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マリアの決意
しおりを挟むボーと、ほんの少し昔を思い出す。
「お兄ちゃん、今日も私ドナーが見つからないって…お父さんお母さん、泣いてたね…」
「…嫌な事があっても笑っていなよ」
お兄ちゃんは私に一生懸命笑顔を向けてくれていた。
嫌な事でも笑顔でいることは心掛けていた。
元気なフリをすれば、何も起きないと信じていた
。家族から友人から心配されないようにしていた。
なのに、今世もまた心臓の病だと自覚した時は、神様を恨んだ。
とてつもなく恨んだ。
なんでまた病気にさせたのか。
最悪な気分だった。
だけど誰にも何も言わなかった。元気なフリさえすれば良かったと思っていた。
その結果、結局私は皆んなに守られていただけだった。
浅はかな行動で私はエリオスを怒らせてばかりで…
「情けない…本当私馬鹿だ…」
ポロポロと涙を出しながら私は1人で部屋でうさぎさん達を待っていた。
皆んな、どうしているかな…
姉様に後で叱られそうだし、スクアーロやレオ君にも馬鹿だと言われそう。クロは泣いちゃってそうだし。
トムも心配させてるかも…無断でスターローズを病気の子に配ったから、怒ってるかな…
エリオスは…今何しているかな。ちゃんとご飯食べてるかな。あの時凄く怒っていたから…
私の事嫌いになったかな。
ちゃんとエリオスに言わなきゃ。
うさぎさん達は外に出ようと準備をしにいないので私も動きやい格好と髪を結い始めた。
ビュンッと窓も何もない部屋なのに生暖かい風が吹いた。襖を開けると、外には髪が白く赤い瞳の女性が木の下に立っていた。
…あぁ…これはリアちゃんの時と同じ感覚だわ。
「うさぎさんの…お母さん…?」
彼女は何も言わずニッコリ微笑み、木の下の方へ指を指していた。
「ここの木の下に何か埋まっているの?」
また強い風が吹いた。フと目が開けるともう彼女はいなかった。
「…マリア?準備できたかい?」
「うさぎさん、ここの木の下少し掘っていいかな?」
私とうさぎさんはその木の下を少し掘ってみたら…
頑丈に包まれていた木箱を見つけた。うさぎさんはその木箱を開けて驚き、そして大事そうに木箱を抱きしめていた。
「これは…。母上の…そうか…マリアもう大丈夫だ。何があっても君を国へ帰そう」
「うさぎさん…色々…ごめんね」
うさぎさんはただ私の頭を優しく撫でてくれた。
「おい!お前の家が今大変な事になってるぞ!!」
ラウル君は焦った顔で走ってきた。現在両国は睨めっこ状態の中で実はクリスタルティーン家が黒幕ではないかと責められていると聞いた。お父様、お母様、姉様が縛られて拘束されている。そんな中、エリオスが間に入り止めている情報が入った。
「…な、何それ!」
「…全て我が国のしでかした事なのに、戦争を回避する為か、誰かのせいに…そう仕立て上げられたのか…マリア、すまない…とにかく急ごう。私も行けばサン国の者は止められる。父上も…全て、終わらせよう」
私はうさぎさんと一緒に馬に乗って南の森へ向かった。
「姉様…っ、父様、母様…」
エリオスは今南の森で両国の戦争を止めようとしている。本当は一番怒ってるくせに、姉様達を皆んなを守ってくれている…
私はグッと涙を堪えて前を見て進み始めた。
絶対全力で止めなきゃ!!
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