16 / 18
15】自意識過剰過ぎるだろ
しおりを挟む
15】自意識過剰過ぎるだろ
「じゃあ、高橋さん。あんまり無理しないようにして下さいね」
「有難うございます」
そう言って、吹雪の記事が載った雑誌を貰った。ページは開いたままで、最初から読む。数ぺージ前の写真だけの時から、顏が良く。脚も長かった。それから、最初から読むインタビュー記事。Q&A形式で、短く回答していた。
「デビューのきっかけは? スカウト……」
ついさっき、社長に聞いた内容だ。食べ物の好き嫌いは特に無いらしい。
「ふむふむ」
「好きな女性のタイプは……特に無し」
(だろうなぁ。口説かれてるの、俺だし)
最後に近くなったせいか、意外と踏み込んだ質問に変わった。
「好きな人はいますか……います」
何度読んでも、「います」の三文字だった。
「はぁ……どうしようか。まぁ、うちの事務所自体が恋愛禁止していないし、吹雪自身も大人なわけだし。個人の恋愛については、何の問題もないけど……」
(いや、問題あるな? だって、多分その相手って、俺では??)
うん? と、敏腕だと言われていたはずなのに、何となく頭のネジが緩くなっている。
「けど、こういったことはデリケートな事だから、質問禁止で情報を追加しておこう」
すぐにパソコンを開き、カタカタと吹雪の情報欄に追加しておく。これで一応、今後の対策は出来るだろう。だが、吹雪が恋をしているというワードは、すぐにSNSのトレンドに入ってしまった。
「吹雪が恋してる相手だれ!? 知りたい!」
「推しの恋! 応援してるよー!」
「吹雪頑張れ~!」
ショックを受けた意見もあったが、だが前向きに吹雪を応援してくれるコメントが多いようで良かった。
「全く、本当にどうすれば良いんだよ」
口説かれていると改めて思っても、困りはしたが嫌な感じは無かった。じゃあ、好きなのか? と聞かれれば、答えは困ってしまうけれど。
「はぁっ……」
(俺だって、恋愛経験無いのに)
また吹雪に口説かれてしまったら、どうしたら良いんだろう。
……ドキン。
(ドキン?)
目の前に吹雪がいないのに、考えただけで胸がドキンとなった。
(いやいやいや、俺は吹雪のマネージャー。俺は、吹雪のマネージャー!)
一瞬、変なことを考えてしまいそうになり、ブンブンと頭を振って邪念を飛ばした。仕事に集中しろ! と自分に言い聞かせ、平静を装って吹雪に明日の連絡。送迎について聞けば、すぐに返信が来て、この前と同様に迎えに行くことになった。(真面目だな)
「二人きりか……」
不意に、また口説かれたらどうしようと思ってしまう。
「いや、自意識過剰過ぎるだろ……!」
そんな自分に、思わずツッコミを入れてしまった。
*******
お気に入り・イイネ有難うございます
「じゃあ、高橋さん。あんまり無理しないようにして下さいね」
「有難うございます」
そう言って、吹雪の記事が載った雑誌を貰った。ページは開いたままで、最初から読む。数ぺージ前の写真だけの時から、顏が良く。脚も長かった。それから、最初から読むインタビュー記事。Q&A形式で、短く回答していた。
「デビューのきっかけは? スカウト……」
ついさっき、社長に聞いた内容だ。食べ物の好き嫌いは特に無いらしい。
「ふむふむ」
「好きな女性のタイプは……特に無し」
(だろうなぁ。口説かれてるの、俺だし)
最後に近くなったせいか、意外と踏み込んだ質問に変わった。
「好きな人はいますか……います」
何度読んでも、「います」の三文字だった。
「はぁ……どうしようか。まぁ、うちの事務所自体が恋愛禁止していないし、吹雪自身も大人なわけだし。個人の恋愛については、何の問題もないけど……」
(いや、問題あるな? だって、多分その相手って、俺では??)
うん? と、敏腕だと言われていたはずなのに、何となく頭のネジが緩くなっている。
「けど、こういったことはデリケートな事だから、質問禁止で情報を追加しておこう」
すぐにパソコンを開き、カタカタと吹雪の情報欄に追加しておく。これで一応、今後の対策は出来るだろう。だが、吹雪が恋をしているというワードは、すぐにSNSのトレンドに入ってしまった。
「吹雪が恋してる相手だれ!? 知りたい!」
「推しの恋! 応援してるよー!」
「吹雪頑張れ~!」
ショックを受けた意見もあったが、だが前向きに吹雪を応援してくれるコメントが多いようで良かった。
「全く、本当にどうすれば良いんだよ」
口説かれていると改めて思っても、困りはしたが嫌な感じは無かった。じゃあ、好きなのか? と聞かれれば、答えは困ってしまうけれど。
「はぁっ……」
(俺だって、恋愛経験無いのに)
また吹雪に口説かれてしまったら、どうしたら良いんだろう。
……ドキン。
(ドキン?)
目の前に吹雪がいないのに、考えただけで胸がドキンとなった。
(いやいやいや、俺は吹雪のマネージャー。俺は、吹雪のマネージャー!)
一瞬、変なことを考えてしまいそうになり、ブンブンと頭を振って邪念を飛ばした。仕事に集中しろ! と自分に言い聞かせ、平静を装って吹雪に明日の連絡。送迎について聞けば、すぐに返信が来て、この前と同様に迎えに行くことになった。(真面目だな)
「二人きりか……」
不意に、また口説かれたらどうしようと思ってしまう。
「いや、自意識過剰過ぎるだろ……!」
そんな自分に、思わずツッコミを入れてしまった。
*******
お気に入り・イイネ有難うございます
28
あなたにおすすめの小説
アイドルですがピュアな恋をしています。
雪 いつき
BL
人気アイドルユニットに所属する見た目はクールな隼音(しゅん)は、たまたま入ったケーキ屋のパティシエ、花楓(かえで)に恋をしてしまった。
気のせいかも、と通い続けること数ヶ月。やはりこれは恋だった。
見た目はクール、中身はフレンドリーな隼音は、持ち前の緩さで花楓との距離を縮めていく。じわりじわりと周囲を巻き込みながら。
二十歳イケメンアイドル×年上パティシエのピュアな恋のお話。
【短編】初対面の推しになぜか好意を向けられています
大河
BL
夜間学校に通いながらコンビニバイトをしている黒澤悠人には、楽しみにしていることがある。それは、たまにバイト先のコンビニに買い物に来る人気アイドル俳優・天野玲央を密かに眺めることだった。
冴えない夜間学生と人気アイドル俳優。住む世界の違う二人の恋愛模様を描いた全8話の短編小説です。箸休めにどうぞ。
※「BLove」さんの第1回BLove小説・漫画コンテストに応募中の作品です
本気になった幼なじみがメロすぎます!
文月あお
BL
同じマンションに住む年下の幼なじみ・玲央は、イケメンで、生意気だけど根はいいやつだし、とてもモテる。
俺は失恋するたびに「玲央みたいな男に生まれたかったなぁ」なんて思う。
いいなぁ玲央は。きっと俺より経験豊富なんだろうな――と、つい出来心で聞いてしまったんだ。
「やっぱ唇ってさ、やわらけーの?」
その軽率な質問が、俺と玲央の幼なじみライフを、まるっと変えてしまった。
「忘れないでよ、今日のこと」
「唯くんは俺の隣しかだめだから」
「なんで邪魔してたか、わかんねーの?」
俺と玲央は幼なじみで。男同士で。生まれたときからずっと一緒で。
俺の恋の相手は女の子のはずだし、玲央の恋の相手は、もっと素敵な人であるはずなのに。
「素数でも数えてなきゃ、俺はふつーにこうなんだよ、唯くんといたら」
そんな必死な顔で迫ってくんなよ……メロすぎんだろーが……!
【攻め】倉田玲央(高一)×【受け】五十嵐唯(高三)
【完結】元魔王、今世では想い人を愛で倒したい!
N2O
BL
元魔王×元勇者一行の魔法使い
拗らせてる人と、猫かぶってる人のはなし。
Special thanks
illustration by ろ(x(旧Twitter) @OwfSHqfs9P56560)
※独自設定です。
※視点が変わる場合には、タイトルに◎を付けます。
イケメン後輩のスマホを拾ったらロック画が俺でした
天埜鳩愛
BL
☆本編番外編 完結済✨ 感想嬉しいです!
元バスケ部の俺が拾ったスマホのロック画は、ユニフォーム姿の“俺”。
持ち主は、顔面国宝の一年生。
なんで俺の写真? なんでロック画?
問い詰める間もなく「この人が最優先なんで」って宣言されて、女子の悲鳴の中、肩を掴まれて連行された。……俺、ただスマホ届けに来ただけなんだけど。
頼られたら嫌とは言えない南澤燈真は高校二年生。クールなイケメン後輩、北門唯が置き忘れたスマホを手に取ってみると、ロック画が何故か中学時代の燈真だった! 北門はモテ男ゆえに女子からしつこくされ、燈真が助けることに。その日から学年を越え急激に仲良くなる二人。燈真は誰にも言えなかった悩みを北門にだけ打ち明けて……。一途なメロ後輩 × 絆され男前先輩の、救いすくわれ・持ちつ持たれつラブ!
☆ノベマ!の青春BLコンテスト最終選考作品に加筆&新エピソードを加えたアルファポリス版です。
平凡な男子高校生が、素敵な、ある意味必然的な運命をつかむお話。
しゅ
BL
平凡な男子高校生が、非凡な男子高校生にベタベタで甘々に可愛がられて、ただただ幸せになる話です。
基本主人公目線で進行しますが、1部友人達の目線になることがあります。
一部ファンタジー。基本ありきたりな話です。
それでも宜しければどうぞ。
ハイスペックストーカーに追われています
たかつきよしき
BL
祐樹は美少女顔負けの美貌で、朝の通勤ラッシュアワーを、女性専用車両に乗ることで回避していた。しかし、そんなことをしたバチなのか、ハイスペック男子の昌磨に一目惚れされて求愛をうける。男に告白されるなんて、冗談じゃねぇ!!と思ったが、この昌磨という男なかなかのハイスペック。利用できる!と、判断して、近づいたのが失敗の始まり。とある切っ掛けで、男だとバラしても昌磨の愛は諦めることを知らず、ハイスペックぶりをフルに活用して迫ってくる!!
と言うタイトル通りの内容。前半は笑ってもらえたらなぁと言う気持ちで、後半はシリアスにBLらしく萌えると感じて頂けるように書きました。
完結しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる