するけどなと笑顔を見せた。(俺の味方はしてくれないんですか)
まぁ、吹雪のSNS設立については、良い考えだと思う。それについては、要相談だな。
「しっかし……」
(吹雪が俺のこと、知ってたとは)
昔。といっても、数年前。マネージャー業をする前は、主にモデルの仕事をしていた。吹雪のように、スカウトされてなんとなく始めたのが最初。幸いというべきか、意外と仕事は順調だった。街中で吹雪の広告があった場所に、自分の広告が載っていたことだってある。だが、まぁ・・・こんな業界だ。色々あって、モデルを辞めた。じゃあ、どうしようかと思っていると、そのままマネージャー業へとシフトチェンジしたのだ。最初の頃は「お」、なんて言われていたが、移り変わりの早い業界だ。俺の過去に触れることも、過去を知っている人も少なくなったというわけだ。
「はぁ~~……」
だが席に戻り、何度目かの溜息。
「高橋さん、お疲れですね。大丈夫ですか?」
俺の溜息に気づいた人が、声をかけてくれた。
「ああ、大丈夫」
「吹雪の担当で忙しいんでしょう?」
「まぁ有難いことだよ。専属になった以上、もっともっと吹雪の魅力を伝えていきたいと思っているんだ」
「高橋さん、真面目だなぁ。ああ、でも知ってますか? 高橋さんが専属になる前に吹雪が単独で受けた仕事。インタビューとかの雑誌が発売されたんですよ。これです」
「有難うございます。まだ全部チェック出来ていなくて……」
「そうですよね。俺もさっき読んでたら記事があるなぁ~って気づいたレベルなので。で!ですよ」
急に圧を感じで、一体どうしたんだろうと身構えてしまった。同業者が、こういう時は大変なことに気づいた時だ。
「何か不味いことが……?」
「ココです。吹雪、好きな人がいます」
「え゛!?!??!」
反射的に、すぐに大きな声を出してしまった。相手の顔を見れば、トン、と指を指される。すぐに視線を雑誌の方へと移し。指先の部分を読んでみた。
「好きな人はいますか? います……います??」
「な?」
「えええぇ……何これ、俺知らないんだけど」
「俺も知らない。SNSでちょっと検索してみるか……おっ。どうも初情報みたいだな。結構ざわついてる。ほら」
ほら、と見れられたが画面には「吹雪好きな人いるの?!!?」と文字が並んでいた。
「社長は恋愛禁止って言って無かったから、問題ないけど。まぁ、個人情報なのに知りたがるだろうなぁ」
「ハ……ハハ」
頑張れ、と肩に置かれた手が優しかった。疲れが更に疲れた気がして、乾いた笑いしか出なかった。
(好きな人いるのか……って俺では?)
*******
お気に入り・イイネ有難うございます
「はぁ……全然、解決にならなかった」
結局、あの後。社長は変わらず、恋愛禁止じゃないから吹雪君が高橋君のことを好きなら僕は応援するけどなと笑顔を見せた。(俺の味方はしてくれないんですか)
まぁ、吹雪のSNS設立については、良い考えだと思う。それについては、要相談だな。
「しっかし……」
(吹雪が俺のこと、知ってたとは)
昔。といっても、数年前。マネージャー業をする前は、主にモデルの仕事をしていた。吹雪のように、スカウトされてなんとなく始めたのが最初。幸いというべきか、意外と仕事は順調だった。街中で吹雪の広告があった場所に、自分の広告が載っていたことだってある。だが、まぁ・・・こんな業界だ。色々あって、モデルを辞めた。じゃあ、どうしようかと思っていると、そのままマネージャー業へとシフトチェンジしたのだ。最初の頃は「お」、なんて言われていたが、移り変わりの早い業界だ。俺の過去に触れることも、過去を知っている人も少なくなったというわけだ。
「はぁ~~……」
だが席に戻り、何度目かの溜息。
「高橋さん、お疲れですね。大丈夫ですか?」
俺の溜息に気づいた人が、声をかけてくれた。
「ああ、大丈夫」
「吹雪の担当で忙しいんでしょう?」
「まぁ有難いことだよ。専属になった以上、もっともっと吹雪の魅力を伝えていきたいと思っているんだ」
「高橋さん、真面目だなぁ。ああ、でも知ってますか? 高橋さんが専属になる前に吹雪が単独で受けた仕事。インタビューとかの雑誌が発売されたんですよ。これです」
「有難うございます。まだ全部チェック出来ていなくて……」
「そうですよね。俺もさっき読んでたら記事があるなぁ~って気づいたレベルなので。で!ですよ」
急に圧を感じで、一体どうしたんだろうと身構えてしまった。同業者が、こういう時は大変なことに気づいた時だ。
「何か不味いことが……?」
「ココです。吹雪、好きな人がいます」
「え゛!?!??!」
反射的に、すぐに大きな声を出してしまった。相手の顔を見れば、トン、と指を指される。すぐに視線を雑誌の方へと移し。指先の部分を読んでみた。
「好きな人はいますか? います……います??」
「な?」
「えええぇ……何これ、俺知らないんだけど」
「俺も知らない。SNSでちょっと検索してみるか……おっ。どうも初情報みたいだな。結構ざわついてる。ほら」
ほら、と見れられたが画面には「吹雪好きな人いるの?!!?」と文字が並んでいた。
「社長は恋愛禁止って言って無かったから、問題ないけど。まぁ、個人情報なのに知りたがるだろうなぁ」
「ハ……ハハ」
頑張れ、と肩に置かれた手が優しかった。疲れが更に疲れた気がして、乾いた笑いしか出なかった。
(好きな人いるのか……って俺では?)
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