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え?オカルトでもなんでもハッピーだよ!
しおりを挟む朝のご飯はサクサクのクロワッサン。甘いスクランブルエッグにお野菜たっぷりのスープと…青汁!!
「姉様…毎回朝この青汁でるけどさ苦いよー?」
毎朝出されるこの青汁はとても苦い。
「マリア涙目になってるわよ。でも私はこの青汁とても好きよ」
ハイ!可愛ゆい笑顔いただきました!!朝からごちそうさまあ!
姉様が青汁好きなら私も一緒にのもう。
さてあれから2年ほど経ち私は三学年、姉様とエリオスとスクアーロは四学年、クロとトムは五学年となった。少しだけ背が大きくなったのは嬉しいなー
しかーし相変わらず私は友達が出来ません。
思春期の時期ならまだしも、このくらいの歳は男女関係なく仲良くなるはずなのにわからない。挨拶とかはきちんとしてくれるけど何故かみんなよそよそしいのよね。
来月にはクラス替えがあるし!今度こそ仲良しなれるこを探してゲットだ!
「一人くらい同い年のお友達欲しいなあー姉様は沢山友達いるよね!」
「あれは上辺だけ仲良くする品のない令嬢達よ。王子の婚約者である貴女の姉である私に近いているだけ。王子の婚約者の立場を狙っているの。マリア今なら間に合うわ。誰かに譲ってあげなさい」
「へえ?それは知らなかった。マリエ嬢は取り巻きを従がわせるの上手だなあと僕は思ってたくらいだよ」
朝から、さも自分は最初からいましたという感じで座るエリオスがいた。あれ?いつのまに居たんだよ君は。
「おはようございます。エリオス様。でも変ね、ここは家族だけの食卓の朝を迎えているのに何故部外者であるエリオス様がいるのか不思議だわ」
「僕はマリアの婚約者だからね」
「ふふ、よっぽど王子というものはお暇なんですね。それなのに学年テストで一位とはとても素晴らしいわ」
「マリエ嬢も凄いじゃないか。〝二位〟だなんてね」
うふふふ、あはははと優雅に紅茶を飲んでいるエリオスと穏やかに笑っている姉様。悪役令嬢とその婚約者の関係だったはずの二人が今ではこんな仲良しで本当に良かったと思う。
それにしてもクロワッサンうまうまだわ!
学園のお昼休み時間先生に呼ばれて用足しを済ませ姉様に会いに行こうとパタパタと走っていたとき、
校庭の庭先のベンチで青い髪色をした2つ結びしている儚げで可愛らしい女の子が一人で本を読んでいた。
なんとなーく気になったので声をかけてみた。いや、可愛いんだもん。それにどっかで見たことあるんだよなあ…?誰だっけ。
「ねえねえ!何の本を読んでるの?」
女の子はとてもびっくりした顔をして私を見る。
「えっえと…」
「私マリア!貴女は?」
女の子は私を見て恥ずかしそうに、モジモジしながら
「リア…です。リア・リリス」
色々と話を聞いているとリアちゃんは昔から体が弱く学校へ通うのがほとんどないけど、授業には出れないがたまにこうやって天気の良い日は学校へきて庭で本をよんで過ごしているらしい。
なんとなく私達はあれから仲良くなった。天気の良い日はいつも庭へ行きリアちゃんとお喋りをして楽しかった。
「え?マリアちゃんも体弱かったの?」
「うん!でも今は大丈夫だよ!チョコレートを食べれば治るよ!あ、チョコレートといえば今度ね姉様とチョコレートケーキを一緒に作るんだあ、えへへ」
リアちゃんはクスクス笑いながら、
「マリアちゃんはおねえさま好きなんだねー。私にもね、弟がいるんだけどね、いつも喧嘩ばかりだったなあ…」
少しだけ寂しそうな目をし大事そうに持っている本を見つめているリアちゃん。
「お手紙かこうよ!弟君にさ!ごめんねって」
「お手紙?」
「うん!それで来週作ったケーキを持ってくるよ!そんでさ弟君も呼んで皆んなでお茶会しょう!姉様とエリオス達も呼んでくる、だって私の初めてのお友達皆んなに紹介したいもん」
明るい表情になるリアちゃんは頬っぺたを赤くしながら
「お友達…うん…!うん!楽しみにしてる!」
こうして私達は約束をした。
「ということで私のお友達とケーキを食べるんだから、皆んな仲良くしてね」
私は姉様と一緒に作ったケーキを持ちながら、皆んなと一緒に庭へ向かった。
「マリアのお友達がどんな子か私も会ってみたかったし良い機会だわ」
何故かツンツンとしている姉様に隣にいるトムが
「心配性だねえ」と言われ顔を真っ赤にする姉様。
クロは
「良い友達できて良かったですね。さすがお嬢様です」
と褒めてくれてリアちゃんに会えることを楽しみにしているようだ。
「俺達が知ってるやつなのか?てか早くケーキ食おうぜ」
スクアーロはとりあえずお腹が空いてるみたい。
「ねえマリアそのお友達の名前はなんていうの?もちろん女の子だよね?」
「エリオス達に教えてなかったっけ?名前はねーリアちゃん!リア・リリスだってさ!」
エリオスはびっくりし姉様とスクアーロは固まっていた。
「リリス?リリス家の長女?」
え?なんだ?三人とも黙っていてる。首を傾げる姉様はとても可愛いわ。
「姉様?」
「本当にリリス家だとその子はマリアに紹介したのかしら?…なら男の子よね」
「え??違うよー女の子!」
三人が何故黙っているのか、私と同様にクロとトムも首を傾げた。
「おい、マリア…ジョーダンだよな?」
青い顔をして質問をするスクアーロ。さっきまで元気いっぱいだったのに何を震えているの?
「マリア良く聞いて。リア・リリスはエリオス様の婚約者候補の一人だったのよ」
へえーうんうん、わかる!可愛いもん!姉様が第1候補者だったけどリアちゃんは2番目だったらしい。なんか分かる気がするなあ。
「あのマリエお嬢様その子に何か問題があるのですか?」
クロが姉様に恐る恐る質問をし、姉様は少し溜息をする。
「リア・リリスは…」
私はフと庭先へ目を向けるとお花を持ったリアちゃんがいたので後ろから抱きついた。
「リーアちゃん!!おまたせわっしょい!」
「わっ!??」
前を見るとリアちゃんは髪を切っていた。似合う!
「リアちゃん髪切ったんだね!すっごく似合うよ!女は時にはイメチェンは必要だもんねーうんうん」
リアちゃんは私をみて怪訝な顔し、
「…クリスタルティーン家のマリア嬢?」
ん?なんだろー声が違う。よく見れば眼鏡もしている。
「マリア、その子はリリス家の長男のレオ・リリスよ」
姉様に教えもらってようやく気が付いた。リアちゃんの弟君だ!しかもこの子は攻略対象の一人
レオ・リリス!!リアちゃんとは双子だったんだねえ。そりゃリアちゃんみた時、なんか見たことあると思ってたよ!リリスって聞いた時なんで気がつかなかったんだろーびっくりびっくり。
確かレオ・リリスは後輩キャラで真面目な優等生君。ヒロインの前では「年上なのにこんなことも出来ないんですか?」とイヤミをいいつつも面倒を見てくれるツンデレボーイ。
「で、リアちゃんは?一緒じゃないのかな?」
キョロキョロと私はリアちゃんを探したら、レオ君は口をぽかんとあけていた。
「姉と…リアと面識あったの?」
「へ?いや最近仲良くなったんだよ!聞いてない?」
「…は?君本気で言ってるの?姉は亡くなったんだよ」
リア・リリスは二週間ほど前、この庭のベンチで亡くなっていた。
「姉に会った?そんな虚言信じないし、それに僕は非現実的なことは信じないよ」
うわ!こいつまじ何?頭大丈夫?と顔に出てますよレオ君!え、皆んなは!?と私は後ろを振り返り皆んなの顔を伺う。
「えーとなんだろー私ねお化けのリアちゃんに会ってたみたいよ。あは」
スクアーロは
「ひっ!まじかよ!オカルトだよ!やばいよ!」
ガクブルで震えてます。信じてるようだね。今度肝試しでもしようっと。
クロは
「マリアお嬢様はお化けとも仲良くなるんですね、流石はお嬢様!」
とにかくベタ褒めるクロ。
トムは
「そーゆ時ってあるよねぇ」
そーゆ時ってどーゆ時??
エリオスは
「僕は自分が見たものしか信じれないかな。うん、おんなのこらしくて夢があっていいね」
隣にいるスクアーロは「女の子らしいとかそういう問題じゃないだろっ」と突っ込んでいた。
姉様は…
「私もそんな非現実的な話は信じないわ。お、お化けとかそんなものいないわよ、馬鹿馬鹿しい」
おー姉様!流石クール!!!って涙声でちょっぴりプルプル震えてますね。我慢、してるんだね?怖いんだよね?
かーわーいーい!!!これまた可愛い過ぎる!
さて、私はレオ君の方へ向き直り私がリアちゃんの代わりに伝えなきゃ、だよね?
「あのね、リアちゃんレオ君に謝りたいことあったんだって!」
レオ君は少しだけ反応をした。
「勝手にね、自分が書いた小説にレオ君を主人公にさせてごめんねだって」
「…っ。それ、僕とリアにしか知らない話…」
レオ君はほんの少し悲しそうな表情をする。
レオ君の手元にはリアちゃんがいつも大事に持っていた本を持っていた。
「それ、リアちゃんが大事に持ってた本だ」
レオ君は少し黙って無言で私にその本を渡した。
「…喧嘩したんだ」
「うん」
「ごめんって、俺言えなかった」
「うん」
私はレオ君の頭を撫でてあげた。
「君が持ってて、なんだかそんな気がする」
「…うんっ」
後ろから姉様が私の背中をそっと優しくさすってくれた。
「マリア。我慢しなくてもいいのよ。よくわからないけれど貴女のお友達なら私信じるわ」
「うぅ、、うんっ、えぐ…ずびっ」
私は一気に涙が出た。レオ君はビックリしていたけどとにかく泣いて目の前にいるレオ君に抱きついて泣いてしまった。
「うあああああああぁん!ひぐっ、はぢめてのおどもだぢだっだのっ、お、おないどしで、おんなのこ、ひぐっ!
リアちゃんとね、ひぐっ、いつかエリオスとスクアーロとの恋物語でも小説書こうねっでやくそくをしたのっ、ぐすっ」
「「え、なにそれ」」
エリオスとスクアーロは後ろで私に何か質問してきたけどレオ君の顔を見たらリアちゃんを思い出す。私の初めての女の子のお友達リア・リリスはお化けさんだったけど大事な大事な友達だって変わらないもんね!
レオ君は顔を真っ赤にしながら
「ちょっ!ちょっと!君さ女の子なんだからむやみやたらに抱きついてこないでくれる?
それに君の後ろにいる人達がこわいしっ」
シッシッと離れていくレオ君だがハンカチを出して
「鼻水でて汚いよ。君本当に噂のマリア嬢?」
噂ってなんだろ。とりあえずハンカチ使おう。
「それじゃあ、僕はもういくから」
「またレオ君に会える?リアちゃんのお話ききたいの」
眼鏡をくいっと直しながらレオ君は
「…気がむいたらねっ」
とぶっきらぼうに答えた。
レオ君がその場で立ち去ろうとした瞬間
強い風が吹いた。パラパラと本のページがめくり、ページの間には手紙が入っていた。リアちゃんからレオ君宛だった。
レオ君に手紙を渡すと、手紙をよんだレオ君は笑いながら泣きそうな声で
「僕はいつも、おいてけぼりなんだから…」
そう呟いて帰っていった。
私はレオ君の背中をずっと見ていた。
エリオスは私の頭をポンポンと撫でて
「いいお友達ができて良かったね」
「リア・リリスはたしかに令嬢の中の令嬢だったわ。素敵なお友達だったわね」
姉様も泣いてる私にハンカチを渡してくれた。一枚のハンカチでは足りなかったもよう。
その夜、姉様は一緒に寝てくれた。ふかふかのベッドで気持ちが良い。そして隣には可愛い姉様がいるのがとても幸せ過ぎる。
おやすみなさい姉様。
そしてまた会えたらいーね!リアちゃん!
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