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外伝 はじまりの物語 第三章 残された者達の物語
第六話 彼はずっと探している
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三橋友親とカルフィー魔術師が開いたカルフィー魔道具店は、売られている魔道具の性能の良さと洗練されたデザインのせいもあって、たちまち人気店となった。
作る端から商品は売れていき、小さかった店も大きくなり、一軒、二軒と店の数も増えていく。
金が入るようになると、三橋友親は「ユキを探しに行きたい」と言い出すようになった。
当然、予想されてしかるべきことだった。
カルフィーは、冒険者を雇い、異世界人佐藤優斗に滅ぼされたアルダンテ王国のその後について調査をさせた。アルダンテ王国は、佐藤優斗の手で王城にいた者達のほとんど全てが殺害された後、新たにサトー王国という名の国が建国されていた。
「サトー王国…………」
三橋友親は頭を両手で抱えていた。
「国の名のセンスの無さも酷いが、やっていることも酷い……」
そう。
佐藤優斗が建国したから、サトー王国。
あまりにも適当すぎる名前だった。
そして、佐藤は王城にいた人々のほとんど全てを殺した後、反旗を翻した地方の貴族達も全て殺し尽くしたらしい。佐藤一人でそんなことが出来るのかと思ったが、どうも佐藤の配下に、強力な魔族達がついたという話だった。思い返してみれば、王城が落ちた後、その城の上空に数えきれないほど無数の魔族達が飛び交っていた。佐藤にはとても敵わないとみた者達は、佐藤優斗に絶対の服従を誓ったという。
先日、別れを告げたコリーヌ王女もまた、戦場でその命を散らしたと聞いた。
友親は深いため息をつく。胸には悲しみが込み上げてくる。
あの酷い国で、コリーヌ王女だけがまともで、いい人だった。ユキや友親、勇者の鈴木の力になってくれた。彼女が死んでしまったことが悲しかった。
「お前がサトー王国に戻ることは自殺行為になる」
カルフィーはそう言って、友親がユキを探しにサトー王国へ戻ることを止めた。
「仲間であっても、サトウは容赦しないだろう」
実際、佐藤優斗によって勇者鈴木も沢谷雪也も殺されている。
「でも、ユキが……」
そう心配そうに言う友親にカルフィーは言った。
「ユキが生きていたら、ずっとサトー王国に留まっていることはないだろう。きっとどこか別の場所に逃げている」
その言葉に友親は大きく頷いた。茶色の瞳が輝きだす。
「そうだよな!! 生きていたら、あの国から出ていっているはずだ。そうだよ!!」
だから友親は、それからカルフィー魔道具店で新しい商品が出される度に、それをもって様々な国に、場所に展示会という名目で足を運ぶようになった。そうしてユキを方々で探すのだ。友親の身を心配するケイオスは、友親に護衛を何人もつけ、自身も警護についた。友親はカルフィー魔道具店の店のマークを、彼の通っていた学校の校章と同じものにして、もしそれを目にしたら、ユキが友親の存在に気が付けるようにした。涙ぐましいほど、彼は懸命にユキを探し続けていた。
だが、一向にユキや鈴木の消息は分からない。
何年も何年も探し続ける友親に対し、とうとうカルフィーはその言葉を口にした。
「もう、諦めた方がいいんじゃないのか」
それに、友親は目を吊り上げ、怒ったような声を上げた。
「いやだ。絶対にいやだ。俺は諦めない」
そう言って、友親はそれから十七年間も、小さな紫色の竜と出会うまで、親友の姿を探し続けることになるのだった。
作る端から商品は売れていき、小さかった店も大きくなり、一軒、二軒と店の数も増えていく。
金が入るようになると、三橋友親は「ユキを探しに行きたい」と言い出すようになった。
当然、予想されてしかるべきことだった。
カルフィーは、冒険者を雇い、異世界人佐藤優斗に滅ぼされたアルダンテ王国のその後について調査をさせた。アルダンテ王国は、佐藤優斗の手で王城にいた者達のほとんど全てが殺害された後、新たにサトー王国という名の国が建国されていた。
「サトー王国…………」
三橋友親は頭を両手で抱えていた。
「国の名のセンスの無さも酷いが、やっていることも酷い……」
そう。
佐藤優斗が建国したから、サトー王国。
あまりにも適当すぎる名前だった。
そして、佐藤は王城にいた人々のほとんど全てを殺した後、反旗を翻した地方の貴族達も全て殺し尽くしたらしい。佐藤一人でそんなことが出来るのかと思ったが、どうも佐藤の配下に、強力な魔族達がついたという話だった。思い返してみれば、王城が落ちた後、その城の上空に数えきれないほど無数の魔族達が飛び交っていた。佐藤にはとても敵わないとみた者達は、佐藤優斗に絶対の服従を誓ったという。
先日、別れを告げたコリーヌ王女もまた、戦場でその命を散らしたと聞いた。
友親は深いため息をつく。胸には悲しみが込み上げてくる。
あの酷い国で、コリーヌ王女だけがまともで、いい人だった。ユキや友親、勇者の鈴木の力になってくれた。彼女が死んでしまったことが悲しかった。
「お前がサトー王国に戻ることは自殺行為になる」
カルフィーはそう言って、友親がユキを探しにサトー王国へ戻ることを止めた。
「仲間であっても、サトウは容赦しないだろう」
実際、佐藤優斗によって勇者鈴木も沢谷雪也も殺されている。
「でも、ユキが……」
そう心配そうに言う友親にカルフィーは言った。
「ユキが生きていたら、ずっとサトー王国に留まっていることはないだろう。きっとどこか別の場所に逃げている」
その言葉に友親は大きく頷いた。茶色の瞳が輝きだす。
「そうだよな!! 生きていたら、あの国から出ていっているはずだ。そうだよ!!」
だから友親は、それからカルフィー魔道具店で新しい商品が出される度に、それをもって様々な国に、場所に展示会という名目で足を運ぶようになった。そうしてユキを方々で探すのだ。友親の身を心配するケイオスは、友親に護衛を何人もつけ、自身も警護についた。友親はカルフィー魔道具店の店のマークを、彼の通っていた学校の校章と同じものにして、もしそれを目にしたら、ユキが友親の存在に気が付けるようにした。涙ぐましいほど、彼は懸命にユキを探し続けていた。
だが、一向にユキや鈴木の消息は分からない。
何年も何年も探し続ける友親に対し、とうとうカルフィーはその言葉を口にした。
「もう、諦めた方がいいんじゃないのか」
それに、友親は目を吊り上げ、怒ったような声を上げた。
「いやだ。絶対にいやだ。俺は諦めない」
そう言って、友親はそれから十七年間も、小さな紫色の竜と出会うまで、親友の姿を探し続けることになるのだった。
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